メルマガ:屋久島発 田舎暮らし通信
タイトル:屋久島発 田舎暮らし通信  2005/01/15


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  2005/01/15
『世界自然遺産の島』   屋久島発・田舎暮らし通信(第120号)

      http://www.yakushimapain.co.jp/  屋久島パイン株式会社
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このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の社員が
本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。


●平内屋

千葉県出身のKさん43歳。
平成16年7月から単身で屋久島に移り住み、素泊まり民宿『平内屋』をオープン
したのが12月。
日日の暮らしぶりを訪ねてみた。

180度、海を臨む高台のリビング。
横になって漫画の本を読まれていた。
空き時間のくつろぎタイムだった。

「屋久島ではのんびりするもよし、マイペースで商売するもよしですよ。素泊まり
民宿だから、料理は基本的には出さないね。要望があれば、作ることもあります。
お客さんに自由にやってもらっています。しかし、あまりにも安すぎるせいか、お
客さんの入りが意外と少ない。安すぎると、不審がるみたいだな。なぜか外国人の
お客さんが多いな。」

部屋は、男女別で相部屋。
2段ベッドが、各部屋に8つ。
玄関に取り付けられた鍵付きのロッカーは、Kさんの手作り品。
人数分そろっている。

奥さんと子供さんが、屋久島に来られないのは淋しくないですか?との問いには、
「まあ、お互いが好む環境が違うからしかたないかな。それぞれ自分の希望とおり
のことをやる。たまに帰ったりして、うまくいく夫婦もあるからね。」と、ガハハハ
と豪快に笑うKさん。

写真たての中の家族も笑っている。
確かに単身赴任のお父さん、そういうふうに考えれば納得。
実はKさん、小笠原諸島の父島に、20年前に12年間住んでいたことも。

「父島は綺麗な海、それ以外に何にもないところだったよ。妻は数ヶ月で、泣いて
帰っちまったよ。俺は島が好きだし、海が見えるところじゃないと落ち着かないね。
どうも、島に惹きつけられてしまうみたいだな。」とKさん。

私は、ふと大滝詠一の『カナリア諸島にて』の曲を、思い浮かべた。
私の好きな曲のうちのひとつ。
曲の出だしの、「薄く切ったオレンジをアイスティーに浮かべて、海に向いたテラス
でペンだけ滑らす〜」を聞いただけで、南の島にいる気分になれる。

父島には、今でも土地は残してあるそうだ。
その後、フィリピンに6年ほど、仕事の関係で暮らしたこともあるという。
しかし、屋久島がどうしても気になっていたという。

はじめて下見のために、16年3月に来島。
ピンと来るものがあり即決、即実行あるのみであったそうだ。
屋久島では丸ごとのポンカンと番茶をすすりながらといったところだろうけど。

屋久島に来て仲間ができて、交流も満喫。
全国の友達も、平内屋の開店を喜んでくれたという。
民宿を始めたのは、友達が遊びに来たときに、気兼ねなく泊まれるようにという配
慮から。
そういう考えもあったそうだ。

「お客さんと楽しく過ごして、家にいながら収入になる。しかも、お客さんが自炊
のために買った食材が余ったら、置いて行ってくれるのでうれしいな。商売やって
いて元が取れるかなどと聞かれたりするけど、自分が住みたいところに住んで、日
銭が入ってくるのだから、言う事ないですよ。早くこっちに来て楽しんだほうが、
人生得した気分ですね。考えすぎてしまうと、行動しないほうを選んでしまいそう
だからね。」

そういうKさんも、意外とかわいい悩みがある。
なんと虫が怖くて、虫を見ると足がすくんで動けなくなるそうだ。
虫が部屋に入ってくると、その日は気になって眠れなくなるという。
虫と名が付くものはすべて。

「えー、それでよく屋久島に住めますね?大丈夫ですか?」と私が聞くと、「虫以外
のことに関しては、全部気に入っているので住めるのですよ。何もかも満足するの
はありえないね。」と、ガハハハとまた豪快に笑った。


素泊まり民宿『平内屋』
素泊まり 1600円
500円の定食あり、民宿内にカップラーメン、缶詰等販売

平内海中温泉の湯つぼから、足の長い人は徒歩5分程度。
バス停は「平内海中温泉」で降りて、チョットもどった県道沿い海手。
URL http://www16.ocn.ne.jp/~hirauchi/





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屋久島パイン株式会社   http://www.yakushimapain.co.jp/
発行責任者  角谷和雄   kakutani@yakushimapain.co.jp
本      社       東京都千代田区麹町1丁目8番14号
屋久島支店       鹿児島県熊毛郡屋久町原914番地
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