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バンテージ・ポイント 3/15 ジャンパー 3/22 マイ・ブルーベリー・ナイツ 3/29 明日への遺言 4/05 モンゴル 4/12 王妃の紋章 4/19 大いなる陰謀 4/26 紀元前１万年 5/03 少林少女 5/10 最高の人生の見つけ方 5/17 チャーリー・ウィルソンズ・ウォー 5/24 ナルニア国物語／第２章：カスピアン王子の角笛 5/31 ==================================================================== ナルニア国物語／第２章：カスピアン王子の角笛 The Chronicles of Narnia: Prince Caspian U.S. Release Date: 2008 ■監督：アンドリュー・アダムソン ■原作：Ｃ・Ｓ・ルイス ■キャスト：ジョージー・ヘンリー／アナ・ポップルウェル／ウィリアム・モー ズリー ／スキャンダー・ケインズ／ベン・バーンズ／他 ■音楽：ハリー・グレッグソン＝ウィリアムズ ■字幕：松浦美奈 ■お勧め度：★★★★(★) 「Ｃ・Ｓ・ルイスの名作児童文学を壮大なスケールで映画化したファンタジー ・アドベンチャーのシリーズ第２弾。前作から1300年後、滅亡の危機に陥ったナ ルニア国を舞台に、国の命運を託された王子と共に再び４人の兄弟姉妹が立ち上 がる。監督は引き続き「シュレック」のアンドリュー・アダムソン。 偉大な王アスランと“伝説の四人の王”ペベンシー４兄妹によって平和と繁栄 をもたらしたナルニア国。だが、あれからナルニア暦にして1300年経った今、か つての美しい国の姿は見る影もなく、戦闘民族テルマール人に侵略・支配され、 生き残ったナルニアの民は深い森の奥に追いやられていた。また先王亡きあと摂 政を務める弟のミラースは王位を奪おうと、正統な王位継承者であるカスピアン 王子の暗殺を画策。一方、小さな象牙の角笛を手にミラースの追っ手を逃れるカ スピアン。その笛の音は、ナルニアに危機が迫る時、“伝説の四人の王”を呼び 戻すと信じられていた。やがて追い詰められたカスピアンがついにその角笛を吹 き、それは時を越えて鳴り響く…。」（allcinema.net/より。） 待ちに待った第２作を観終ってしまった虚脱感。前作はなんと３年も前。大袈裟 に言うと、果たして次作まで生きていられるだろうか、などなど思いながら（例 によって）下のマクドナルドで「晩飯」。ここは１年前ぐらい前に改装した新店 鋪で、週２回、行っているので「レギュラー」がいれば「バニア」で済む（「マ ックシェークのバニアＳ、ストロー無し、フタだけ」の略）。 虚脱感とともに寂しさ。たしか本作で上のピーターとスーザンがナルニアに来る のはこれが最後になる。特にスーザン役のアナ・ポップルウェルがちょうどいい 年頃に成長して大人の女と少女の中間的な感じでハイライトシーンを幾つか盛り 込んだ。前作では末娘のルーシーがキーだったが、本作では、少なくとも映像上 は「優しの君」スーザンが中心的な存在になっている。弓を引く時の問答無用の 厳しい表情などは、どこが「優しの君」なのかと思わされるが、やはり４人のま とめ役的な存在としては、優しさなのだろう。こればかりは一人っ子としては分 からないものがあるが。 色々と印象深い場面はあるが、最初にナルニアに帰れた時の４人の喜びの表情と、 近くにあった廃虚が実は自分たちが１３００年前、王、女王として戴冠し君臨し た城の跡地だった事に気付くシーン。このコントラストだけで時の流れというも のの非情さ、残酷さみたいなものを描いているし、十分、感じさせられる。 第１作が色々な意味でイントロ的なものだったのに比べ、本作と後続は謎解きが 多くある。アスランはなぜ最後の最後まで助けに現れなかったのか、それは「テ ルマール人」というものが実は人間だったこと。ナルニア国を描きながら、異空 間に飛ばされた人間の辿る運命、歴史や業、そのようなものを描くことが本作の 大きなテーマになっている。それらを代表するのがカスピアン王子。そして彼は 同じ人間である４人の王、女王から何を学ぶのか。ナルニア国というものを単な る空想の世界として描くのではなく、そこへ行った人間がナルニアという特殊な 世界に接することで何を学ぶのか、学ばないのか、本作の悪いテルマール王はそ の意味では学び損なった人間でもある。ここらへんが本シリーズが他の単なるフ ァンタジー作品とは決定的に違うところだろう。単なるファンタジー作品なら映 画で観る必要は無い。ゲームで十分。それと、これは解れという方が無理かもし れないが、本シリーズはカトリック教の批判でもある。