メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]416  2009/03/07


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★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2009/03/07 No. 416 (週刊)            前回発行部数:2、475

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2008年分は、「感想」の下に移しました。2001〜2007年分につ
いては、サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

ワールド・オブ・ライズ 01/03 K-20(TWENTY)怪人二十面相・伝 1/10
チェ 28歳の革命 1/17 感染列島 1/24 007/慰めの報酬 1/31
誰も守ってくれない 2/07 レボリューショナリー・ロード 2/14 
マンマ・ミーア! 2/21 7つの贈り物 2/28
オーストラリア 3/07 
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オーストラリア Australia

U.S. Release Date: 2008 

■監督&製作&脚本&原案:バズ・ラーマン(オーストラリア)
■キャスト:ニコール・キッドマン/ヒュー・ジャックマン他
■音楽:デヴィッド・ハーシュフェルダー
■字幕:戸田奈津子
■お勧め度:★★★★(★)

 「「ムーラン・ルージュ」のオーストラリア人監督バズ・ラーマンが、同郷の
ニコール・キッドマンとヒュー・ジャックマンを主演に迎え、戦時下の当地を舞
台に綴るアドベンチャー・ロマン。はるばる異国の地に降り立った英国貴婦人が、
広大な大陸を横断するという果てしない道行きの中、粗野なカウボーイとの運命
的な出会いや先住民アボリジニとの交流など、様々な未知なる経験を通して新た
な自分を見出していく姿をスペクタクルな大自然を背景に描く。
 イギリスの貴婦人レディ・サラ・アシュレイは、オーストラリアの領地を生計
の足しに売却しようと旅立ったまま1年も帰ってこない夫を訪ねるため、ロンド
ンから初めてオーストラリアへ向かう。そして現地に到着すると、夫ではなく、
ドローヴァー(牛追い)という名の無骨なカウボーイに出迎えられる。彼は、サ
ラを領地“ファラウェイ・ダウンズ”へ問題なく送り届ければ、1500頭の牛を
追う仕事を約束されていたのだった。初対面は共に印象が悪く、互いに反感を抱
きながら領地への旅を続けるサラとドローヴァー。こうして、いよいよ領地へ辿
り着くサラだったが、権力者の仕業で屋敷は荒れ果て、さらには衝撃の事実を知
らされる羽目に。サラは、抵当に入れられた領地を守るため、1500頭の牛を遠
く離れたダーウィンにいる軍へ売ることを決心するのだが…。」(allcinema.net
/より。)

