メルマガ:屋久島発 田舎暮らし通信
タイトル:屋久島発 田舎暮らし通信  2003/09/13


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  2003/09/13
『世界自然遺産の島』   屋久島発・田舎暮らし通信(第85号)

      http://www.yakushimapain.co.jp/  屋久島パイン株式会社
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このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の社員が
本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。


●囲碁同好会

碁会所が屋久島にないのは寂しいと、須見さんは思った。
須見さんは、埼玉県から数ヶ月前に引っ越してきたばかりだった。
奥様は、いずれこられる予定だが、今はお互いの暮らしを楽しんでおり、奥様は年
に数回は来島。
2度ほどお会いしたことがあるが、とてもかわいらしくて楽しい方だった。

須見さんの今の暮らしは、年金暮らしで、最高な毎日だそう。
普段は、近所の人と自宅で囲碁を打っていたが、みんなで囲碁が出来る場を作りた
い、そう思って囲碁同好会を始めた。
須見さん曰く、「自分は遊びの五段、アマチュアです。」囲碁をもっと多くの人に勧
めたいと、仲間作りに余念がない。

出来たばかりだが、会員数は12名。
そのうち、囲碁を全くやったことがない人は少なくて、ほとんどの人は、ひそかに
囲碁が大好きだった人達だ。
尾之間の役場隣の公民館で、生涯学習の一環として、場所を借りて行っている。
「囲碁講座にすると、補助金みたいなものが出るらしいが、本格的になると、のん
びり楽しめない気がするので、講座ではなく、囲碁同好会にしました。」
毎週火曜日の13時から20時までの、自由参加となっている。

「ところが後日、役場の方から頼まれて、初心者対象の囲碁講座というのを、10
月から是非やってほしいといわれ、断りきれなくてやることにしました。囲碁同好
会はそのまま残して、それとは別に、時間をずらして囲碁講座をやりますが、何人
参加してくれるかお楽しみです。」
須見さんは、のんびりするどころか、忙しくなってしまったと、額の汗を拭った。

囲碁同好会の会員は、50代から60代の人がほとんどで、女性は少なめ。
「子供やもっと若い人にも、気軽に来てもらいたいですね。」と須見さん。
私も誘われたので、入ろうかとおもっているが、「全く囲碁のことを知らなくてもい
いですか?」と聞いてみたら、「大丈夫ですよ。囲碁は左脳も使うけれど、特に右脳
を鍛える、知的なゲームなのですよ。一見、数学的なゲームと思われがちですが、
実は感受性が豊かになるのです。だから、子供さんにもおすすめです。初心者にも
分かりやすい、漫画のテキストが出ているので、それを3冊も読めば、ルールはわ
かります。」

最近、都会では碁会所が、閉鎖されるところも多いとか。
原因のひとつには、インターネット対局が広まったせいだろうといわれている。
須見さんの話によると、碁会所の席料は一回(何時間居ても)500円から1000円
くらいなので、それを考えると仕方がないのかもと語る。

須見さんの囲碁暦は、大学生の頃からで、友達と打っていた。
高校の教師を63歳で退職された後は、以前からやってみたいと思っていた、碁会
所巡りの旅に出た。
退職前に4軒巡っていたので、5軒目から始めて、わずか一年余りのうちに200
軒を訪問。
サイクリングしながら、旅していたという。

ちなみに200軒目は、千葉県習志野市の津田沼囲碁クラブで、碁キチの須見さん
は、同じく碁キチの方と対局が実現して満足。
東京都囲碁同業組合「石の友」の会報にも、須見さんが「碁会所巡りの旅」という
文章を出されている。
その後、以前購入していた土地がある屋久島へ移住し、退職後の願いが二つ叶った
というわけ。

「10年前に、土地を実際に見ないで購入したなんて、あまりにも衝動買いみたい
で、はずかしくて人に言えないよ。」とマルコメ君似の須見さん。
「いえいえ、屋久島に住んで楽しければそれでいいんですよ。うちの主人も、土地
を直接見ないで買ったので、軽はずみだとか、馬鹿とか、変人とか、周りから言わ
れたりしたけど、今こうして屋久島に家を建てて住んでいるから、良かったといっ
ています。主人は、大きな買い物ほど直感で買って、100円ショップのものを、
1時間もかけて散々迷った挙句、買わないなんて、何とも妙な話ではありますが、
それはそれでいいと思います。」と私は言った。

運転免許を持たない須見さんに、どこへ行くにも、自転車は不便ではないですか?
と聞いてみると、「不便だと思ったことはないですよ。勤めているわけではないので、
急いでどこかへ行くということもないし、むしろ、他の人は、みんな車を持ってい
るので、乗せてくれたりして、親切にしてもらえるから助かっています。」と、須見
さんは平内の移住者が多い地区に住んでいるのだ。

ちょうど、札幌から屋久島を見に来ているS君も、囲碁が大好きだというので、一
緒に行くことにした。
「対局できる相手が、たくさん居るのはうれしいことですね。早く、屋久島に住み
たいです。」と、S君は会員名簿に名前を書きたいようだった。



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発行責任者  角谷和雄   kakutani@yakushimapain.co.jp
本      社       東京都千代田区麹町1丁目8番14号
屋久島支店       鹿児島県熊毛郡屋久町原914番地
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