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タイトル:Daily Drama Express 2010/11/16 フリーター、家を買う。 (5)  2011/01/28


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2010/11/16(Tue) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.火曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 火曜日の連続ドラマ
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タイトル フリーター、家を買う。
局  名 フジテレビ系
放映日時 火曜21時
キャスト 武 誠治(二宮和也)
 武 誠一(竹中直人)
 武寿美子(浅野温子)
 永田亜矢子(井川 遥)
 千葉真奈美(香里奈)
 大悦貞夫(大友康平)
 豊平哲平(丸山隆平)
原  作 有川浩『フリーター、家を買う。』
脚  本 橋部敦子
主題歌  嵐『果てない空』(ジェイ・ストーム)

あらすじ  第五話 生きてる世界が違うって何だよ

 事務所にスクーターで出勤。昨晩のことを思い出して、暗い顔をし
ている武誠治(二宮和也)。

 事務所では、事務員の星野あかり(岡本玲)が、ネイルを見せてい
る。今日は弁護士とデートだから、と。

 誠治は、昨晩飲み過ぎちゃって、と言う。二日酔いは、出入り禁止
だぞ、と社長の大悦貞夫(大友康平)。大丈夫です、と誠治。


 休憩中に大悦が誠治に、1人で抱え込むな、と言う。だが、『あの
人』には頼りたくないんで、と誠治。オヤジさんと、うまくいってな
いんだなと、大悦。そして、みんな家族とは何かしらある。真田勝也
(嶋大輔)は、大切にしていたビデオを嫁に上書きされて、食卓をひ
っくり返した、と言う。

 みんな、奥さんは臨月なのに、真田はひどい、と非難する。

 塚本学(山本龍二)は、四国の現場に二ヶ月行ったとき、奥さんに
そのことを話したのは、出発の前日。しかも子供は生まれて1ヶ月だ
ったと大悦。みんな、家族というものはそんなものだという。

 その時、千葉真奈美(香里奈)が、「載りました!」と声を掛け、
みんなパソコンの前に集まる。なんと、先日完成させた道路が、地図
に載ったのだ。みんな喜ぶ。


 誠治は、母・武寿美子(浅野温子)の手に、ハンドクリームを塗り
ながら、どうしてオヤジと結婚したのかと訊く。だが、寿美子の答え
は無い。

 ----誰にでも歴史がある。歴史があって、今のオレがある。


 食事の席。無言のまま食べている。

 醤油さしを取ろうとして、誠治と父親の武誠一(竹中直人)の手が
ぶつかる。寿美子は、「仲良くしてね」と言う。「じゃれ合っている
だけだ」と誠治と誠一。

 食後、誠治は誠一にお願いがあると切り出す。自分が遅くなるとき
は、寿美子に薬を飲ませて欲しい。面接の日と通院が重なった日は、
病院に連れて行って欲しいと頼む。

 誠一は、そうしたら、誠治はするってことだな。お前が無職で、オ
レも肩身が狭かったよ、と言う。

 誠治は、バイトしていたじゃないか、と反論する。しかし誠一は、
そんなものは無職って言うんだよ、という。誠治は、そんなことを言
うなら、もう頼まないと反発する。


 あかりは、ついさっきまで彼と一緒にいたの。彼氏ができたから、
と豊平哲平(丸山隆平)に言う。

 真奈美が、ついこの間知り合ったのに、もう彼氏なの?とあかりに
訊く。あかりは、真奈美がいくら喜嶋建設から来ている先輩社員・山
賀亮介(眞島秀和)のことを好きでも、結婚していちゃね、と言う。

 二人の会話を聞いてしまった誠治が、真奈美に不倫はよくないです
ねと声を掛ける。真奈美は山賀は仕事上相談に乗って貰っているだけ
で、そんな関係なんかじゃないという。

 山賀が真奈美を呼ぶ。そして、設計の仕事をしないか? オレの下
で、と言う。

 真奈美は、もっと現場の経験を積んでからと言っていたのではない
か、と言う。山賀は、そうすれば真奈美は五十嵐のことから離れられ
るのではと思ったのだが、逆効果だったようだから、と言う。

