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タイトル:Daily Drama Express 2010/07/08 GOLD (1)  2010/08/05


===================================================== 発行部数   27 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2010/07/08(Thr) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル GOLD
局  名 フジテレビ系
放映日時 木曜22時
キャスト 早乙女悠里(天海祐希)
 早乙女洸(松坂桃李)
 早乙女晶(武井 咲)
 新倉リカ(長澤まさみ)
 蓮見丈治(反町隆史)
 早乙女惣一(夏八木勲)
 早乙女修一(水上剣星)
 蓮見丈治(反町隆史)
 明石辰也(寺島 進)
 早乙女廉(矢野聖人)
 早乙女洸(松坂桃李)
 相馬幸恵(賀来千香子)
 早乙女晶(武井 咲)
 保坂次郎(志賀廣太郎)
 早乙女朋(大江駿輔)
脚  本 野島伸司
主題歌  Superfly『Wildflower』

あらすじ  第一話 女社長、愛と涙のスパルタ天才教育法!

 テレビの子育て討論コーナー。教育評論家・館川博と、カリスマ美
容家で、YSCorporation CEOにして、3人の子供の
母である早乙女悠里(天海祐希)の対談。

 館川は、悠里が子供をスパルタ教育で育てたことに対して、今の複
雑な社会環境に取り囲まれている子供は、親に相談できるような友達
関係が重要だと言う。

 それに対して悠里は、そういう家庭の子は親に対して何と答えるか。
「はい」ではなく、「うん」と答える。親は子供に食事を与え、清潔
な家庭を与え、お小遣いを与える。その親を敬えなくて、誰を敬える
のですか。ベースメントの教育は、小学校六年生までに終える必要が
ある。まだその頃は、子供は親に寄り添っている。反抗期を迎えてか
らでは遅い、と言う。

 子供の教育に大切なことは?と司会者に問われ、「優しさですよね。
人を思いやれる心.....」と館川。

 それに対して一言、「忍耐力」と悠里。

 ここで特別ゲストとして、悠里の3人の子供が登場する。オリンピ
ック選手として、期待の星である。


 翌日、早乙女洸(松坂桃李)のタイムトライアルが行われていた。

 早乙女晶(武井 咲)も、高飛び込みの練習をしている。


 就職活動で、面接を受けるのを待っている新倉リカ(長澤まさみ)。
隣の人の履歴書を見て、自分の履歴書があまりに幼稚だったので、せ
めて『特技』の欄の「霊感が強い」を書き直すため、消そうとした。
だが消しゴムでこすりすぎてしまって、破いてしまった。

 そこに悠里が入ってきて、面接開始。「時間が無い」といきなり言
う。

 質問1:父親と彼氏が交通事故にあった。どちらに駆けつけるか?

 悠里と目が合ってしまったリカは、「わかりません」と答える。

 志望者の1人は、父親を助けると答える。悠里のところと同様、彼
女のうちは、家族の結束が強いから、と。

 悠里は彼女を失格にする。『時間が無い』と言ったでしょ。一番遅
いので失格、と言う。

 質問2:青い空、緑の草原。ここで風船を手放すとしたら、何色?

 みんな、遅れてはならじと、一斉に色を言う。その中で、『赤』と
答えた志望者を、悠里は失格にする。今回募集したのは、秘書。秘書
に必要なのは、何事にも染まっていないこと。だから、白や薄い色を
選んだ人は適正がある、と悠里。

 ひとり、またひとりと失格になっていき、残ったのはリカひとり。

 リカは、自分に秘書がつとまるでしょうか?と本音を口に出してし
まう。

 悠里は、リカの履歴書を見て、前の職場で失恋でもして、ここに来
ようと思った? 今度は手に職でもつけてと思って。うちが秘書の募
集をしていると知って、応募した。でも、それなら中学生の時に決め
ていなくてはダメ。遅すぎたわね、と言う。

