メルマガ:屋久島発 田舎暮らし通信
タイトル:屋久島発 田舎暮らし通信  2004/08/14


◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆
  2004/08/14
『世界自然遺産の島』   屋久島発・田舎暮らし通信(第109号)

      http://www.yakushimapain.co.jp/  屋久島パイン株式会社
◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆

このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の社員が
本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。


●七夕

「子供の頃から、七夕は8月7日にやっていたよ。」と、屋久島生まれの人が、家
の前の背の高い竹笹を指差した。
七夕は7月7日だと思っていたが、地方によって8月7日になっているところもあ
り、屋久島でも各集落によっても違うよう。

お盆と連動させるため、便宜上8月7日にしているともいわれている。
竹笹に、色とりどりの色紙で飾り付けをして、短冊で願い事を書く。
クス球みたいな丸いもの、たすきの様な長いものも飾りつけ、6日に用意して7日
の朝早くに、家の前に備え付ける。

「お盆が終わる8月16日まで、そのままにしておくのは、お盆でご先祖様の霊が
帰ってきたとき、目印になるように、家の前に飾るためです。それが終われば、昔
は川に流していました。でも今は、どこにでも流せるわけではないし、勝手に燃や
すこともままならないので、ゴミに出しますけど・・・・」
そう言われると、ちょっとがっかりした。

きっと風情のある風習も簡素化されて、行う人も少しづつ減り、子供のいない家庭
では、七夕という行事も願い事を短冊に書いて吊るすということも、省略されつつ
あるのだろうか。
それでも商店街では、賑やかな飾り付けのところが目に留まる。
8月7日に七夕をするところは田舎の方で、都心部では7月7日というところもあ
る。
7月は梅雨時期なので、星が綺麗に見えないため、8月7日に行うようになったと
もいわれる。

七夕の由来は、中国の神話の織姫と彦星の伝説。
年に一度会うことが許される、牽牛星と織女星の物語だ。
一見ロマンチックな伝説だが、一年に一度しか会うことが出来なくなった理由は、
シビア。
恋愛に夢中になり、お互いにするべき仕事を怠けたからだとか。
伝説やお祭りごとが、宇宙と深くかかわっているということを、改めて思う。
何気ないことを追求していくと、すべてがつながっているかもしれない。

この時期、各集落で夏祭りが日替わりで行われる。
「今年の安房集落のお祭りの花火大会は、すごく良かったよ。」とか「小島集落のお
祭りの抽選くじで、焼酎が当たってよかったー」とか。

このところ、屋久島産焼酎が品薄で、島内に住んでいる者でも、買う本数が制限さ
れている。
焼酎はいつでも飲めると思っていた人たちが、焼酎のありがたみがわかり、惜しみ
つつ飲む。
生産は例年通りのようなのだが、人気があり品薄になっているらしい。
人気があるなら、たくさん生産すれば良さそうなものだが、そうしない理由は解ら
ない。

焼酎が当たっても、「焼酎かー」と思っていても、今は「ありがたい。」といったと
ころだ。
なかなか買えないとなると、普段焼酎をあまり飲まない人でも買い求めたりもする。
酒屋さんに行っても、一人一本までとか制限があったり。
たくさん手に入れたい人は、屋久島中の酒屋さんを歩かなければならないことにな
ってしまう。

屋久島では、家の棟上など、お祝い事にも使う屋久島産焼酎は、欠かせないもの。
お土産品としても、屋久島の焼酎を購入される方もおり、健康志向で焼酎人気の熱
気は、いつまで続くことか。
猛暑もお盆を過ぎたら、少しは涼しくなりはしないかと、風鈴を眺めてみる。

7月7日にあるグループの人たちが、仲間で飲み会をしたそうで、七夕にちなんで
短冊を書いて竹笹に飾ったそう。
「なんて願い事を書いたの?」と聞いてみたら「来年の七夕までには、彼女が出来
ますように!」と、1人を除いては、全員同じ願い事だったそう。
みんなで短冊を見てみて、笑うしかなかったそうだ。
七夕の夜に、独身の男の人たちばかり集り、短冊に願い事を書き、星に願いをなん
て、なんともほのぼのしていることか。



★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★
屋久島パイン株式会社   http://www.yakushimapain.co.jp/
発行責任者  角谷和雄   kakutani@yakushimapain.co.jp
本      社       東京都千代田区麹町1丁目8番14号
屋久島支店       鹿児島県熊毛郡屋久町原914番地
★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。