メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]120  2003/07/06


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★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2003/07/05  No. 120 (週刊)            前回発行部数:2387

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2002年分は、「感想」の下に移しました。2001年分については、
サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

K−19 1/04/2003    (旧作)風の谷のナウシカ 1/11
ゴーストシップ 1/18 オールド・ルーキー 1/25
ボーン・アイデンティティー 2/01 トランスポーター 2/08
レッド・ドラゴン 2/15 戦場のピアニスト
ロード・オブ・ザ・リング:二つの塔 3/01 007ダイアナザーデイ 3/15
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 3/29 ブラック・ダイアモンド 4/05
デアデビル 4/12 シカゴ 4/26
ドリームキャッチャー 5/03 X-Men2 5/10
あずみ 5/17 サラマンダー 5/24
トゥー・ウィークス・ノーティス 5/31 ハンテッド 6/07
ザ・コア 6/14 マトリックス・リローデッド 6/21
ソラリス 6/28 チャーリーズ・エンジェル フルスロットル 7/05
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チャーリーズ・エンジェル フルスロットル (Charlie's Angels: Full Throttle)
U.S. Release Date: 6/27/03

■監督:McG
■キャスト:キャメロン・ディアス/ドリュー・バリモア/ルーシー・リュー/
デミ・ムーア(+ブルース・ウィリス他、カメオ出演)
■音楽:Ed Shearmur
■字幕:石田泰子
■お勧め度:★★★★

今回は見た。前回のは、予告編を見てつまらなそうだったのでパスした。今回は、
予告編のシーンは「ハイライト」にしても、それに劣らない豪華、過激なアクシ
ョン・シーンの連続。旧テレビ・シリーズの「探偵もの」の領域を遥かに超えた
アクション大作。

のっけから、普通の映画作品と違うものを感じた。物語りの筋を追う映画作品と
いうより、アクション、3人の美女の活躍、ユーモア、「007」シリーズその
他のパロディー、そして「マトリックス・リローデッド」の撮影技術とアクショ
ン・スタイルをそのまま持ってきた、内容テンコ盛りの、ドタバタ・アクション
&コメディーの、純エンターテインメント作品。これに、音楽の占める割合が非
常に高い。どちらかと言うと、「映画作品的なミュージック・クリップ」。

キャメロン・ディアスがいい。前回のは見てないので分らないが、この人は、
「バニラ・スカイ (2001)」「シュレック (2001)」「マイノリティー・リポート
 (2002)」「ギャング・オブ・ニューヨーク (2002)」(いずれも、本誌バックナ
ンバー参照)などで、かなりベテランかと思っていたら、31歳、「ハリウッド
期待の21世紀の星」らしい。もっとも女優の31歳といえば「若手」かもしれ
ないが、彼女は独特の魅力と、ある特性をもっている。一応、「セクシー派」と
言われているが、演技もかなり出来る。目が青いが、「青い目」というのは、正
面から強い光を浴びた場合、目の中心の緑の部分が拡大して消え、目の中心が白
くなる。これが、「バニラ・スカイ」などのホラー系作品では、細工無しでもか
なり恐い表情を作れる。また、女優としての貫禄として、最後の方で悪漢役のデ
ミ・ムーアとの対決があるが、バリモアやリューの影が薄くなるのに比べ、ディ
アスがムーアと対等に闘っているという点でも、単にセクシーさが売り物の女優
では無いことが分る。コケ・シーンにも充分、対応。見ている方がコッ恥ずかし
くなるようなシーンも、なんの躊躇も無く演じているようで、見ていて楽しい。
しかし、どちらかと言うと、おとなしいタイプで、例えばサンドラ・ブロックの
ように作品や共演者を食い荒らすような事はしない女優かもしれない。その分、
少し物足りない。また、作品では、デミ・ムーアの悪漢ぶりというのも見逃せな
い。