 スーツ姿の誠治に声を掛ける哲平。誠治は全然ダメだと言う。哲平
は、ずっと誠治といられて嬉しい、と言う。誠治は、こんなところ、
早く辞めてやる!と言う。

 あかりが誠治に、今晩つきあって欲しい、という。


 あかりが誠治を連れてきたのは、高級レストラン。オレ、場違いで
は.....?と誠治。あかりは、誠治を連れてきたのは、誠治がスーツ
を着ていたから。このレストランは、弁護士の西本和彦(横尾渉)と
合コンしたときの場所。あの後、メールしても返事は来ないし、電話
しても出ない。だからここに来れば会えるのではないかと思って来た、
と言う。

 店内には、合コンをしているグループがいる。その中に、彼がいる、
とあかり。見ると、和彦だった。

 あかりは、みんなきれいな人ばかりだから、と声を掛けられない。
誠治は、帰ろう、と席を立つ。

 その動作で二人に気づいた和彦は、「つきあってるの?」と声を掛
ける。そんなことは無いと否定するが、和彦はそれ以上二人の関係に
は興味は持たない。

 和彦は、『あゆみ』は自分の母親に似ている。自分自身には価値が
ないと思っていて、ステータスのある夫や子供がいれば、自分の書き
が上がると思っている、と言う。

 誠治は、彼女は『あゆみ』ではなく『あかり』だと訂正すると、レ
ストランを出て行く。

 あかりは誠治に、和彦と知り合いなのか訊く。誠治は隣に住んでい
ると答える。六本木では?と訊くあかりに、実家が、と誠治。


 誠治が帰宅すると、ビールを飲んでいた誠一が、寿美子の薬のチェ
ックはしておいた、と言う。誠治が、誠一のチェックを確認している
と、オレのことが信じられないのか?と誠一。それから自虐的に、月
5万円のこの家にしがみついていて、それを近所に吹聴した。結婚す
る資格も、家庭を持つ資格も無いと言われたよ、と言う。

 誠治は懸命に、落ち着いて、と繰り返す。だが誠一はさらに言いつ
のる。オレが結婚していなければ、お前は生まれていなかったのだぞ、
と。誠治は、こんな状態だったら、生まれてこなくてもよかったかも
しれない、と言う。


 昼間、川原のベンチに座って話をしている誠治と誠治の姉・永田亜
矢子(井川遥)。二人で、寿美子がなぜ誠一と結婚したのかは最大の
謎だと言う。

 誠治は亜矢子に、どうして結婚したのか訊く。院長夫人になりたか
ったから?と。

 亜矢子は、そんなことを言う日とは、姑や病院の看護師連中だけで
十分、と言う。

 本当は、結婚しようとする前に子供ができてしまった。子供をどう
しようかと思って永田文也(七海智哉)に話してみた。そうしたら文
也は喜んでくれて、それで文也と結婚することにした、と言う。


 二人が家に帰ってくると、食卓の上に出前のラーメンがずらっと
10杯並んでいた。寿美子は頼んで依頼のに、運ばれてきたと言う。
その代金もすでに払ってしまった、と。

 亜矢子の息子の智也が、「だまされたの?」とあどけない声で訊く。

 誠治と亜矢子は、二階の誠一の部屋にいた。家にいたのに、どうし
てと責められた誠一は、仕事をしていたから気づかなかった、と言う。
そして、責めるのならオレではなく、隣の西本幸子(坂口良子)に文
句を言え、と。証拠がないのに、言えるわけ無いでしょ、とあきれる
亜矢子。


 亜矢子と息子が家から出て、車に乗り込もうとすると、幸子が最近
はよく実家に戻ってきているのね、と声を掛ける。

 亜矢子は、頼んでいないのに、ラーメンが10杯も届いていて、頼
んでいないと言ったら、お代はいいですって言われた。ただでおいし
いラーメンが10杯も食べられた、と嬉しそうに言う。ちょっとむっ
とした顔をする幸子。

 亜矢子の車が発進しても、幸子は手を振り続けている。手を振り替
えしている助手席の息子に、手なんて振らなくてもいいの!と亜矢子。


 亜矢子たちが自宅に帰ると、家の中で姑の永田則子(鷲尾真知子)
が待っている。則子は、実家が大変なようね。でも、記念行事の準備
の方はどうなっているの?と訊く。進めています、と亜矢子。院長夫
人の仕事が案外大変で想定外だった?と意地悪を言う則子。


