メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]110  2003/04/27


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==========================================ROADSHOW REVIEW=====

★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2003/04/16  No. 110 (週刊)            前回発行部数:2341

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2002年分は、「感想」の下に移しました。2001年分については、
サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

K−19 1/04/2003    (旧作)風の谷のナウシカ 1/11
ゴーストシップ 1/18 オールド・ルーキー 1/25
ボーン・アイデンティティー 2/01 トランスポーター 2/08
レッド・ドラゴン 2/15 戦場のピアニスト
ロード・オブ・ザ・リング:二つの塔 3/01 007ダイアナザーデイ 3/15
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 3/29 ブラック・ダイアモンド 4/05
デアデビル 4/12 シカゴ 4/26
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シカゴ (Chicago)
U.S. Release Date: 12/25/02 (limited); 1/17/03 (wide)

■監督:ロブ・マーシャル
■キャスト:レニー・ゼルウィガー/キャサリン・ゼタ=ジョーンズ/リチャード
・ギア/ジョン・C・ライリー
■音楽:ジョン・カンダー/フレッド・エッブ(1975年のミュージカル版の、
らしい)
■字幕:戸田奈津子
■お勧め度:★★

「シカゴ」は1924年に起きた女性による二つの殺人事件、そして両者の裁判
による無罪放免、それを元にした劇やミュージカル、映画作品がこれまでざっと
10は作られており、本作品はハリウッドとしては(1996年の「エビータ」
以来)久々のミュージカル作品、ということで期待したが、ゼタ=ジョーンズは
元々ミュージカル作品に出演は多く、ゼルウィガーは「10ヶ月の特訓」の結果、
初めての歌と踊り、リチャード・ギアはオフザケ半分で頑張ったものの、多少、
企画倒れ的な部分がある。とは言え、「シカゴ」という作品自体が持つ伝統、そ
の普遍的なテーマ(後述)、そして今まで公衆の面前で歌ったことも踊ったこと
も無いというゼルウィガーの頑張りだけでも、見る価値はあるかな、と。

面白い工夫として、いわゆる従来のミュージカル映画と違い、普通の映画作品の
シーンと、それをミュージカル化したものが、交互に、切り替わるように組み合
わされている。従来のミュージカルでは、出演者がいきなり、唐突に歌いだすと
いう形、これがミュージカル作品に慣れていないと不自然な感じがするが、本作
品ではミュージカル部分が常に通常の映画的なシーンでバックアップされている
ので、歌の内容(=歌詞)も分り、ミュージカル部分が、はっきり言ってあまり
内容の無いストーリーを盛り上げている。

ただし、この工夫が先だったのか、元々は普通のミュージカル作品にする予定だ
ったのが結果としてこうせざるを得なくなったのかは、かなり疑問がある。とい
うのは、ゼタ=ジョーンズは演技/歌&踊りとも経歴があるにしても、なぜか主
演に選ばれたゼルウィガーは、キャリアとしては純粋な女優でミュージカルは全
く未知の世界、当然、歌や踊りは下手以外のなにものでもない。ゼタ=ジョーン
ズにしても、確かにミュージカル・スターとしてのキャリアはあるものの、女優
として真価を発揮する人であり、二人目の子供(マイケル・ダグラスの)を産ん
だせいか、過去の作品と比べると体型は落ちているし切れは無い(体重オーバー
)。これとリチャード・ギア、これは冗談半分の歌や踊り、この、ミュージカル
している三人と、本来の役者をしている三人が、上記のように代る代る登場する
ような構成になっているため、そのレベル的なギャップが激しい。そしてもっと
激しいギャップは、バックで踊っている「本職」のミュージカル・ダンサー等と
の差。こういう事はもちろん、従来のミュージカル・スターが演じるミュージカ
ル作品では絶対に起こり得ないことで、なんと言っていいやら。

「普遍的なテーマ」というのは、一つには単純な殺人事件でさえもが状況によっ
てはマスコミが殺到してお祭り騒ぎになるという、当時の状況、そしてこれを利
用して二人の女性を陪審員裁判で無罪放免にする、お金にしか興味の無い弁護士、
リチャード・ギア、そしてこうした陪審員制度の問題。アメリカの裁判では陪審
員制度が取られており、おそらく映画その他で見たことがあると思うので説明は
しないが、一般市民から選ばれた陪審員が有罪か無罪かを決め、裁判官が刑を言
い渡す。ちょっと余談になるが、陪審員ときてどうしても思い出すのが「アンタ
ッチャブル」のラスト、陪審員がそもそも被告のアル・カポネに買収されており、
この対策としてエリオット・ネス、というか(若き)ケビン・コスナーが裁判官
に「圧力」をかけ、隣の法廷でやっていた離婚問題とかの陪審員とそっくり入れ
替え、結果、カポネの有罪が決定したというクダリ。本作品ではリチャード・ギ
ア扮する悪徳(?)弁護士が、嘘、偽造文書を使うなど、事件をお祭り騒ぎ化し、
被告をヒロインに仕立て上げ、自白、証拠、全てが揃った疑いも無い殺人犯を陪
審員裁判で無罪にしてしまうという「問題」。もっとも、「問題」といっても、
陪審員裁判というものがアメリカの場合は自由、平等、「同等な者による裁き」、
悪く言えば西部劇時代のリンチ、絞首刑といった伝統(?)に則っているので、
陪審員制度がこうした結果を生む事よりも、日本その他の国のように、あるいは
アメリカでも最高裁判決のように、裁判官の「独断と偏見」、政治その他の立場
や利害で有罪無罪が決まるという事の方が「問題」だという、問題もある。この
点を意識して、同じく殺人を犯した他の囚人は、絞首刑が確定してしまう(この
役はロシアかそれ系のバレリーナが演じている)。

