メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]417  2009/03/14


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★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2009/03/14 No. 417 (週刊)            前回発行部数:2、461

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2008年分は、「感想」の下に移しました。2001〜2007年分につ
いては、サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

ワールド・オブ・ライズ 01/03 K-20(TWENTY)怪人二十面相・伝 1/10
チェ 28歳の革命 1/17 感染列島 1/24 007/慰めの報酬 1/31
誰も守ってくれない 2/07 レボリューショナリー・ロード 2/14 
マンマ・ミーア! 2/21 7つの贈り物 2/28
オーストラリア 3/07 ジェネラル・ルージュの凱旋 3/14 
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ジェネラル・ルージュの凱旋 2009

U.S. Release Date:  

■監督:中村義洋
■原作:海堂尊(先生)
■キャスト:竹内結子/阿部寛/堺雅人/羽田美智子/高嶋政伸/國村隼/野際
陽子
■音楽:佐藤直紀 主題歌:EXILE『僕へ』
■字幕:
■お勧め度:★★★★★

 「現役医師の作家・海堂尊によるベストセラー小説を基に、窓際女性医師・田
口とキレモノ役人・白鳥の活躍を描いた「チーム・バチスタの栄光」の続編。原
作シリーズ第3作目を映画化。再びコンビを組むハメになった田口と白鳥が、
“ジェネラル・ルージュ(血まみれ将軍)”の異名を持つ救急救命センター長
・速水に浮上した黒い疑惑の真相に迫る。主演は引き続き竹内結子と阿部寛。今
回の焦点となる速水役に大河ドラマ「篤姫」、「クライマーズ・ハイ」の堺雅人。
監督は前作と同じく「アヒルと鴨のコインロッカー」「ジャージの二人」の中村
義洋。
 東城大学付属病院の不定愁訴外来医師・田口はある日、院内の諸問題を扱う倫
理委員会の委員長に任命されてしまう。そんな彼女のもとに一通の告発文書が届
く。その内容は、“救命救急の速水晃一センター長は医療メーカーと癒着してお
り、花房看護師長は共犯だ”という衝撃的なものだった。速水は“ジェネラル・
ルージュ”の異名を持ち、優秀だが冷徹で非情な性格から悪い噂が絶えない人物。
すると間もなくして、告発された医療メーカーの支店長が院内で自殺する事件が
起こる。院長からまたしても院内を探る密命を受けてしまう田口。さらには骨折
で運び込まれてきた厚生労働省のキレモノ役人・白鳥と再会し、彼にも同じ告発
文書が届いていたことを知る。こうして2人は再びコンビを組み、この一件を独
自に調査することとなるのだが…。」(allcinema.net/より。)

「ジェネラル・ルージュ」というのは実は「血まみれ将軍」じゃない、というミ
ステリーに、医療メーカーのは「自殺」じゃなくて、誰が殺したのかというダブ
ル・ミステリーに、一見、不つりあいな二人の恋物語りをプラスした作品。この
1と2が実は関係していて、女が自分の口紅を男に渡すという事はどういう意味
なのか。これはここで止めておいた方がいいだろう。