 それなら、なぜ自分を?とリカが訊くと、決めたのはわたしではな
い。あの子が決めたのと、ドアを指す。小さな子供が顔を覗かせてい
た。


 かかってきた電話を、スピーカー状態にして流している悠里。蓮見
丈治(反町隆史)が文句を言ってくるおばさんか、と言う。電話の相
手は、悠里はお金持ちで、家政婦を雇えるだろうし、と言いつのる。

 悠里は、テレビに出ると、いろいろ言われる。本当はシナリオがあ
って、それに従っているだけなのに、と言う。蓮見は、一般人はそん
なこと、知らないからな、と言う。

 電話の相手は、「聞いているの!」と怒鳴る。悠里は受話器を取り
上げ、「お話はお聞きしております」と答える。


 ハイヤーから早乙女惣一(夏八木勲)が降りてくる。

 社長室に入ってきた惣一を、丁重に迎える。体育協会の理事長就任
おめでとうございます、と。

 惣一は、政治家の持ち回りでやっているようなもんだ、とつまらな
そう。バンクーバーでの惨敗を受けて、風当たりも強い。金メダルを
一つも取れなかったから。ゆとり教育なんて言うのが悪い。狭くて資
源もない日本が今までやってこられたのは、競争によって強い人材を
育てたから。初めから競争しなくていいというのでは、これからの日
本はどうするのだ。セーフティネットなどといって、勝者が敗者に手
をさしのべるのはいい。だが、最初から何もしないのではいけない。
競争をしないものは、勝者へのリスペクトもない、と演説をぶつ。

 悠里が、「お父さん、あんまり興奮すると、体に」と言って、落ち
着かせる。

 写真立てを見た惣一は、早乙女修一(水上剣星)が生きていれば、
すべてを修一に譲るつもりだった。もっとも商才は妹の悠里の方があ
ったみたいだが、と言う。

 そして、子供たちはどうだ?と訊く。蓮見丈治(反町隆史)が、ヘ
モグロビンの働きがいいと答える。疲れにくいと言うことか。明石辰
也(寺島進)は、人間としては最低だが、種馬としてはよかったらし
い、と惣一。

 抗議する悠里に、まだお前の夫だったのか、と惣一。


 ランニングをしている早乙女廉(矢野聖人)。緑地にさしかかった
ところで、兄・早乙女洸(松坂桃李)が、女性とベンチに座っている
のを見かけ、「もうすぐチューするぞ」と思ってのぞき見する。

 だが、そんなことは起こらず、女性は立ちあがって、歩いてくる。
涙ぐんでいるようだ。

 立ち上がってきた洸に、「兄さん」と声をかける廉。そして、「ア
イス、おごって」と言う。


 トレーニングをしている蓮見。そこにリカをつれて悠里がやってく
る。リカを新しい秘書と紹介すると、今度はいつまでもつかもぇ、と
蓮見。

 「すてきなご主人ですね」と言うリカに、苦笑する悠里と蓮見。悠
里は、蓮見は夫ではなく、スポーツ部門の責任者。子供たちのトレー
ナーでもある、と説明する。


 次に悠里はリカをエステ部門の責任者・相馬幸恵(賀来千香子)に
紹介する。幸恵もリカに、いつまでもつか、と言う。「賭けますか?」
とリカ。

 悠里は、整列したエステシャンたちを前に、訓話をする。当社は美
と健康を掲げ、スポーツ部門とエステ部門の両方に力を入れて、成長
してきた。

 その悠里の言葉が、突然途切れる。そして、一番後ろに立っていた
エステシャンに、前に出てくるよう言う。体重が何キロか訊く。

 46キロです、と答えると、納得できない悠里。

 彼女は耐えきれなくなって、68キロです、と白状する。2ヶ月前
に入ったときは、本当に46キロだったのだが、失恋して、とかばう
幸恵。そうだよね、と思わず同意のつぶやきを口に出してしまうリカ。

