メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]327  2007/06/23


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★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2007/06/23 No. 327 (週刊)            前回発行部数:3,131

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2006年分は、「感想」の下に移しました。2001〜2005年分につ
いては、サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

犬神家の一族 01/06 シャーロットのおくりもの 1/13 
ラッキーナンバー7 1/20 マリー・アントワネット 1/27
幸せのちから 2/03 墨攻 2/10
守護神 2/17 ドリームガールズ 2/24
ディパーテッド 3/03 蒼き狼 地果て海尽きるまで 3/10
どろろ 3/17 ステップ・アップ 3/24
ホリデイ 3/31 デジャヴ 4/07
大帝の剣 4/14 フラガール 4/21
ラブソングができるまで 4/28 スパイダーマン3 5/05
バベル 5/12 俺は、君のためにこそ死ににいく 5/19
眉山 -びざん- 5/26 パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 6/02
ザ・シューター/極大射程 6/09 300 <スリーハンドレッド> 6/16
ラストラブ 6/23
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ラストラブ ( )

U.S. Release Date:    

■監督:藤田明二 
■原作:Yoshi 
■キャスト:田村正和/伊東美咲/片岡鶴太郎/高島礼子/ユンソナ
■音楽:大島ミチル      
■字幕:
■お勧め度:★★★★(★)

 「ニューヨークを舞台に、14年ぶりのスクリーン復帰となった田村正和主演で
贈るラブ・ストーリー。1980年代に人気を博したTVドラマ『ニューヨーク恋物
語』のスタッフが再結集し、ある女性との出会いをきっかけに再び夢への情熱を
取り戻していくサックスプレーヤーの姿をペーソス溢れるタッチで描く。共演は
「海猫」の伊東美咲。監督は「アジアンタムブルー」の藤田明二。
 かつてニューヨークのジャズシーンを賑わしたサックスプレーヤー阿川明。彼
は、妻の死は自分が夢にばかりこだわり続けたことで招いてしまったと自戒し、
今ではステージを降りて一人娘と日本でひっそり暮らしていた。そんなある日、
明は清掃局に勤める若い女性、上原結と出会い、やがてニューヨークで偶然再会
する。以来、互いに心を開き、次第に惹かれ合っていく2人。また、明に再びジ
ャズへの情熱を思い出させていく。しかし、最近体調を崩していた明は、医者か
ら余命3ヶ月と告げられてしまう。死ぬ前に夢を掴みたいと決心した明は、最後
のステージに立つため、そして結に悟られず静かに去ろうとニューヨークへ経つ
のだが…。」(allcinema.net/より。)

ラブ・ストーリーではないでしょう。高島礼子を死んだ妻役に出しておきながら、
伊東美咲を相手役に使ったら、ヒ孫と恋が成り立つかという変な疑問しか涌かな
い。なぜ高島礼子が相手役じゃなかったのか、高島礼子ならせめて娘ぐらいの世
代だし、田村正和と十分、絡みが成り立つはず。伊東美咲を相手役に使ったのは、
ラブ・ストーリーではなくて、一人のサックス奏者の死を描くのが目的だったか
ら。そう考えれば、かなり見応えのある作品。

田村正和がとにかく凄い。演技というより「明」になりきっている。何歳になっ
たかは知らないけれども、老いた表情というか顔だちすらも、「明」を演じるこ
とに集中させている。この歳にならなくては演じられない、描けない「死」とい
うものを見事に表現。幼い娘と、一応は恋人という事になっている「結」を残し
て、死んでも死にきれない状況にありながら、「人生は思い通りにはならない」
という台詞の通り、一人、誰にも看取られずに死んでいく。二人の中で永遠に生
きるために。

原作の小説は分らないけれども、このキャスティングにしてもロケ地にしても、
かなり考え抜いた後が見られる。ニューヨークと、日本は成田空港以外は全て、
(この地域だけでもジャズの「ライブハウス」が20軒はある、というのはどう
でもいい事ながら)横浜市中区の山下公園近辺。死を知った明は、山下埠頭のコ
ンテナの陰でサックスを吹くが、この埠頭は、荷物は積んであっても今は殆ど使
用されていない。立ち入り禁止であっても、いつ入っても、なんら作業は行われ
ていない。ついでにこの埠頭では魚は釣れなくなった。いってみれば死んだ埠頭。
ここからは華やかなMM21(みなとみらい21)のビル群が見えて一見綺麗だ
が、それは外国客船の着く、大桟橋(おおさんばし)のはるか向こう、死に行く
明には既に手の届かない距離にある。ニューヨークの紅葉、秋の風景にしても、
行ったことがあれば分るかもしれないが、スモッグのせいか、紅葉というより単
なる枯れ葉で、時期的には、これから極寒の冬に向かう、一年の終焉の時期。そ
の枯れ葉の下のベンチで、明は一人静かに。

しかし伊東美咲って、なんでここまで色気が無いのだろうか。たしかに綺麗だし
スタイルはいいが、地は面白系じゃないだろうか。田村正和と高島礼子の絡みが
見たかったが、この二人を入れ替えると、テーマがひっくり返ってラブ・ストー
リーになってしまう。たしかに伊東美咲なら、絶対にラブ・ストーリーにはなら
ないという事は予測できるので分り易いが、ちょっとわざとらしいかな。高島礼
子を使ったことは、この意味では逆効果だろう。それでも田村正和と、台詞は充
分、観る価値がある。作品全体としても、テーマの一貫性と、ロケ地の選び方は
一級品。劇中、明が吹く曲を「Begin the Beguine」(コール・ポーターのスイ
ング時代の悲しいラブソング)に絞ったのも効果的。最初の「Begin」は、明が
死んだ妻への思いを込めて吹く。2度目は最後のステージ。この曲からいくつか
台詞を取っている。

”Begin the Beguine”

When they begin the beguine
It brings back the sound of music so tender,
It brings back a night of tropical splendor,
It brings back a memory ever green.
I'm with you once more under the stars,
And down by the shore an orchestra's playing
And even the palms seem to be swaying
When they begin the beguine.
To live it again is past all endeavor,
Except when that tune clutches my heart,
And there we are, swearing to love forever,
And promising never, never to part.
What moments divine, what rapture serene,
Till clouds came along to disperse the joys we had tasted,
And now when I hear people curse the chance that was wasted,
I know but too well what they mean;
So don't let them begin the beguine
Let the love that was once a fire remain an ember;
Let it sleep like the dead desire I only remember
When they begin the beguine.
Oh yes, let them begin the beguine, make them play
Till the stars that were there before return above you,
Till you whisper to me once more,
Darling, I love you!
And we suddenly know What heaven we're in,
When they begin the beguine


ヒアリング度:
感動度:★★★★★
二度以上見たい度:★★★★★
劇場で見たい度:★★★
ビデオ/DVDで欲しい度:★★★★
ビデオ/DVDで見た方がいい度:★★★★
ムカつく度:
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(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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ジャーヘッド 02/18 ナイト・オブ・ザ・スカイ 02/25
ダイヤモンド・イン・パラダイス 03/04
ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女 03/11
イーオン・フラックス 3/18 SPIRIT 3/25
サウンド・オブ・サンダー 04/01 ALWAYS 三丁目の夕日 04/08 
プロデューサーズ 04/15 連理の枝 04/22
ニュー・ワールド 04/29 レント 05/06
Vフォー・ヴェンデッタ 05/13 明日の記憶 5/20
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日本沈没 7/22 
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