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タイトル:Daily Drama Express 2010/02/22 コードブルー2 (7)  2010/03/05


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2010/02/22 (Mon) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.月曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 月曜日の連続ドラマ
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タイトル コード・ブルー −ドクタヘリ緊急救命− 2nd season
局  名 フジテレビ系
放映日時 月曜21時
キャスト 藍沢耕作(山下智久)  (フライトドクター候補生)
 白石 恵(新垣結衣)  (フライトドクター候補生)
 緋山美帆子(戸田恵梨香)(フライトドクター候補生)
 冴島はるか(比嘉愛未) (フライトナース)
 藤川一男(浅利陽介)  (フライトドクター候補生)
 田所良昭(児玉 清)  (救命センター部長)
 森本忠士(勝村政信)  (フライトドクター)
 梶 寿志(寺島進)   (パイロット)
 西条 章(杉本哲太)  (脳外科医)
 三井環奈(りょう)   (フライトドクター)
     橘 啓輔(椎名桔平)  (フライトドクター)
脚  本 林宏司
主題歌  Mr.Children「HANABI」

あらすじ 第7話「あやまち」

 結果より努力する過程が大切だ、そんなこと真っ赤な嘘だと大人に
なって人は気づく。人は結果でしかものを見ない。手を抜いて結果が
悪ければ納得がいく。問題は死ぬほど努力して結果が悪かった時。そ
んなとき、人は、私たちはどうすればいいのだろう……。

 耕作(山下智久)、恵(新垣結衣)、美帆子(戸田恵梨香)、一男
(浅利陽介)は久しぶりに連れだって飲みに行った。けれど父親の末
期ガンを知らずに非難し続けていた恵、自分のせいで母が自殺したと
思いつめた耕作は浴びるように飲み、美帆子や一男をハラハラさせて
いた。

 翌日、登山中の落石で全身打撲を負った男性の情報が入り、ドクタ
ーヘリの出動になった。ヘリ担当だった美帆子は「面白そうな症例!」
と小躍りした。ところがそこへ美帆子に「人殺し!」と男性が怒鳴り
こんできた。先日死んだ男児の母親の兄だった。

 男性は病院側に謝罪と美帆子の処分を要求し、田所所長(児玉清)
は応対に追われた。橘(椎名桔平)は美帆子から事情を聴き、DNR
を取りつけてないと知って「それじゃあかばいようがない!」と突き
放すように言った。

 美帆子に代わって、耕作と恵がはるか(比嘉愛未)と一緒に出動し
た。負傷した男性は胸部を強打しており、耕作は搬送している時間が
ないと見て、その場でオペに入ることにした。

 美帆子は橘、田所部長とともに事情聴取を受けた。DNRを取らな
かったことについて、美帆子は母親と信頼関係が築けていたからと説
明した。
「しかし向こうはそう思っていないようですが」
「あの、あたし謝れば……」
「何言ってんの!殺人罪で訴えられようとしてるんだよ。医師免許は
く奪くらいじゃ済まない。簡単に非を認めるわけにはいかないんだ!」
 あくまで徹底抗戦でいくことで話はまとまり、美帆子は無期限の診
療禁止処分を受けた。患者に接することはもとより、診療エリアに立
ち入ることさせも禁止されるという厳しい処分だった。あまりのショ
ックに美帆子は言葉を失った。

 処分を知って環奈(りょう)は指導医としての責任を痛感し、美帆
子をかばった。
「彼女は熱意のあるいい医者だわ」
「その通りだよ。でもだからダメなんだ」
 患者の思いを自分のこととして受け止めてしまい、判断を誤る。そ
れが橘にとっては甘さであり、弱さに見えた。
「君も同じだったな。家にまで持ち帰る。僕は息が詰まりそうだった」
「あなただって昔はそうだった」
「だから俺は強くなったんだ」
 こういうことは結果がすべて。正しいことをしても結果が悪ければ
間違いになる。自分で自分を守る術が必要だ。冷たいようでもそれが
なくては医者は務まらないと橘は厳しい表情で言った。

 肺の出血がひどく、耕作は止血しようとはるかにサテンスキーを求
めた。はるかはバッグから取り出そうとしたが見当たらない。悟史
(平山浩行)を失って以来、はるかは集中力を欠いていた。
「入れたはずなのですが……見当たりません」
 緊張が走った。異変を察して家族たちが騒ぎたてた。恵は森本(勝
村政信)に連絡を入れた。森本は肺をねじって止血する方法を伝えた。
耕作も恵もやったことのない方法だった。しかし迷っている暇はない。
耕作は森本の指示通りに処置を行いなんとか血を止めた。

