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タイトル:Daily Drama Express 2010/09/06 夏の恋は虹色に輝く (8)  2010/11/09


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2010/09/06 (Mon) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.月曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 月曜日の連続ドラマ
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タイトル 夏の恋は虹色に輝く
局  名 フジテレビ系
放映日時 月曜21時
キャスト 俳優・橘航太郎の次男 橘 大雅(松本 潤)
 謎の女性  北村詩織(竹内結子)
 詩織の娘  北村 海(小林星蘭)
 大雅の親友・俳優  植野慶太(笠原秀幸)
 若手俳優  伊良部譲(永山絢斗)
 タレント事務所所長  青木久雄(重松豊)
 若手女優  宮瀬 桜(桐谷美玲)
 大物俳優  橘航太郎(伊東四朗)
 元女優・橘航太朗の妻 橘真知子(松坂慶子)
 橘航太郎の長男  橘 大貴(沢村一樹)
脚  本 大森美香
主題歌  『Love Rainbow』嵐

あらすじ 第八回

 事務所に二人きりになった楠大雅(松本潤)と、宮瀬桜(桐谷美
玲)。
 大雅に、桜は迫る。
「北村さんのこと、忘れさせてあげる」
 ゆっくりと唇を近づけていく桜……。
 ムードに流されそうになったが、大雅は我に返って桜を突き放す。
 大雅は、桜が演技の練習にからかっているのだと思ったのだ。
 実は桜もまた、大雅のことを好きなのだが、大雅は一向に気付かな
い。
 桜もあきれて、「そんなんだから、片思いなんだよ」と茶化す。
 でも、大雅も恋愛にばかりうつつを抜かしてもいられない。
 大雅は、厳しいと評判の舞台演出家・有栖川正志が主宰する演劇ワ
ークショップに参加していた。
 その稽古が、いよいよ始まろうとしているのだ。
 俳優として、もっともっとうまくなりたいと願っている大雅は、ひ
とり有栖川正志の研究を始めるのだった。

 一方、北村詩織(竹内結子)と、海(小林星蘭)は、自宅で開いた
海の誕生パーティの後片付けをしていた。
 友だちが一杯来てくれて、美味しい料理を食べ、みんなに祝っても
らい海はご機嫌。
「ねえママ、こういうのを、幸せっていうんだね」
 と、詩織と仕事で東京にやってきていた亡き夫の弟・北村春樹(塚
本高史)に笑いかける。
「朝は朝顔が咲いたし、ママはアイスクリームを買ってくれたし、あ
と、大雅はピアノでハッピーバースデーを弾いてくれたし……」
 そこで、春樹は怪訝な顔をする。「大雅」とは誰のことだ?
 首をかしげる春樹に、詩織は慌てて大雅との関係を説明しようとす
るが、なぜかしどろもどろ。
 その姿を見て、思わずみんなで笑い転げるが、春樹はなにか思うと
ころがある様子。

 海が寝静まってから、春樹は「兄貴のことを忘れることが、ときど
きないか」と訊ねる。
 たしかに、まだ詩織の夫・春樹の兄が亡くなってから八年しかたっ
ていない。しかし、時とともに記憶が薄れていき、次第に忘れていく
のは自然なことなのではないだろうか。
 春樹はそう言う。
 実は春樹は、実家の父母から詩織のことを探ってこいと言われてい
たのだ。詩織が福岡に戻ってこないで、東京でひとり暮らしを続けて
いるのには何か理由があるのではないか。新しく好きな人でもできた
のではないか、と。
 それならそれでいいと思う。むしろ、詩織と海がそれで幸せになれ
るのなら、過去にとらわれるよりもいいと思う。
 春樹はそう告げるのだった。
 詩織は、まだハッキリと自分の気持ちを言うことが出来ず……。

 大雅はワークショップにやってきていた。
 一緒にやってきている若手俳優の伊良部譲(永山絢斗)と、緊張の
面持ち。
 と、ドアが開き、有栖川正志がやってくる。
 いったい、どんなレッスンが始まるのか、楽しみだ……。
 だが、不機嫌そうにやってきた有栖川が、椅子に座りながら出した
指示は「そうじ」のひと言。
 あっけにとられる一同だったが、すぐに皆、全力で稽古場の掃除を
はじめる。

