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ハリウッド的殺人事件 02/07 ラブ・アクチュアリー 02/14 ロード・オブ・ザ・リング３ 02/21 (旧)バイ・バイ・バーディー 02/28 マスター・アンド・コマンダー 03/06 レジェンド・オブ・メキシコ 03/13 ペイチェック 03/20 イノセンス/INNOCENCE 03/27 恋愛適齢期 04/03 イン・ザ・カット 04/10 ディボース・ショウ 04/17 オーシャン・オブ・ファイアー 04/24 映画館、邦画について 05/01 キル・ビル Ｖｏｌ.２ 05/08 コールド マウンテン 05/15 ビッグ・フィッシュ 05/22 トロイ 05/29 レディ・キラーズ 06/05 デイ・アフター・トゥモロー 06/12 ロスト・イン・トランスレーション 06/19 ２１グラム 06/26 ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 07/03 ブラザーフッド 07/10 スパイダーマン２ 07/17 ウォルター少年と、夏の休日 07/24 キング・アーサー 07/31 マッハ！ 08/07 リディック 08/14 サンダーバード 08/21 華氏9/11 08/28 ==================================================================== 華氏9/11 （Fahrenheit 9/11） U.S. Release Date: 6/24/04 ■監督／脚本：マイケル・ムーア ■キャスト：ジョージ・Ｗ・ブッシュその他政府高官、関係会社役員と従業員、 一般人 ■音楽：Jeff Gibbs ■字幕：石田泰子（＋監修） ■お勧め度： これはヒドい。呆れて物が言えない。作品は主に監督／脚本のマイケル・ムーア の「突撃インタビュー」に、メディアの映像を混ぜたもの。内容的には（成り行 き上）３部に別れ、第一部では２０００年の大統領選挙でブッシュが勝ったのは （フロリダに限らず）大量の黒人票を無効としたこと、ブッシュ父子のサウジ・ アラビアの石油王らとの会社経営その他利権を巡る癒着、その成り行き上、 「9/11」（いわゆる「同時多発テロ」）の直後、全ての航空機の運航が禁止され ていたにも係わらず、ビン・ラデンの「家族」２４名が、何故か何のチェックも 無しに米国を出国したこと、などが描かれている。第二部では「9/11」以降、 「米国に一度も戦争を仕掛けた事も無ければ一人のアメリカ人も殺していない」 （ムーアのナレーション、言）イラクを侵略、占領した本当の目的、そして第三 部では、ほぼ現状のイラクでの米兵の戦いぶり、「自分たちは何のためにこんな 所で戦っているのか」といった疑問、そしてムーアにとっては運良く、以前、イ ンタビューした職安の女性職員の、イラクで息子を亡くした悲しみの表情や言動 が山場になる。 まず、第一部のブッシュ父子と石油王らとの癒着に関しては、１００個ぐらいス キャンダルのネタを並べるだけで、そのどれ一つとして追求していない。アメリ カに住んでいれば、このうちの５０個ぐらいは「周知の事実」なのだろうが、知 らない場合、後から後から出て来るスキャンダル・ネタを、ただ見ているしか無 い。そのどれもが「グレー」に見え、ムーアの意図は全く分からない。この部分 には、「9/11」が起っている最中、とある学校を視察中で、何故か何の処置も行 動も取れず、生徒と一緒に教科書を読んでいるブッシュの姿を延々と撮り、コケ にしているが、この後の作品の展開を見ると、コケになっているのはむしろムー アに見えてきた。 第二部に関しては事実関係を忘れてしまったのでよく分からないが、ムーア説で は、イラク侵攻の目的は、イラクの石油を一人占めすることで、これまでも石油 で巨万の富を築いてきたブッシュ父子の個人的な利益の追求、これがイラク戦争 の目的だという。しかし、この事を裏づける証拠といったら、第一部の癒着の 「状況証拠」と、第二部では占領下のイラクの油田で働く民間人が、それを警護 する軍人の１０倍の給料を貰っているという、軍人へのインタビューしか無い。 民間人と軍人の給料を比べてなんの証拠になるというのだろか。ムーアという男 には脳味噌というものが感じられない。 