メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]431  2009/06/20


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★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2009/06/20 No. 431 (週刊)            前回発行部数:2、426

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2008年分は、「感想」の下に移しました。2001〜2007年分につ
いては、サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

ワールド・オブ・ライズ 01/03 K-20(TWENTY)怪人二十面相・伝 1/10
チェ 28歳の革命 1/17 感染列島 1/24 007/慰めの報酬 1/31
誰も守ってくれない 2/07 レボリューショナリー・ロード 2/14 
マンマ・ミーア! 2/21 7つの贈り物 2/28
オーストラリア 3/07 ジェネラル・ルージュの凱旋 3/14 
ヤッターマン 3/21 ワルキューレ 3/28
鑑識・米沢守の事件簿 4/04 ザ・バンク 堕ちた巨像 4/11 
レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦― 4/18 おっぱいバレー 4/25
グラン・トリノ 5/02 GOEMON 5/09
余命1ヶ月の花嫁 5/16 60歳のラブレター 5/23
ベイビィ ベイビィ ベイビィ! 5/30 ラスト・ブラッド 6/06
スター・トレック 6/13 真夏のオリオン 6/20
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真夏のオリオン(2009)

U.S. Release Date: 

■監督:篠原哲雄
■監修:福井晴敏
■原作:池上司『雷撃深度一九・五』(文春文庫刊)
■キャスト:玉木宏/古秦むつとし/吉田栄作/北川景子/平岡祐太/吹越満/
デヴィッド・ウィニング
■音楽:岩代太郎/主題歌:いつか『願い星〜I wish upon a star〜』
■字幕:
■お勧め度:★★★★(★)

 「池上司の処女作『雷撃深度一九・五』を「ローレライ」「亡国のイージス」
などの原作者で知られる福井晴敏の監修・脚色で映画化した戦争ドラマ。第二次
世界大戦末期、恋人が綴ったある楽譜を胸に日本軍最後の砦となった潜水艦を指
揮する若き艦長とその部下たちが米軍駆逐艦との息詰まる攻防戦に挑む姿を壮大
なスケールで描く。主演はTV「のだめカンタービレ」の玉木宏。共演に「ハン
サム★スーツ」の北川景子、これが俳優デビューとなる人気ボーカルデュオ、
CHEMISTRYの堂珍嘉邦。監督は「月とキャベツ」「地下鉄(メトロ)に乗っ
て」の篠原哲雄。
 現代。ある日、倉本いずみのもとに、元米海軍駆逐艦艦長の孫が差出人の手紙
が届く。またその手紙には古びた手書きの楽譜が同封され、祖母・有沢志津子の
サインが記されていた。いずみは過去を紐解くため、かつて日本海軍で潜水艦長
を務めた祖父を知るただひとりの存命者・鈴木を訪ねることに。そして、鈴木老
人はいずみの疑問に答えるかのように遥か昔の記憶を辿り、語り始める--。第二
次世界大戦末期、いよいよ劣勢に立たされた日本海軍は米海軍の燃料補給路を断
つべく、沖縄南東海域にイ-77をはじめとする潜水艦を配備していた。イ-77
の艦長、“海中の天才”倉本孝行。彼はこの出航前、互いに想いを寄せていた志
津子から、“真夏のオリオン”と題された手書きの楽譜を受け取る。船乗りの間
では吉兆とされる、真夏の夜明けに輝くオリオンのごとく想いを託された倉本。
こうして彼らは敵を迎え撃ち、ついに激戦の幕が切って落とされる…。」
(allcinema.net/より。)

