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タイトル:Daily Drama Express 2010/10/19 フリーター、家を買う。 (1)  2010/11/02


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2010/10/19(Tue) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.火曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 火曜日の連続ドラマ
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タイトル フリーター、家を買う。
局  名 フジテレビ系
放映日時 火曜21時
キャスト 武 誠治(二宮和也)
 武 誠一(竹中直人)
 武寿美子(浅野温子)
 永田亜矢子(井川 遥)
 千葉真奈美(香里奈)
 大悦貞夫(大友康平)
 豊平哲平(丸山隆平)
原  作 有川浩『フリーター、家を買う。』
脚  本 橋部敦子
主題歌  嵐『果てない空』(ジェイ・ストーム)

あらすじ  第一回 明るかった母親が壊れた…!

 ----オレの人生いつもそこそこだった。二流高校に勤める父親と、
専業主婦の母親、姉1人というそこそこの家庭で育ち、そこそこの高
校に入り、一浪してそこそこの大学に入り、そこそこの食品会社に入
社。良くも悪くも、このままそこそこな一生が続いていくのだと思っ
ていた。この新人研修に参加するまでは。

 武誠治(二宮和也)はくしゃみをする。すると、「電信柱がくしゃ
みをするな!」と、竹刀で叩かれる。そして、これから理不尽なこと
はたくさん起きる。だが、他人を恨むな。自分が悪いと思え、と言わ
れる。

 それからも無意味なことを次々とやらされ、「人を責めるな。自分
を責めろ」と何回も唱和させられる。


 仕事を始めてからも、フォーマットを変えると、「仕事には慣例が
ある」と、課長にだめ出しをされる。

 一方、調子よく立ち回る同期がいる。誠治は、そこまでしてしがみ
つきたい会社じゃない、と同期にぐちる。

 それからも次々と誠治は『慣例』ばかり振り回す能なしのこの課長
に、振り回される。


 夕食の席で誠治は、突然会社辞めた、と言う。父の武誠一(竹中直
人)は、なぜオレに一言も無く辞めたのだ、と怒る。辞めたのなら、
当然次の就職は決まっているのだろうな、と言う。

 誠治は、決めていない。あんな会社、やってられない、と言う。

 誠一は、楽しくて仕方ない仕事なんてあるわけ無いだろうと、さら
に怒る。母の武寿美子(浅野温子)は、なんとか話題をそらそうと、
いろいろ話しかけるが、誠一の機嫌は直らない。


 誠治の会社まわりが始まる。

 なぜ、前の会社を三ヶ月で辞めたのかと問われ、変な会社だったん
ですよ。新人研修の時から、電柱柱になれとか、亀になれとか、と言
う。

 面接官は、思わず笑ってしまう。誠治は、笑って当然ですよ、と言
う。

 面接官ともいい雰囲気になり、手応えを感じて、終わる。


 面接の結果が郵送されてくる。誠治は、自信を持って開封するが、
結果は不採用。


 ある会社では、その会社のいいところを強調する。だが、その結果
もまた、不採用。


 ハローワークに行くと、せめて1年つとめていれば。3ヶ月では、
ただのやる気のない若者としか思われない、と担当者の北山雅彦(児
嶋一哉)。決断力があるって思ってくれる会社もあるんじゃないです
か、と誠治。次の朱うょくさきも決まっていないのに、決断力はない
でしょ、と担当者。


 夕食の席。誠一は、仕事を続け、お前たちを養っている。残念なの
は、この家がマイホームではないことだが、会社の借り上げ社宅で、
家賃5万円で住めている。だから、ほかの家庭がローンで汲々として
る中、我が家は余裕のある生活を遅れているのだ、と言う。

 どこに余裕があるんだよ、と誠治。年に2回も旅行に行っているで
はないか、と誠一。行ったのなんか、国内旅行だけじゃないか、と誠
治。外国に行くばかりが能じゃない、と誠一。行き先は、箱根や草津、
別府と、オヤジの行きたいところばかりで、お袋の希望なんて聞いて
ないじゃないか、と誠治。

 誠一は、専業主婦が、旅行に連れて行ってもらえるだけで、贅沢だ
と思え。そもそも、お前が誠治を甘やかしているのがいけないのだ。
外で働いたことがないから、社会がわかっていないのだ、と言う。

