メルマガ:屋久島発 田舎暮らし通信
タイトル:屋久島発 田舎暮らし通信  2004/08/28


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  2004/08/28
『世界自然遺産の島』   屋久島発・田舎暮らし通信(第110号)

      http://www.yakushimapain.co.jp/  屋久島パイン株式会社
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このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の社員が
本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。


●食材

「これ、中身もオレンジ色?」
「そう、皮と同じオレンジ色ですよ。ほくほくして、おいしいですよ。」
「じゃー、それください。」
赤皮栗かぼちゃを、野菜売り場で購入。
もともと、それは石川県産のかぼちゃらしい。
屋久島でも、作っている人がいるのだろう。
鮮やかなオレンジ色、表面がツルンとしている。
早く家に帰って、割ってみよう。
http://www.yakushimapain.co.jp/a2004backno110shasin.htm

途中でSさんの家の前を通ったら、Sさんの車が。
Sさんに半分差し上げて、割ってもらおう。
包丁を入れると、なんと中は普通の黄色。
皮は、フルーティーなオレンジ色なのに。
結構、がっかりした。
野菜売り場の人って、商売上手。
でも他の種類のかぼちゃも、外側と中は同じ色じゃないっけ。
味の方は、平凡なかぼちゃ味だった。


帰る途中、Kさんの家の前を通った。
顔の赤いアヒルみたいな鳥たちが、ペタペタ歩いていた。
Kさんが、知人から譲り受け飼っているという。
「バリケンっていう鳥。卵は食べてみたけど、無機質な味がしておいしくなかった。」
昔、肉は食用だったらしく、アメリカ生まれ。
国内では、飼っていたのが逃げ出して、野生化しているところもあるらしい。
屋久島には、はるばる連れてこられたのだろうか。
顔だけ赤くて、お猿さんみたい。
「顔がかわいくないので、誰ももらってくれなくて、かわいそうだから飼っていま
す。草を食べてくれるから、草刈をしなくて助かるので一匹もって行かない?」
確かに、バリケンがいる周りは土が見えており、草はほとんど生えていない。
そのほかに、Kさんが与えている粉末のえさも、たくさん食べている。
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「友達がスッポンを川で捕まえてきたから、食べていかない?」と、Kさんが誘っ
てくださった。
Kさんの友達のK2さんが、長野県から遊びに来ていて、これから調理するところ
だった。
バケツの中を見ると、元気なスッポンが。
K2さんは以前、屋久島に一年くらい住んでいたこともある。
屋久島に住んでいるKさんよりも、かなり屋久島通なのだ。

スッポンは、屋久島に元々いるわけではない。
飼っていたのが逃げ出して、川で繁殖しているらしい。
スッポンの甲羅のふちには、コラーゲンがたっぷりのゼリー状のフリルが付いてい
る。
「ここがいいんだよね。」とK2さんは慣れた手つき。
あっという間に、解体されたスッポン。
ネギと豆腐をスッポン汁に入れて、グツグツ煮る。
最後に、三つ葉をあしらう。

はじめて食べたスッポンは、鶏肉の味がした。
他のおかずは、ゴーヤと厚揚げの炒め物。
「ゴーヤは、塩でもんでから調理すると苦味も少なくなる。」と、食べ方の工夫が、
おばあちゃんの知恵袋みたいだ。
3人で一匹のスッポンは、とても贅沢。
地元で取れた、素朴でとても豪華な食事を堪能した。
今度は、バーベキューをしようということになった。
食材は、屋久島で取れた何かを使って。
「川に網を仕掛けて、ウナギでも。」とK2さん。

屋久島に住んでいて、これって屋久島産?と思う食材もある。
しかし、屋久島で栽培されていたり育ったりしていると、屋久島産ということなの
か。
ちなみに、国産牛の場合は、どこで肉になったかで、[○○産]という産地名をつけ
ることが出来る。
どこで生まれ育ったかは、あまり関係ないみたい。
少しでも日本で暮らしてから肉になれば、国産の牛ということらしい。

屋久島の地元の人といわれる人たちの祖先も、昔々はどこからか移ってきた人たち
だ。
そこで世代交代して、屋久島で生まれた人は、地元の人といわれる。
屋久島で生まれて、都会で育ってUターンして来た人も、地元の人ということらし
い。
屋久島で生まれたら、屋久島産らしい。
でもうちの主人は、「地元の人?」って聞かれるほど、地元っぽいのかも。
日に焼けているというのもあってか。
友達から、「もう長い間住んでいるから、屋久島の人になった?」などともいわれる。
ここで人生を全うしたら、屋久島産ということになるのだろうか。



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屋久島パイン株式会社   http://www.yakushimapain.co.jp/
発行責任者  角谷和雄   kakutani@yakushimapain.co.jp
本      社       東京都千代田区麹町1丁目8番14号
屋久島支店       鹿児島県熊毛郡屋久町原914番地
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