メルマガ:屋久島発 田舎暮らし通信
タイトル:屋久島発 田舎暮らし通信  2003/06/07


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  2003/06/07
『世界自然遺産の島』   屋久島発・田舎暮らし通信(第77号)

      http://www.yakushimapain.co.jp/  屋久島パイン株式会社
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このメールマガジンは、北海道から屋久島に移住し、現在弊社屋久島支店の社員が
本人の移住経験を踏まえまして、屋久島の日常を発信しています。


●自分で家造りをする人

「どんな家にするか迷っているのですが、ドームハウスの住み心地はどうですか?」
実際にドームハウスに住んでいる主人と、Tさんとの共通の話題はそこから始まっ
た。
Tさんは、ドームハウスに興味を持ち、とても詳しい。
「あれこれ考えたけど、屋久島の気候に合った普通の家を建てることにしたよ。」
というTさんの目的は、家を自分で造るということだった。
その候補の一つが、ドームハウスでもあった。

周りの人から「家造りは大変だから、大工さんに全部やってもらった方がいいので
は?」とか「病気とか怪我をして、挫折したらどうするのか?」などといわれ、不
安なことはたくさんあった。
しかし運がいいことに、自分の土地の近くに借家をかりることが出来たし、近所の
人が手伝ってくれた。
いい人にめぐり合えたことが、一番大きいと話すTさん。
きっと、人柄がかわれたのだとおもう。

地元に住んでいる大工さんに任せた部分もあるし、たくさんの人たちが関わって、
できあがっていく家。
プレカットで家を建てて良かったとも話す。
なぜなら、全てを手作りする事にこだわっていたら、時間がかかりすぎて、挫折す
ることになったかもしれないのである。
プレカットは地元で注文し、作ったところは鹿児島市。
「全くの素人が、家を建てるということは大変なことだが、とても充実感がある。」
「あとには引けない状態を、わざとに自分で作り出すことによって、がんばれたと
いうこともあるだろう。」

21坪の平屋の家を最低限住めるまでにして、ほっとしている様子。
「内装はまだまだかかりそうだが、ゆっくりやりますよ。」と、庭の方に目を向ける
Tさんが一番やりたいことは庭造りだという。
植物が大好きなTさんは、花や果樹の苗木を植えて、同じく植物が好きな人と交流
していきたいという。
それと、自分の敷地に流れる川のそばに、あづまやを建てること。
ただいま建設中。
「家造りを手伝ってくれた近所の人が、それを楽しみにしているんですよ。」と満足
げだった。

ここまで出来たから、もう挫折する時期の峠を越したので、余裕の表情が見られた。
途中でめげそうになったり体調を崩したりしたが、よくぞ、ここまでやってこられ
たと、Tさん自身が一番強く思っているのだった。
昨年11月から着工して6月6日の時点では、外側はほぼ完成している。

Tさん(57歳)は、昨年の10月に千葉県から移住。
40歳頃から55歳になったら、会社を退職して田舎暮らしをしようと決めていて、
4年前に土地を購入。
始めは、千葉県周辺で田舎暮らしできそうなところを探していたのだったが、偶然、
屋久島を知り島に足を運んだ。
滞在中はずっと天気が悪くて、島の印象は最悪であった。
「もう二度と来るものか。」とさえ思ったくらいだ。

しかし、2度目に屋久島に招かれ、その時は好天気。
気に入った土地も見つかり、屋久島に住むという運びになった。
土地は造成されていなくて、雑草がたくさん生えており、どういう地形か、どうい
う植物が生えているのかは、よくわからなかったが、それでも自分の目で見て購入
した土地は、やっぱりいいところだったと言い切るTさんだった。

「いつまで屋久島に住めるかはわからないが、元気なうちは屋久島を楽しみたい。
そのあとのことはわからない。たとえ屋久島を離れることになろうとも、今を楽し
みたいから屋久島に来たのだから。」
「自分で手作りの家を造ってみたいという人は多いが、それを実現するには、忍耐
力と、なんとかなるさという楽天的な心が必要でしょう。」とすっかり日焼けした顔
で語るTさん。

それと、家を造っている間、いろんな人が見学に来てくれるのはいいのだが、話相
手をしてしまって、仕事が進まなかったのが、きつかったという。
うちの主人も、その意見と同じだった。
自分で家を造っていると、見学者が多いのはそれだけ同じ思いの人が多いと言うこ
となのだろう。
参考にしたいということなのかもしれないが、建築中は遠慮したほうがいいようだ。
主人が自分の家を造っている時、屋根の上で作業中に話しかけられて、落ちそうに
なったこともあった。
仕事中の長話は、やっぱりきつい。

壁がまだない天井が高い家の中で、パソコンからの音楽がとても響いていた。
Tさんは、とてもパソコンに詳しい。
パソコンの話ができる。
Tさんの家は、私の家から近い。
私はノートパソコンを抱えて、緊急の時訪ねることになるだろうなと、家造りの話
題とは全然関係ないことを考えていたのだった。


今時期ちょうど、ヤマモモの実が熟している。
安房の海近くの土地で採ってきた。
そのままでも食べることが出来るが、それをジャムにしてみた。
ヤマモモを洗ったあと、鍋に入れて弱火で煮ると、赤紫色の果汁がでてくる。
実と種は、なかなかはがれないので果汁だけを取るのだ。
実を取り除いたたあと、それに砂糖を加えてさらに煮つめて出来上がり。
とても簡単、私でも作れる。
Tさんは、ヤマモモも植えるかも。

「Tさんの家とヤマモモ」 
http://www.yakushimapain.co.jp/tsantoyamamomo.htm



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発行責任者  角谷和雄   kakutani@yakushimapain.co.jp
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