メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]433  2009/07/04


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★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2009/07/04 No. 433 (週刊)            前回発行部数:2、425

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2008年分は、「感想」の下に移しました。2001〜2007年分につ
いては、サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

ワールド・オブ・ライズ 01/03 K-20(TWENTY)怪人二十面相・伝 1/10
チェ 28歳の革命 1/17 感染列島 1/24 007/慰めの報酬 1/31
誰も守ってくれない 2/07 レボリューショナリー・ロード 2/14 
マンマ・ミーア! 2/21 7つの贈り物 2/28
オーストラリア 3/07 ジェネラル・ルージュの凱旋 3/14 
ヤッターマン 3/21 ワルキューレ 3/28
鑑識・米沢守の事件簿 4/04 ザ・バンク 堕ちた巨像 4/11 
レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦― 4/18 おっぱいバレー 4/25
グラン・トリノ 5/02 GOEMON 5/09
余命1ヶ月の花嫁 5/16 60歳のラブレター 5/23
ベイビィ ベイビィ ベイビィ! 5/30 ラスト・ブラッド 6/06
スター・トレック 6/13 真夏のオリオン 6/20
劔岳 点の記 6/27 ハゲタカ 7/04
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ハゲタカ (2009)

U.S. Release Date: 

■監督:大友啓史
■原作:真山仁『ハゲタカ』『ハゲタカII』『レッドゾーン』
■キャスト:大森南朋/玉山鉄二/柴田恭兵/栗山千明/他
■音楽:佐藤直紀
■字幕:
■お勧め度:★★(★)

 「買収ファンドを扱った元新聞記者の作家・真山仁の原作を基にNHKでドラ
マ化され、国内外で賞賛を得たTVシリーズを銀幕へ昇華した社会派ドラマ。本
作は原作のシリーズ第3弾『レッドゾーン』をベースとしてTV版から4年後を
舞台に、日本の大手自動車メーカーをめぐって繰り広げられる企業買収の天才
“ハゲタカ”と中国系巨大ファンドから送り込まれた“赤いハゲタカ”の壮絶な
買収戦争の行く末を緊迫感たっぷりに描く。主演の“ハゲタカ”こと鷲津にはT
V版に引き続き「ヴァイブレータ」の大森南朋。共演に「カフーを待ちわびて」
の玉山鉄二。監督はTV版の演出も手掛けた大友啓史。
 徹底した合理主義で瀕死の日本企業を次々と買い叩き、“ハゲタカ”の異名を
とった鷲津政彦も、今では絶望的な日本のマーケットに見切りをつけ、海外に生
活の拠点を移していた。そんな鷲津のもとにある日、かつての盟友・芝野が訪ね
てくる。彼が現在役員を務める日本の名門自動車メーカー“アカマ自動車”を、
中国系巨大ファンドによる買収危機から救って欲しいと頼みに来たのだった。そ
の買収の急先鋒となっているファンド、ブルー・ウォール・パートナーズを率い
るのは、残留日本人孤児三世の劉一華(リュウ・イーファ)。彼は、鷲津が勤務
していた米ホライズン社の元同僚で、自らを“赤いハゲタカ”と名乗っている。
こうして、巨額の資金を背景に圧倒してくる劉との因縁めいた買収戦争に挑む鷲
津だが…。」(allcinema.net/より。)

