メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]213  2005/04/16


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==========================================ROADSHOW REVIEW=====

★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2005/04/16  No. 213 (週刊)            前回発行部数:3,086

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2004年分は、「感想」の下に移しました。2001〜2003年分につ
いては、サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

ターミナル 01/01 エイリアン Vs. プレデター 01/08
カンフーハッスル 01/15 東京タワー 01/22
オーシャンズ12 01/29 レイ 02/05
アレキサンダー 02/12 ボーン・スプレマシー 02/19
運命を分けたザイル 02/26 オペラ座の怪人 03/05
ローレライ 03/12 大統領の理髪師 03/19
ナショナル・トレジャー 03/26 アビエイター 04/02
ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月 04/09
コーラス 04/16
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コーラス (Choristes, Les)(仏)
U.S. Release Date: 1/14/05 (limited)(限定公開)

■監督:クリストフ・バラティエ
■キャスト:ジェラール・ジュニョ/フランソワ・ベルレアン/ジャン=バティ
スト・モニエ/マリー・ビュネル/カド・メラッド/マクサンス・ペラン/
ジャック・ペラン
■音楽:Bruno Coulais
■字幕:古田由紀子
■お勧め度:★★★

「世界的指揮者のピエールは、母親の葬儀のために帰郷する。そんな彼に、古い
友人のペピノが一冊の日記を手渡した。時は、1949年のフランス。問題児が集ま
る寄宿舎へ、新しい音楽教師マチューが赴任した。子供たちの酷いイタズラに迎
えられたマチューだが、何よりも、体罰で規律を保とうとする校長に疑問を持つ。
子供たちの心を開くため、合唱団を結成したマチューは、学校一の問題児、ピエ
ールの美声に驚嘆する。やがて子供たちは、歌を通じて純粋な心を取り戻してい
く...。 」 (goo映画レビューより、一部割愛)

マチュー教師(舎監):ジェラール・ジュニョ
ピエール少年:ジャン=バティスト・モニエ(サン・マルク少年少女合唱団所属)
ピエール(大人):ジャック・ペラン

冒頭、今や世界的な指揮者に成長したピエールは、「沼の底」寄宿舎の同窓生で
あったペピノから、教師マチュー(だったか忘れた)が書いた日記を渡される。
物語りは過去を振り返るピエールと、そのピエール少年の才能を見い出し、問題
児たちに音楽を通して人生の喜びを発見させたマチュー音楽教師の自伝的な構成。
物語りはしたがってごく普通の問題児→熱血教師(?)→音楽を通じた更正といった
パターンをたどり、特に奇抜な展開は無いが、1時間30分という、今では「短
編」になるかもしれない作品で、描かれるべく事がきわめて効果的に描かれ、起
承転結もメリハリがある。人物像もかなり印象的に描かれている。「熱血教師」
と書いたが、マチュー教師は、どちらかというと音楽家志望から落ちこぼれた人
物。その挫折の経験から、権力主義丸出しの校長とは違い、子供達を、同じ挫折
した人間として見ることができる。また、子供達にしても、特に主演級のピエー
ル少年は、実際は心優しいが、愛する母親に寄宿舎に入れられた事、その母親
(未婚)が美しく、他の子供達の羨望の的になることなどから、本心に反して悪
ぶるといった、ある意味で普遍性のある問題児(性)を演じ、これも人間ドラマ
性がある。サン・マルク少年少女合唱団所属のピエールの歌声(「ボーイ・ソプ
ラノ」)は一聴の価値がある。

ただし問題が一つある。子供たちが「純粋な心を取り戻していく」のが、goo
映画レビューにあるように「歌を通じて」なのか、マチュー教師の人間性の所以
(ゆえん)なのか、悪く言うと曖昧になっている。が、これは仕方のないことだ
ろう。「マチュー教師の人間性」であれば、一般常識からしてうなずける。「歌
を通じて」であれば、問題児は全てコーラスに入れれば事は解決するというよう
な屁理屈も成立する。そしてこの事は、コーラス、あるいはオーケストラやバン
ドといった、カラオケなどど違い、共に協力しあう事で仲間意識が良い方向に作
用し、結果として良い意味での団結心、連帯感、愛情や慈しみの心が育つという、
音楽の効果を実体験していない場合、理解できないか、なんとなくしか分らない
かもしれない。作品は、このきわめて重要な音楽の持つ効果、意義を、疎かにし
てしまったキライがある。が、これは1時間30分の、上のように他の意味で内
容のある作品で描くのは、無理だっただろう。そこで、以下にこの事を筆者/発行
者の経験に元づき補完したい。ただし飲み食い女&カラオケを人生最大の楽しみ
と思っている方には関係ない事なので、読む意味は無いかもしれない。