「ジェネラル・ルージュ」救急救命センター長は確かに我がままというか自分勝
手であっても、病院経営という枠組みの中で救急救命センターを統括して患者を
救うには、組織や規律べったり、あるいはそうした性格ではとても勤まらないの
じゃないか。これは現役医師である原作者の病院批判というか願望かもしれない。
このシリーズは基本的には面白系なのだろうが、「バチスタ」にしてもそうだっ
たが、医療や医療機関の実態に関して、かなり批判的な部分があることは確か。
「バチスタ」の時はテーマが深すぎて、面白系の部分が少し余計な感じがしたが、
2作目という事で監督も原作のアレンジの仕方に慣れたのかもしれない。テーマ
こそ、それほど深くはないにしても、作品としての出来は上だし、娯楽作品とし
て観れば秀作だろう。たとえば「バチスタ」では出過ぎの阿部寛を脇に回して、
主要な人物を「公平」に描くことでミステリー性が高まっている。誰が悪なのか
という意味で。最初は悪者っぽい「ジェネラル・ルージュ」の描き方も巧い。彼
と看護師長、昔で言う看護婦長の関係も、さりげない描き方ながら、最後まで観
ると一番、印象に残るし、この二人の人物像が、医療の実態と理想を描いている
ような部分もあって、内容相互の関係が、これは原作あっての事かもしれないが、
かなり良く、分りやすく描かれている。医者の目的は何なのか、それは患者を救
う事だと言ってしまえば簡単だが、その手段をどう確保するのか。当然の事なが
らお金が要る。しかし病院経営上、過大な経費は割り振れない。ならば現場の医
師としては何が出来るか。それがメーカーとの癒着だった。しかしその事で医師
を責められるか。お金が無いから患者を救えなかった、とは病院は言えないだろ
う。医療の本来の目的が患者の救済にあるにも係わらず、実際は予算その他の、
時として作品でも描かれるような下らない理由で患者が救えない。そうした状況
に立ち向った「ジェネラル・ルージュ」、彼のような医師をどう思うか、これも
原作者が読者に問うた点だろう。映画作りという事に関しては原作に単に忠実に
映画化するというより、主要なテーマをしっかり押さえて、配役や演技で映画ら
しさ、小説では描けない部分を描き出すことに成功している。一番、目立つのは
診療内科役の竹内結子のキャラだろうが、「バチスタ」ではそれほど目立たなか
ったのが、本作品では彼女の描き方もかなり効果的なものになっていて楽しい。
ほとんど全編、ボーッとした役柄ながら、決定的な部分というかシーンで巨大な
前歯2本を中心に撮ったあたりは、この監督の面白センスの良さに感心する。正
直な話、涙が出たほど面白い。こうなると、お金のかかる特撮部分と、アクショ
ン以外の部分に関して言えば、全ての部分で邦画の方が上になってしまったよう
な気がする。洋画との比較の問題にとどまらず。というか作品によっては比較す
ること自体が無意味になってしまったような。恋物語りの描き方にしても、「7
つの贈り物/Seven Pounds」とかの即物的なものに比べると、本作品にしても
「感染列島」にしても、はるかに上だろう。10年越しの恋を口紅ひとつで描く
という。しかしこういう描き方というのは、「アイラブユー」を連発しないと恋
物語り自体がそもそも描けないという文化のもとでは、分からないのかもしれな
い。だから「おくりびと」。本作品の場合は、姉さん女房という点がある。これ
はマザコンっぽい部分があるにしても、それと同じ理由で、洋画では描けないか
もしれないし、描いても分からないかもしれない。としたら問題になるかもしれ
ない。俳句が訳せないのと同じ理由で。(製作TBS/東宝)


ヒアリング度:
感動度:★★★★★
二度以上見たい度:★★★★★
劇場で見たい度:★★
ビデオ/DVDで欲しい度:★★★★
ビデオ/DVDで見た方がいい度:★★★★
ムカつく度:
考えさせられる度:★★★★
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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-今後楽しみな映画:

★ナルニア国物語/第3章

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2008年分:
AVP2 エイリアンズVS. プレデター 01/05 茶々 天涯の貴妃 01/12
アース 01/19 シルク 01/26
母べえ 02/02 アメリカン・ギャングスター 02/09
テラビシアにかける橋 02/16 エリザベス:ゴールデン・エイジ 02/23
チーム・バチスタの栄光 3/01 ライラの冒険 3/08 
バンテージ・ポイント 3/15 ジャンパー 3/22
マイ・ブルーベリー・ナイツ 3/29 明日への遺言 4/05
モンゴル 4/12 王妃の紋章 4/19
大いなる陰謀 4/26 紀元前1万年 5/03
少林少女 5/10 最高の人生の見つけ方 5/17
チャーリー・ウィルソンズ・ウォー 5/24 
ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 5/31
隠し砦の三悪人 6/07 ザ・マジックアワー 6/14
ランボー 最後の戦場 6/21 インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
奇跡のシンフォニー 7/05 クライマーズ・ハイ 7/12
スピード・レーサー 7/19 崖の上のポニョ 7/26
ドラゴン・キングダム 8/02 ハプニング 8/09
ダークナイト 8/16 ハムナプトラ3 8/23
セックス・アンド・ザ・シティ 8/30 ハンコック 9/06
幸せの1ページ 9/13 おくりびと 9/20
ウォンテッド 9/27 アイアンマン 10/04
パコと魔法の絵本 10/11 フレフレ少女 10/18
イーグル・アイ 10/25 P.S. アイラヴユー 11/01
ICHI 11/08 レッドクリフ Part I 11/15
ハッピーフライト 11/22 トロピック・サンダー/史上最低の作戦
釣りバカ日誌19 12/06 252 生存者あり 12/13
ブラインドネス 12/20 地球が静止する日 12/27 

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