 耕作からの連絡を受けて、橘や環奈も受け入れのために慌ただしく
準備に取り掛かった。そんな光景を美帆子はただ見ているしかなかっ
た。処置が一通り終わった後、恵は美帆子に声をかけ、慰めた。
「こんなことになるなら同意書取っておくべきだった。患者の家族な
んて信用するもんじゃないね。ほんとバカ見た」
 美帆子は自虐的に笑った。
「一番、そう思ってないのはあなたでしょ」
 最後まで治療の可能性を探り、誰よりも辛い思いを抱えていたのは
美帆子自身ということを恵は知っていた。
 美帆子はふっと笑いを浮かべ、そして涙を浮かべた。恵はそんな美
帆子の肩を抱いた。すると美帆子は声をあげて泣いた。

 ヘリで搬送し、集中治療を終えた後、はるかは耕作に謝った。
「謝る必要はない。患者は助かった。だからサテンスキーを忘れたこ
とは関係がない」
 結果がすべて。うまくいけば称賛され、いかなければ人殺しと罵ら
れ、裁判にかけられる。
「だから俺はこの仕事を選んだ、だけど……」
 耕作は迷いの色を浮かべた。
「ときどきむなしくなる。それでいいのかと」
 結果だけで判断されてはやりきれない思いがあるのは偽りようのな
い思いだった。

 落ち込んでいるはるかを見て、一男は声をかけ慰めた。
「俺なんかミスばっかだしさ」
 そんなこと言ってもはるかの苦痛が和らぐわけでもないとわかって
いたけれど、それでも何か言わずにはいられなかった。はるかは携帯
に残っている悟史の声を聞いては涙する日々を送っていた。まだ乗り
越えられずにいる。

 結果とはなんて残酷なんだろう。大学6年間100冊以上読んだ途
方もない時間。すべては将来患者を救うためにだった。けれど1つの
ミスですべてを失う。そして医者は傷つく。それは連鎖して予想もし
ない結果を連れてくる。

 耕作は再び誠次(リリーフランキー)に会い、母親の死の真相を聞
いた。
「母は病気だったんですか?」
「うん、精神的にちょっとね……」
「俺が生まれたからですか?」
 誠次は耕作が生まれたときのことを話した。母親は弛緩出血で子宮
を全摘出し、子どもが産めなくなってしまった。耕作を産むのをため
らったせいと母親は考え、精神を病むことになってしまった。誠次は
自分がいると苦痛を与えるからと思って家を出た。それからしばらく
して徐々によくなっていると聞いていたが、そんな矢先に自殺してし
まったのだ。
「俺ね、彼女をねたんでたのかもしれない。俺落ちこぼれだったから。
子どもができたら自分のところに戻って来るんじゃないかって思って
いた」
 耕作は立ち上がり、手紙を誠次の前に放り出した。
「本当のこと話してくれてありがとうございました。だけど俺はあな
たを最低だと思いました。こんなことなら再会しなければよかった」
 そう言うと耕作は出て行った。

 橘が厳しい表情で美帆子に伝えた。
「裁判所が証拠保全に来るそうだ」
 もはや自分だけの問題にとどまらない事態に美帆子は激しい動揺の
色を隠せなかった。


寸  評  美帆子は間違っていないはずですが、死に直結してしまったがゆ
えに間違いにされてしまっているのは本人でなくてもやりきれない思
いがします。だからDNRを取るべきなんだということなのでしょう
けれど、DNRを取る取らないで片がつくような問題ではないと思い
ます。2ndシーズンは死というものに向き合う医師のあり方につい
て一貫して取り組んでいる姿勢がみられ、単なる医療ドラマの枠を超
えた倫理的アプローチをしている点が興味を引き付けられます。今回
の話を見て、外の『高瀬舟』という短編を思い出しました。近代医学
になってから

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 私事で恐縮ですが、私が活動しているボランティア先で3/14(日)
10:00−12:00で講演会を実施することになりました。天野秀昭先生
という日本でプレーパーク事業を推進した先駆者的な方が、遊びの力すなわち
「遊育」をテーマにお話をしてくださいます。ご興味のある方は是非参加して
いただければと思います。詳しくはHPをご覧ください
(http://www.geocities.jp/ikebukuro_honchou_pp/)(けん)

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