メルマガ:幸福ニュース
タイトル:幸福ニュース第331号  2005/10/11


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幸福ニュース(しあわせニュース)第331号 2005年10月12日
幸せへのヒント満載です。友達にも教えて皆幸福に!
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『公開講座のお知らせ』(九州看護福祉大学)

【心の健康と内観】
 来る10月15日(土)10時半から12時まで、熊本県玉名
市の九州看護福祉大学(玉名市富尾888)において、増田安代助教
授の公開講座『心の健康と内観』が開かれます。家庭や学校や地
域での内観と心の健康についての、講演とミニ内観体験を行いま
す。無料ですので、お誘い併せの上、お気楽にご参加ください。


【スリランカでの津波被災者支援】
 10月22日(土)2時から3時半まで、同じく九州看護福祉
大学において、れんげ国際ボランティア会の事務局長、久家誠司
氏による講演が行われます。ボランティア活動やNPO活動に興
味のある方々の参加をお待ちしております。無料です。

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 今回は、角川書店より刊行された、羽生善治著の『決断力』の
一部を紹介させていただきます。将棋界随一の実力者の勝負にか
ける情熱が伝わってきます。

          【 決 断 力 】

将棋を指すうえでの一番の決め手は「決断力」である。勝負の土
壇場では、精神力が勝敗を分ける。

勝負所では、ごちゃごちゃ考えるな。単純に簡単に考えろ。決断
する時は、たとえ危険でも、単純で簡単な方法を選ぶ。

勝負では、自分から危険なところに踏み込む勇気が必要である。

指し手が見えない時やこちらが不利な場面では、意図的に複雑な
場面を作り出して、相手に手を渡し、相手のミスを誘う時もある。

勝負では、「これでよし」と消極的な姿勢になることが一番怖い。
守ろう、守ろうとすると後ろ向きになる。スクラップ・アンド・
ビルド(破壊と創造)が必要である。

勝負には周りからの信用が大切だ。期待の風が後押ししてくれる。

一時間で二千手読めるプロの棋士でも十手先の局面を想定するこ
とはできない。一つの局面で八十手ある可能性の中から大部分を
捨て、残りの二〜三手に絞り込んで、先まで読んでいく。

データや前例に頼ると、自分の力で必死に閃こうとしなくなる。
直感の七割は正しい。

将棋にかぎらず、ぎりぎりの勝負で力を発揮できる決め手は、大
局観と感性のバランスだ。

常識を疑うことから、新しい考え方やアイデアが生まれる。先入
観を持っていると新しい考えは出ない。

最善の戦略は、大局観と事前の研究から生まれる。対局前の事前
研究が三〜四割を占め、重要である。

深い集中力は、スキンダイビングで深く海に潜るステップと同じ
ように得られる。深く集中した状態では、雑念や邪念が一切消え
去り、深い、森閑とした世界に身を置いた感覚である。周りを見
ているが見ていなかったり、見えないものが見えたりする。時間
の観念もなくなり、短時間に多くの手が読め、「これだ」という
最終決断も早い。そういう時は、集中力の持続も長い。

人間はどんなに訓練をつんでもミスは避けられない。ミスには面
白い法則がある。例えば、最初に相手がミスをする。そして次に
自分がミスをする。ミスとミスで帳消しになるのではなく、あと
からしたミスの方が罪が重く、被害も大きい。

一局の中で、前のミスのことを考えるのは良くない。反省は勝負
が終わってからでよい。すでに過ぎ去ったことはしかたがない、
実戦中は振り返らないことが大切だ。今、目の前の一手が大事で
あり、私は意識的に先を考えるようにしている。

プロの将棋は、一手の差が逆転できる想定の範囲内である。マラ
ソンで先頭の選手の背中が見えていれば逆転の気力を維持できる
ように、気力のしぼまないポジションをキープして逆転のチャン
スを待つのである。ただ、損を一気に取り戻そうとすると、うま
くいかないことが多い。徐々に差をつめることが大切である。

感情のコントロールができることが、実力につながる。形勢が不
利になっても顔にださない。勝負の結果を翌日に引きずらないこ
とが大事である。私は対局が終わったら、その日の内に勝因、敗
因の結論を出す。そして、翌日には真っ白な状態でいたいと思っ
ている。