 そこへ、詩織がおそるおそる、という感じでやってくる。
 大雅が稽古のときに使う、手ぬぐいを届けにやってきたのだ。
 しかし、レッスンといっても皆で神妙な顔をして、一心不乱に掃除
をしているだけ……。
 やってきた、アシスタントに訊ねると、アシスタントは笑顔で応え
る。
「もう、レッスンは始まっています。あれ、掃除をしているだけに見
えますけど、掃除鬼ごっこといいまして、それぞれの武器で掃除をし
ながら鬼ごっこをするんです。それで、それぞれの役者のスキルや性
格を把握するんです」 はあ、と感心する詩織。
 ……と、大雅が鬼に捕まった。
 ちくしょう、俺が鬼かよ、と思わず愚痴る大雅に、有栖川の手から
茶碗が飛ぶ。
「何が畜生だ、バカヤロウ! お前の動きは鈍いんだよっ、さっきか
らとろとろとろとろ……見てられねーんだよ」
 やめちまえ、と言われてしまった大雅。
 けれど、めげずに「楠大雅です。今度は僕が鬼です」といって演技
を続けるのだった。

 休憩時間、大雅のボストンバックに、応援のメッセージとともに、
手ぬぐいが入っていた。
 メッセージを見て、詩織が届けてくれたのだと気付いた大雅。
 一度は、自分を振った詩織が、今度は自分のことを気に掛けてくれ
ている……。
 いったいどういう事なんだろう? 大雅はアタマを抱えるが、詩織
の応援は素直にうれしい。張り切って稽古に取り組むのだった。

 ワークショップでのレッスンは続く。
 今度は、両手にコインを乗せて、それを落とさないように演技をす
るレッスン。
 どういうことなのか分からないが、とにかく一生懸命やろうとする
大雅。
 しかし、今度は有栖川に蹴倒されてしまう。
「バカが考えてどうすんだ、考えるんじゃねぇ、感じるの!」
 ののしられながらも、大雅は懸命について行こうとする。

 一方、事務所では詩織と、事務所の面々、桜や所長の青木久雄(重
松豊)らが食事の最中。
 最近、大雅が事務所に顔を出さないが、ワークショップではうまく
やっているのだろうか、と不安そうに話している。
 たまには顔を出せと、いってやろうかという青木に、詩織が応える。
 ……今日はたしか、朝九時から午後三時までのスケジュールなので、
終わってから顔を出しに来るんじゃないですか。
 妙にスケジュールを把握している詩織。
 桜は「おかしい」といい、皆不審がるが……。

 公園でアイスクリームを売っている大雅のアルバイト先に、伊良部
がやってきていた。
 一緒に参加しているワークショップの話になったのだが、大雅はふ
と悩んでいる詩織との恋の話を相談する。
「……俺の友だちの話なんだけどさ……、子持ちの未亡人に無謀にも
恋をして……」
 一応、誤魔化そうとして作り話をしてみたのだが、伊良部は笑って
言う。
「それって、シングルマザーの北村詩織さん三十歳の話かい?」
 実は、大雅の古くからの親友・植野慶太(笠原秀幸)が全部、伊良
部にバラしてしまっていたのだ。
 バカにしてるんだろう、といってふてくされる大雅。

 その日の夜、楠家に慶太、伊良部がやってきて、そこに大雅の兄・
大貴(沢村一樹)も参加して飲み会になった。
 すっかりできあがっている大貴。
 小学校の教師で、海のクラスの担任をしている大貴は、今日の放課
後に詩織の義弟・春樹が海を迎えに来たのをきっかけに、顔を合わせ
ていた。
 かつて、大貴もまた詩織に恋をしていて、さわやかな好青年の春樹
が詩織の義弟だということが気に入らない。
 そのことを、大雅に告げると、大雅も不安になる。
 飲み会は荒れて、酒が尽きた。「大雅、酒がないぞ」と大貴はいい
つける。

 ちょうどそのとき、春樹と詩織、それに海は三人で食事をしてきた
帰り道だった。
 海は春樹に甘えて、手をつないだりして上機嫌。
 そんな仲むつまじい光景を、遭遇してしまった大雅が見ていたこと
も知らずに。
 詩織は春樹に言う。
「春樹さん、私も付き合って欲しいところがあるの……」

 翌日、詩織が春樹を連れてきたのは、海の見える丘。
 そこは、詩織の亡き夫・勇樹が死ぬ前に連れてきてくれた、最後の
場所。悲しいことや辛いことがあると、やってきて涙を流していた場
所……。
 春樹は、勇樹になり代わったように言う。
「大丈夫、詩織さんは強いよ。立派に海を育ててくれた。ありがとう
……感謝しているよ」
 兄貴だって感謝しているはずだよ。そう優しく告げる春樹。
 しかし、詩織は首を振る。
 そして、海に向かって立ちあがった。
「ごめんなさい。勇樹さん、私、好きな人がいる。もうだれも、好き
にならないって思ってたのに……。あなたのことだけを思って生きて
いこうって思っていたのに……。でも、ごめんなさい。ごめんなさい」
「いいんだよ。幸せになっていいんだよ」
 春樹の言葉に、詩織はただただ海の向こうを見つめていた。