 誠治はキレて、自分の部屋で食べる、と、お盆に自分の食事を載せ
る。寿美子が止めても、きかない。

 誠一は2万円、と言う。何だ?という顔の誠治に、『食費』と誠一。
払わない、と誠治。気色ばむ誠一に、2万じゃない。3万払う、と言
う。


 自室で誠治は通帳の残高を見る。8万円余。2万円にしておけばよ
かった、と後悔する。

 ----オレの人生、いつもそこそこだった。すぐにそこそこの会社に
再就職するはずだった。だが、オレのフリーター生活はここから始ま
った。


 スクーターに乗って、バイトへ行こうとする誠治。近所のおばさん
・西本幸子(坂口良子)が、今日は休み?と声を掛ける。誠治は、会
社は辞めました、と言う。おばさんは、四つ葉電子を!?と驚く。

 今はバイト、という誠治に、いわゆるフリーター!?とおばさん。
誠治は、今、就職活動をしていて、バイトはいわゆる小遣い稼ぎです
よ、と言う。


 バイト先のコンビニで、店長から言葉遣いを注意される。それでも、
直す気のない誠治。


 一年後。

 量販店でバイトしている誠治。一年間で、何回もバイトを変えてい
る。


 誠治の姉・永田亜矢子(井川遥)と話をする寿美子。亜矢子は、そ
んなにバイトをころころ変えるようだから、就職もできない、と厳し
い。

 誠治は、あれで頑張っているのよ。就職もどうにかなるわ、とかば
う寿美子。亜矢子は、寿美子が甘いからダメなのだ。本当なら、自分
が行って、ガツンと言ってやりたいけれど、自分が言っても、誠治は
反発するだけだから。亜矢子は開業医に嫁いで、苦労知らずだって、
という。

 寿美子は亜矢子に、お義母さんは、お元気か訊く。元気すぎて。ダ
ンナは学会で今晩は大阪。ダンナがいないと、のびのびできる、と亜
矢子。

 寿美子が、誠治の部屋に、お盆に載せた食事を持ってくる。たまに
は、下で一緒に食べよう、と言う。

 誠治は、オヤジと一緒になんか、食えるか、と言う。寿美子は、あ
れでも父さんは、誠治の就職先を一生懸命探してくれているのよ、と
言う。

 誠治は腹を立てて、誠一に怒鳴り込む。寿美子を使って、てめえの
言いたいこと、言わせるなよ。就職先なんて、自分で見つけてやる!
と言う。誠一は、新人研修がひどいから辞めたと言っていたよな。そ
れは会社が社員をふるいに掛けたのだ。お前は、ふるい落とされたの
だ、と言う。

 階段の途中に立っていた寿美子の体が、前後に揺れていたが、誠治
も誠一も気づいていなかった。


 ハローワークで誠治は、絶対企画開発で、と粘る。介護などなら、
いくらでも求人がありますよと言われても、受け入れない。

 さらに、初任給は、最低20万円と言う。担当者の北山は、結婚相
談所で、相手の年収1,000万円と言われたらどう?と訊かれる。
高望みだって、言うんでしょ。でも、最初から妥協して就職したら、
また同じ事になっちゃう、と誠治。

 担当者の北山は、就職することが先決だと思うけどと言いながら、
検索する。すると、SE職で、初任給23万円というのが見つかる。
担当者の北山は無理だと思いますよと言うが、誠治はエントリーして
くれるよう頼む。


 誠治は寿美子に、面接に行ってくると言う。そして言いにくそうに、
今月の食費.....と言う。

 寿美子は、いいよ。お父さんには、入れていると言っておくからと、
察して言う。誠治は、バイト代が入ったら、必ず入れるから、と言う。

 寿美子はがま口を開けて、2千円を取り出すと、誠治の前に置き、
交通費に、と言う。誠治は、そんなのは、受け取れないと言うが、寿
美子は無理矢理誠治に握らせる。


 出がけに、また、近所のおばさん・西本に会う。今日は面接だと言
って、誠治はスクーターに乗っていく。

 面接を受ける誠治。だが、最初は各自PCの前に座らされる。

 誠治は面接が終わると、友人たちに、「今夜、呑みに行かない」と
メールを打つ。でも、みんな残業やら、出張やらで、行けないとの返
信。

 元カノのみやこに会う。勤めているの?と訊かれ、思わず、そうだ
と答える誠治。意外にスーツ、似合うねとみやこ。みやこは今、アル
バイトをしている、と言う。

 誠治はみやこを誘ってみるが、これから彼氏に会うの、と断られる。


 誠治は、バイト先の量販店で、元同期に会う。同期は、今でも馬鹿
な部長に仕えているし、その部長に仕えている自分はもってバカだと
思う。辞めたお前は正解だよ、と言う。気楽なバイトだからな、と自
嘲気味に言う誠治。

