メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]412  2009/02/07


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★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2009/02/07 No. 412 (週刊)            前回発行部数:2、477

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2008年分は、「感想」の下に移しました。2001〜2007年分につ
いては、サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

ワールド・オブ・ライズ 01/03 K-20(TWENTY)怪人二十面相・伝 1/10
チェ 28歳の革命 1/17 感染列島 1/24 007/慰めの報酬 1/31
誰も守ってくれない 2/07 
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誰も守ってくれない 2008

U.S. Release Date:  

■監督:君塚良一
■キャスト:佐藤浩市/志田未来/松田龍平/木村佳乃/柳葉敏郎/石田ゆり子
■音楽:村松崇継 主題歌: リベラ『あなたがいるから』
■字幕:
■お勧め度:★★★★

 「社会的に注目を集める殺人事件を巡って巻き起こるネットの暴走やマスコミ
報道のあり方を、警察による容疑者家族の保護という新たな切り口で問い直す力
作社会派エンタテインメント。「踊る大捜査線」シリーズの脚本を手掛けてきた
君塚良一監督が、その取材の中から生まれてきた構想を基に自らメガフォンをと
り映画化。突然兄が殺人犯となったことから追いつめられていく少女と、彼女を
世間の非情な視線から守ることを命じられた刑事が繰り広げる過酷な逃避行の行
方をドキュメンタリー・タッチに綴ってゆく。主演は「ザ・マジックアワー」の
佐藤浩市とTV「14才の母」「母べえ」の志田未来。
 ある日突然、未成年の長男が小学生姉妹殺人事件の容疑者として逮捕されてし
まった船村家。両親と15歳の妹・沙織は状況も分からぬままマスコミの好奇の目
に晒され、激しいバッシングに追いつめられていく。そんな中、刑事の勝浦は容
疑者家族の保護という任務を命じられる。さっそく保護マニュアルに則り所定の
手続きが進められ、三人別々に保護するため、同い年の娘を持つ勝浦が沙織を担
当することに。しかし、沙織を匿おうと懸命に手を尽くす勝浦だったが、マスコ
ミはその度に居場所を嗅ぎつけ執拗に沙織を追いかけ回す。やがて勝浦は、東京
を離れ、ある場所へと向かうのだったが…。」(allcinema.net/より。)