素人レベルのオーケストラやコーラスでは、当然、上手い下手がある。上手いメ
ンバーは、たとえばオーケストラ(弦楽部)であれば第一ヴァイオリンを弾き、
下手なメンバーは第二ヴァイオリンを弾くといった、見ようによっては差別があ
るが、弾いている本人から見ると、これは差別でもなんでもなく、パート別けを
することで、上手ければ上手いなりに、そして下手でも下手なりに、一つのオー
ケストラを構成するには欠かせないメンバーであるという実感が湧く。この実感
が共通の意識として持たれない場合、演奏は破綻する。この共通の意識がある限
り、上手い下手、あるいは年齢、人種、言葉の壁、性格などは、関係なくなる。
すなわち、音楽という共通の価値を共有することで、平等心、協調性、連帯感な
どが、教育にありがちな押し付けではなく、自分が楽しみながら身に付くことに
なる。その上、一旦、オーケストラやコーラスにはまると、その先にあるクラシ
ック音楽やオペラの世界に、自分がやっている事の延長として、ごく自然に入り
込めることになる。この事は、ピアノその他、楽器を個人的のみに稽古したり、
カラオケなどを独りで歌うことからは、決して得られない、音楽の真の価値では
ないだろうか。そして、よしんばそうした音楽経験が、作品のように中途で途絶
しても、それから得た音楽に対する価値観は、一生ものになる。この事が作品で
はどっちつかずに描かれており、物足りなかったが、この事を描くのは、へたす
れば作品をこの感想のような、理屈っぽいものにしてしまったかもしれない。

ピエール少年役のジャン=バティスト・モニエ、合唱団所属ながら、いかにもフ
ランス的な、将来有望な雰囲気を持っている。どちらかと言うと知性派、あるい
はカワイさが売りのハリウッド系子役には無い良さがある。若い頃のアラン・ド
ロン(白黒時代だったのでなんとも言えないが)、あるいは「おばちゃま」が好
きだった、フランスで言うとジョージ・チャキリス似の彼のような、持ち前の雰
囲気とルックスだけで勝負できる俳優になるかもしれない。なお、ボーイ・ソプ
ラノは、声変わりすると出なくなるので、ジャンの「天使の歌声」が聴けるのは、
本作品だけになるかもしれない。

ヒアリング度:
感動度:★★
二度以上見たい度:★★★
劇場で見たい度:
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオで見た方がいい度:★★★
ムカつく度:
考えさせられる度:★★
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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-今後楽しみな映画:

★「戦国自衛隊1549」(旧角川作品のリメイク)

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★★最終更新:2005年01月15日
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-The Internet Movie Database (IMDb) 映画のデータベース
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2004年分:
すべては愛のために 01/03 ミシェル・ヴァイヨン 01/10
ミスティック・リバー 01/17 タイムライン 01/24
シービスケット 01/31 ハリウッド的殺人事件 02/07
ラブ・アクチュアリー 02/14 ロード・オブ・ザ・リング3 02/21
(旧)バイ・バイ・バーディー 02/28 マスター・アンド・コマンダー 03/06
レジェンド・オブ・メキシコ 03/13 ペイチェック 03/20
イノセンス/INNOCENCE 03/27 恋愛適齢期 04/03
イン・ザ・カット 04/10 ディボース・ショウ 04/17
オーシャン・オブ・ファイアー 04/24 映画館、邦画について 05/01
キル・ビル Vol.2 05/08 コールド マウンテン 05/15
ビッグ・フィッシュ 05/22 トロイ 05/29 
レディ・キラーズ 06/05 デイ・アフター・トゥモロー 06/12
ロスト・イン・トランスレーション 06/19 21グラム 06/26
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 07/03 ブラザーフッド 07/10
スパイダーマン2 07/17 ウォルター少年と、夏の休日 07/24
キング・アーサー 07/31 マッハ! 08/07
リディック 08/14 サンダーバード 08/21
華氏9/11 08/28 LOVERS 09/04
ヴァン・ヘルシング 09/11 テイキング・ライブス 09/18
アイ・ロボット 09/25 バイオハザードII アポカリプス 10/02
アラモ 10/09 アラモ 10/16 『その2』
ツイステッド 10/23 シークレット・ウインドウ 10/30
コラテラル 11/06 キャットウーマン 11/13
80デイズ 11/20 2046 11/27
スカイキャプテン−ワールド・オブ・トゥモロー 12/04
ポーラー・エクスプレス 12/11 僕の彼女を紹介します 12/18
マイ・ボディガード 12/25

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