 事務所に出勤する誠治。そっとあかりが寄ってきて、昨日のことは
内緒で、と念を押す。

 則子の挨拶で、永田医院の35周年記念の宴会が始まる。

 乾杯が終わると、則子は早速知人と亜矢子の嫌みを言い始める。


 誠治は真奈美と一緒に、土手を歩きながら、家族と仲がいいか訊く。
真奈美はそもそも家族に会わない、と言う。

 休みには帰らないの?と誠治。真奈美は母親の再婚相手に会って、
どうするの。家族で食事をすると、まるで家族ごっこ。義理の父親は
娘に優しいふりをして、娘は義理の父親を慕っているふりをする、と
言う。

 小学校三年生の時、橋を見に行ったお父さんは?と誠治。それから
10年後、娘が大学の土木課に入学を決めた年に亡くなりました、と
真奈美。

 誠治は真奈美に、ファザコンと言ったことを謝る。「ホント、フザ
ケンナッていうの」と真奈美。そして、誠治の家族をうらやましいと
思った、と言う。「人の家の事情も知らないで」と誠治。


 スーパーで食材を買っているあかり。そこに哲平から電話がかかっ
てくる。

 あかりは今、化粧をしているところ。今から弁護士の彼とデート。
イタリアンなの、と言う。

 哲平は、オレもイタリアン、と言う。どうせ、コンビニ弁当でしょ、
とあかり。

 かごにパスタ弁当を入れていた哲平は、「当たり。プリン付きで」
と言って、プリンのカップを手に取る。

 あかりは、もう時間だからと言って、電話を切る。


 真田が慌てて帰っていく。その姿を見た誠治は、真田を送り出した
大悦に、どうしたのか訊く。真田の奥さんが体調が悪いそうだ、と大
悦。誠治は、それなら自分が残業すると言う。礼を言う大悦。


 駅を出たところで、誠治からの電話を受ける誠一。遅くなると言う
誠治に、寿美子の薬だな、と応じる。念を押す誠治に、くどい!とい
らつく誠一。


 ゆっくりとした動作でお皿を拭いている寿美子。薬を飲んだか訊く
誠一。「はい」と答える寿美子。

 誠一はカウンターに近づくと、赤ワインのボトルを置き、「たまに
はどうだ? 気分転換に」と声を掛ける。

 二人でダイニングテーブルに向かい合って座ると、二つのグラスに
ワインを注ぐ誠一。そして、「お前にも苦労をかけたな」と言うと、
カチッとグラスを合わせる。


 仕事帰りに、真奈美とたこ焼きを食べている誠治。「オヤジの名前、
『誠一』っていうんだ。『誠実』の『誠』。でも、誠実のかけらもな
いんだ」と言う。

 真奈美は、「『誠治』の『誠』は、お父さんから貰ったんだ。今度
は、お父さんと一緒に食べたら?」と言う。

 誠治は、「とんでもない。そんなことを言ったら、気は確かかと疑
われる」と言う。

 「うちのお母さんとわたしのようなものね」と真奈美。

 どういうこと?という顔の誠治に、母親は再婚相手と一緒にいたい
と思うから、と真奈美。じゃあ、お母さんの再婚に反対だったの?と
訊く。反対はしなかった、と真奈美。反対したかったように聞こえる
けどと誠治。

 真奈美は、母親には、母親の人生があるから、と答える。そして、
誠治の行動を止める。マヨネーズを掛けないで!と。嘘でしょ!と驚
く誠治に、子供の時はかけてたけど、と真奈美。どうせオレはガキで
すよ、と言いながら全部のたこ焼きにマヨネーズを掛ける誠治。それ
を食べて、「おいしい!」と真奈美。「でしょ」と誠治。


 誠治が帰宅しても、応答が無い。

 誠治がどうしたのかな?と台所を覗くと、寿美子が倒れている。手
首をナイフで切って。

 誠治が呼びかけると、うっすらと目を開けるが、すぐに閉じてしま
う。

 誠治は慌てて誠一を呼び、何があったか訊く。何もなかった、と誠
一。誠治は急いで電話する。


 病院で目覚める寿美子。開口一番、「ごめんなさい」と言う。

 心配する誠治に医師・岡野忠志(田中壮太郎)は、お酒と薬の影響
で一時的に鬱状態がひどくなったのだろう。入院すれば、すぐよくな
ると言う。

 寿美子は、入院したら.....家を空けたら、お父さんが困る、と反
対する。誠治はゆっくりと、今は母さんが自分のことを考え、早くよ
くなってくれるのが、誠治にも誠一にも一番だと言って、説得する。