 悠里は、1週間で10キロ減量すること。それができなければクビ、
と言う。驚きの声が漏れる。無謀な要求だ、と。

 だが、悠里は容赦しない。我が社では、ほかのエステより、高い給
料を払っている。それは皆さんの高い技術に対して払っている。皆さ
んのことは、大部分、ほかのエステから引き抜いた。悠里自身が引き
抜いた人も多い。皆さんには、プライドがあるでしょう。彼女より、
リカの方がましかもしれない、と言う。


 エントランスに向かう悠里に対して、これからのスケジュールを言
うリカ。

 ホールのソファーに座っていた少年が立ち上がる。リカの面接の時
にいた少年だ。

 悠里はその少年に駆け寄り、家を出てきちゃ、ダメじゃない。また
熱が出ちゃう、と言う。


 ハイヤーの後部座席に、悠里とその少年が座っている。悠里は運転
手に自宅に寄るよう言う。

 それでは予定が.....昼食会の約束も.....とリカ。だが悠里は、予
定はずらしなさい。昼食会はキャンセル。どうせ寄付金の依頼だろう
から。払うと言っておきなさい、と指示する。

 リカは、お子さんは3人と思っていました、と言う。

 悠里は、この子は体が弱い。免疫力が少ないので、学校にも通って
いない、と言う。その間、ずっとその子の汗をぬぐって、世話をして
いる。


 リカは、会社が用意した引っ越し先のアパートの階段を上る。エレ
ベータも無い、二戸一の階段。

 隣の人相の悪い男が、「姉ちゃん、どこのお店?」と声をかけてく
る。「キャバ嬢じゃ、ありません!」と怒るリカ。

 だがその男は、リカの怒りなんて意に介さず、「お隣さんなんで、
よろしく」と一方的に言う。


 疲れた体を引きずって、コンビニで買い物をするリカ。名刺を引っ
張り出して、「お母さん、びっくりするだろうな.....わたしが社長
秘書だと知ったら。あの早乙女悠里の」と独り言を言う。


 リカの向かいの人相の悪い男を訪ねてくる蓮見。

 リカが新しい秘書と聞くと、前の女はブスの割りにお高くとまって、
見下ろしていた。リカはかわいくていい、と人相の悪い男。

 蓮見は、いつまで悠里にたかっているのだ。悠里の金をいくら使わ
せた。バーをやると言っては潰し、ギャンブルでは借金を作り、警察
沙汰まで起こして、と言う。

 人相の悪い男は、だからお目付役に、隣に秘書を住まわせているの
か、と言う。

 いい加減、悠里と別れろ、と蓮見。人相の悪い男は、悠里の夫・明
石だった。

 明石は、離婚なんてしたら、教育者として注目されている悠里は、
家庭も守れないとイメージダウンする、とわざと大声で言う。

 蓮見は明石にお金を渡す。金を数えて、確認する明石。そして、蓮
見が別れろと言うのは、悠里に惚れているからじゃないか? 蓮見は
確かに整った顔をしている。ライオンかオオカミか。だが、悠里の趣
味じゃない、と言う。

 蓮見が明石を殴る。明石は倒れ、明石が手に持っていた万札が散ら
ばる。明石はそれでもめげずに、悠里はオレのような小動物系が好み。
リスとか、ハツカネズミのような、と言う。