落ち目なのは洋画というよりハリウッド(アメリカ)作品なので、オーストラリ
アという新天地で全部作った作品。久々の秀作。見所がかなりある。おそらくは、
この監督は「風と共に去りぬ」(1939年)に触発されているし、そのような作品
でもある。この作品当時のオーストラリアは、同時代のアメリカ南部に近いし、
レディ・サラ・アシュレイはスカーレット・オハラっぽい没落(しかけの)貴婦
人。作品中、使われ、メインテーマっぽい「オズの魔法使い」(曲は「虹の向こ
うに」(Over the Rainbow))も1939年に公開。二人の関係も「風と共に去りぬ」
の二人と似ているところがある。これに南北戦争を第二次世界大戦というより日
本軍の攻撃に置き換えれば、攻撃の後で再会する二人とか、筋書きをパクッたと
いうより、「風と共に去りぬ」的な作品にしたかったのだろうし、それに成功し
ている。でもまあ、悲しいかな、今ではヴィヴィアン・リーとかクラーク・ゲー
ブルとかいったタイプの俳優は居ないので、その代わりといったら何だが、他の
作品を蹴ってこれに主演したニコール・キッドマン。前半部分は、はっきり言っ
て彼女が自分の魅力を自分のために作品に残すような魂胆が丸見えで、それと分
かって観るなら面白い。ほとんど全てのシーンがニコール・キッドマンの「自画
像」。これは彼女が監督に押し付けた出演の条件だろう。それを、おそらくは嫌
々ながらも受け入れた監督の苦心が見られて、これも面白い。作品の構成自体も
なかなかで、いわゆる見る視点が、作品が進行するにつれて代わったり戻ったり
する。最初はアボリジニの男の子がキッドマンやヒュー・ジャックマンを見ると
いう視点で、後半は後者二人が男の子を見るという視点に切り替わったりする。
これがはっきり分かるので、各々の視点で何を描きたかったのかがよく分かる。
作品中、人種差別とかのテーマはあるが、これはカモフラージュだろう。いまさ
ら描くような事ではないし、見るテーマでも無い。ただしアボリジニの文化とか
を描きたかったのなら、もう少しやりようがあったかもしれないが、アボリジニ
の男の子が主演っぽい所もあるので、余計だっただろう。結果的にはバランスが
取れた。しかしいい作品ではあるにしても、好きな作品ではないにしても「風と
共に去りぬ」とかに比べてしまうとインパクトが無い。しかしこれは作品という
より時代的なものなのでしょうがないだろう。ニコール・キッドマンの演技力か
らすればヴィヴィアン・リーっぽい演技ができただろうが、敢てしていない。聡
明な彼女のことだから、時代には勝てないということぐらい分かっていたのだろ
う。それで自分の自画像というのは、選択肢としてはこれ以外に無かったとも言
える。スペクタクル的な見所としては、アトランタ炎上の代りの日本軍の空爆だ
が、これは史実ではないような記憶があるが、映画作品としての効果は十分。こ
ういうシーンを入れる場合は、古くは「トラ!トラ!トラ!」、最近では「パー
ル・ハーバー」から、そのまま借りてきてしまうパターンが多いが、本作品では
後者を、作品の筋や設定と合うように特撮でアレンジした感じがある。というよ
うな事も含めて、この監督は手抜きをしないタイプで、好感が持てる。しかしこ
の作品は分類としたら「外国映画」になるのだろうか。「おくりびと」に外国映
画賞をあげて小道具の無知さかげんを露呈したアカデミー賞選考委員会としては、
本作品が「外国映画」じゃなくて胸を撫で下ろしているだろう。ついでながら牛
の暴走シーンも「西部開拓史」からだろう。これもかなりな見所。


ヒアリング度:★★★★★(ただしニコール・キッドマンだけ)
感動度:★★★★
二度以上見たい度:★★★★
劇場で見たい度:★★★★★
ビデオ/DVDで欲しい度:★★★
ビデオ/DVDで見た方がいい度:
ムカつく度:
考えさせられる度:★★
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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-今後楽しみな映画:

★ナルニア国物語/第3章

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2008年分:
AVP2 エイリアンズVS. プレデター 01/05 茶々 天涯の貴妃 01/12
アース 01/19 シルク 01/26
母べえ 02/02 アメリカン・ギャングスター 02/09
テラビシアにかける橋 02/16 エリザベス:ゴールデン・エイジ 02/23
チーム・バチスタの栄光 3/01 ライラの冒険 3/08 
バンテージ・ポイント 3/15 ジャンパー 3/22
マイ・ブルーベリー・ナイツ 3/29 明日への遺言 4/05
モンゴル 4/12 王妃の紋章 4/19
大いなる陰謀 4/26 紀元前1万年 5/03
少林少女 5/10 最高の人生の見つけ方 5/17
チャーリー・ウィルソンズ・ウォー 5/24 
ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 5/31
隠し砦の三悪人 6/07 ザ・マジックアワー 6/14
ランボー 最後の戦場 6/21 インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
奇跡のシンフォニー 7/05 クライマーズ・ハイ 7/12
スピード・レーサー 7/19 崖の上のポニョ 7/26
ドラゴン・キングダム 8/02 ハプニング 8/09
ダークナイト 8/16 ハムナプトラ3 8/23
セックス・アンド・ザ・シティ 8/30 ハンコック 9/06
幸せの1ページ 9/13 おくりびと 9/20
ウォンテッド 9/27 アイアンマン 10/04
パコと魔法の絵本 10/11 フレフレ少女 10/18
イーグル・アイ 10/25 P.S. アイラヴユー 11/01
ICHI 11/08 レッドクリフ Part I 11/15
ハッピーフライト 11/22 トロピック・サンダー/史上最低の作戦
釣りバカ日誌19 12/06 252 生存者あり 12/13
ブラインドネス 12/20 地球が静止する日 12/27 

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