「「マトリックス・リローデッド」の撮影技術とアクション・スタイルをそのま
ま持ってきた」部分は、「マトリックス」が基本的に暗い作品なだけに、エンジ
ェル達のアクションは、「マトリックス」より当然、華やか豪華で見栄えがする。
この撮影技術、スタイルが「当たり前」になってしまうと、今後の映画作品では、
よほどの工夫をしない限り、常に「マトリックス」と比べると見劣りするという、
まずい傾向ができつつあるが、果たしてT3ではどうだろうか。まさか「エンジ
ェル」のように、「マトリックス」をそのままパクるわけにはいかないだろう。
(「エンジェル」は基本的にパロディー性が高いので、パクりは気にならない、
いやむしろ楽しい。)

最初から最後まで、アクション、音楽、パロディー、ユーモアの連続で、一秒た
りともつまらない、無駄なシーンが無い。最後にNG集がついているが、強いて
言うとこれが「蛇足」だったような気がする。エンジェル達の活躍が、それこそ
突風のごとく吹き抜けるようなエンディングにして欲しかった。このNG集は面
白く無いし逆効果。

笑える部分が多い。(東洋系の)ルーシー・リューが、お父さんに、自分達の仕
事を大急ぎで説明する場面が幾つかあるが、彼女の彼氏の勘違いから、お父さん
は娘達(エンジェル)がコールガールの仕事をしているもの思わされてしまい、
(真面目顔の)リューが「今日は凄かったわ。船員13人とやったのよ」とかい
う台詞に対する「心の広い」お父さんの反応が面白い。また、キャラクター的に
も、エンジェルの一人の元彼で頭キレ者の、燃え盛る石油の中を平然と歩いてく
るヤツ、痩せて頼り無い「殺し屋」などもいて、幅がある。

音楽も、オリジナルTVシリーズ(1976-1981)の時代のものも含まれており、
作品の流れとも極めてマッチしていて楽しい。夏休み映画(アメリカは7月から
夏休み)としては、これ以上のものは無いような気がする。前作がどうだったか、
本作品を見たら、見る気もしなくなった(多分、つまらないと思う)。難を言う
と、アクションと音楽に重点を置いた結果、ストーリー性は、「どうでもいい」
レベルになっている(ので、今回は筋書きは割愛した)。


ヒアリング度:★★
感動度:★★★
二度以上見たい度:★★★★★
劇場で見たい度:★★★★★
ビデオで欲しい度:★★★★
ビデオで見た方がいい度:★
ムカつく度:★
考えさせられる度:★
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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-今後楽しみな映画:

★T3

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2002年分:
バンディッツ 1/05/2002 スパイ・ゲーム 1/19
バニラ・スカイ 1/26 ラットレース 2/09
キリング・ミー・ソフトリー 3/02 アメリカン・スウィートハート 3/09
マルホランド・ドライブ 3/23 エネミー・ライン 3/30
オーシャンズ11 4/06 ブラック・ホーク・ダウン 4/20
ビューティフル・マインド 4/27 ロード・オブ・ザ・リング 5/11
アザーズ 5/18 スパイダーマン 5/25 
パニック・ルーム 6/01 サウンド・オブ・サイレンス 6/08
アリ 6/15 スコーピオン・キング 6/22
ワンス&フォーエバー 6/29 ニューヨークの恋人 7/06
マジェスティック 7/13    メン・イン・ブラック2 7/20
タイムマシン 7/27 スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃 8/03
トータル・フィアーズ 8/31 オースティン・パワーズ 9/07
ウインドトーカーズ 9/14 バイオハザード 9/21
スパイ・キッズ2 10/05 サイン 10/12
エンジェル・アイズ 10/19    ロード・トゥ・パーディション 10/26
9デイズ 11/02    トリプル X 11/09    
ザ・リング 11/16 ショウタイム 11/23
ジョンQ 11/30 チェンジングレーン 12/07
ハリー・ポッター2 12/14 マイノリティー・リポート
ギャング・オブ・ニューヨーク 12/28

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆↓↓これより下は、毎回、同じです。
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★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
    2003/06/28  No. 119 (週刊)
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