 蓮見は明石を蹴り、お前はドブネズミだ、と言う。

 そこにリカが帰ってきて、驚き、また怖がる。


 明石の部屋で、明石の怪我の手当をしているリカ。リカは、悠里が
自分をここに住まわせたのは、明石が悠里の夫だからだったんですね、
と言う。

 明石は、過去形で言わないでくれ。別居しているだけで、今でも明
石は悠里の夫なんだ。悠里は、秘書を隣に住まわせて、明石を監視さ
せているのだ、と言う。

 リカを「姐ちゃん」と呼ぶ明石に、リカは名乗る。「リカちゃん人
形か」と明石。リカは明石の視線を感じて、慌てて足をそろえて、ス
カートを引っ張る。

 不審な目で見るリカに明石は、悠里はオレの『金(きん)』のめた
に結婚したと言う。

 変なところを見ているリカに、そこではないと、引き出しから金メ
ダルを引っ張り出す明石。ソウル五輪 グレコローマン55キロ級金
メダリスト、と言う。

 お菓子ですか?と、とぼけたことを言うリカ。

 明石は、悠里は明石の金メダルの遺伝子が欲しかったから結婚した
のだと言う。


 洸の泳いでいるプールを訪れる悠里。


 外は大雨。

 リカは悠里にお茶を出しながら、悠里の顔をちらちらと見ていた。
明石の言葉が頭の中によみがえる。

 悠里はリカに、水着に着替えるよう命じる。びっくりするリカ。悠
里は、プールに行って。洸がいるはずだから、と言う。

 リカは納得しかけてすぐに、自分には水泳は.....と言う。

 悠里は、リカに水泳の指導なんて頼んでいない。洸が1秒でもタイ
ムを縮められたら、キスしてやって、と言う。

 冗談でしょ!?と言うリカに、わたしは冗談は言わないタイプなの、
と悠里。いやなら、辞めて貰っていいのよ、と。

 そんなのパワハラです!!と文句を言うリカ。

 悠里は、野球の強豪校があった。そこでは先輩が後輩に対して、も
のすごいしごきをする。それはもう、耐えられないほどの。ある部員
は、自分に後輩ができたら、同じしごきをしてやろうと思った。だが
ある部員は、自分が先輩になったら、しごきはしないぞと思った、と
言う。

 思わず、いい人ですねとつぶやいてしまうリカ。

 悠里は、しごきが無くなってから、その高校は甲子園に出られなく
なった。それどころか、地元の大会でも勝てなくなった。ぬるま湯に
つかっていては、何もできない。パワハラなんて言っているなんて、
そんな社員は我が社に要らない。だいたい、生娘でもあるまいに、と
言う。

 洸はこのところ、全然記録が伸びない。リカのように頭の弱そうな
のは、洸のタイプだから、キスしてあげるとでも言えば、記録が伸び
るかもしれない。でも、安心して。洸は手は出さないから、と悠里。

 あの.....と質問するリカ。何か?と悠里。わたしにも、部下がで
きる日が来るでしょうか?とリカ。さあね、と悠里。


 エステで、並んで施術を受けている悠里とリカ。先日のエスティシ
ャンは、1週間経ったけれど、まだ5キロしか落とせなかったと言う。
悠里はクビだと厳しく叱責する。

 それに対してリカは、これから努力することを勧める。

 リカは悠里になぜ口出ししたのか訊かれ、彼女のようなタイプは思
い詰めやすい。だから失恋で太った。そういう人をストレートにいじ
めると、会社に対して報復するかもしれないので、それを避けた、と
説明する。


 プールから上がる洸。

 そこに廉がやってきて、今日は雨だから水練と言う。

 洸はプールを出て行く。

 その後、水着の上にジャージを羽織ったリカがやっきて、悠里の新
しい秘書だと名乗る。洸は、今度はいつまでもつかな? 今度はかわ
いくてよかった。前の秘書はブスの上に、気位ばかり高かったから、
と言う。リカはいつまでもつか賭ける? と言う。

 リカは廉に、1秒でもタイムを縮められたら、キスしてあげる。わ
たしは冗談なんて言わないの、と悠里に言われたとおりの台詞を言う。
廉のことを洸と思い込んでいるのだ。

