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タイトル:Daily Drama Express 2010/01/31 特上カバチ! (3)  2010/03/15


===================================================== 発行部数   26 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2010/01/31 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル 特上カバチ!
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 田村勝弘(櫻井 翔)
 住吉美寿々(堀北真希)
 重森寛治(遠藤憲一)
 検備沢京子(浅野ゆう子)
 栄田千春(高橋克実)
 大野 勇(中村雅俊)
脚  本 西荻弓絵
主題歌  「」

あらすじ  第3回 パワハラ経営者に勝つ方法

 田村勝弘(櫻井翔)は、母親から掛かってきた電話に、何もかも順
調。後輩も入所してきたから、少しは楽になるかな。
 これから勉強するから。腐ったものなんて、食べてないよ、と言う。

 廊下で騒ぎが起こり、田村の部屋に、次々と人が入ってくる。
 田村が住むアパートの大家さん、柿崎晴子(38)と、柿崎松郎
(40)夫婦。
 そして彼らから借金を取り立てようとしている、ヤクザ者たち
(?)。

 田村は取り立て屋に名刺を出すが、相手にされず、借金の証文もあ
ると拡げてみせる。

 Quiz =*=*=
 賭け麻雀で負けたお金は?
 A:返済しなければならない
 B:返済しなくてよい
 =*=*=

 答えは『B』。
 賭け麻雀は、刑法185条 賭博罪で違法行為。従って、そこで作
られた証文も無効。
 逆に、すでに払ってしまった金を返せとはいえない、『不法原因給
付!』。法律を破って、勝手なことをやった人を、法律は守らないと
いうこと。


 田村が事務所へ行くと、栄田千春(高橋克実)が、明日の8時まで
に、一部ずつコピーしておけ、と田村の机の上に、大量の資料を積む。

 大野勇(中村雅俊)が住吉美寿々(堀北真希)に、今日、接待で紹
介しておきたい人がいるのだが、すぐ出られる?と訊く。
 美寿々は、すぐ出られますと返事をすると、田村に明日の9時半ま
ででいいから、この資料コピーしておいて、と田村の机の上に積み上
げていく。さっさと、と。

 美寿々は年下のくせに.....田村は接待に連れて行って貰ったこと
がない、とぼやく。
 重森寛治(遠藤憲一)が、美寿々は有資格者で、田村は補助者だ。
当然の違いだという。
 栄田は、万年補助者。その方が、気楽だから、と言う。

 その後、栄田と重森は共に帰るのだが、その際に出る時は元気消し
てけ。ケチじゃなくて、エゴ!だぞと言う。

 田村は、こんなカバチな状況は、サッサと脱出するために、司法書
士の勉強を頑張るぞ、と自分に気合いを入れ、コピーを取り始める。

 だが、すぐにコピー機が止まってしまい、田村は修理を呼ぶ。

 やってきたのは枯草等(石黒賢)。幼い娘・美咲を連れている。保
育園が終わってしまったので、と言って。

 枯草がコピー機を修理している間、田村は、紙飛行機を作って、美
咲と遊んであげていた。

 枯草の修理が終わり、田村が美咲を起こそうとすると、美咲は高熱
を発していた。
 病院へ!と言う田村に、枯草は、帰る家さえないと言って、自分の
置かれた状況を説明し始める。
 枯草が一昨日帰宅すると、アパートの鍵を取り替えられていて、家
財道具は、外へ出されていた。
 すぐに不動産屋に電話したが、その日の業務は終了していて、しか
も翌日は休みだと、留守番テープが流れていた。

 会社へ行き、上司に給料の前借りを頼んだが、
 =*=*=
 黒川隆(40)
 大手銀行から出向してきた非情な取締役
 =*=*=
が出てきて、枯草は1年契約の契約社員。次回の更新はしないので、
一ヶ月後には、契約が切れる、と言う。
 枯草は、この不況下に契約を打ち切られても、行くところがないと
粘るが、黒川は、一ヶ月前に通告しているのだから問題は無いとし、
前借りの件にも応じてくれない。

 それを聞いた田村は、前借りは、労働者に認められた当然の権利!!
と言い、枯草は希望を持つ。

 枯草は田村に訊かれ、夕べ泊まったところを言う。ホテルに泊まる
お金は無かったので、インターネット・カフェの最低料金のパックで
泊まろうとした。だが、18歳未満はお断りとフロントで言われ、や
むなく枯草親子は、商店街の閉まっているシャッターの前で、夜明か
しをした。
 自分がおねしょをすると思って断ったのかな?と心配する美咲に、
そんなことは無いと慰める枯草。