この作品をテレビ局(フジ)が作ったというのがまず驚き。単に容疑者に過ぎな
い少年の家族を取材攻めにし、母親を自殺させ、妹を追い回す。その過程で容疑
者宅の植木とかを平気で壊す。自分たちがやっている事をここまでリアルに隠さ
ず描いたのはどうしてだろうかというのがまず疑問。しかしこれはすぐ答えが出
る。マスコミの報道というのは、視聴者が見たいものを報道するのが仕事で、た
とえばマスコミの報道が行き過ぎだという言い方は、裏を返せば、視聴者がそれ
を煽っている、期待しているという事で、視聴者の立場からマスコミを批判する
事は出来ない。この点をはっきりさせるために、作品では、興味本位で容疑者の
家族、特にかっこうの的になる妹の居場所やらを暴いて掲示板に書き込む様が描
かれるが、この事の動機というのは、マスコミに報道を期待する一般の視聴者と
同じだろう。おそらく作品がいいたかったのは、自分たちには何を報道するべき
か、実際には、あるいは現実的には選択肢がなくて、視聴者の言いなりにならざ
るを得ない。それで果たしていいのだろうか。良くないに決まっているが、自分
たちには視聴者の期待や興味を裏切るような選択肢は無いのではないか。これを
読んでいる人だとまず知らないだろうが、昔、全学連というものの活動が活発だ
った頃、新聞社が報道を自主規制した事があった。どっちが恐いかというと、自
主規制の方だろう。視聴者が知りたい事を報道し、その事で悲劇が生まれるのは
事実にしても、その悲劇を防ぐために報道を自主規制することの方が恐いとも言
える。この悪循環を断つのは実に簡単な事で、その手の番組を見なければいいわ
けで、誰も見なければ、行き過ぎた報道をする必要もなくなる。つまりマスコミ
の報道が悪いとか行き過ぎだというなら、それを防げるのは、それを見ている、
当の視聴者しか居ないという事になる。この事を言いたかったのじゃないだろう
か。このテーマはかなりヘビーなもので、それが良く、深く描かれている。もう
一つのテーマは極限状態に追い込まれた人物たちの考えや行動で、妹の件は分り
易いが、彼女を護衛する刑事も、結婚生活破綻寸前、その上、3年前に上司の命
令であったにせよ、シャブ中を泳がした事で小学生が殺され、行き場を失った二
人は、その殺された小学生の両親が経営するペンションに行かざるを得なくなる。
ここでの両者の、ある意味で対決もリアルな感情も含めて描かれ、犯罪の犠牲者
というのは、どっちが殺されたかという事は関係なく、両方なのじゃないか、こ
の事も明確に描かれる。表面的に見ると、まだ容疑者の段階で、犯罪者呼ばわり
するのは、日本的な悪しき慣習っぽいが、これにしても、興味本位でマスコミに
報道を期待し、単に一つの事件が社会現象に発展するという、いつぞやの納豆品
切れ事件を思うと、なぜこうした事が起るのかという事を、視聴者にも考えて欲
しかった。ついでに言うと、いわゆる言論の自由というのは、戦後、アメリカに
押し付けられたようなもので、それが「平等」の美名の元に行われたため、新聞
もテレビ局も含めて、メジャーな報道機関が無差別平等になってしまい、その結
果として、視聴率至上主義になってしまったのではないか。この意味では戦後日
本の民主主義のあり方も問うた作品とも言える。映画作品としては(解説の)エ
ンタテインメント性はゼロに等しいし、予算的にもテレビドラマと変わり無いだ
ろう。それでもこれだけの作品が作れるというのは、もうまぐれじゃない。今や
アカデミー賞より日本映画大賞、日本アカデミー賞とかにノミネートされた作品
の方がはるかに上だろう。こうなると、ガキ用作品まで観たくなる(ヤッターマ
ン)。


ヒアリング度:
感動度:★★★★
二度以上見たい度:★★
劇場で見たい度:★
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオ/DVDで見た方がいい度:★★★★
ムカつく度:
考えさせられる度:★★★
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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-今後楽しみな映画:

★ナルニア国物語/第3章

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2008年分:
AVP2 エイリアンズVS. プレデター 01/05 茶々 天涯の貴妃 01/12
アース 01/19 シルク 01/26
母べえ 02/02 アメリカン・ギャングスター 02/09
テラビシアにかける橋 02/16 エリザベス:ゴールデン・エイジ 02/23
チーム・バチスタの栄光 3/01 ライラの冒険 3/08 
バンテージ・ポイント 3/15 ジャンパー 3/22
マイ・ブルーベリー・ナイツ 3/29 明日への遺言 4/05
モンゴル 4/12 王妃の紋章 4/19
大いなる陰謀 4/26 紀元前1万年 5/03
少林少女 5/10 最高の人生の見つけ方 5/17
チャーリー・ウィルソンズ・ウォー 5/24 
ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 5/31
隠し砦の三悪人 6/07 ザ・マジックアワー 6/14
ランボー 最後の戦場 6/21 インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
奇跡のシンフォニー 7/05 クライマーズ・ハイ 7/12
スピード・レーサー 7/19 崖の上のポニョ 7/26
ドラゴン・キングダム 8/02 ハプニング 8/09
ダークナイト 8/16 ハムナプトラ3 8/23
セックス・アンド・ザ・シティ 8/30 ハンコック 9/06
幸せの1ページ 9/13 おくりびと 9/20
ウォンテッド 9/27 アイアンマン 10/04
パコと魔法の絵本 10/11 フレフレ少女 10/18
イーグル・アイ 10/25 P.S. アイラヴユー 11/01
ICHI 11/08 レッドクリフ Part I 11/15
ハッピーフライト 11/22 トロピック・サンダー/史上最低の作戦
釣りバカ日誌19 12/06 252 生存者あり 12/13
ブラインドネス 12/20 地球が静止する日 12/27 

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