私は、年齢にかかわらず、常にその時その時でベストを尽くせる、
そういう環境に身を置いている。それが自分の人生を豊かにする
最大のポイントだと思っている。

パソコンで勉強したからといって、将棋は強くならない。情報を
集めるのには便利で、予備データとしては使えても、ここから先
はこんな手があるとは教えてくれない。情報を処理、判断して、
いかに新しいアイデアを出せるかが勝負になっている。

情報は選ぶより、「いかに捨てる」かが重要である。私はパソコ
ンで知った情報は、「その形にどれぐらいの深さがあるか」で研
究するか、しないかを決める。

コンピューターの発達により、将棋の世界もここ20年くらいで
大きく変わった。情報や棋譜を集めて分析・研究するという体系
的、学術的なアプローチ方法に変わったのである。日々研究しな
いと消極的になり、最先端の将棋を避けると、勝負から逃げるこ
とになってしまう。

情報化の時代なので、安全と思われる道も研究され、あっという
間に使えなくなってしまうことがよく起こる。昔のように新手一
生ではなくなった。創意工夫の中からこそ、現状打破の道は見え
てくる。

将棋は駒を通しての対話である。相手の意図を考えることが自分
のヒントになる。土壇場になって時間がないときなどには、人間
の本質のようなものが出たりする。

私の勉強法・・・(1)アイデアを思い浮かべる(2)それがうま
くいくか細かく調べる(3)実戦で実行する(4)検証、反省する、
の4つのプロセスを繰り返すことである。近道思考で手に入れた
ものはメッキがはげやすい。

スポーツ観戦の七割は趣味だが、三割は将棋に役立つ部分が結構
ある。盤上だけでなく、番外戦術も必要で、将棋は人間の総合力
の勝負である。

私は、日常生活では、将棋から離れ、自然体を保つことを心がけ
ている。水分の補給と、気分転換にプールに行って泳ぐ。頭の中
をクリアにして、新鮮な気持ちを取り戻すようにしている。いか
に将棋から離れるかが大事なのだ。

コンピューターの強さは、人間の強さとは異質なものだ。現在、
市販の将棋ソフトの強さはアマチュア三段位のレベルと言われて
いるが、人間とは違い、あるところはプロ級で、あるところでは
初心者というアンバランスな強さである。コンピューターは攻守
が複雑な中盤では弱い。最後の詰め将棋のような選択肢が絞られ
る場面では、すごい強さを発揮する。

才能とは同じ情熱、気力、モチベーションを持続することである。
将棋の場合は特にそうだが、どの世界でも、教える行為に対して、
教えられる側の依存度が高くなってしまうと問題だ。自分で考え
る力が大切である。

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*WhatsNewや内観や法話(音声)等を更新しました。悩み相談・
相性判断・赤ちゃん名前付け・御祈願や御供養もできます。
どうぞご覧ください。
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*【宗務長先生、名古屋へご講莚】
 来る10月16日(日)、川原光祐宗務長先生が名古屋へ出張、
ご講莚されます。個別相談や法要等を行いますので、どうぞご家
族でご参加ください。詳しくは、下記をご覧下さい。
http://www.uproad.ne.jp/rengein/whats/whats.html

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【仏語集】

このようにして教えを聞き、教えを信じ、他人をうらやまず、他
人の言葉に迷うことなく、自分のするしないについて省みること
が肝心であり、他人のするしないを心にかけてはならない。何よ
りも自分の心を修めることが大切なのである。(大般涅槃経)

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*ダライ・ラマ法王謁見の旅の参加者を募集中です。どうぞご覧
ください。
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【坂村真民詩集】

《 つみかさね 》

一球一球のつみかさね
一打一打のつみかさね
一歩一歩のつみかさね
一坐一坐のつみかさね
一作一作のつみかさね
一念一念のつみかさね

つみかさねの上に
咲く花
つみかさねの果てに
熟する実
それは美しく尊く
真の光を放つ

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*久しぶりに仏前結婚式が執り行われました。お数珠の交換など
も新鮮でいいものです。誓いの詞と導師の戒詞を聞いていると、
夫婦の初心を思い出しました。

*皆様のご意見、ご感想、ご投稿を
  rengein@uproad.ne.jp 
 へどうぞお寄せください。お待ちしております。

*「投稿大歓迎!」 皆様の投稿は、できるだけ「幸福ニュース」
に掲載しようと思っております。読者と共にこのEメールマガジ
ンを作り上げていきたいと願っておりますので、御協力をよろし
くお願い申し上げます。
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コンサルティング・テンプル  蓮華院誕生寺
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