メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]413  2009/02/14


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★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2009/02/14 No. 413 (週刊)            前回発行部数:2、469

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2008年分は、「感想」の下に移しました。2001〜2007年分につ
いては、サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

ワールド・オブ・ライズ 01/03 K-20(TWENTY)怪人二十面相・伝 1/10
チェ 28歳の革命 1/17 感染列島 1/24 007/慰めの報酬 1/31
誰も守ってくれない 2/07 レボリューショナリー・ロード 2/14 
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レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで Revolutionary Road

U.S. Release Date: 2008 

■監督:サム・メンデス
■原作:リチャード・イェーツ『家族の終わりに』(ヴィレッジブックス刊)
■キャスト:レオナルド・ディカプリオ/ケイト・ウィンスレット/キャシー・
ベイツ他
■音楽:トーマス・ニューマン
■字幕:戸田奈津子
■お勧め度:(★)

 「「タイタニック」以来の再共演となるレオナルド・ディカプリオとケイト・
ウィンスレットが理想と現実の狭間で苦悩する夫婦に扮したヒューマン・ドラマ。
原作はリチャード・イェーツの『家族の終わりに』。1950年代のアメリカ郊外を
舞台に、一見理想的な夫婦が虚しい日々から脱却を図ろうともがく姿とその顛末
を生々しく描く。監督はケイト・ウィンスレットの夫でもある「アメリカン・ビ
ューティー」のサム・メンデス。
 1950年代のコネチカット州。“レボリューショナリー・ロード”と名づけられ
た閑静な新興住宅街に暮らすフランクとエイプリルのウィーラー夫妻は、二人の
かわいい子供にも恵まれた理想のカップル。しかし、その見た目とは裏腹に、彼
らはそれぞれ描いていた輝かしい未来と現状のギャップに不満を募らせていた。
元陸軍兵のフランクは事務機会社に勤めるもセールスマン人生の我が身を嘆き、
かつて女優志願だったエイプリルも大成せずに至っている。するとフランクが30
才の誕生日を迎えた夜、エイプリルが、家族一緒にパリで暮らしましょう、と持
ちかけ、パリでは自分が秘書として働くからフランクは気ままに暮らせばいい、
と言い出すのだった。はじめは妻の突然の提案に戸惑うも希望を膨らませ、つい
には移住を決意するフランク。それは間もなく、周囲にも知るところとなるのだ
が…。」(allcinema.net/より。)

洋画にしては出来の良い作品ながら、大問題がある。フランクとエイプリル夫婦
が破綻にいたる過程を心理描写も含めてリアルに描いたことはいいにしても、そ
れが何なのさ、という問題。平凡さという現実に飽き足らない二人がパリに新天
地を求める。しかしその平凡さの根源でもあるフランクの仕事が、ひょんな事か
ら認められて出世する機会が訪れる。妻の方も妊娠してパリ行きはだめ。フラン
クとエイプリルの事が良く描かれているにしても、個人レベルの描写にとどまっ
て、なんら普遍的なテーマが出ていない。言い換えると物事には「現象」の段階
がまずあって、それから本質的な何かを導きだせるものだが、本作品では単に現
象を描いたに過ぎない。結果として観終った段階では何も印象に残るものが無い。
「感染列島」に比べれば、この事は一目瞭然だろう。おそらく原作の小説では、
妻の方がメインだったのじゃないだろうか。女、妻の心理を描くという。それが
証拠に二人の浮気の仕方がある。夫の方のが「普通」に描かれ、妻の方のは、そ
の事が結婚生活破綻の過程の一部として描かれる。これが、ケイト・ウィンスレ
ットのミスキャストと重なった。何故この二人を選んだかは知らないが、夫の方
はディカプリオでなくても、目立たなければ誰でもよかった。妻の方に演技派女
優を使えば、テーマがはっきりしただろう。たとえば、こういうドラマ的な心理
描写の巧いケイト・ベッキンセール。本作の主演の二人を比べると、ディカプリ
オの方に目が行ってしまうので、このテーマは見過ごす。本来的に言うと、この
作品(原作)は、余計な部分を省いて舞台作品にした方がはるかに観られた作品
だろう。それを作品では、おそらく原作に忠実に映画化し、結果的に原作のテー
マが失われた。1950年代というのにも意味がある。まだテレビは、あっても白黒
で、オフィスで好きに喫煙するなど、今と比べると、はるかに自由で「健康」だ
った時代。そうした時代背景で平凡さと理想を描くという事は、今の時代のよう
な手枷足枷を取っぱらう事で、夫婦のあり方を、より自由に描くことが出来る。
そこまではいいが、上の話しに戻ると、この夫婦が破綻する過程を深く、ただし
表面的に描いただけで、1950年代という時代設定が、単なる、便宜的なものに終
わってしまった。内容的には「結婚ホラー」作品だろう。結婚(同棲も含めて)
してる方、その予定のある方は、観ない方がいい。やめたくなる。いいテーマも
あるが、それが台詞としてしか表現されない。これがやはり映画ではなくて舞台
作品にした方がよかった点だろう。舞台の場合は風景とかの余計な部分がなくて
台詞が中心になるので。出来の良さと台詞、これだけでも、なんとか賞にノミネ
ートは分からないでもないが、映画作品として観るとはっきり言ってつまらない。


ヒアリング度:★★★
感動度:
二度以上見たい度:
劇場で見たい度:
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオ/DVDで見た方がいい度:(観ない方がいい)
ムカつく度:
考えさせられる度:
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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2008年分:
AVP2 エイリアンズVS. プレデター 01/05 茶々 天涯の貴妃 01/12
アース 01/19 シルク 01/26
母べえ 02/02 アメリカン・ギャングスター 02/09
テラビシアにかける橋 02/16 エリザベス:ゴールデン・エイジ 02/23
チーム・バチスタの栄光 3/01 ライラの冒険 3/08 
バンテージ・ポイント 3/15 ジャンパー 3/22
マイ・ブルーベリー・ナイツ 3/29 明日への遺言 4/05
モンゴル 4/12 王妃の紋章 4/19
大いなる陰謀 4/26 紀元前1万年 5/03
少林少女 5/10 最高の人生の見つけ方 5/17
チャーリー・ウィルソンズ・ウォー 5/24 
ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 5/31
隠し砦の三悪人 6/07 ザ・マジックアワー 6/14
ランボー 最後の戦場 6/21 インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
奇跡のシンフォニー 7/05 クライマーズ・ハイ 7/12
スピード・レーサー 7/19 崖の上のポニョ 7/26
ドラゴン・キングダム 8/02 ハプニング 8/09
ダークナイト 8/16 ハムナプトラ3 8/23
セックス・アンド・ザ・シティ 8/30 ハンコック 9/06
幸せの1ページ 9/13 おくりびと 9/20
ウォンテッド 9/27 アイアンマン 10/04
パコと魔法の絵本 10/11 フレフレ少女 10/18
イーグル・アイ 10/25 P.S. アイラヴユー 11/01
ICHI 11/08 レッドクリフ Part I 11/15
ハッピーフライト 11/22 トロピック・サンダー/史上最低の作戦
釣りバカ日誌19 12/06 252 生存者あり 12/13
ブラインドネス 12/20 地球が静止する日 12/27 

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