メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]143  2003/12/13


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==========================================ROADSHOW REVIEW=====

★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2003/12/13  No. 143 (週刊)            前回発行部数:2725

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2002年分は、「感想」の下に移しました。2001年分については、
サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

K−19 1/04/2003    (旧作)風の谷のナウシカ 1/11
ゴーストシップ 1/18 オールド・ルーキー 1/25
ボーン・アイデンティティー 2/01 トランスポーター 2/08
レッド・ドラゴン 2/15 戦場のピアニスト 2/22
ロード・オブ・ザ・リング:二つの塔 3/01 007ダイアナザーデイ 3/15
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 3/29 ブラック・ダイアモンド 4/05
デアデビル 4/12 シカゴ 4/26
ドリームキャッチャー 5/03 X-Men2 5/10
あずみ 5/17 サラマンダー 5/24
トゥー・ウィークス・ノーティス 5/31 ハンテッド 6/07
ザ・コア 6/14 マトリックス・リローデッド 6/21
ソラリス 6/28 チャーリーズ・エンジェル フルスロットル 7/05
デッドコースター 7/12 ターミネーター3 7/19
マイ・ビッグ・ファット・ウェディング 7/26 トレジャー・プラネット 8/02
ハルク 8/09 パイレーツ・オブ・カリビアン 8/16
英雄 8/23 コンフェッション 8/30
ワイルド・スピードX2 9/06 座頭市 9/13
閉ざされた森 9/20 トゥームレイダー2 9/27
S.W.A.T. 10/04 ジョニー・イングリッシュ 10/11
リーグ・オブ・レジェンド 10/18 マッチスティックメン 10/25
キル・ビル 11/01 ティアーズ・オブ・ザ・サン 11/08
マトリックス レボリューションズ 11/15 ブルドッグ 11/22
フォーン・ブース 11/29  バッドボーイズ2バッド 12/06
ラスト サムライ 12/13
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ラスト サムライ (Last Samurai, The) 
U.S. Release Date: 12/5/03

■監督:エドワード・ズウィック
■キャスト:トム・クルーズ/渡辺謙/真田広之/小雪/中村七之助/(福本
清三)他
■音楽:ハンス・ジマー
■字幕:戸田奈津子
■お勧め度:★★★★

時は1876年、米国では南北戦争(1861-1865)が終わり、歴戦の勇者ネイ
サン(トム・クルーズ)も、職が無く、酒に溺れる日々だった。彼にはもう一
つ、戦争中に上官の命令で罪の無いインディアンの女子供を虐殺した罪の意識
に悩んでいた。この頃、(西南の役を1877年にひかえた)日本は、軍を近
代化しようと、ネイサンらを招聘する。だが未熟な軍を率いて戦ったネイサン
は、勝元(渡辺謙)の反乱軍に捕えられる。一冬を勝元のアジト、村で過ごし
たネイサンは、勝元らのサムライ・スピリットを知り、自己の迷い、悩みの解
決をその精神に見い出す。本作品はストーリーが面白いので、リクエスト通り
書かないことにして、面白かった点だけ。

なぜ勝元はネイサンを生かしておいたのだろうか。どうも英会話の練習がした
かったらしい。確かに勝元はネイサンを勇敢かつ有能な戦士として最初から認
めていたが、これはむしろ殺す理由にしかならない。結果として、主にトム・
クルーズと渡辺謙が、簡単な分り易い英語で会話する部分が非常に多く、両者
を完全に対等な俳優同士として見られ、二人が共に学びあう過程などが、極め
て現実的に見られる。「トム・クルーズと言えば大根」というのが筆者の印象
だったが、こういう、弱味を持ち、劣勢に立ち、次第に状況を乗り越え、人と
して成長する過程を描く役、少なくとも本作品でのクルーズには共感と親しみ
を感じた。これは渡辺謙が大根だからというのでは無い。その逆だ*。この事
は、「小雪」の大根振りと比べれば一目瞭然となる。作品は「人間」を描いて
いるが、それは必ずしも現実的な人間では無いかもしれない。人間の、ある程
度抽象化した精神や心理(=「スピリット」)を描いていると言った方がいい
かもしれない。同様に、例えば若い明治天皇(中村七之助)と、勝元やネイサ
ン、あるいは私利私欲の側近との関係、そうした中での天皇の葛藤や精神的な
成長が描かれる。逆に言うと、時代考証的には、例えば元老院のメンバーとし
て出てきておかしく無い人物が一切、出て来ないなど、問題はあるのだろうが、
これは、本作品の埒外になる。

