メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]215  2005/04/30


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==========================================ROADSHOW REVIEW=====

★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2005/04/30  No. 215 (週刊)            前回発行部数:3,090

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2004年分は、「感想」の下に移しました。2001〜2003年分につ
いては、サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

ターミナル 01/01 エイリアン Vs. プレデター 01/08
カンフーハッスル 01/15 東京タワー 01/22
オーシャンズ12 01/29 レイ 02/05
アレキサンダー 02/12 ボーン・スプレマシー 02/19
運命を分けたザイル 02/26 オペラ座の怪人 03/05
ローレライ 03/12 大統領の理髪師 03/19
ナショナル・トレジャー 03/26 アビエイター 04/02
ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月 04/09
コーラス 04/16 コンスタンティン 04/23
Shall we Dance? 04/30
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Shall we Dance? (Shall We Dance)
U.S. Release Date: 10/15/04

■監督:ピーター・チェルソム
■キャスト:リチャード・ギア/ジェニファー・ロペス/スーザン・サランドン
/スタンリー・トゥッチ/リサ・アン・ウォルター/アニタ・ジレット/リチャ
ード・ジェンキンス
■音楽:John Altman, Gabriel Yared(「Shall We Dance」その他、ダンスの
スタンダード・ナンバー)
■字幕:戸田奈津子
■お勧め度:★★★(★)

「弁護士のジョンは帰宅途中、ダンス教室の窓辺に佇む美しい女性を見かけ、そ
の物憂げな姿に心奪われる。ある夜、途中下車して教室に足を踏み入れたジョン
は、そのまま入門クラスのレッスンを受けることに。窓辺の女性、ポリーナの姿
を追いながら、ダンスの楽しさを覚えていくジョン。やがてジョンは、ダンスコ
ンテストに出場するボビーのパートナーに選ばれる。その頃、妻のビヴァリーは
ジョンの変化に気付き、探偵を雇うことに...。 」(goo映画レビューより)

ジョン:リチャード・ギア
ポリーナ:ジェニファー・ロペス
ボビー:リサ・アン・ウォルター
ビヴァリー:スーザン・サランドン
リンク:スタンリー・トゥッチ

出がけに上の筋を読んだ時点では、あまり期待していなかったが、意外と面白い、
楽しめる作品だった。というのは、面白さや楽しさが筋書き以外の部分にあった
ため。なお、1996年の邦作「Shall We ダンス?」は見てないので、それとの比較
はできないし、本作の良さがオリジナルの良さなのかの判断もできないことを予
め書いておく。(見なかった理由:竹中直人、渡辺えり子は見たくない。)

第一に、人物の描き方が、とても「ハートフル」に描かれている。たとえばボビ
ー、彼女は多少のダンス経験があり、何らかの理由でこのダンス教室で無料でレ
ッスンを受けているという変な人物。思った事をズケズケ言うタイプだが、心は
優しく、人の心を理解することができる。言ってみればまとめ役的な存在で、こ
のダンス教室には欠かせない。一方、ポリーナはプロのダンサー、国際大会で優
勝を確実視されながら、勝ちを焦ったために失敗し、パートナーも失い挫折し、
このダンス教室で「隠れて」いる。この役をジェニファー・ロペスが裏方的に演
じ、要所要所でプロのテクニックを、ダンスコンテストに出場することになった
ジョンに伝授する。この二人の微妙な関係というのが、ちょっと面白い。ジョン
は元々ポリーナに惹かれてこのダンス教室に通うことになったのだが、かなり早
い段階で、ポリーナには、「私が目的ならダンス教室には来ないで、無駄よ」と
振られる。ここからちょっと話しが飛躍してしまうので、段落を変える。

一説には、ダンスというのは寝てやる事を立ってやる事だというのがある。これ
だと解らないかもしれないので敢て直接的に言ってしまうと、ダンスというのは
立ってやるセックスだという説。これはある意味で正しい。ただし、というかも
ちろん、そのものズバリではない。昨今のように出会いサイトなどで簡単にセフ
レがみつかるような時代だと、解り辛いかもしれないが、セックスと言っても、
いわゆる性欲を満たす行為以外にも、その前段階として、あるいはちょっと別次
元の事として、男女間の、セックス的な触れ合いというものがある。まさに社交
ダンスというのは、この距離を置いた、肉体的な触れ合い、それを楽しむ場であ
り、それを表現する芸術でもある。この事が、作品では極めて効果的に、また楽
しく描かれている。上にジェニファー・ロペスが裏方的に演じ、と書いたが、男
女というものが個人的に、あるいは直接出会った場合、欲求を満たすという意味
でのセックス的な関係に発展するか、発展せずに関係が破綻してしまう場合が多
い。これに対し、社交ダンスの場合、ダンスというもの、これがある種、つい立
て的な役割を果たし、男女の接近を促し、かつ一定の所でブロックする効果があ
る。ジョンとポリーナの関係は、いわゆる男女関係には発展しない。発展しない
からこそ、ジョンはダンスの楽しさを発見し、ポリーナにしても、そうしたジョ
ンの姿に触発され、再度ダンス・コンテストに挑む決意を固める、といったプロ
セスが、とても分かり易く描かれている。この事を抜きにしては、おそらく本作
品は成り立たず、ダンスの楽しさも描かれず、あるいは理解されることもなかっ
ただろう。