 誠治と誠一は、一緒に岡野の話を聞く。

 誠一は寿美子に酒が悪いなんて知らなかった、と言う。誠治は、知
ろうとしなかっただけだろう。今までどれだけ時間があったんだよ、
と言う。

 誠一は、みっともないから止めろと誠治に言い、岡野には、夜間に
対応してくれたことの礼を言うと、足早に診察室を出て行った。

 誠治は、どれだけ勝手なんんだよ! 父親だろと怒る。

 岡野は優しい口調で、きっとお父さんも怖いんだと思いますよ、お
母さんの病気を受け入れることが、と言う。

 誠治は、あんなオヤジと一緒に飲もうと考えたオレが馬鹿だった、
と思う。


 職場の人たちと飲み会に参加している誠治。今日はあかりも来てい
る。デートの予定だったのを、ドタキャンされて。本当はフレンチの
はずだったんだけど。だからおしゃれしているんだ、と哲平。でしょ!
とあかり。大悦が、ここの料理は高い、安いじゃない。おいしいんだ、
と言う。

 哲平がレモンを搾る。その汁があかりの服に飛び、あかりは文句を
言う。手島信二(井上正大)が、文句を言うんなら、こんなところへ
来るな。オレたちのことをバカにして、と言う。

 誠治が取りなそうとすると、信二は誠治も同じだろう。この会社の
ことを上から目線で見ていて。でも、オレたちには一生働いていく会
社なんだよ、と文句を言う。

 あかりが突然、一番バカにのは自分だ、と言い出す。自分には何も
ない。だから弁護士とつきあっていると自慢したかった。真奈美に言
われたとおり、彼氏なんかではない。全然連絡取れなくて。遊ばれた
だけだ、と告白する。哲平は、そんなことを言ったら、ずっとあかり
にあこがれてきたオレは、どうなるんだよ、と情けない声を出す。

 ----上とか下とか、違う世界とか、いつから人と比べるようになっ
たんだろう。いつからオレは比べるようになってしまったのだろう。

 大悦の携帯に、真田から電話。女房が緊急手術を受けることになっ
たと言う。

 病院に駆けつけた大悦と真田。真田の妻の手術を待つ。真田は、ビ
デオを上書きされたぐらてのことで怒鳴ったオレが悪かったんだと言
う。おびえさせて、ストレスを与えたから、こんなことになっちまっ
たんだ、と。


 やがて無事、男の子が生まれた。元気だと報される。妻は!?と心
配する真田は、奥さんも無事ですよと言われ、安心する。

 ----無事に生まれてくるだけでいい。最初は、それだけを望まれて
生まれてくる。それだけを皆に望まれて生まれてくる。


 誠治と亜矢子が、一緒に入院中の寿美子を見舞うと、すでに誠一が
来ていて、寿美子に話しかけている。もう酒なんて飲むな。オレが怒
られるだろう、と。

 文句を言おうとして誠治を、無言で止める亜矢子。


 帰宅した亜矢子は、家にいた則子に、自分が文也と結婚したのは、
院長だからではない。彼と一緒にいたいと思ったからだ、と言う。

 ----夫婦にも歴史がある。家族にも歴史がある。歴史があって、今
の家族がある。



寸  評 原作がほとんど、武家の問題だけで構成されていましたが、ドラマ
では、関係者それぞれにいろいろなエピソードが描かれるようになっ
てきました。

 亜矢子の嫁ぎ先についても描かれていて、亜矢子は実家の面倒を見
るだけではなく、嫁ぎ先でもうまくやらなければならない立場。

 原作は、フリーターと、崩壊していく家族とその再生ですが、それ
だけにとどまらない、現代社会の浮き彫りのドラマになっています。

 原作を読んでいても、新鮮さがあります。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 気を引き締めて、さあ冬ドラマに取りかかろうとしたら、すぐに花粉症に捕
まってしまいました。1月の初旬から予防薬は飲み始めていたのに。

 おまけに、突然大量の花粉をすってしまったためか、風邪菌にとりつかれて
しまったためか、微熱が続いて、関節がだるい状態。

 幸い、インフルエンザではありませんでしたが、つらい数日でした。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
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