 労働者氷河期
 越冬地獄
 非正規雇用者をなめきる経営者に正義のガバチ!!
 いっぺんお前らが飢えてみろ!!
 と奇声を上げる田村。

 =*=*=
 今回の依頼人
 枯草等
 ナイトー事務機器の契約社員
 =*=*=


 その頃、美寿々のところに友人が訪ねてくる。
 =*=*=
 今回の依頼人
 岡本桂
 ナイトー事務機器の契約社員
 =*=*=

 桂は、派遣契約期間が終わったが、優秀なので、このまま仕事をし
て欲しいと言われ、次回の契約もするからと言われていたのに、未だ
に契約が締結されずに、ズルズルと仕事を続けている。契約が延長さ
れると思って、アパートのランクも上げてしまったのに、これからど
うやって生活しよう、と言う。


 枯草は、美咲を連れて、課長に交渉する。労働基準法で守られた権
利があるだろう、と言う。

 すると黒川は、うちが気に入らなければ、我が社を辞めてくれても
いいんだよ。娘さんの治療費ぐらい、払ってやるよ、と財布から1万
円札を数枚出して、これでと言う。
 枯草は、悔しいけれどもそのお札を受け取る。

 枯草が、以上のことを大野事務所に来て、訴える。
 田村が話を聞いているところに、美寿々がやってきて、住居の件も、
仕事の件も、すべてお任せ下さい、と言う。

 田村が、自分の仕事を取るなんて!と講義すると、美寿々は、田村
は補助者じゃないのと見下したように言う。

 そこに大野が現れ、所長だと名乗ると、お客様の前で喧嘩する、田
村と美寿々を離す。そして、これからは二人で協力するように言う。

 重森と栄田は、田村に、補助者なんだから、絶対美寿々の邪魔をす
るな、と言う。
 みんなして.....と腐る田村。


 まずは住宅問題を片付けるため、不動産屋へ行く。

 田村は、感情の赴くまま、この寒空に親子を放り出して、良心は痛
まないのか。飢える苦しみを味わってみろ!と言う。

 だが、そんな田村の言葉など、不動産屋にとっては、へのカッパ。
そんなことをしたら、賃借人は家賃のため放題だ、と言う。

 美寿々は、悪意ある賃借人とは、今までたびたび家賃滞納をしてき
たことのある人。枯草の家賃滞納は?----今回が初めて。これでは、
悪意があるとは言い切れず、家財を放り出して、鍵を付け替えたとい
う行為は、むしろ住居侵入罪が成立することがある。警察にいいまし
ょうか?と柔らかく脅す。
 更に、速やかに元に戻さないと、現状復帰の違反として、損害賠償
請求をしますよ、と言う。

 すっかり青くなっている不動産屋。

 田村も手伝って、枯草の家財道具を元に戻して、美咲を寝かせる。


 枯草は黒川に、娘の病状が悪いので、今日は集金だけをして、帰ら
せてください、と言う。
 だが黒川は、集金した金は責任を持って会社へ持ってくるよう命じ
る。


 美寿々は田村に、「一言もしゃべらなければ、ついてきていいけど」
と横柄に言う。
 「どうして」と言う田村に、「ほら、もうしゃべった」と美寿々。
 田村は、渋々美寿々のあとをついていく。

 それを見送った栄田は、「大丈夫ですかねぇ」と、重森と大野につ
ぶやく。


 ナイトー事務機器で、部屋に通される田村と美寿々。
 桂が二人にお茶を出し、そのまま、二人と並んで座る。
 田村は、額に入れて壁に掛けられている
 『会社は人なり
 人こそ財なり』
 という言葉を読んでいた。

 そこに福島が入ってくる。そして田村が読んでいる額を見て、先代
社長の言葉だと説明。
 この会社は、先代社長の時は働きがいがあったが、今の社長に代わ
ってから、取引先の銀行もいろいろ口を出してくるし、おまけに人ま
で送り込んできた。その黒川というのが.....と話し始めたときに、
当の黒川が福島の後ろに立っていて、「わたしが何か?」と言う。
 福島はビクッとなって、口をつぐむ。

