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タイトル:Daily Drama Express 2010/07/17 美丘 (2)  2010/07/20


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2010/07/17 (Sat) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.土曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 土曜日の連続ドラマ
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タイトル 美丘
局  名 日本テレビ系
放映日時 土曜21時
キャスト 峰岸美丘(吉高由里子)
 橋本太一(林 遣都)
 笠木邦彦(勝地 涼)
 五島麻理(水沢エレナ)
 北村洋次(夕輝壽太)
 佐々木直美(中村静香)
 峰岸 始(寺脇康文)
 高梨宏之(谷原章介)
 峰岸佳織(真矢みき)
原  作 石田衣良「美丘」(角川文庫刊)
脚  本 梅田みか
主題歌  福山雅治「蛍」(ユニバーサル J)

あらすじ 第2話「命の期限…好きだけどさよなら」

 昼下がり、僕は大講堂の講義に出ていた。授業はつまらなくてあく
びが止まらない。またあくびが出た瞬間、僕、橋本太一(林遣都)は
背後からいきなり頭を叩かれた。驚いて振り返ると美丘(吉高由里子)
だった。

 いきなり何をするんだと僕はむっとしたが、彼女はニヤニヤしなが
ら、麻里(水沢エレナ)とのデートの結果を聞いてきた。
「何も言えなかった……」
「何だよ、もうチューくらいしてるかと思ったのに」
「何だよ!」
 僕は思わず声を張り上げてしまい、教授に怒られてしまった。
「ねえ、外行こうよ」
「えっ、でも……」
 この授業は私語や出席には厳しいのだ。けれど美丘はスッと立つと、
天気がいいから外へ行くと言って出て行こうとした。
「おい、君待ちなさい!名前は何だ!」
 案の定怒鳴られた。
「峰岸美丘。天気もいいし、面白い授業なら受けますけど、そうじゃ
ないから」
 美丘は挑発するような言いぶりで颯爽と出て行った。憮然としてい
る教授にひやひやしながら僕も荷物をまとめ、背中を丸めてこそこそ
と講堂を出た。

 美丘は屋上に行って、大の字になった。
「気持ちいい。暑くもなく、寒くもない。もしかしたら今日は人生最
高の天気かもしれない……」
 さっきと打って変わって美丘は妙にしんみりしていた。確かによく
晴れた気持ちのいい日だった。僕も美丘にならって仰向けになった。
「本当だ、気持ちいい……」
 僕は思い切り伸びをした。そうだ、思い出した。僕は不意に立ち上
がり、美丘にちょっと付き合ってほしいと頼んだ。

 僕は、邦彦(勝地涼)がバイトしているカフェに行った。そこには
洋次(夕輝壽太)や直美(中村静香)、麻里がいた。この前、二股を
かけてた直美の彼氏を美丘が殴りつけたことで、直美がお礼をしたい
と言っていたのだ。

 僕らはバッティングセンターに行った。意外だったのは美丘のバッ
ティングセンスのよさだった。ヒット性の当たりを次々に量産してい
った。しかも初めてやったというのだから驚きだ。僕は負けじとバッ
トを振ったが、力が入りすぎて空振りしてしまい、美丘に「へたっぴ」
とからかわれてしまった。みんな美丘のことを見なおしていた。直美
なんかはすごく感激していた。こうして美丘は僕らの仲間に加わった。

 次の日、麻里が僕にコンサートチケットを見せて、一緒に行こうと
誘ってくれた。それは僕が行きたいと思っていたコンサートだった。
「明日空いてる?」
「うん、まあ空いているけど……」
 けれど、僕は返事をためらってしまった。
「太一君さあ、どこまで鈍いんだよ。麻里ちゃんはお上品だからスト
レートに言えないんだよ」
 突然美丘が現れて、僕の肩をボンと思い切り叩いた。そして呆気に
とられる僕を置いて、さっさと行ってしまった。
「あっ、俺、授業あるから」
 僕はそう言い訳して、美丘を追った。

 僕はいら立っていた。
「なんで、なんでだよ」
「あたしは太一君がうじうじしているから背中押してあげただけだよ。
麻里ちゃんと付き合えるなんてこの幸せ者!」
 僕の気持ちも知らないで美丘は勝手に喋りまくっていた。言われれ
ば言われるほど、僕はカッとなっていった。けれど美丘は僕に構わず、
がんばれよと言って走り去って行った。

 次の日、僕はむしゃくしゃしてバッティングセンターへ行った。
「何やってんだ、俺は……」
 ふと見ると美丘がいて、気持ち良さそうに打っていた。僕が声をか
けると驚いた風な顔をした。
「大事なデートの日に何でこんなところにいるの!」
 どこまで僕の気持ちを逆なでするんだろう。やりきれない気持ちで
僕はいっぱいになった。僕は無視して出て行こうとした。けれど、そ
の時美丘の様子がおかしいのに気付いた。ふらふらしたかと思うとい
きなり倒れた。

