メルマガ:屋久島発 田舎暮らし通信
タイトル:屋久島発 田舎暮らし通信  2005/04/23


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  2005/04/23
『世界自然遺産の島』   屋久島発・田舎暮らし通信(第127号)

      http://www.yakushimapain.co.jp/  屋久島パイン株式会社
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このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の社員が
本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。


●ボーリング

「尾之間でボーリングしているから見に来て!」と、木下さん。
福岡から出張で、屋久島へ1月に来られた。
平成1年に設立された会社『義邦ボーリング工業』の社長、木下さん。
近々、尾之間に温泉ホテルが出来る、そのためのボーリングだ。
北は北海道から、南は屋久島まで、全国どこでも注文があれば、掘削作業に駆けつ
けるという。

「屋久島の岩盤は、固いですね。予定では、今頃終っているはずですが、伸びてし
まって、6月頃までかかりそうですよ。」、事前に地盤調査をするのに数百万かかる
が、温泉を掘削するのは数千万単位なので、事前調査は必要だ。
事前調査をしても、温泉が出るかどうかは、掘って見なければわからない。
70%位の確立という。長年の感だけが頼りだ。

感が外れたことは無いのか聞いてみると、「今のところはありません。」ときっぱり。
深さは、1000メートルまで掘る。
平均的な深さだ。
鉄塔のやぐらを組み、粘土水を循環させて、掘り下げていく。
掘っている壁面の崩壊防止と、刃の焼付けを防ぐこと、砂を持ち上げる作用を担う
ための粘土水の循環。
その音と掘削ドリルの音が、24時間続く中、従業員と交代で仕事を続ける。

「ここら辺は、近所に家が無いから、24時間続けられます。都心のほうは、制限
があるので、作業に時間がかかります。交代とはいえ、寝てる時間はないですよ。」
と、現場の車の中でパソコンに向いながら、人と携帯電話で話しながら、私に昆布
茶を入れてくれて、話を聞かせてくださった。

屋久島の土壌は、断層に沿って断層熱が出ている。
どこを掘っても、出る可能性はある。
海の近くとも限らない。
出る温泉の量と温度で、値段がきまったりもする。

一般家庭では、井戸の掘削依頼がくる。
「屋久島は地層が神秘的、思ったよりも硬くて手ごわい。しかし一本一本掘るたび
に、初心者のようなスリルがあり、やりがいがある。」と話された。
上層部の真水が多く、数十メートル地点でも、とても水が綺麗。
まだまだ、地球は綺麗だと語る。
「屋久島で井戸を掘ることに、興味がある方がいたら、是非連絡ください。いつで
も駆けつけますよ。」

農地などで、農薬を使っていたりしても、井戸は50メートルくらい掘るのが平均
的なので、そこまでは汚染されていることはないという。
屋久島では、町営水道を引くのは自費なので、場所的に水道が引けないところは、
木下さんの感を頼りに、井戸を掘るのもひとつの手かもしれない。
当然のことながら、水道代は無料で、水が枯れる事はまず無いという。

井戸といっても、昔風の桶でくみ上げるタイプではない。
ポンプアップで、見た目は普通の水道と同じ、蛇口をひねると普通に使える。
ポンプアップの備品などが消耗品で、8年に一度くらい10万円程度かかる。
井戸を掘る費用は、場所にもよるが100万円くらい。
屋久島では、岩盤で井戸は難しいという先入観が和らいだ。

日本人は、温泉好き。
都心では、温泉付きマンションブーム。
屋久島では、尾之間温泉に足湯もあり、少しでも温泉を味わいたいという人たちに
は人気だ。
昔、ヤクシカが傷を癒しに、温泉に入っていたとか。

平内海中温泉は、すっかり有名になり、のんびり入るという感じではないが、湯泊
温泉は、手前に男女に分かれている普通の露天風呂。
奥のほうの、海のすぐそばの露天風呂は、2人入ればちょうどいいくらいで、家族
風呂みたいになっている。
先に入っている人がいると、後からの人は遠慮してしまうくらい。
そんなわけで、家族でゆっくりしたい人にはもってこいだ。
屋久島は、こんなにも自然に近い形で、自然の恩恵を受けた温泉が近くにあるなん
て、楽園みたいだ。

ボーリングしたら、どこでもたいてい温泉が出るなんて聞いたら、お金持ちの人は、
庭に温泉を掘りたくなったら、木下さんを頼ってみたらいいかも。

お問い合わせ先:義邦ボーリング工業 TEL092-806-8765



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屋久島パイン株式会社   http://www.yakushimapain.co.jp/
発行責任者  角谷和雄   kakutani@yakushimapain.co.jp
本      社       東京都千代田区麹町1丁目8番14号
屋久島支店       鹿児島県熊毛郡屋久町原914番地
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