*渡辺謙:現実の世界で死を乗り越えて、最近では「第三社会部」などで3枚
目役までこなし、面白かったが、本作品では、ネイサンとの会話では時として
面白く、合戦では勇猛果敢、そして悲壮な役柄を見事に演じている。また、
「千葉軍団」の最後の生き残り(?)の真田広之は、典型的な寡黙な武士役に
徹し、好対照となっていて、これも面白い。

中心になるのが勝元一派の武士であるにも係わらず、悪い意味での時代劇っぽ
さが無い(京都撮影所の例の名斬られ役(福本清三)が結構、いい役で出てた
りする)。焦点をあくまでもサムライ・スピリットに絞り、それを誇張するで
もなく、「異国のもの」として突き放して見るでもなく、ネイサンにとっての
精神的な探究の対象として描いているからではないだろうか。そしてネイサン
は、己の戦士としての本来の精神と共通するものを、サムライ・スピリットに
見い出すような部分もある。これがネイサンの人間像、あるいは勝元らのサム
ライ・スピリットを、今日的な、身近なものとして描く事に成功している。

アクション的には「マトリックス」の弊害を廃した。弾や矢は普通に飛び、兵
士は普通に倒れる。無駄なカメラワークも無い。どちらかというと、日本の戦
国時代というより、アメリカの南北戦争の風景に近く、武士の騎馬隊がゲティ
スバーグとかの戦場に乗り込み、歩兵を一掃するというような新鮮さがある。

「キャスト」では名前が分らなかったので書かなかったが、渡辺、真田以外に
も、英米のサポーティング・キャストがしっかりしている。最初と最後をナレ
ーションで締める英国のジャーナリスト、ネイサンの(虐殺を命じた)「上官」、
あるいは敢て単純な悪玉を演じる「大村」など。「黒澤」の影響その他、細か
い所は見てのお楽しみ。「英雄」以来、久々のまともな映画作品(テーマ的に
も「英雄」と共通する所がある)、トム・クルーズのファン、ある程度、英会
話が出来れば字幕は読まなくて済む(日本語に英語の字幕がついている部分の
方が多い。戸田奈津子になんでこんなボロい仕事を回したのか、少しは新人の
起用も考えたらどうだろうか)、映像の見易さ、など、誰が見ても楽しめるの
じゃないだろうか。製作は米、ニュージーランド、日本となっているので、ロ
ケ地はニュージーランドかもしれない。バックに富士山を重ねるぐらいは「技
術」のうちにも入らないだろう。「日本の村」のはずが、なぜかあまりそうい
う雰囲気がしない。

良い、分り易い意味での黒澤イズムの継承、純国産の本物の殺陣、最高のロケ
地、ストーリーも面白く、音楽も良し、トム・クルーズの役者振りが初めて見
られたし、映画って、やはり楽しいなという事を、本当に久々に感じさせてく
れる作品でした。この作品を見ないと、また当分、まともな作品は見られない
ような気がするので、時間が空いたら見ておいた方がいいと思います。正月ま
では充分、持つでしょう。

ヒアリング度:★★★★
感動度:★★
二度以上見たい度:★★★★★
劇場で見たい度:★★★★★
ビデオで欲しい度:★★★★
ビデオで見た方がいい度:★
ムカつく度:★
考えさせられる度:★
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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-今後楽しみな映画:



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2002年分:
バンディッツ 1/05/2002 スパイ・ゲーム 1/19
バニラ・スカイ 1/26 ラットレース 2/09
キリング・ミー・ソフトリー 3/02 アメリカン・スウィートハート 3/09
マルホランド・ドライブ 3/23 エネミー・ライン 3/30
オーシャンズ11 4/06 ブラック・ホーク・ダウン 4/20
ビューティフル・マインド 4/27 ロード・オブ・ザ・リング 5/11
アザーズ 5/18 スパイダーマン 5/25 
パニック・ルーム 6/01 サウンド・オブ・サイレンス 6/08
アリ 6/15 スコーピオン・キング 6/22
ワンス&フォーエバー 6/29 ニューヨークの恋人 7/06
マジェスティック 7/13    メン・イン・ブラック2 7/20
タイムマシン 7/27 スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃 8/03
トータル・フィアーズ 8/31 オースティン・パワーズ 9/07
ウインドトーカーズ 9/14 バイオハザード 9/21
スパイ・キッズ2 10/05 サイン 10/12
エンジェル・アイズ 10/19    ロード・トゥ・パーディション 10/26
9デイズ 11/02    トリプル X 11/09    
ザ・リング 11/16 ショウタイム 11/23
ジョンQ 11/30 チェンジングレーン 12/07
ハリー・ポッター2 12/14 マイノリティー・リポート
ギャング・オブ・ニューヨーク 12/28

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