メルマガ:日刊ドラマ速報
タイトル:Daily Drama Express 2010/05/23 新参者 (6)  2010/06/18


===================================================== 発行部数   27 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2010/05/23 (Sun) ☆☆
======================================================================

== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
======================================================================

----------------------------------------------------------------------
1. 日曜日の連続ドラマ
----------------------------------------------------------------------
タイトル 新参者
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 日本橋署刑事        加賀恭一郎(阿部 寛)
 人形町タウン誌「ドールタウン」編集部記者 青山亜美(黒木メイ
                      サ)
 清瀬直弘の息子 劇団員   清瀬弘毅(向井 理)
 警視庁捜査一課殺人班 刑事 松宮脩平(溝端淳平)
 警視庁捜査一課殺人班 主任 小嶋一道(木村祐一)
 警視庁捜査一課殺人班 刑事 上杉博史(泉谷しげる)
 税理士           岸田要作(笹野高史)
 清瀬直弘の元妻       三井峯子(原田美枝子)
 清掃会社社長        清瀬直弘 (三浦友和)
 料亭「まつ矢」主人     枝川泰治(寺島進)
 同 女将          枝川頼子(夏川結衣)
 同 小僧          佐々木修平(石黒英雄)

 瀬戸物屋「柳沢商店」店主  柳沢鈴江(倍賞美津子) 
 鈴江の息子         柳沢尚哉(大倉孝二)
 その嫁(鈴江の)    柳沢麻紀(柴本幸)

原作   『新参者』東野圭吾 講談社刊
脚  本 牧野圭祐、真野勝成
主題歌  『街物語(まちものがたり)』山下達郎

あらすじ 第六話「翻訳家の友」

 小伝馬町のマンションで殺された、三井峯子(原田美枝子)の事件
は混迷していた。
 未だに、犯人らしき人物すらハッキリしないのだ。

 日本橋署の刑事・加賀恭一郎(阿部寛)と、コンビを組む松宮脩平
(溝端淳平)は、翻訳家の吉岡多美子(草刈民代)の家を訪ねる。
 多美子は、事件の第一発見者で、峯子の親友でもあった。
 もう一度、その詳しい状況を聞き、新たな手がかりが見つかれば、
という目的だ。

 多美子は憔悴しきった表情で二人を出迎える。
 親友であった峯子の死。そして、現場を見てしまったショックが、
まだ心の中に残っているのだ。
 当日の状況を、改めて確認する加賀と松宮。
 ……その日、六時半に峯子の家に行くという約束をしていた。とこ
ろが、恋人のコウジ・タチバナ(谷原章介)から急に連絡が入った。
「六時半に銀座の宝石店で会ってくれ」というのだ。多美子は峯子に、
七時半に予定を変更して欲しいと、連絡をした。それが五時半のこと
だった。
 そして、六時半に峯子は殺されてしまった。
 一方で、多美子はコウジから、宝石店で大きなダイヤモンドのつい
たエンゲージリングをプレゼントされ、プロポーズを受けた。
 ……自分が時間を遅らせなければ、峯子は死ななかったかも知れな
い。それなのに、自分だけ幸せになるのは……。
 多美子の心に影を落としていたのは、そんな自責の念だった。
「……ちなみにですが、携帯電話を見せてもらっていいですか?」
「いいですけど……」と、携帯電話を見せると「ちなみに、身近な人
で携帯電話を無くされた方はいらっしゃいませんかねぇ?」
 さらに加賀が訊ねる。
 実は、峯子が殺害される直前に寄っていた「クアトロ」という洋菓
子店の店員が、峯子が「公衆電話」からかかってきた電話に応対して
いるところを目撃していた。それに、峯子の携帯電話にも、公衆電話
からかかってきた電話の履歴が残っていた。
 携帯電話が普及している今どき、公衆電話を使う人は少ない。ある
とすれば、携帯電話を急に紛失してしまったりした人だ。
「……さあ?」
 多美子は一瞬、眉をひそめてから加賀に返事をした。が、その顔に
はなにか隠している様子が……。