 黒川は席に着くと、田村たちとの名刺交換を断り、時間がもったい
ないから、サッサと済ませましょうと言う。

 美寿々は、この会社は桂を、派遣期間が終わっても、使用していま
したね、と言う。
 黒川が、それが何か?と言う。
 美寿々は、派遣期間を超えて使用している場合、派遣社員から正社
員登用の申し出があれば、会社は応じなければならないと言う。
 桂も、正社員になりたいと言う。
 黒川と福島は、少しの期間だけじゃないですか、と反論する。
 美寿々は、この件には、期間の長短は関係ないのです、と言う。
 それでも渋る二人に美寿々は、労働者派遣法に決められているので
す。もし守れないのであれば、労働基準監督署に申立をして、行政指
導をして貰いますけど、と言う。
 判例で出ているが、実務的には法律と同じだ、と。
 福島と黒川はショックを受ける。
 福島は、桂には是非、引き続き働いて貰いたい。よって、正社員と
しての登用を検討します、と言う。

 美寿々はその言葉を引き出すと、向こうを向いて、舌を出して、内
心「ちょろい」と思う。


 その少し前、枯草は集金をした金を持って、営業車に戻り、後部座
席に寝かしつけている美咲を見て、内心「労働者には、前借りをする
権利があるんだよな」と決意を固めた。


 美寿々と田村は、引き続き枯草の件で、と切り出す。
 だが黒川は、枯草なら3時間前に、警察に逮捕されたと言う。

 黒川が経緯を説明する。
 集金から戻ってきた枯草は、集金した金額から、前借りしたい金額
を引いた残りを黒川に渡した。そして、前借りした金額は返せそうに
ないから、自分の給料から引いて欲しいと言った。
 黒川は即座に警察に横領罪で枯草を告発し、枯草は逮捕された。


 美寿々と田村は、枯草が逮捕された警察署に駆けつける。

 そこで枯草を取り調べた刑事に、美寿々は滔々としゃべる。
 労働者には前借り請求権がある。もちろん集金した代金から勝手に
相殺したのは行き過ぎだが、枯草には、やむにやまれぬ事情があった。
だからこの件は民事事件であり、警察の出てくる問題ではない、と言
い切る。

 それを聞いた田村は、「そんな無茶苦茶な、カバチ、よく思いつく
な」と嘆息する。

 担当刑事は、あっさりと枯草の釈放を決める。


 アパートで寝ていた美咲は、枯草から、大好きな桃のジュースを貰
って喜ぶ。熱も下がったようだ。

 美寿々は枯草に、今回はたまたま釈放されたからいいようなものの、
もう二度と無茶をしないよう、釘を刺す。

 田村は、よくあんなカバチ、思いつくなぁ、と聞こえよがしに言う。
 美寿々は、その『カバチ』自体思いつかず、泣いて訴えるだけだっ
たのは誰かしら?と言い返す。

 枯草は、自分が悪かった。たった3万円ばかりで、こんなことにな
るなんて。非正規雇用の立場の弱さを思い知らされた。不景気で、派
遣でしか仕事が見つからなかったとぼやく。

 美咲は、枯草から貰った1本の桃ジュースを、4つのグラスに注い
で、みんなが座っているテーブルに持ってくる。
 1本しか無いのにと言う田村に、1本しか無かったら、みんなで分
ければいい。そうだよね?お父さん、と言う美咲。
 頷く枯草。
 みんな、美咲にありがとうと言って、グラスを受け取る。

 田村は、自分も高卒で、いろいろなところでアルバイトをした。突
然、クビを切られたこともある、と言う。

 田村は枯草に、派遣契約の打ち切りの件について、労基署----労働
基準監督署----に訴えましょう、と言う。


 翌朝、田村が事務所に出勤すると、みんなから「遅い!」と言われ
る。
 田村は、枯草の件で労基署に出すための資料を集めていた、と言う。

 田村と美寿々は、所長室に呼ばれる。
 そこには、検備沢京子(浅野ゆう子)がいて、土方竜馬に用意させ
た金箔入りの好著を優雅に飲んでいる。

 =*=*=
 検備沢京子(48)
 弁護士 特上好き
 =*=*=

 =*=*=
 土方竜馬(23)
 検備沢の事務所のイソ弁
 =*=*=

 =*=*=
 沖田晋作(23)
 上に同じ
 =*=*=

 田村と美寿々が席に着くと、京子は、ナイトー事務機器の顧問弁護
士をしている、と言う。
 「あんなちんけな会社の.....」と口走る田村の足を、思いっきり
踏みつける美寿々。