それにしても、(上記のような問題が生じる)結果が分っているミュージカル作
品、それも伝統のあるものに敢て挑戦した製作者その他、関係者、これがいわゆ
る形だけの「ノミネート」という勲章になるのか。ちなみに、「キャスト」のと
ころで上の三人に加えて「ジョン・C・ライリー」を足しておいたが、これは出
演者の中では一番、歌が上手かったという意味。特に皮肉という意味は無い。彼
は「助演男優賞」にノミネートされたらしいが、歌を2曲ほど、ちゃんと歌った
だけなのだが....

筆者も、名前しか知らなかった「シカゴ」というミュージカル作品を初めて見て、
やはり、1930年代から今日まで、何度もステージあるいは映画化されてきた
作品として、ミュージカルとして内容があるし、バックで踊る本職のダンサーは、
さすが本場の迫力がある。また、どうしても映画俳優を起用してのミュージカル
仕立てというと、こういうような形しか無いのかもしれないという、変な形で納
得させられる作品ではあった。というのは、この問題を回避するために、かつて
映画音楽作曲家のミシェル・ルグランは、日本でも馴染みのある「シェルブール
の雨傘」(1963、これから生まれたスタンダードが、通り名で「I Will Wait for 
You」と「Watch What Happens」)(と、「ロシュフォールの恋人(乙女)た
ち」(1967))で、たとえばカトリーヌ・ドヌーブ(両作品に主演)が歌う場面
を、本職の歌手に歌わせた、という実験的な試みをしたが、この方法は定着しな
かった。ミュージカル映画全盛の頃は、それこそシナトラ・ファミリーやらジュ
リー・アンドリュース、マリオ・ランザ等のミュージカル、あるいは歌える俳優
がいくらでもいて、ミュージカルは楽しく、多くのヒット曲を生んだが、ちょう
ど本作品「シカゴ」のスコアが書かれた思われる1975年ごろから、「音楽の
死」という現象が始まり(ダンス/クラブ音楽の台頭)、敢てミュージカル映画
を作ることはなくなった。その意味では、「シカゴ」は、そうした現状で楽しめ
る、というか見られる、唯一の映画作品として、見る価値があるかもしれない。

ヒアリング度:★★
感動度:★
二度以上見たい度:★
劇場で見たい度:★★★
ビデオで欲しい度:★
ビデオで見た方がいい度:★
ムカつく度:★
考えさせられる度:★
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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-今後楽しみな映画:

★T3
★X-Men2

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2002年分:
バンディッツ 1/05/2002 スパイ・ゲーム 1/19
バニラ・スカイ 1/26 ラットレース 2/09
キリング・ミー・ソフトリー 3/02 アメリカン・スウィートハート 3/09
マルホランド・ドライブ 3/23 エネミー・ライン 3/30
オーシャンズ11 4/06 ブラック・ホーク・ダウン 4/20
ビューティフル・マインド 4/27 ロード・オブ・ザ・リング 5/11
アザーズ 5/18 スパイダーマン 5/25 
パニック・ルーム 6/01 サウンド・オブ・サイレンス 6/08
アリ 6/15 スコーピオン・キング 6/22
ワンス&フォーエバー 6/29 ニューヨークの恋人 7/06
マジェスティック 7/13    メン・イン・ブラック2 7/20
タイムマシン 7/27 スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃 8/03
トータル・フィアーズ 8/31 オースティン・パワーズ 9/07
ウインドトーカーズ 9/14 バイオハザード 9/21
スパイ・キッズ2 10/05 サイン 10/12
エンジェル・アイズ 10/19    ロード・トゥ・パーディション 10/26
9デイズ 11/02    トリプル X 11/09    
ザ・リング 11/16 ショウタイム 11/23
ジョンQ 11/30 チェンジングレーン 12/07
ハリー・ポッター2 12/14 マイノリティー・リポート
ギャング・オブ・ニューヨーク 12/28

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