 加賀と松宮は、多美子の恋人のコウジ・タチバナのスタジオを訪ね
た。
 日系のイギリス人で、売れっ子の映像作家。幼い頃からロンドンに
留学し、現在は専門学校の講師もしている。
 派手なスタジオの中で、せわしなく立ち回るコウジのところに、加
賀と松宮が現れる。
 事件当日のことは、何度も聞かれていたようで、うんざりしたよう
に応対するコウジ。
 コウジは、多美子を通じて峯子とも親しかった。三人で何度も食事
をしたこともある。峯子の部屋で手料理を振る舞ってもらったことも。
「そのときはどういうことをお話になったんですか?」
 松宮がつっこむと、コウジは素っ気なく言う。
「プライベートなことははなさないのが、映像作家コウジ・タチバナ
のルールだ。自分が作ったルールは必ず守る。それが自分自身を作り
上げていくんだ」
 そう言っただけで、コウジは仕事に戻ってしまう。
 加賀はコウジの背中に含みのある視線を送るのだった。

 捜査本部では、コウジの容疑を深めていた。
 理由は、携帯電話を無くし、峯子とも親しかったからだ。
 犯人である理由に、合致している人物は今のところコウジだけ。
 さらに、コウジは峯子の殺害当日に多美子に電話をかけている。し
かし、多美子を連れて行った宝石店には、八日前から来店の予約の電
話を入れていた。多美子に言った「急に予定が空いたから」という、
コウジの言い分はウソということになる。そして、時間に峯子のとこ
ろへ駆けつければ、六時から六時半という殺害時刻にコウジは犯行が
可能だ。
 加賀と松宮は、再びコウジの周辺を調べるのだった。

 親友の死に責任を感じて落ち込む多美子。コウジはそんな多美子を
見て「君に頼ってばかりいて、死んでも君を困らせる峯子が、正直言
って嫌いだった」と言う。
 ……多美子の心の中にも、そんなコウジへの疑念が浮かんでくる
が……。

 加賀はまた、ひとりで多美子の家を訪ねる。
 今度は、いきなり近くの公衆電話から「今から行っていいですか?」
と連絡を入れてから。
 加賀の意味ありげな行動を、多美子は問いただす。すると加賀は、
犯人が峯子の家を知っている人物の可能性が高いと言い出した。
 なぜなら、コウジからの予定変更の電話を受けて、多美子が峯子に
会う時間の変更を伝えたのが五時半時。それから、一時間後に二人は
逢うことになっていた。そして、峯子が犯人とおぼしき人物からの電
話を取っているのを目撃されたのが、六時すぎごろだ。
 一時間の間に、多美子がやってくるまでの一時間の間に峯子の部屋
にやってきて、話し合いなり用事なりを済ませるには、家の近くから
電話をした、ということになる。
 つまり、犯人は峯子の引っ越し先の住所を知っている人物……。
 しかし、峯子の住所は、別れた夫・清瀬直弘(三浦友和)すら知ら
なかった。
 限られた人間しか、知らない。そして、コウジはそのうちの一人…
…。

 一方、コウジは多美子に何度も連絡を入れていた。
 コウジはロンドンでの大きな仕事が入っていて、多美子にも一緒に
ロンドンに来て欲しいと願っていた。しかし、多美子はいまだ、その
返事をはぐらかしてばかりだったからだ。
 多美子の心の中には、峯子への罪の意識があった。
 自分が時間通りに行っていれば、峯子は殺されずに済んだというこ
と。そしてもうひとつ。峯子に「翻訳家として独り立ちできるまで、
自分が面倒を見るから」と約束していたからだ。

「役者になりたい」という夢を父親に反対された息子の弘毅(向井理)
が、家を飛び出してから、峯子は離婚して弘毅の後を追っていた。
 しかし、峯子には生活の手段がなかった。だから、友人の多美子が
峯子にすすめて、翻訳の仕事を手伝わせていたのだ。けれど、多美子
はコウジとの婚約が決まり、ロンドンへ行くことになってしまった。
それに対して、峯子は「約束が違うじゃない」といって多美子を責め
ていた。
 そして、仲直りも、話し合いも中途半端なまま、峯子は殺されてし
まったのだ……。