第三部に関しては、遠くからイラク情勢を見るだけでも容易に想像できる、現地 アメリカ兵の悩みや苦悩にあけくれ、それだけを一方的に描くことで、「イラク 侵攻は間違っていた」という、あまりにも月並みな、ベトナム戦争で聞き飽き見 飽きたようなインタビューやら証言で埋め、さすがにこれだけでは映画作品にす らならないと気付いたのだろうか、イラクで息子を失った母親の悲しみを、まる で月が地球に衝突したかのような大袈裟さで描き、作品全体のクライマックスと している。 強いて興味深かった点を挙げると、国民の関心をイラクへ向けるために、「大量 破壊兵器」の嘘っぱちとは別に、テロに対する、有りもしない恐怖を煽るという、 一種の恐怖政治がアメリカ国内で如何に効果的だったか、そしてイラク占領と統 治にはとても足りない兵力を、貧民層から「甘い言葉」で「騙して」志願兵を募 るという活動が描かれ、まさに第二のベトナム化しているイラクの現状に繋げた 点、ここらへんは見応えがあった。 しかし、上のような作品の出来の悪さから（いや、そもそも例の母親の件が無か ったら、この作品はクランクアウトすらしていなかっただろう）、「知られざる 事実を暴く」と言っても、暴かれた事が本当に事実なのかどうか、まるで信用で きないし、描かれるイラクの現状なども、あまりにも月並みなため、作品にまる でインパクトが無い。そこらのテレビ番組の現地レポを繋ぎ合わせただけ、とい った印象すらある。 知りたかった事は、例えば「9/11」同時多発テロに関しては、あのような攻撃が 予想されていたにも係わらず、なぜ事前察知あるいは防げなかったのかだか、作 品では「予想されていた」事にしか触れず、作品のその後の展開からすると、あ の惨劇は、ちょうどパールハーバー（真珠湾攻撃）と同様、ブッシュ父子がイラ クの石油を一人占めしたいがために、知っていて知らぬ振りをした茶番だった、 というのがムーア説のようだが、脳味噌は無くとも自己防衛本能は有るらしく、 さすがにこの核心問題には触れないという、見ている側としては、一番、知りた い事を、充分な証拠を掴んでいるムーアが、それを隠しているなという印象が強 烈にする。要するに、この作品は、見ても何も分からないし、なんの謎も解けな いし、月並みな戦争悲劇を、３０〜４０年前のベトナム戦争の時代から借りてき ただけという、何の価値も無いゴミ作品。 なお、「三部作」と書いたが、内容的に三部構成になっている作品という意味で はなく、内容がバラバラでなんの統一性も無い作品を三つくっつけたような作品 という意味。呆れ果てたために、「ムカつく度」にすら星が付けられない。これ なら「ディープ・ブルー」を見ればよかった。魚の映像と、久し振りにバックの ベルリン・フィルの演奏を聴いた方が、遥かに有益かつ楽しい時間を過ごせたに 違い無い。 ヒアリング度：★★ 感動度： 二度以上見たい度： 劇場で見たい度： ビデオ／ＤＶＤで欲しい度： ビデオで見た方がいい度： ムカつく度： 考えさせられる度： （「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合） -------------------------------------------------------------------- -今後楽しみな映画： ★ サイトのコンテンツ： -メルマガ発行システムの状況：名称/URL/コメント/現在１３システムをカバー ★★最終更新：2004年03月04日←「カプライト」、「まぐまぐ」に大きく差 -映画のことなら Google search：英文タイトル入力で検索結果のトップに -劇場リンク：全国劇場案内 -字幕関連サイトリンク：字幕の「なぜ？」に答えるF&Qサイト（その他） -The Internet Movie Database (IMDb) 映画のデータベース -------------------------------------------------------------------- ２００３年分： Ｋ−19 1/04/2003 （旧作）風の谷のナウシカ 1/11 ゴーストシップ 1/18 オールド・ルーキー 1/25 ボーン・アイデンティティー 2/01 トランスポーター 2/08 レッド・ドラゴン 2/15 戦場のピアニスト 2/22 ロード・オブ・ザ・リング：二つの塔 3/01 ００７ダイアナザーデイ 3/15 キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 3/29 ブラック・ダイアモンド 4/05 デアデビル 4/12 シカゴ 4/26 ドリームキャッチャー 5/03 Ｘ-Ｍｅｎ２ 5/10 あずみ 5/17 サラマンダー 5/24 トゥー・ウィークス・ノーティス 5/31 ハンテッド 6/07 ザ・コア 6/14 マトリックス・リローデッド 6/21 ソラリス 6/28 チャーリーズ・エンジェル フルスロットル 7/05 デッドコースター 7/12 ターミネーター３ 7/19 マイ・ビッグ・ファット・ウェディング 7/26 トレジャー・プラネット 8/02 ハルク 8/09 パイレーツ・オブ・カリビアン 8/16 英雄 8/23 コンフェッション 8/30 ワイルド・スピードＸ２ 9/06 座頭市 9/13 閉ざされた森 9/20 トゥームレイダー２ 9/27 Ｓ．