メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]345  2007/10/27


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★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2007/10/27 No. 345 (週刊)            前回発行部数:3,125

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2006年分は、「感想」の下に移しました。2001〜2005年分につ
いては、サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

犬神家の一族 01/06 シャーロットのおくりもの 1/13 
ラッキーナンバー7 1/20 マリー・アントワネット 1/27
幸せのちから 2/03 墨攻 2/10
守護神 2/17 ドリームガールズ 2/24
ディパーテッド 3/03 蒼き狼 地果て海尽きるまで 3/10
どろろ 3/17 ステップ・アップ 3/24
ホリデイ 3/31 デジャヴ 4/07
大帝の剣 4/14 フラガール 4/21
ラブソングができるまで 4/28 スパイダーマン3 5/05
バベル 5/12 俺は、君のためにこそ死ににいく 5/19
眉山 -びざん- 5/26 パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 6/02
ザ・シューター/極大射程 6/09 300 <スリーハンドレッド> 6/16
ラストラブ 6/23 憑神 6/30
ダイ・ハード4.0 7/07 プレステージ 7/14
シュレック3 7/21 ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 7/28
ピアノの森 8/04 トランスフォーマー 8/11
オーシャンズ13 8/18 ベクシル 2077 日本鎖国 8/25
ラッシュアワー3 9/01 怪談 9/08
釣りバカ日誌18 9/15 HERO 9/22
ファンタスティック・フォー:銀河の危機 9/29
幸せのレシピ 10/06 ローグ アサシン 10/13
パーフェクト・ストレンジャー 10/20 グッド・シェパード 10/27
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グッド・シェパード The Good Shepherd (2006)

U.S. Release Date: 2006   

■監督:ロバート・デ・ニーロ
■製作総指揮:フランシス・フォード・コッポラ
■キャスト:マット・デイモン/アンジェリーナ・ジョリー/ビリー・クラダッ
プ/ロバート・デ・ニーロ/マイケル・ガンボン他
■音楽:ブルース・フォウラー/マーセロ・ザーヴォス
■字幕:松浦美奈
■お勧め度:★★★

 「「ブロンクス物語/愛につつまれた街」以来13年ぶりにメガホンを執ったロ
バート・デ・ニーロ監督2作目となる人間ドラマ。製作総指揮のフランシス・フ
ォード・コッポラほか一流スタッフが結集、仕事と家族の狭間で揺れる主人公の
葛藤を軸にCIA誕生秘話を壮大なスケールで描く。主演は「ボーン・アイデン
ティティー」のマット・デイモン。共演に「Mr.&Mrs. スミス」のアンジェリー
ナ・ジョリー。
 第二次大戦間近のアメリカ。イエール大学に通うエドワードは、FBIとの接
触やサリヴァン将軍からスカウトされたことを機に、国の諜報活動に従事してい
く。また一方、耳の不自由な女性ローラと運命的な出会いを果たすが、友人の妹
クローバーを妊娠させたことから彼女と結婚する人生を選ぶことに。しかし、ほ
どなく戦略事務局(OSS)の一員としてロンドンへ発ち、クローバーとは疎遠
状態になってしまう。1946年、エドワードは久しぶりに家族のもとへ戻り、息子
と初めて対面、改めて幸せな家族を築くことを誓うのだった。だが時は冷戦時代、
OSSの流れを汲んで創設されたCIAで働き始めたエドワードは仕事に没頭し、
家庭との溝がますます深まっていく。やがて、成長した息子もCIAに。そして
61年、CIAを揺るがす大事件が発生する…。」(allcinema.net/より。)

作品の構成が「解説」とちょっと違うので修正すると、「ピッグス湾」、字幕で
は「ベイ・オブ・ピッグス」は「豚湾」の意味ではなくて、魚の名前を「豚」と
間違えたものが正式名になってしまったもので、1961年、この事件を現在と
し、そこからCIA誕生の背景やらを振返りながら描いたノン・フィクションっ
ぽい作品。「っぽい」というのは、作品で描かれる事が事実とするなら、それこ
そ「驚愕の事実」だったという事で、まさかノン・フィクションではないだろう。
ネタバレ厳禁作品が続いているのでフラストレーションが溜まっていることもあ
るので、以下、ネタバレ含みます。