 驚いた僕はすぐ救急車を呼んで、病院に搬送した。幸い大したこと
なくて、美丘はすぐに意識を回復した。体調も問題なく、元気そのも
ので今日のうちに退院できると言う。美丘のお母さん(真矢みき)が
駆けつけてきたので、僕は美丘が何かの病気にかかっているのかと聞
いてみた。しかし美丘のお母さんはどこも悪くないと言って、僕に帰
ってほしいと言った。どこかよそよそしい感じがして、僕は言われる
ままに病院を出た。

 僕は美丘のことが気になったまま、麻里との待ち合わせ場所に向か
った。歩いていても頭の中に浮かぶのは美丘のことばかり。気になっ
て、気になってしょうがない。待ち合わせ場所についた時、麻里は嬉
しそうに僕を出迎えてくれた。けれど、僕はやっぱり美丘のことが頭
を離れなかった。
「ごめん、麻里。俺、やっぱり行けない」
 それだけ言うと、僕は病院へ全力で駆けた。

 けれど、美丘はすでに退院した後だった。僕はしょんぼりして敷地
内のベンチに座った。
「何やってんの!コンサートもう始まっているよ!」
 美丘の声がした。帰りのバスの中で僕が病院へ向かうところを見て
来たのだと言う。
「とにかく早く行きなよ。ここぞのときにうじうじしてそれじゃだめ
でしょ」
「美丘のことが気になったんだ!」
 僕は声を張り上げた。そして自分の思うことを言った。意識を失っ
た美丘が心配で、もしこのまま死んだからどんなに悲しいと思ったこ
とだろうと。
「麻里ちゃんがいるでしょ、あたしのことに何でかまうのよ」
 僕はたまらなくなって叫んだ。
「美丘のことが好きだからだよ!俺は美丘が好きなんだ……」
「……」
 美丘はしばらく僕をじっと見ていた。目に涙を浮かべていた。けれ
ど急ににっこりすると、遊園地に行こうよと言いだした。

 もう夕方だというのに、僕らは遊園地ではしゃぎまわった。帰り道、
美丘は言った。
「あぁ楽しかったぁ!あたしの人生で最高のデートだったよ。ありが
とう!」
「大げさだよ。でもさっき言ったの本気だよ。俺は美丘が好きなんだ」
 彼女は嬉しそうな顔をしていたが、不意に聞いてほしいことがある
と言い出した。
「何?」
 すると美丘の口から驚くべき話が出てきた。半年前から脳が委縮す
る病気にかかっていて、そう遠くない未来に死んでいくことを。
「うそだろ、冗談はやめろよ」
 僕は耳を疑った。けれど、美丘はそうならいいんだけどとサバサバ
と言った。
「だから、決めたんだ。もう我慢しない。やりたいことをする。言い
たいことは言う」
 いずれあたしは、手足が動けなくなって、最後には息も吸えなくな
って、死んで行くんだ、美丘は包み隠さず言い切った。
「ごめんね、いきなりこんなこと言われたら引くよね」
「俺は、俺はどうすればいいんだ……」
 美丘は病気と1人で闘っている。けれど僕は何もできないでいる、
何も……。そう思うと悲しみがどっと押し寄せてきた。
「そんな顔しないでよ。太一君は今のままでいいんだから」
 美丘はそう言って、僕の両方の方をつねって釣り上げた。
「最初で最後だったけど、こんな楽しいデートができて嬉しかったよ。
だからあたしはもう1人でも平気だよ」
「えっ?」
「さよなら、太一くん」
 ちょっと寂しそうな表情を見せた彼女は、そう言うとそっと僕にキ
スをした。
「バイバイ」
 そう言う彼女はまた笑顔に戻り、僕と別れて帰って行った。わざと
そうしているのが僕には痛いほどわかった。けれどその彼女の苦しみ
も悲しみも僕にはどうすることもできないのだ。



寸  評  美丘が自分の病気を打ち明けましたので、これから本筋の始まり
というところでしょうか。早い段階で太一が病気を知るというのはい
い展開だと思います。とはいえ、普通というかありきたりな話という
感じはまだ否めません。この手の話は「セカチュー」をはじめとして
いろいろありますから、よほど意外な展開にしないと面白くならない
と思います。カギを握るとしたら麻里なのでしょうけれど、どう2人
に関わってくるのか期待したいところです。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 個人賠償責任保険に入っていたのですが、商品取り扱い停止で契約がなくな
ってしまいました。代わりを探しているのですが、昨今は商品の統廃合で、単
品で扱っていることはなく、火災保険や自動車保険の特約でついているようで
す。私の入っている火災保険は地震特約しかなく、自動車は所有してませんの
で不要ということで、何かいいのがないか物色中です。(けん)

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