 京子は、枯草の前借りの件は、会社に認めさせたという。
 内心、ガッツポーズをする田村。
 だが京子は、その理由は、誰かさんが警察署に駆け込んだ。このま
までは、会社の名誉を傷つけるので、と言う。
 内心、「やっぱり、そこを突いてきたか」と悔しく思う美寿々。

 京子は、これ以上、この件に関わるなら、行政書士法違反で、業務
停止にして貰う、と釘を刺す。
 「やられた」と内心思う美寿々。

 土方と沖田は、今すぐ枯草と桂の件から手を引くか、告発されるか、
と迫る。
 田村は、かくなる上は告発されてもと意気込むが、京子は田村では
なく、大野を見ている。

 大野は、この件から手を引くという。
 京子たちは、満足そうに引き上げていく。

 田村は、納得できない、と大野に食い下がる。無料での法律相談を、
なんでああ言われなければならないのか、と。
 大野は、世の中どうしようもないこともある。ここは手を引くべき
だ、と言う。


 美寿々は、ナイトー事務機器のロビーで桂に会う。
 桂は、直接雇用にはなったが、パートにされた。派遣の時に比べて、
給料は半額.....とぼやく。
 美寿々は、何とかしなくちゃと思う。


 さっそく美寿々が、枯草と桂の力になれなくなったことのお詫びを
しに行くことになり、栄田も付き添い、まだ納得のいかない田村も、
従う。

 ナイトー事務機器の受付で聞くと、枯草も桂も、席を外していて、
すぐに連絡が取れないので、暫くロビー脇のコーナーで、待っていて
欲しいと言われる。

 三人が席に着くと、美寿々は、化粧直しに行ってくると、席を立つ。

 だが、美寿々はトイレには行かないで、エレベータホールで待って
いた。
 桂がやってきて、二人は一緒にエレベータに乗り込む。そして、と
ある会議室のドアを開け、勝手に入り込む。

 そこには、社長や黒川、福島をはじめ、そうそうたる顔ぶれが揃っ
ている。
 この会議室に無断で侵入した美寿々は、行政書士だと名乗ると、桂
の件は、派遣社員に戻して欲しい、と言う。
 黒川は、直接雇用にしたのだから、いいではないか、と言う。
 美寿々は、パートでは働きがいが無いので、元の派遣がいいと言っ
ている、と言う。

 =*=*=
 内藤匠(48)
 ナイトー事務機器2代目若社長
 =*=*=

 福島が内藤に、「どうかお願いします」と頭を下げ、内藤は善処す
る、と言う。

 美寿々は次に、枯草の件を取り上げ、枯草はこれからもナイトー事
務機器でずっと働いて欲しいと言われていた。そして今まで、契約の
更新は自動的に行われてきた。従って、今回首を切るにあたっては、
正社員同様のやむを得ない事情が必要なんですよ、と言う。


 ロビーでは、田村と栄田が、美寿々のトイレは長いな.....と気に
している。

 その時、京子が、土方と沖田を連れて、入ってくる。そして田村の
姿を認め、まだ何かしようというの?と嫌みを言うと、田村が反論す
るまもなく、去っていく。


 美寿々は、枯草を解雇するのに十分な理由があるか問う。
 黒川は、景気が悪くなって、会社に人を雇う余裕が無くなったのだ
から、仕方がないと言う。
 美寿々は、それだけでは解雇できない、と四要件を挙げる。

  リストラをする必要性
  リストラ回避の措置
  公平な人選の基準
  従業員との十分な協議と説明

 黒川は、会社が潰れたら、元も子もないだろう。そもそも正社員よ
りも簡単に切れるから、契約や派遣があるのだろう、と言う。

 美寿々は、正社員か、派遣かなんて、会社から見た区分であって、
従業員であることにかわりはない、と言う。

 そこに京子が、土方と沖田を引き連れてやってきて、美寿々に、そ
れ以上法律的なことを、一言でも言ったら、行政書士法違反で、懲戒
処分だと言う。
 懲戒処分にショックを受けて、凍る美寿々。