チラシを読むと、すごい超大作のように書いてあるが、ある意味でその通り。明
らかに「ゴッド・ファーザー」を意識して、その雰囲気が漂う。「ファミリー」
を守るために、息子のフィアンセを殺すエドワード・ウィルソン(マット・デイ
モン、「ゴッド・ファーザー」のラスト、パチーノが妻に言う台詞)。台詞的に
も、かなりグサリと来るものがある。できちゃった結婚の妻とうまくいかなくな
ったウィルソンは、「息子のために結婚してやったんだ」と言ってしまうくだり、
イタリア人(ジョー・ペシ)に協力を迫るシーンで、ユダヤ人には伝統が、イタ
リア人には祖国やファミリーがあるが、アメリカ人には何があるのかと問われる
シーンで、「米国にとってアメリカ人以外は、観光客に過ぎない」と言うシーン
など。たしかにアクションシーンはほとんど無いが、こうした台詞、あるいはウ
ィルソン(ソ連側コードネーム:「マザー」)とソ連の大物スパイ、「ユリシー
ズ」の数度にわたる言葉の対決や駆け引き、かなりスケール感がある。ウィルソ
ン役のデイモンは、かなり度のきつい眼鏡をかけて、文系の秀才が、あるきっか
けで諜報活動に携わり、やがてCIAの実働部隊長として組織を育てていく過程
が描かれるが、そもそも存在感の無いことが持ち味のデイモンは適役。この事を
強調するようにアンジェリーナ・ジョリーが、当て馬として絡む。

筋書としては「豚湾」作戦がなぜ失敗したか、情報がソ連側につつ抜けだったか、
これがミステリー風に描かれる。バラしてしまうと、「豚湾」という言葉を漏ら
したのはウィルソンの息子で、好きになった彼女がソ連側のスパイになったかさ
れたか。これが事実だとすると、「豚湾」作戦を実行したCIAは、その実働部
隊長の息子のせいで失敗し、カストロの反アメリカ政権を誕生させ、ソ連と接近。
翌年のキューバ危機でJFK(ケネディー大統領)に尻拭いをしてもらい、アメ
リカを危機に曝したという理由でケネディーを暗殺、その首謀者が次の大統領、
そして「豚湾」作戦を立案したニクソン大統領を、ウォーターゲート事件の謀略
で失脚させたという、やる事が時の権力者のいいなりで、何をやらかすか全く予
測もできないCIAの実態が推測されるが、これは歴史上のことで、作品では、
この事を、米国、ソ連、英国のスパイの複雑な関係として描いている。

当時のCIA長官といえばアレン・ダレスになるが、長官というのはむしろ政治
職で、作品では、たしか登場しない。それよりも実際にCIAという組織を育て
た男、ウィルソンを中心に描き、上や横からのプレッシャーにどう立ち向かい、
夫として父親として、何をどう考え、決断し、実行したかを描き、安っぽいスパ
イ映画とはかなり違った雰囲気を出している。ただしどっちが面白いかと言えば
「安っぽいスパイ映画」の方が面白いとしか言えないという問題はあるが(「ス
パイ・キッズ」の続編は無いのだろうか)。ただ「ゴッド・ファーザー」っぽい
雰囲気があるのと、これもおそらく意図的だと思うが、ウィルソンが腹心の部下
を採用するシーンなどは「アンタッチャブル」(FBI「誕生」(実際は別組織)
の物語り、カポネ役にデ・ニーロ)でコスナー(とコネリー)がアンディー・ガ
ルシアを雇うシーンを彷佛とさせるものがあり、要するに「ゴッド・ファーザー」
と「アンタッチャブル」からアクションを抜いたのが本作品。これが面白いかど
うか、成功か失敗か、観る人次第。しかし製作者の意図は分るし、イエール大学
が多くの軍人や政治家を輩出した「構造」など、見所や学び所(?)はあるので、
「大作」とは言えるだろうが、娯楽性はほとんど無い。この日は何故か「年輩者」
が多く、なにやらウサン臭さが感じられたが、関係者かもしれない。というような
印象のする作品。


ヒアリング度:★
感動度:★★★
二度以上見たい度:★
劇場で見たい度:★★
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオ/DVDで見た方がいい度:★★★
ムカつく度:
考えさせられる度:★★
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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2006年分:
痩身男女 01/07 長恨歌 01/14
THE 有頂天ホテル 01/21 レジェンド・オブ・ゾロ 01/28
フライトプラン 02/04 ミュンヘン 02/11
ジャーヘッド 02/18 ナイト・オブ・ザ・スカイ 02/25
ダイヤモンド・イン・パラダイス 03/04
ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女 03/11
イーオン・フラックス 3/18 SPIRIT 3/25
サウンド・オブ・サンダー 04/01 ALWAYS 三丁目の夕日 04/08 
プロデューサーズ 04/15 連理の枝 04/22
ニュー・ワールド 04/29 レント 05/06
Vフォー・ヴェンデッタ 05/13 明日の記憶 5/20
ダ・ヴィンチ・コード 5/27 夢駆ける馬ドリーマー 6/03
ポセイドン 6/10 インサイド・マン 6/17
バルトの楽園 6/24 ウルトラヴァイオレット 07/01
トリック劇場版2 7/08 M:i:III 7/15
日本沈没 7/22 
パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト 7/29
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UDON 9/02 マイアミ・バイス 9/09
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ワールド・トレード・センター 10/14 ブラック・ダリア 10/21
ユナイテッド93 10/28 父親たちの星条旗 11/04
地下鉄(メトロ)に乗って 11/11 太陽 11/18
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