 元同期が行ってしまった後、誠治の脳裏に、誠一の言葉----お前は、
こっちから会社を辞めてやったと思っているだろうけれども、会社が
お前をふるいに掛けて、お前はふるい落とされたんだ----という言葉
が蘇る。

 お客さんが、「ふるい、どこにありますか?」と誠治に訊く。『ふ
るい』と言う言葉に、過剰反応した誠治は、無愛想に案内し、お客さ
んが接客態度に文句を言う。店長が、お客様に謝る。

 バックヤードで、店長から、お客差には店員もバイトも区別はない
んだ。親切丁寧な接客を心がけるよう言われる。

 誠治は、バイト辞めます、と言う。あっけにとられる店長を横目に、
出て行く。


 誠治は、1人カラオケルームに行くと、『リンダリンダ』を熱唱し
て、帰宅。寝ないで待っていた寿美子が、「お帰り。大変だったね」
と声を掛けても、無視して、自室に入る。


 誠一は、朝食の席で、寿美子に、誠治は就職活動もしていない。ま
ともにバイトもしていない。オレの顔ももう、二ヶ月も見ていない。
寿美子が甘やかしているから、いけないのだ、と文句を言う。寿美子
の体が、ゆらゆら揺れる。


 朝寝坊をした誠治が下に降りてくる。寿美子は待っていたから、朝
ご飯一緒に食べよう、と言う。誠治は、待っていてくれなくていいっ
て言っただろと言う。

 寿美子は、お昼、何か食べたい?と訊く。誠治は、今食ったから、
昼なんで食べないだろう、と言う。寿美子は、それなら夕食を何にす
る? 久しぶりに天ぷらでも。お父さん、控えるように言われている
から。肉なら鶏の唐揚げとか? それともお魚にする? と言う。誠
治は、なんでもいいと言うだけ。寿美子の体が、前後にゆらゆら揺れ
る。


 部屋でテレビゲームをしている誠治。


 家に帰った永田亜矢子(井川遥)。義母の永田則子(鷲尾真知子)
が、孫の勉強を見ておいた。算数がちょっと。亜矢子には、院長夫人
としての自覚を持って貰わないと、と言って帰って行く。

 亜矢子は息子に、なんでわからなかったら訊かないの、と言う。

 亜矢子は留守録のランプが点灯しているのを見て、再生すると38
件。

 亜矢子は、これから出かけるので、息子はおばあちゃんのところへ
行っていて、と言う。「またーぁ」と不満げな息子。


 電話が鳴っている。ゲームの手を止めて、時計を見た誠治は、8時
になっているのを見て、「もう、こんな時間か」とつぶやく。そして
部屋を出ると、「メシ、まだー?」といいながら、階段を下りる。

 すると、寿美子がリビングのソファーに腰掛け、電気もつけないま
ま、うつむいて体を揺らしながら両手を組み、「ごめんなさい。ごめ
んなさい。今日も死ねませんでした」と繰り返し、繰り返しつぶやい
ていた。

 それを見た誠治は、呆然としてしまう。


 亜矢子が留守電で聞いたのは、寿美子がやはり、「ごめんなさい。
ごめんなさい。今日も死ねませんでした」とつぶやいている言葉だっ
た。


 そこに誠一が帰宅する。そして寿美子を見て、何の冗談だと言う。
誠治は救急車を呼ぼうとする。だが誠一は、そんなみっともないこと
はできない、と反対する。

 亜矢子が到着する。


 寿美子を精神科で診て貰う。診断は鬱病。しかもかなり重度なので、
入院を勧められる。

 だが寿美子は、フラフラしながら、入院だけはしたくない。家のこ
ともあるから、と懇願する。

 医師・岡野忠志(田中壮太郎)は、それならお薬を出します。きち
んと飲んでください。後は、ご家族の方だけにお話しします、と言う。

 看護師が、寿美子を診察室の外に導く。「ありがとうございます」
と言って、立ち上がる寿美子。

 亜矢子が、薬を塗るだけで治るのか訊く。岡野は、きちんと決めら
れた通り飲めば、治る。ただ、よくなってくると、薬の量を勝手に減
らしたり、飲まなくなったりすることがある。だから、家族がきちん
と見守るように、と指示する。

 岡野は、何か寿美子のストレスになっていることがあるはず。家事
はどうかと訊く。

 三食ちゃんとご飯を作ってくれていましたよ、と誠治。

 それなら、家事はそれほど負担になっていないようですね。ただ
「何か食べたいものがある?」と訊かれたら、できるだけ何が食べた
いか、具体的に言ってください。「なんでもいい」と言って、お母さ
んに考えさせることは、負担を増やしますので、やめてください、と
言う。心当たりのある誠治は反省する。


