メルマガ:屋久島発 田舎暮らし通信
タイトル:屋久島発 田舎暮らし通信  2005/03/26


◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆
  2005/03/26
『世界自然遺産の島』   屋久島発・田舎暮らし通信(第125号)

      http://www.yakushimapain.co.jp/  屋久島パイン株式会社
◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆

このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の社員が
本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。


●たねがしまロケットマラソン

3月20日、毎年開催される『たねがしまロケットマラソン』に出るために、種子島
に渡った主人だった。
数ヶ月前知人に誘われて、すっかりその気になり、走ることになってしまった。
当初は、フルマラソンと決めていた。
ところが、当日が近づくにつれて、「フルマラソンに出るなんて言ってしまったが、
完走しないと恰好悪いので、勇気を持ってハーフにするよ。」とハーフマラソンに変
更した。

フルマラソンは、西之表市から南種子島町までの40km、ハーフマラソンは、中種
子島町から南種子島町までの20km。
他に、ファミリータイプの2km種目などもある。
全国から集まった人々で、総勢1138名が参加。
一番多かったのは、やはり種子島在住の方々だった。

スタートするときの合図が、なんと火縄銃。
撃つ人の服装は、昔ながらの服装。
さすが種子島、演出は手抜きが無い。

主人は、練習中足が痛いといっていたので、走りきれればいいと思っていた。
結果は、ハーフ40代男子の部で20人中5位。
総合順位では、ハーフマラソン131人中38位だった。
長距離でこの結果は、出た甲斐があった、よくやったと思う。
体重を減らした成果だろう。

屋久島からも数名参加、「種子島に着いたら、選手はバスで移動するし、屋久島から
高速船で日帰りなので、時間も少ないし、屋久島から見学に行く人は、ほとんどい
ないだろうし、来なくてもいい。」と、主人が言っていた。
でも私は、火縄銃が見たかったと思った。
種子島は隣の島なのだが、何か用事がないと行くことも無く、屋久島から眺めてい
るだけなのだ。

主人は、マラソン大会に、はまってしまったようだ。
来年は、今年迷って出なかった人も引き連れて、参加するといっていた。
毎年、各地で行われているマラソン大会にも出ているような、はまってしまった人々
が、多く見受けられたそうだ。
それが人によってマラソンだったり、登山家だったり、ヨットで世界一周するまで
高じたり、極めたくなるのだろうか。

マラソン終了後、一緒に行った屋久島の人たちに「又来年も参加しよう。」と、主人
が言うと、皆、無言だった。
疲れて声が出なかったのか。
顔が笑っていたので、もちろん来年も行くに決まっているのだが。

ちょうど同じ日には、屋久島でもマラソン大会があった。
数日前に、千尋滝で知り合った旅行者の方が、「20日に、屋久島でマラソン走りま
す。」と言うので、まさか、たねがしまロケットマラソンと勘違いしているのかなと
思っていた。が、そうではなくて、偶然同じ日に東京の方が主催されたマラソン大
会が、屋久島で行われたのだった。
島外の方々が屋久島の地で、それぞれの思いで汗を流したのだった。

数ヶ月前、主人が出会ったのは、80歳を過ぎていると言う、背筋がピンとしたおじ
いさん。
なんと、ヒッチハイクをしていたのだ。
島の人だそうで、「昔はマラソンの選手だった。よく走りよったよ。健康の秘訣は歩
くこと。歩いて東京まで行きよったよ。今でも毎日屋久島中を歩きよる。」
行き先を尋ねると「どこでもよかよ。」、1kmくらい進んだところで、突然「この
辺で止めてくれ。」と言って、降りてもと来た道を戻って行ってしまった。
「彼女でも探しに行こうかね。」と、鼻歌を歌いながら、歩いて行ってしまった。

私もその後、このおじいさんにヒッチハイクされて、車に乗せた。
そのときも行き先も特に無くて、しばらく乗ってから「ここらでよか。」と言って降
りた。
マラソン選手みたいな影が、鼻歌と一緒にもと来た方向へ遠くなって行った。




★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★
屋久島パイン株式会社   http://www.yakushimapain.co.jp/
発行責任者  角谷和雄   kakutani@yakushimapain.co.jp
本      社       東京都千代田区麹町1丁目8番14号
屋久島支店       鹿児島県熊毛郡屋久町原914番地
★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。