原作とNHK版は分からないが、ちょっと色々、詰め込み過ぎたか。テーマ的に
は5ケはあるだろう。面倒なので二つだけ。

中国という国は、表向きは民主主義ぶっているが、実際は共産党の一党独裁の国
であること。“赤いハゲタカ”のバックにある「中国系巨大ファンド」というの
は、中国共産党のこと。ただし共産党が実権を握っているにしても、表向きは
「ファンド」という体裁をとって外国企業を買収する場合、いわゆる民主主義、
資本主義の国から見ると、なんら問題は無いことになる。ましてや建て前として
業績の悪化した「アカマ自動車」と提携して更正を図るという名目であれば、買
収というよりアカマ救済という事になってしまう。この後が問題で、作品では中
国側は実際にはアカマの技術だけ盗んで会社自体は他に売り飛ばす魂胆だったと
いう展開だが、これも中国共産党の一党独裁であると共に表向きは民主/資本主
義国家という二面性がダブっていて、日本その他の会社と提携して先進技術を導
入したいという事も事実だろうし、実際は提携ではなくて、買収する事でプラン
ト等を中国に移し、雇用確保を狙いたいというのも事実だろう。作品ではこの二
面性を描いているが、実際はどうなのだろう。新技術を導入するというのは、そ
れが買収という手段を取れば国際社会に非難され、民主主義の化けの皮が剥がれ
る危険性がある。決してバカではない中国共産党がそのリスクを侵すだろうか。
中国は既に製造業の分野では世界を席巻している。あえて新技術の導入に、そう
したリスクを侵してまでこだわる必要は無いのではないだろうか。端的な話し、
中国が製造業製品の輸出を「自制」すると言っただけで、世界中に経済危機が訪
れることは容易に想像できる。それに中国共産党が民間企業に投資するというこ
と、これが問題として描かれるが、映画の世界を見ても分かるように、中国の国
情からすれば、共産党の表顔にすぎない中国政府が民間企業に投資すること自体、
すでにやっている事で、これが他の国から見て問題だと言うなら、同じ例で言う
と、中国映画で巨費を投じたものは、上映禁止にして非難する必要が生じること
になる。そんな事をやった国は無いだろう。同じ事を映画以外の分野でやった場
合、果たしてそれを問題として非難できるか。というような事を考えた場合、作
品の筋書きとしては、「アカマ自動車」買収をめぐる攻防ということだが、この
筋書きとは別に、あるいは関係なく、むしろ上のような事がテーマになってしま
い、筋書き自体が消滅してしまう結果となっている。「アカマ自動車」を買収す
る側と、会社を守る側の攻防という筋書きで観れば、面白いものの、この筋書き
は、中国共産党の動きが背後にあるという事が分かるにつれ、上のテーマに置き
換えられてしまう。なお悪いのは、この事が最初に明示されている事。作品とし
ては重要なテーマを描くことで、逆に作品自体を殺してしまったかもしれない。
とは言っても「アカマ自動車」の買収劇を描くためには、この事(共産党の関与)
を最初に描かないと、筋書き自体が分からないという矛盾もある。端的な例が資
金の問題。1400円台にまで下落したアカマ株を、2200円で買い取る理由
が分からなくなる。企画はNHKらしいが、製作は東宝だろう。先週の「劔岳」
に続いて、映画会社の作る作品にチグハグな面が残っているのかもしれない。詰
め込み過ぎという問題に関しては、上のテーマに加え、派遣社員冷遇の問題、中
国残留孤児の問題、「ファンド」のせいで自殺した企業家の娘がリポーターをや
っていること。全部、考えるとヒドい疲れる。こういう作品を観た後は、マック
のレギュラーの笑顔が輝いて見える。というのが最大の収穫。


ヒアリング度:
感動度:★
二度以上見たい度:
劇場で見たい度:★
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオ/DVDで見た方がいい度:★
ムカつく度:
考えさせられる度:★★★
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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-今後楽しみな映画:

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2008年分:
AVP2 エイリアンズVS. プレデター 01/05 茶々 天涯の貴妃 01/12
アース 01/19 シルク 01/26
母べえ 02/02 アメリカン・ギャングスター 02/09
テラビシアにかける橋 02/16 エリザベス:ゴールデン・エイジ 02/23
チーム・バチスタの栄光 3/01 ライラの冒険 3/08 
バンテージ・ポイント 3/15 ジャンパー 3/22
マイ・ブルーベリー・ナイツ 3/29 明日への遺言 4/05
モンゴル 4/12 王妃の紋章 4/19
大いなる陰謀 4/26 紀元前1万年 5/03
少林少女 5/10 最高の人生の見つけ方 5/17
チャーリー・ウィルソンズ・ウォー 5/24 
ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 5/31
隠し砦の三悪人 6/07 ザ・マジックアワー 6/14
ランボー 最後の戦場 6/21 インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
奇跡のシンフォニー 7/05 クライマーズ・ハイ 7/12
スピード・レーサー 7/19 崖の上のポニョ 7/26
ドラゴン・キングダム 8/02 ハプニング 8/09
ダークナイト 8/16 ハムナプトラ3 8/23
セックス・アンド・ザ・シティ 8/30 ハンコック 9/06
幸せの1ページ 9/13 おくりびと 9/20
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パコと魔法の絵本 10/11 フレフレ少女 10/18
イーグル・アイ 10/25 P.S. アイラヴユー 11/01
ICHI 11/08 レッドクリフ Part I 11/15
ハッピーフライト 11/22 トロピック・サンダー/史上最低の作戦
釣りバカ日誌19 12/06 252 生存者あり 12/13
ブラインドネス 12/20 地球が静止する日 12/27 

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