 誠一の昼休みに、寿美子のことについて話をする、誠治と亜矢子。

 誠一は、オレは毎日、無遅刻無欠勤でお前たちを養っている。なの
に、あの寿美子のザマはなんだ。ストレスなんて、どこにあるんだ、
と言う。

 亜矢子は、『あのザマ』なんて言った!?と誠一にくってかかる。
誠治と誠一で、寿美子の面倒を見ていかなければならないのだから、
もっとしっかりしないと、と言う。

 誠一は、寿美子があんなことになったのは、誠治が就職もせず、バ
イトもせず、フラフラしていて、食費だって、入れていない。それを
寿美子に言い訳までさせて、と非難する。

 それを聞いた亜矢子は、誠一も誠治と同じくらい子供ね、とあきれ
る。


 誠治は本屋に入ると、アルバイト雑誌をペラペラとめくった。その
中で、一番時給がいい土木作業に目をつけ、電話で面接の約束も取り
付ける。


 亜矢子は、寿美子に、キンメの煮付けを作っておいたから食べて。
それとお薬は、時間通りに飲んでね。これで一度帰るけれども、何か
あったらすぐ知らせて。すぐ来るから、と言う。

 寿美子は、亜矢子には、亜矢子の家庭がある。お母さんでもあるの
だから、そんなに気にしないで、と言う。

 寿美子は、亜矢子を見送る。亜矢子が車に乗ろうとしたとき、近所
のおばさんが来て、声を掛ける。埼玉から来るなんて、大変ね、と。
亜矢子は、当たり障りのない返事をして、車に乗り込み、発進する。

 玄関に寿美子だけになると、近所のおばさんは、寿美子を冷たい眼
で見る。寿美子も何も言わず、家に入る。


 誠治は、大悦土木の事務所に、面接に行く。事務員の星野あかり
(岡本玲)が、社長の大悦貞夫(大友康平)のとろこに案内する。

 大悦は、誠治が差し出した履歴書を見ず、明日の朝7時30分に来
られるか?と訊く。来られます、と誠治。


 翌朝、作業着に着替えた誠治は、みんなと一緒にラジオ体操をする。
だが、ダラダラとやっているだけ。大悦が注意する。

 それでも改まらない誠治に、お前のために言ってるんだ、と大悦。

 誠治は、現場で、袋を持ち上げようとするが、持ち上がらない。千
葉真奈美(香里奈)が来て、腰だけで持ち上げようとせず、下半身全
体で持ち上げるのだ。朝のラジオ体操をまじめにやらないと、こうい
うときに力が出ない、と言う。

 真奈美は、持ち上げた袋を誠治の肩に載せ、自分の分も持ち上げて
運ぶ。

 休憩時間、誠治は真奈美に話しかける。自分は会社周りをしている
ので、時間に融通が利くこの職場が合っていること。病気の母親の送
り迎えもしなければならないこと。お金が必要なので、このバイトは
割りがいいので決めたということもある、と語る。そして、女性でこ
んなアルバイトをしている人も珍しいけれども、やはり時給がいいか
ら?と訊く。

 真奈美は、わたしにいいわけをしてどうするの。わたしは、この仕
事が好きだから、やっているの、と言う。

 作業が再開し、ねこ車を押そうとする誠治。でも、すぐに倒してし
まう。誠治も一緒に倒れる。

 そこに雨が降ってくる。誠治は倒れたまま、雨に打たれている。誠
治の脳裏に、四つ葉電子を退職してから今まで起こったこと、言われ
たことが、次々と蘇る。



寸  評 真奈美と哲平の登場が、大悦土木の正社員募集のところからではな
く、最初に出てきてしまったこと。亜矢子に子供がいて、住んでいる
のが名古屋ではなく、埼玉だということを除いては、原作にだいたい
忠実に作られています。こういう原作のあるドラマの場合、どうして
原作と違う脚本にするのか、疑問なのですが。このまま、原作から離
れずに進んで欲しいです。

 誠治役は、嵐のメンバーだったら、大野君が一番かと思っていたの
ですが。ふてくされ方とか。二宮でも、違和感がないことがわかって、
嬉しいです。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 家のリフォームをしたら、ルーターがつなげない日があり、すっかり配信が
遅くなってしまって済みませんでした。

 このドラマ、辛口のドラマ評が載っている週刊誌でも、好評でした。また、
視聴率競争でも頭一つ抜け出たようです。
 このいい感じをこのまま保って欲しいと思います。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :draken
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(http://macky.nifty.com/)
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