これに加え、特にボビーその他のキャラクターの面白さ、人間味というのが印象
に残る。リンク*というのはジョンの同僚の法律家だが、彼は「ゲーハー」(古
いか。戸田奈津子は「ノーケー」とか書いていたかもしれない)で、ダンスが趣
味で一般のアメリカ人なら大抵好きな「アメフト」が大嫌いな男。そして、これ
はちょっとネタバラシになってしまうが、作品の主題(とラスト)がジョンと妻
のビヴァリーの愛にある。このビヴァリー役を、これまたスーザン・サランドン
がとても「ハートフル」に演じている。この事は見てのお楽しみとして、これ以
外にも、ビヴァリーに雇われる探偵、あるいはその助手も、とても面白い人物と
して描かれ、かつ、筋書き的にも重要な役割を演じている。要するに、人物だけ
を見ているだけでも楽しめる作品。台詞も面白い。決してコメディー作品ではな
いが、笑いの質というのが、とてもいい。コメディー作品で描くのは難しいタイ
プの笑い、と言えるかもしれない。確かに、この作品には悪者がいない。その意
味では理想だけのお伽話的な作品と言えるかもしれない。だが、映画という架空
の世界で、そうした世界、作品が、たまにはあってもいいのではないだろうか。
なんとなく嬉しくなって、帰宅して機械だらけの仕事部屋を見たら、自分はもの
すごく大事な、大切なものから遠ざかっているなという感じがしてしまった。そ
れが現実なのだからしょうがないのだが。

*リンクの問題。彼は昼間はお硬い法律家だが、夜になるとカツラを被り変な衣
装を着て踊りまくる。ダンス・コンテストで他の競技者にカツラを奪われてしま
い、うろたえるが、気を取り戻した彼は、カツラや衣装で誤魔化していた時より
は、はるかに生き生きと踊る。これなどはコンプレックスを隠すより、あるがま
まの自分の姿で振舞う方が、はるかに自分らしさを発揮できるというような主張
とも取れ、人間心理を効果的に描いている。というような人物像、人物描写も、
決して派手ではない作品で、かなり教えられるものを織り混ぜている。この事は、
この感想では省略するが、ジョンの心理や妻との関係にも言える。

なお、蛇足的に付け加えると、オリジナルの邦作「Shall We ダンス?」が欧米で
ヒットした理由は、先週触れた映画評論家の「James Berardinelli 」氏によると、
日本人の親近感というのが、欧米と違うそれとして描かれている部分、という事
だが、だとするとオリジナルを見る意味は無いことになる。一応、オリジナルを
見ていないので、参考までに。それと、プロのダンス・コンテストを見たことの
ある方は、ダンス・シーンにはあまり期待しない方がいい。本作は特殊効果やス
タントは殆ど使っていないため、プロ並の技を見ることは出来ない。予算の問題
だろう。とは言え、違うジャンルのプロであるジェニファー・ロペスの裏方ぶり
というのは、面白いし、ジョンへの技(とダンスの精神)の伝授の仕方には、ロ
ペスならではのものが見られた。

ヒアリング度:★★
感動度:★★★
二度以上見たい度:★★★★
劇場で見たい度:★★★
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオで見た方がいい度:★
ムカつく度:
考えさせられる度:★
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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-今後楽しみな映画:

★「戦国自衛隊1549」(旧角川作品のリメイク)

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★★最終更新:2005年01月15日
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2004年分:
すべては愛のために 01/03 ミシェル・ヴァイヨン 01/10
ミスティック・リバー 01/17 タイムライン 01/24
シービスケット 01/31 ハリウッド的殺人事件 02/07
ラブ・アクチュアリー 02/14 ロード・オブ・ザ・リング3 02/21
(旧)バイ・バイ・バーディー 02/28 マスター・アンド・コマンダー 03/06
レジェンド・オブ・メキシコ 03/13 ペイチェック 03/20
イノセンス/INNOCENCE 03/27 恋愛適齢期 04/03
イン・ザ・カット 04/10 ディボース・ショウ 04/17
オーシャン・オブ・ファイアー 04/24 映画館、邦画について 05/01
キル・ビル Vol.2 05/08 コールド マウンテン 05/15
ビッグ・フィッシュ 05/22 トロイ 05/29 
レディ・キラーズ 06/05 デイ・アフター・トゥモロー 06/12
ロスト・イン・トランスレーション 06/19 21グラム 06/26
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 07/03 ブラザーフッド 07/10
スパイダーマン2 07/17 ウォルター少年と、夏の休日 07/24
キング・アーサー 07/31 マッハ! 08/07
リディック 08/14 サンダーバード 08/21
華氏9/11 08/28 LOVERS 09/04
ヴァン・ヘルシング 09/11 テイキング・ライブス 09/18
アイ・ロボット 09/25 バイオハザードII アポカリプス 10/02
アラモ 10/09 アラモ 10/16 『その2』
ツイステッド 10/23 シークレット・ウインドウ 10/30
コラテラル 11/06 キャットウーマン 11/13
80デイズ 11/20 2046 11/27
スカイキャプテン−ワールド・オブ・トゥモロー 12/04
ポーラー・エクスプレス 12/11 僕の彼女を紹介します 12/18
マイ・ボディガード 12/25

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                2005/04/30  No. 215 (週刊) 
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