第１作は新約聖書そのも のだし、字幕では水の精を「神」としてしまっている。また「魔法」というのは 便宜上のことで、本作で魔法を使えるのは、１シーンだけ出てくる、前作の魔女 だけで、ナルニアの動物が人の言葉を話し、木々が動くのは、魔法の力ではなく、 ナルニアというものがそもそもそうした世界であるというに過ぎない。魔法や魔 法使いを異端とみなし迫害した中世カトリックの批判でもある。 難を言うと、本作品自体が戦いに重点を置いているため、今の特撮技術からして、 無理矢理スペクタクル作品にせざるをえなかった事。そして児童文学でもあるし ディズニー作品でもあるという事から、バトルシーンだけを他の作品と比べてし まうと見劣りがする。あくまでも上のようなナルニア国でのバトルシーンが描か れているという事を覚えておく必要があるだろう。 しかしナルニア国のような世界が本当にあったなら、というような事を考えてし まうが、これもこの原作者、Ｃ・Ｓ・ルイスの「アレゴリー」、これは「 寓喩、 寓意」と訳すらしいが、これ自体、ピンと来ない。その巧さを物語っていて、い わゆるカトリック教の言う「天国」というもののでっち上げ性を排除して、神の 国のたとえを、子供でも大人でも、無自覚のうちに分かれるようにしたもので、 ナルニア国への憧れを抱くとしたら、それはそのままキリスト教、プロテスタン トの世界観、価値観のいい部分に接するという事にもなる。この原作を読んだの は小学生の頃で、その時は気付かなかったが、かなり後になってその事に気付き、 作品を見直し、大学生の頃に東京、渋谷のバプティスト教会に通いだし、キリス ト教の事を勉強するきっかけになった作品でもある。というような事は別にして も、この後の作品ではナルニア国創世の秘密や、第１作の衣装箪笥やガス塔の由 来、異空間移動の謎などが描かれるはずなので、第１作をイントロとすれば、本 作は「アトラクション」、これからが本番とも言える。全部観るのに何年かかる か分からないが、なんとしてでも生きていたいというような願望を抱く。 ヒアリング度：★★ 感動度：★★★★★ 二度以上見たい度：★★★★★ 劇場で見たい度：★★★★★ ビデオ／ＤＶＤで欲しい度：★★★★★ ビデオ／ＤＶＤで見た方がいい度： ムカつく度： 考えさせられる度：★★★ （「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合） -------------------------------------------------------------------- ★★★発行者よりのお知らせ★★★ ヤフーオークション、eBay（アメリカ）にて出品落札代行しております。売りた い物、買いたい物のある方、ご連絡ください。 直接販売も行っております。海外発送、承ります（支払い方法：「PayPal」、 国際郵便為替）。-> s_mori@sa2.so-net.ne.jp （神奈川県 公安委員会 古物商 許可 第451320001094号） ==================================================================== -今後楽しみな映画： ★ナルニア国物語／第３章 サイトのコンテンツ： -メルマガ発行システムの状況：名称/URL/コメント/現在１２システムをカバー ★★最終更新：2006年05月28日 -映画のことなら Google search：英文タイトル入力で検索結果のトップに -劇場リンク：全国劇場案内 -字幕関連サイトリンク：字幕の「なぜ？」に答えるF&Qサイト（その他） -The Internet Movie Database (IMDb) 映画のデータベース -------------------------------------------------------------------- ２００７年分： 犬神家の一族 01/06 シャーロットのおくりもの 1/13 ラッキーナンバー７ 1/20 マリー・アントワネット 1/27 幸せのちから 2/03 墨攻 2/10 守護神 2/17 ドリームガールズ 2/24 ディパーテッド 3/03 蒼き狼 地果て海尽きるまで 3/10 どろろ 3/17 ステップ・アップ 3/24 ホリデイ 3/31 デジャヴ 4/07 大帝の剣 4/14 フラガール 4/21 ラブソングができるまで 4/28 スパイダーマン３ 5/05 バベル 5/12 俺は、君のためにこそ死ににいく 5/19 眉山 -びざん- 5/26 パイレーツ・オブ・カリビアン／ワールド・エンド 6/02 ザ・シューター／極大射程 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