 そこに、栄田と田村がやってくる。
 栄田は、我々は撤収の方向で来た、と言って、頭を下げる。
 美寿々も引き下がる。

 黒川は勢いを取り戻し、桂にクビだ、と言う。お前のような無能な
女を正社員にしてやろうと言ったのに、代書屋風情を連れて乗り込ん
でくるなんて、と。

 黒川の言葉に、田村がキレる。
 我々は、たまたま枯草や桂と知り合った。そして彼らが困っている
ので、力になりたいと思っただけだ、と言う。

 黒川は、枯草はノルマを達成できなかった。だから自己責任だとい
う。

 田村は黒川に、自己責任というなら、黒川自身はどうなんだ。黒川
がこの会社に乗り込んできてから、人員整理を繰り返してきた。だが、
会社の業績は下がり続けて、今やじり貧。自己責任を問うなら、まず
はお前からだ、と言う。

 その言葉に、黒川だけでなく、その場にいた経営陣全員が炎上する。


 京子は、もうそのへんでいいでしょう、と田村を止める。

 田村は、社長は誰かと訊く。
 内藤が手を挙げる。
 田村は、働いても、娘に、桃のジュース1本も買ってあげられない
のはどういうことなんだ。
 だがその娘・美咲は、1本しか無い桃のジュースをみんなに分けて
くれた。御社は、人は財だと言う。ならば苦しいときも社員で分け合
ったら如何ですか?と言う。

 内藤は、黒川の制止にも関わらず、社員は家族だ。家族を切るなん
てことはできない。枯草も桂も大切な家族だと言う。

 それを聞いて、会議室になだれ込んだ枯草や桂だけでなく、他のナ
イトー事務機器の社員達も喜ぶ。
 桂も、美寿々と抱き合って喜ぶ。

 黒川は、自分の言うことを聞けないのなら、もう銀行からの融資は
無いと脅すが、内藤社長は、自分たちでやっていく、と毅然として言
う。


 田村と美寿々と栄田は、揃ってナイトー事務機器を出る。
 彼らの前に、京子の車が近寄り、ウィンドーを下げた京子は、今回
の件は依頼主がいいっていうから、不問にしてあげる、と言う。
 栄田は深々と頭を下げ、突っ立っている田村の頭も強引に下げさせ
る。そんな二人を見て、美寿々も頭を下げる。

 一緒に歩いている田村と美寿々。
 田村は、美寿々が事務所の方針に逆らって仕事をするなんて以外だ
と言う。

 美寿々は『元ヤン』が指示通りに仕事するわけないでしょ、と言う。
 田村は、一瞬、聞いてはならない単語を聞いた気がして、ビビる。

 美寿々は、今回は田村に助けられたと言い、田村も気をよくする。
 だが、続けて美寿々は、田村は相変わらず論理的ではない。この業
界に、向いてないんじゃない?と一刀両断。
 ショックを受ける田村。



寸  評  美寿々の方が、法律的な論理で責めているだけに、司法書士法違
反に問われる危険性は高いですね。その点、田村は感情論を言ってい
るだけなので、違反には問いにくい。司法書士としては使えないけど。

 美寿々も、そんなに他人の法律事務を扱いたければ、司法試験を受
けて、弁護士になればいいだけだと思うのですが。どうして司法書士
のままで扱おうとするのでしょうか。司法書士を在学中に受かったと
いっているのですから、司法試験だって、夢ではないと思うのですが。
(法律関係で一番難しいのは司法試験ですが、行政書士は2番目だと
いわれています)

 ところで、今回の事件、社長が強引に派遣の延長を決めたので決着
したかに思えますが、現実社会では、派遣契約を打ち切れるだけでは
なく、正社員でさえ切られます。顧問弁護士まで雇っているのですか
ら、社長がやる気になったら、枯草や桂に勝ち目はないでしょうね。
ところでこの会社の労働組合はどうなっているのでしょうか?存在し
ないのでしょうか。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 先日、たまたまテレビをつけたら、鎌倉の鶴岡八幡宮の大銀杏が倒れたとや
っていました。
 鎌倉三代将軍・実朝を暗殺した別当・公暁が隠れたと鉄道唱歌にも歌われて
いる銀杏です。
 倒れる前に見ておいてよかったと思いました。
 800年ぐらい前にはすでに人が隠れられるぐらいの太さがあったわけです。
歴史的なものは、日本においても失われていくのだなと感じました。

 テレビで見ていて印象的だったのは、倒れた銀杏に大量の鳥が集まってきて
いたこと。倒れた直接の原因は大風かもしれませんが、長い間に虫に食われて
いたのかもしれません。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
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