 廉はリカにストップウォッチを渡して、泳ぎ始める。リカがいつも
のタイムって、何秒なの?と訊いても、答えない。

 そして、向こうのサイドに着くと、リカにタイムを見せるよう言う。
リカは廉の近くに身をかがめて、プールの中の廉に、ストップウォッ
チを見せる。

 ストップウォッチを見た廉は、世界新だ! と叫ぶ。すごい! と
単純に喜ぶリカ。すると廉はリカの頬にキスをする。びっくりするリ
カ。


 雨の中、小走りにやってきて、バーに入る悠里。そこには蓮見がい
た。ここって、明石が.....と悠里。

 蓮見は、そうだ。明石が潰したバーだ。内装代だの、借金の清算な
ど、かなりの金額がかかった。それに知り合いが飲みに来ると、気軽
にツケにして、踏み倒されたという。

 悠里は、でもこういうお店が1軒ぐらいあってもいいじゃない。蓮
見と悠里とか知らない隠れ家、と言う。

 蓮見は、そんなこと言うな。期待とちゃうじゃないか、と言う。わ
たしも、一杯いいかな?と悠里。

 蓮見は、洸をブレストに転向させたらどうか?と言う。だが、悠里
は、洸は自由形をやらせるの!と、すぐに否定する。

 蓮見は、日本人の体型では、自由形は難しい、と言う。だが、悠里
は兄・修一は、自由形で記録を残した、と言う。蓮見は、修一は特別
だという。

 悠里は、修一のことを思い出す。

 修一はいつも勝って、『君が代なんて聞き飽きた』と言ってしまっ
た、と言った。

 修一は、悠里に、好きな人、いないの? いつもオレの後をついて
回って。ブラコンなんじゃない?と言った。

 修一は、親父のこともわかってやれよ。もう少しでメダルってとこ
だったのに。早乙女家の宿命だな。だが、それもオレで終わらせてや
る。ゴールドを取って、オレや悠里の子供たちは自由に生きられるよ
うにしてやる、と言った。

 蓮見は悠里に、明石と別れろ、と言う。裁判でもなんでもやって。
なんか言う奴らなんて、気にするな、と。

 悠里は、別れられないと言う。蓮見は、まだ明石のことを?と訊く。
悠里は、わたしは子供たちに厳しくしてきた。だから子供たちの逃げ
場所として、明石のゆるキャラは必要なの。子供たちも慕っているで
しょ、と言う。

 蓮見は、それは違うんじゃないか。特に早乙女晶(武井咲)は明石
のことを嫌っている、と言う。そして悠里もまだ若いのだから、女と
しての幸せを考えろ。オレじゃ、子供たちの父親になれないか?と、
悠里の肩に手を回して引き寄せる。

 悠里は、「ごめん」と体を離す。自分には、女としての幸せは考え
られない。修一の墓に、金メダルを供えることが、自分の役目。なん
でもいいからゴールドを取らせると言う。

 蓮見は謝る。酔ってしまって、変なことを言ってしまった。昼から
酒を飲んだから、と言う。

 バーを出た悠里に、紫の風呂敷で包んだものを渡し、傘を差し掛け、
ハイヤーまでお供する運転手保坂次郎(志賀廣太郎)。


 子供たちの食事は、すべて自分が作っているの、と悠里。そのため
に、管理栄養士の資格も取った、と言う。

 悠里の手伝いをしていたリカは、お手伝いさんが作っていると思っ
てました、と言う。

 最初はそう思ったけど、離婚に際して子供を母親が引き取ることを
考えると、食事を与え、清潔な家庭を提供する必要がある。子供が母
親に付いていくのは、無条件に好きというのではなく、生存本能だ。
最近は角や育児を助けるパパも増えてきた、と悠里。

