メルマガ:屋久島発 田舎暮らし通信
タイトル:屋久島発 田舎暮らし通信  2004/01/31


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  2004/01/31
『世界自然遺産の島』   屋久島発・田舎暮らし通信(第95号)

      http://www.yakushimapain.co.jp/  屋久島パイン株式会社
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このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の社員が
本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。


●借家の話(その3)

自分の生き方を模索している二人の方に伺ってみました。


(Nさん 25歳 男性 関西出身 屋久町在住8ヶ月目)

僕の場合は、偶然知り合った地元の大家さんが親切で、家を貸してくれました。
必要な家具とか揃っていたし、番犬までついていたので、すぐに住めた。
トイレは汲み取りだけど、なかなか暮らしやすい。
倉庫みたいな家が、おしゃれで気に入っている。
 
この前知り合った若い旅行者で、借家を探し回っていた人がいたっけ。
屋久島では、借家を探すのは簡単じゃないから、多分、その旅行者も借家がみつか
らなくて帰ってしまったかも。
借家がすぐ見つかるのが当たり前と思わずに、謙虚な心がけが大切だと思う。
それから、屋久島には、若い女の子はやっぱり少ないな。

仕事の関係とか、転勤で移住してきている人は、若い女の子なんかもいるけど。
でもそういう人たちは、屋久島を望んできているというより、「勤務地が、屋久島に
なってしまった。」という感じだし。
だから、田舎はつまらないと思っている節もあるのだろう。
 
僕はホテル勤務だけど、職場の中でも、屋久島が好きで来ている人は、仕事の愚痴
は言わなくて、屋久島を満喫している。
転勤とかで、仕方なく来た人は、仕事の愚痴が出てしまうのだと思う。
どんな仕事でもそうだけど、屋久島が好きで、屋久島に住めればうれしいという人
は、仕事に対する愚痴を言う人は少ないと思う。
 
あと、誰か屋久島に知り合いが居てて、その人を頼ってくるとか、彼氏と一緒に移
住してくる女の子はいるけど、本当に何の当てもなく、若い女の子が来るという事
はまれだと思う。
屋久島は、若い女の子に対応するような借家も少ないし、おしゃれな店も少ないか
らかな。

旅行者は、確かに女の子は多いけど。
単なる旅行と移住とは、違うからな。
マスコミからの情報で、もののけ姫のロマンチックな部分しか知らないと、汲み取
りトイレの現実を、受け入れられなくなるのだろう。
 
僕も、年下の彼女がほしくないわけではないけど、屋久島に女の子を捜しに来る人
がいるとするなら、それは難しいと思うな。
都会みたいに、合コンがしたいとか、サークルに女の子目当てで行くような男は、
屋久島では住みづらいだろうなと思う。

地元では、お見合い会みたいなのがあるが、それはそれでまじめだからすばらしい。
だが都会にありがちな、ナンパな合コンは屋久島には似合わないね。
屋久島で、いろんなサークルは有るが、おばちゃんが多いというのも現実。
甘い期待は、持たない方がいいと思う。
まあこういうことは、縁だからどこでどうなるかわからないかな。
 
それに女の子の場合だと、たとえ屋久島に移住しても、彼氏が島外の人だったりす
ると、どうしても屋久島を離れるからね。
男の場合だと、彼女が出来ても、屋久島が好きで移住した場合は、ずっと屋久島に
住む人が多いね。

借家暮らしの若者は、数年で引き上げていくケースを、よく聞いたりする。
若者の特権は、仕事がすぐに決まりやすいというところだが、借家暮らしを余儀な
くされるので、息詰まってしまう。
年輩で来られる方は、仕事は簡単に見つからないかもしれないけど、金銭的に余裕
があるし、たいていの場合、持ち家が前提でこられるので、息詰まることも少ない
と思う。
 
僕が屋久島を気に入ったわけは、初めて旅行で来たときに、なんて水がおいしいん
だろうと思ったから。
大阪に居てるときは、ペットボトルの水を買って飲んでいたので、水代が一日50
0円くらいかかっていた。
僕は水が好きなので、水が腹一杯飲める屋久島に魅力を感じたのだ。
屋久島の水は、飲んでも飲んでも飽きないし、そのおいしい水でお茶を入れても、
とてもおいしい。
 
いっしょにお茶を飲んでくれる、屋久島が好きな年齢が近い彼女が出来たら、なお
うれしい。
屋久島に住んでいる僕の釣りきち友達は、島外にいる彼女を、屋久島に呼び寄せる
ために行動している。
僕も、彼のように釣りがうまくなりたいものだ。



(Aさん 20代 男性 中国地方出身 屋久町在住3年)

僕が思うには、屋久町のほうでは借家を見つけるのは難しいが、上屋久町のほうな
らまだ、古い家でもよければ、見つけやすいように思う。
僕が屋久島に来てから住んでいるところは、6畳ワンルームで、家賃4万円のアパ
ート。
何世帯か入れるが、いつも満室のようだ。
大家さんは親切で、畑も貸してくれたり、酒を一緒に飲んだりしてくれる。
だから、家賃が高くても、割に合うように思う。

屋久島に来て3年が過ぎたが、両親も兄弟も屋久島を見に来てくれて、「屋久島で
がんばれ。」と、応援してくれている。
屋久島がすごく良いところなので、家族も安心したのだと思う。
僕が屋久島に来たのは、農業に興味があって、水と森のイメージの屋久島に惹かれ
たからだ。
屋久島の森は、本当に神秘的なのだ。

土地を買うお金は今はないが、土地がほしいというのが本音。
なかなか、理想の場所が見つからない。
高望みしすぎるからだろうか。
安くて広くて、山水が引けて、それが飲めて、電気があって・・・。
そんな理想を持ち続けているので、いまだに土地が買えないでいるのだ。

屋久島に来てから、建設現場のアルバイトや、農業のアルバイトをした。
今は、働いていない。
定職に就かないで居ると、周りから「草刈のアルバイトをしないか?」などと誘わ
れることが多いので、家賃を払って食べていくには困ることはない。

しかし、手持ちの少ない貯金は、減りもしないが増える様子もない。
ということは、前進していないということだろうか。
しかし、屋久島に来てから、様々なことを体験できたし、自分を見つめなおすこと
が出来たことは、決して無駄にはなっていない。
それを思うと、向上したと自分なりに思う。

今は、これから自分が、どういう仕事をしてやっていこうか、模索しているところ
だ。
人にはフリーターと言われるが、それでも僕のペースで、エンジョイするつもりだ。
将来は、両親も兄弟も屋久島で一緒に住めたら、と思っている。

屋久島は、人に頼ってばかりの人は、住みにくいと思う。
何でも自分でやろうと言う気持ちがなければ、やっていけないと思う。
仕事を通じて知り合った人はいるが、僕は同年代の友人は少ない。
20代で、人に余り頼らずに生きていくのは、自分自身が試される場でもあるので、
弱音を吐かずに暮らしています。



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屋久島パイン株式会社   http://www.yakushimapain.co.jp/
発行責任者  角谷和雄   kakutani@yakushimapain.co.jp
本      社       東京都千代田区麹町1丁目8番14号
屋久島支店       鹿児島県熊毛郡屋久町原914番地
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