メルマガ:屋久島発 田舎暮らし通信
タイトル:屋久島発 田舎暮らし通信  2004/11/06


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  2004/11/06
『世界自然遺産の島』   屋久島発・田舎暮らし通信(第115号)

      http://www.yakushimapain.co.jp/  屋久島パイン株式会社
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このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の社員が
本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。


●パインジャム

屋久高にて、特産品フェア。
鹿児島県内の農業高校の生徒さんが、授業で作った物やその他野菜などを取り寄せ
て、屋久島高校の情報ビジネス科の生徒さんが、販売実習という授業として開催さ
れたものだった。
野菜果物いろいろ、各種果物のジャム。
ジュース、お茶、味噌、しょうゆ、米、竹の子の缶詰め、花の苗など。

宮之浦の屋久島高校の敷地内で、みんな待ってる、待ってる。
特産品が並んでいる外側で。
テープが張られ、その前にハサミを持った先生が、テープを切ろうとしている。
開催時間と同時に、ほしいものが置いてあるコーナーへ走る。

「大根くださーい。」「私にも二本ください。」「それ私の大根ですよ。」などなど。
主婦と大根は、なぜか良い相性。
売っている野菜は大根だけじゃないけど、大根を真っ先に買うのはどうして、とい
う私も、大根をはじめに買う。
せっせと大根を手渡しする高校生たち。
緊張しながら電卓を打つ生徒さんも。
収穫の秋だというのに、台風のせいでどこも野菜が高値。

そんな折、高校生が扱う特産品フェアなら安いだろう、とたくさんの人が詰め掛け
たのだった。
大根1本300円だから、それほど安いとは思わないが、それでもスーパーなどで買
うよりはぜんぜん安いのだ。

高校生を持つ父兄の方も、もちろんのこと。
野菜や手作り加工品を求めて、人たちがやってきた。
知った顔がこんにちは。
知らない人も「大根まだあるかしら?」と、私の持っている大根を、ジーっと見て
いる。

でも私のお目当てのものは、パインジャムだった。
始めて特産品フェアのチラシを見て、行きたいと思っていたのだった。
ジャムコーナーに行ったが、パインジャムが、私の所からちょっと遠い。
手が届かなくて、近くにもいけない状態。
あと数個しか残っていない。困った。

私の目の前には、イチゴジャムとかスモモジャムは、並んでいるのだが。
パインジャム、パインジャムと呪文のように、ブツブツ言っていた。
すると、近くにいた主婦の方が、パインジャムを取った。
なんと、それを私に渡してくれた。

心にゆとりがある方なのだろう。
こういうときは、自分が買うのに必死なのが常なのだが。
その主婦の方が抱っこしていた赤ちゃんは、喧騒にもかかわらず、スヤスヤ眠って
いた。

一方、花の苗が売っているところは、人がまばら。
花より団子で、食べ物が好評。
30分足らずで、あっという間に、商品がほとんどなくなる。
家路に戻る人たち。
皆が帰るころに、買い物に来た人は気の毒。
生徒も先生方も、思った以上の人出だったと、喜んでいる様子。

私と同じ年の人でも、高校生の子がいる人もいる。
不思議なことではないのに、驚いてみたりする。
孫がいる人だっている。
それは、ちょっと極端な話だけれど。
年って、知らない間に取るものなのだ。

パインジャムを、スプーンですくって、そのまま食べてみた。
甘みが少ないので、パイナップルの羊羹といった感じだった。
物を作る人、売る人、買う人、それぞれが満足して、流れて行くのは心地よい。



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屋久島パイン株式会社   http://www.yakushimapain.co.jp/
発行責任者  角谷和雄   kakutani@yakushimapain.co.jp
本      社       東京都千代田区麹町1丁目8番14号
屋久島支店       鹿児島県熊毛郡屋久町原914番地
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