 演劇のワークショップでは、懸命に演技をする研究生たちに、有栖
川が容赦のない罵倒を浴びせていた。
 さすがに落ち込んだ様子の研究生たち。が、「もう一度、もう一度
やってみよう、さ」と大雅はめげずに一生懸命。
 その姿に、アシスタントは少し見直した様子。だが、有栖川はまだ
まだだ、と渋い顔をする。
「あの世にいっちまった航太郎さんのためにも、あのドラ息子を、俺
が必ずたたき直してやる……」
 腕組みをしたまま、低い声で有栖川はつぶやく。

 そのころ、事務所に、テレビ局のプロデューサーがやってきていた。
「風の銀治郎」の作製が決まったというのだ。
 それは、俳優 楠航太郎(伊東四朗)の当たり役で、代名詞とも言
える役。
 航太郎が亡くなってから、しばらくの間、止まっていたのだが新キ
ャストにして第二弾を作ることが決まった。
 感慨深げな青木たち。
 航太郎の代名詞ではあったけれど、銀治郎という役が復活するのは
うれしいこと。複雑な思いはあるが。
 そこに、久しぶりに事務所にやってきた大雅が現れる。
 近況を報告しあう皆のなかで、詩織はひとりでこっそりと給湯室に
逃げるように去っていく。
 大雅はその後を追って、給湯室へやってくる。
 が、詩織は「これ使って」と手作りのゆず茶を渡す。
 喜んだけれど、詩織の態度の急変についていけない大雅。この前ま
では怒っていたのに、急に優しくなったのはどういうことなんだろう。
 ふと、仲むつまじげに歩いていた、春樹のことを思い出し、不安に
なる大雅……。
 そこへ、ひょっこり春樹が顔を出す。
 福岡へ帰らなくちゃ行けないのだが、そのまえに詩織の職場を見て
みたくて訪ねました、という春樹。
 そのさわやかな笑顔に、事務所の面々は好意を抱いた様子。
 大雅は面白くない。
 ひとり給湯室に籠もって、詩織のくれたゆず茶を入れる。
 と、扉が開く音がする。

 事務所の屋上で、詩織が洗濯物を取り入れていた。追ってきた大雅
が現れて、「ゆず茶、おいしかった」と告げる。
 大雅は詩織に言う。
 ゆず茶を作ってあげるみたいな、親切はあまり軽々しくしない方が
いい。男はすぐに勘違いするから……。
 しかし、詩織はついにキレる。洗濯物を大雅に投げつけて「バカ!
 バカ、バカ!」と怒鳴りつけた。
「私は誰にでもなんかやさしくない。好きでもない人にゆず茶を作っ
たりなんかしない。好きでもない人とキスしたりなんかしない。好き
でもない人のことでこんなに悩んだりしない。……いつもいつもアタ
マでっかちで……なんでこういうことがわかんないのよっ!」
 呆然とする大雅に、詩織は言う。
「好き、私、大雅さんのこと好き」
 舞い上がってわけのわからないことを口走る大雅。が、詩織はそっ
と大雅に寄り添う。
 抱き合う二人の上には、蒼い空にかかった虹……。



寸  評  ついに、大雅と詩織の恋が成就しました。
 まだ第八回なので、これから一波乱あるのはわかっているのですが、
ようやくすとんと腑に落ちた感じです。それにしても、結構、あっさ
りでしたね。もっと劇的な告白がありそうな展開だと考えていました
が。まあ、今どき、あまり派手すぎる告白も笑っちゃいますけど。
 いよいよあと二回。どうなりますか。


執 筆 者 畑中ヒロ()

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2. 編集後記
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 今回のドラマを見ていて思ったのですが、舞台の稽古って、今どきもこんな
スパルタなんでしょうか。
 学生時代は、友だちが演劇のサークルに入っていてその関係でちょくちょく
演劇は見に行っていましたし、社会人になってからもいろんなつながりで何度
か見たことがあります。
 でも、そういう感じではないんですよねぇ。
 ドラマ的に盛り上げるための装置なんでしょうけど。少々時代錯誤という
か……。(畑中ヒロ)

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発行元:ドラマ研究会
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