Ｗ．Ａ．Ｔ． 10/04 ジョニー・イングリッシュ 10/11 リーグ・オブ・レジェンド 10/18 マッチスティックメン 10/25 キル・ビル 11/01 ティアーズ・オブ・ザ・サン 11/08 マトリックス レボリューションズ 11/15 ブルドッグ 11/22 フォーン・ブース 11/29 バッドボーイズ２バッド 12/06 ラスト サムライ 12/13 （旧作）ネイティブ・ハート 12/20 ブルース・オールマイティ 12/27 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆↓↓これより下は、毎回、同じです。 ====================================================================== ★ヘッダー広告募集要領★ ヘッダー広告掲載のお勧め。利点： １）最大１０行まで、自由に広告文が書ける。 ２）他の広告主が現れるまで、何度でも掲載できる。 ３）安い。余っている、要らない、使えない「金券」でも払える。 一応、こういう事になってます。↓↓↓ 個人、法人、内容問わず、ただし「公序良俗」を害しないもの。 広告のサイズ（長さ）は、１０行まで。料金は、個人（的な）広告の場合、 一回５００円、法人は、一回１０００円。 「個人（的な）広告」といっても、例え商用であっても広告主が個人または グループの場合、全て「個人」扱いの一回５００円とさせて頂きます。 他にも、姉妹誌、『翻訳者のためのメールマガジン』＊、１３００部でも、広告 の掲載を受け付けております。両方に掲載をご希望の場合は、２７００部＋ １３００部＝４０００部強をワンセットで一回５００円の超破格値でご提供い たします。＊http://homepage3.nifty.com/translatorsJ-E/ 金券（図書券等、ただしＱＵＯカード、ＶＩＳＡギフトカードなどは大歓迎）で のお支払いの場合は、おって住所をお知らせしますので、簡易書留（等）でご送 付ください。★★ 郵便口座、イーバンクの御利用もできるようになりました。 ★★広告文の作成の際には、メール本文に貼り付けるなどして、体裁を整えたもの を送ってください。 ====================================================================== ★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画（ロードショー）★★★★★ 2004/08/28 No. 180 （週刊） 発行者：シド（syd@kotoba.ne.jp） このメールマガジンは（主に）以下の配送システムを利用して発行しています。 まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000056156.htm melma! http://www.melma.com/mag/70/m00032970/ Macky! http://macky.nifty.com/cgi-bin/bndisp.cgi?M-ID=roadshow カプライト http://cgi.kapu.biglobe.ne.jp/m/1776.html メルマガ天国 http://melten.com/m/4480.html E-Magazine http://www.emaga.com/info/syd111.html Home Page （登録／解除／バックナンバー） http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html 【無断転載不可です。】 ==========================================ROADSHOW REVIEW====== |