 そういう人がいいです、と単純に相づちを打つリカ。

 だが悠里は、そんなことをしていると、子供を夫に取られてしまう。
十月十日、このおなかではぐくんできたのに、と言う。

 リカは、そういうことを聞くと、子供を持つのも怖くなってきまし
た、と言う。

 初めから離婚を考えているのもなんだけど、と悠里。

 勉強になります、社長!とリカ。

 「『悠里』、でいいわよ、勤務時間外だから」と悠里。
 「はい、悠里」とリカ。
 「呼び捨てかよ」と悠里。
 「あ、悠里さん。いえ、悠里様」とリカ。

 テーブルセッティング。みんなの席は決まっていて、リカの席も決
められる。だが、末子・早乙女朋(大江駿輔)の席は無い。リカが訊
くと、朋は部屋で食べる。体調が悪いし、アレルギーも多いから、と
悠里。

 ドアフォンが鳴る。7時ちょうど。やってきたのは、蓮見と晶。時
間、正確ですねとリカ。

 悠里は晶にリカを、新しい秘書と紹介する。リカにほとんど興味を
示さない晶。

 食事が始まる。

 悠里が廉に、部活、辞めたんだって?と言う。もう、お袋に伝わっ
ているのか.....と不機嫌になる廉。陸連の練習に専念するのか?と
蓮見。

 だが廉は、陸連も辞めようと思っている。ただ毎日走らされている
だけ。オレの人生、オレのやりたいことをやりたいから、と言う。悠
里が、何をやりたいのか訊くと、まだ決めていない。今まで練習漬け
で、何をやりたいのか考える時間さえなかった。だけど、このまま練
習だけの人生なんて、イヤ。オリンピックたって、オレには関係ない。
早乙女家の宿命だとか、爺ちゃんや親父さんの果たせなかった夢なん
か背負わされて、もううっとうしい、と言う。

 廉は、洸にも同意を求めるが、洸は相手にしない。

 晶は廉に対して、悠里にひどいことを言わないでと言う。

 悠里は廉に、出て行きなさいと命じる。この家にいたらやるべきこ
とを、やりたくないと言うなら、と。

 リカは、そんなの無理ですよと仲裁しようとするが、晶がわたした
ちのことをよく知らないのに、口出ししないで!と言う。

 リカや蓮見、廉が出て行った後、朋が降りてきて悠里に、一生懸命
頑張るよ、と言う。悠里は、朋に、無理しなくていいよ、と言う。


 リカに挨拶する明石。一緒に来た廉が、オヤジ!と明石に飛びつく。

 リカは、お休みなさいと、自室に入る。


 高飛び込みの練習をしている晶。練習を見ている蓮見に、金は自分
が取る。今の優勝候補の選手なんて、自分が抜く。自分の方が若いだ
け、のび代が多いから、と晶。

 金が取れたら、『君が代』を歌い、金が取れたのは、蓮見のおかげ
ですというの。そして、好きな人ですって、と晶。

 蓮見は、おじさんをからかわないの、と言う。

 晶は、本気だという。

 絶句する蓮見。



寸  評  野島伸司の脚本は、1993年に『高校教師』を見たときの衝撃
以来、次はどんな作品だろう、と期待してしまいます。その後、『人
間失格』、『未成年』など、次々と、社会のタブーに切り込んでいっ
て、すかっとした気分と、社会について考えさせられるのとを味わっ
てきましたが。最近の作品はおとなしくなったというか、社会が、ド
ラマに書ききれるより以上に、異常になってしまっていて、意外性が
もうないいうべきか。

 そのような中で、今回のパワハラ当然。スポ根教育(それも『巨人
の星』のように家庭内で)ありで、ゆとりをもっとという社会に逆行
した家庭、環境。それがどのようになっていくのか、久しぶりに楽し
く見ています。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 ちょうど、東野圭吾の『カッコウの卵は誰のもの』という推理小説を読んで
いるところでした。
 これも、父親がスキーの五輪選手で、メダルが取れないまま引退。そして今
度は娘がスキーをしていて、今はまだ国内での優勝だけで、今度ワールドカッ
プにという状態。でいろいろ起こるのですが、そこは推理小説なので、書けな
いですね。
 でも、同じスポーツ、五輪のメダルを目指して、ということで、頭の中で、
情景がダブってきてしまいました。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
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