 捜査本部は色めき立っていた。
 コウジ・タチバナは、ロンドンへの出発を控えている。そして、携
帯電話の件、峯子の住所の件と、犯人の用件をすべて満たしている人
物でもある。
 それに、峯子が多美子のロンドン行きの支障になっていた。コウジ
にとって、峯子は邪魔な存在だったのだ。
「さては、このままロンドンへ高飛びするつもりなのか……」
 捜査本部は、コウジを連行しろと、号令をかけた。

 加賀は、コウジが売り出し中のころに、全面的にバックアップして
きた雑誌の出版社を訊ねる。
 その編集長(峰竜太)に、コウジについての話を聞きに来たのだ。
「コウジとはフィーリングがあって、それ以来、積極的に売り出して
きたんだ」
 という編集長から、加賀は多美子とコウジの出会いについて聞き出
す。
 プライベートは語らないというコウジの、新たな一面を発見した加
賀は……。

 捜査本部の面々が、コウジを連行するためにコウジの職場へとやっ
てきた。
 ところが、コウジはすでにスタジオを去った後。
 あわてて、手配をするが……。

 実は、コウジは多美子の家でロンドン行きを説得していた。
 そこへ、飄々とした様子で加賀がなにかの荷物を抱えてやってくる。
「コウジさん、あなたは嘘をついています」
 そういって謎解きを始めた
 実は、コウジと多美子は、桜の季節、花見の席で出会っていた。雑
誌の編集長から、その話を聞かされた加賀はそこで気がついた。
 桜が好きな二人のことを知っていた峯子は、二人の結婚を祝福して
「柳沢商店」に、桜の模様が入った夫婦箸を注文していたのだ。
 コウジもまた、その二人の出会った桜の花見の席のことを考えてい
た。
 プロポーズをするならば、出会ったときと同じ時間にしようと。
 4月13日の午後六時半……。
 それが、二人が初めてであった時間。そのために、宝石店に予約を
入れておき、直前まで多美子になにも知らさずに「サプライズ」を演
出しようとしていたのだ。
 出会ったときの気持ちを思いだしてほしかったから。
 そのせいで警察にも疑われてしまったが、「プライベートのことは
語らない」
という、自らのルールを守るために、今まで秘密にしていたのだ。
 ずっと、多美子を責めていたはずの峯子が、本心では二人に幸せに
なって欲しいと願っていたことを知り、その想いに涙する多美子。
 二人は幸せになろうと誓い合うのだった。

 一方で、事件はまた新たな展開を見せるが……。



寸  評  またしても、本筋に絡まない被害者の周辺事情話が進んでます。
「サプライズ」の演出のために、警察に疑われるのも辞さないってい
う、コウジ・タチバナの振る舞い。ちょっと「んー?」です。思えば、
「新参者」に出てくる人物って、そういう「こだわり」「恥ずかしい」
「照れくさい」っていう理由で、ウソをつきまくっている気がします。
んー?
 しかし、出てくる役者さんがゴージャスです。今回の中心人物・吉
岡多美子役の草刈民代って『Shall We Dance?』のヒ
ロインでしたね。久しぶりに見た気がしますが、背筋がすっと伸びて、
どこか神秘的な雰囲気をまとっている姿は、変わりませんでしたね。
 次回も楽しみです。

執 筆 者 畑中ヒロ()

----------------------------------------------------------------------
2. 編集後記
----------------------------------------------------------------------
 関東地方の梅雨入りが宣言されました。
 この季節は個人的に苦手です。つい先日も、パンをカビさせ、ぬか床を腐ら
せと……。
 こまめだったり、整理整頓好きな方ならば、こんな季節でも平気なんでしょ
うけどね。生来ずぼらな私には、致命的なんですよ、モノがカビたり腐りやす
い季節って。
 お腹、壊さないように気をつけます。(畑中ヒロ)

======================================================================
発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。
(http://www.mailux.com/)
======================================================================

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。