この作品は期待、大だった。潜水艦対駆逐艦の戦争物といったら、このジャンル
ではおそらく不朽の名作といっていい「眼下の敵」(The Enemy Below、19
57年、ロバート・ミッチャム、クルト・ユルゲンス)があって、これは何度か
観た。本作品は、原作はどうだったか知らないが、「眼下の敵」をリメイクし、
それにかつて無い戦争観を加え、「手書きの楽譜」を、なぜ敵であった米駆逐艦
艦長が、戦時中の唯一の遺品として取っておいて、それがイ-77の艦長の孫娘
の手に渡ったかというミステリーが加わり、このミステリーの中にも、今までに
無かったような戦争観を織り込んでいる。結論に行ってしまうと、本作品の主人
公はイ-77の艦長とクルーだが、テーマとしての主人公は、むしろ敵艦パーシ
バルの艦長だろう。彼はイ-77に3度負けている。一度目は護衛していたタン
カーを2隻、沈められ、後半の対決シーンでは、2度、魚雷攻撃され、一回目は
運良くかわしたものの、二回目は艦尾にくらっている。最後にはイ-77は魚雷
を撃ち尽し、回天を積んでいたことから他の兵装はなく、パーシバルの近くに浮
上せざるを得ない状況になり、結果的にはパーシバルが勝ったことになっている
が、この時のイ-77を見たパーシバルの艦長は、それまでは護衛していたタン
カーを沈められたりで、イ-77を撃沈する事しか頭に無かったのが、浮上した
イ-77を見て、三度目に負けた理由が分かり、結果的には勝利ながら、内容的
には完敗だった事を知る。この時、彼は悟ったのではないだろうか。平和に暮ら
し、平和を守るのも、戦争をするのも人間だという事を。ここで「手書きの楽譜」
の問題が絡んでくる。これはイ-77の艦長が許嫁(「有沢志津子」)から貰っ
たもので、その時、彼は約束した。この楽譜を一生、大事にするという事を。駆
逐艦との最後の決戦で勝算は無いと考えた彼は、この楽譜をビンにつめ、乗組員
の死体とともに艦外に射出する。それを読んだパーシバルの艦長の心理に最初の
変化が表れ、最後のシーンで丸腰のイ-77を見た時に、彼なりに戦争とはどう
いうものかという事を悟った。このテーマは終始一貫している。イントロの部分
で「有沢志津子」の孫娘が元イ-77乗組員を訪れるが、聞きたかった事というの
は、自分は、おそらく小学校の教師をしているが、生徒に人が戦争をする理由を
聞かれても答えられなかった。当然だろう。その答えを描いた作品。従来の戦争
映画というのは、国を問わず、最初から戦争に批判的な場合は戦争の惨状ばかり
を描き、日本の戦争物というと、懺悔状態を抜け切れなかった。この両方に、根
本的な問題がある。連続性。人間の問題。戦争を国家のせいにすれば、人間の問
題は問わなくて済む。惨状を描けば、人間の問題は無視できる。この二つの描き
方では、平和を守るのも人間だし、戦争をするのも人間だという連続性の問題が
看過されてしまう。本作品はまさにこの点をテーマとした。同じ人間がする行為
である限り、そこには必ず、なんらかの連続性がある。これを中心テーマとして
描いた作品は今までにあっただろうか。単純に映画作品として観ると、はっきり
言って、それほど面白い作品ではないかもしれない。潜水艦対駆逐艦という事だ
ったら、「眼下の敵」の方が面白いかもしれない。内容的にはほとんど同じだし。
ただし上のようなテーマを考えるのだったら必見。という事は、本製作者は、映
画作品としての面白さを犠牲にしてまで、上のようなテーマを描きたかったとい
う事になる。ここまで来ると、今や最大のミステリーは、なぜ邦画がこれほどま
でに進化したのか、それもたった1年ぐらいで。この事はあらゆる面で表われて
いる。単純な例で言うと、ほんの1年前までは、まともな音楽といったら決まっ
て久石譲だったのが、今は一本も書いてない。それでも最近の邦画の音楽は一級
品と言える。おまけに本作品、製作はテレビ朝日単独だろう。東宝は配給。ニュ
ーヨーク州、アルバニー(市/「カウンティー」、ニューヨーク州の首府)協力
というのも意味があるだろう。アルバニーだったか忘れたが、同じニューヨーク
州の北部に大戦中の艦船のスクラップ置き場があって、数百という艦船が放置さ
れている。ちょっと駆逐艦までは分からないが、パーシバルは実物だろう。イ-
77はミニチュア、モロ分かりなのは、テレビ局単独製作という事でしょうがな
いだろう。ゲーム好きは、爆雷攻撃した後に、回頭(旋回)せずに直進したらど
うなるか、試してみたら面白いかもしれない。(魚雷の斉射くらうので、セーブ
した後で)

付け足しながら、もう一つ、面白かったのは、「人間」「連続性」を描くという
事に関して、イ-77の艦長は、いわゆる「兵士」というより「海の男」として
描かれている。なぜ自分は潜水艦乗りになったのか、「自由だから」。これは意
図的で、回天搭乗員が「お国のため」的な思想に洗脳されている事とコントラス
トされている。ただしこれは帝国海軍の上層部の伝統とも関係していて、いわゆ
る「連合艦隊」というのは、イギリスの「Grand Fleet」の訳。したがって当時
の海軍上層部は、少なくとも仲間内では、「連合艦隊」を「GF」と言っていた。
海軍上層部、特に山本五十六(大将、連合艦隊司令長官)、米内光政(海軍大臣)
あたりは、英米との戦争には終始、反対し、山本五十六が司令長官になって真珠
湾を攻撃したのは、アメリカとの講和が目的だった。理由は彼が若い頃、アメリ
カに留学していて、アメリカの底力を知っていたからだが、いずれにしても、作
品のもう一つのテーマとして、イ-77の艦長にしてもクルーにしても、人間っ
ぽく描き、あたかも日本国全体が戦争マニアだったかのような従来の作品の描き
方に対して、そうではなかった人間も居たし、そうした人々が如何に戦争という
事態に彼等なりに対処しようとしたか。この点を描くことで、実はラスト(8月
15日)に繋がっているし、パーシバルの艦長の悟りにも繋がっている。「硫黄
島」などの作品でも分かるとおり、兵士というのは人間のままではやっていられ
ない。人間性を剥奪するのが兵士としての第一歩なわけで、そうした兵士が行う
のが残虐行為。とはいえ彼等も人間である事は事実で、人間に戻った彼等、ある
いはそもそも本作品のように人間性を剥奪されていない兵士がどう戦ったか、こ
の連続性を描くのも作品のテーマだろう。イ-77の艦長は一人だけ、部下を失
った。そのために、彼は一度として元乗組員の「同窓会」には出席しなかった。


ヒアリング度:★★★(パーシバル側は英語)
感動度:★★★★★
二度以上見たい度:★★★★★
劇場で見たい度:★★★★★
ビデオ/DVDで欲しい度:★★★
ビデオ/DVDで見た方がいい度:★★★
ムカつく度:
考えさせられる度:★★★★
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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★ナルニア国物語/第3章

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★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
                        2009/06/20 No. 431 (週刊)                  
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