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タイトル:Daily Drama Express 2010/01/29 宿命 (3)  2010/02/08


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2009/01/29 (Fri) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.金曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 金曜日の連続ドラマ
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タイトル 宿命1969−2010〜ワンス・アポン・ア・タイム・イン・
東京〜
局  名 テレビ朝日系
放映日時 金曜21時
キャスト 財務省主計局主計官/有川三奈の長男 有川崇(北村一輝)
 為替ディーラー     笹山宣子(小池栄子)
 白井眞一郎の長女     白井尚子(上原美佐)
 有川三奈の次男     有川透(細田よしひこ)
 白井眞一郎の次女     白井亜希子(藤井美菜)
 財務事務次官     国枝芳史(矢島健一)
 笹山宣子の父     笹山太一(森次晃嗣)
 眞一郎の妻     白井逸子(松坂慶子)
 医療法人有川会病院長     有川和裕(田中 健)
 民自党政調会長     白井眞一郎(奥田瑛二)
 医療法人有川会代表     有川三奈(真野響子)
原作   楡周平『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京』
脚  本 坂上つかえ
主題歌  『瞳の奥をのぞかせて』ポルノグラフティ

あらすじ 第三回

 医療法人有川会の御曹司・有川崇(北村一輝)と、与党民自党政調
会長の長女・白井尚子(上原美佐)の結婚話が進められていた。
 政界への進出を狙い、与党政調会長の後ろ盾を得ようとする有川家。
 全国に五〇もの病院を傘下に置く有川会の財力を狙う白井家。
 お互いの利益を計算しての、政略的な婚姻だった。
 が、有川会の代表で、崇の母親でもある有川三奈(真野響子)は、
三十年以上前のかつての恋人が、尚子の父親・白井眞一郎(奥田瑛二)
だと知ってしまう……。

 朝、崇が出勤の支度をしているところへ、三奈が尋ねてくる。
 三奈はとうとつに、「白井先生のお嬢さんとの縁談、断ってちょう
だい」と言い出す。
 理由を問い質そうとするが、三奈はとってつけたような理由しか言
わない。
 しかし、総理大臣に仲人を頼み、政界にもその話は広まっているし、
崇の職場の財務省でも話は通っている。
 いまさら、明確な理由もないのに断ることなどできない。
 三奈は強硬だが、崇も三奈の命令を突っぱねた。

 財務省に出省した崇は、財務省に公務でやってきた内閣総理大臣の
滝沢宗晴(若林豪)に仲人を頼んでいるということで、挨拶をする。
付き添いで来ていた、白井眞一郎に「近いうちに、正式に引き合わせ
るからな」と耳打ちされる。
 いよいよ、総理大臣と面識を得て、政界へのパイプを作ることがで
きる。
 崇はひとり思いをはせるのだった。

 白井の事務室に、三奈から電話がかかってくる。緊急の用件でお会
いしたい、というのだ。白井はいぶかしみながらも、予定を組む。
 白井は三奈からの用件が気になり、崇を訪ねる。
「尚子と関係はどうだ? お母さんともうまくやれそうかね?」
 と問いただす。
 実は、白井のこれまでの経済的な基盤であった白井国土建設の業績
が、急激に悪化しており、早急に新しい資金源を見つけなければなら
なかった。
 そんな折に、もし、この縁談が破談にでもなったら……。
 そう考えて、白井は慎重になっていた。
 何も問題はありません。
 そう答えた崇だったが、白井の態度からも、三奈が何か裏で手を打
っていることを察知する。

 その夜、築地の料亭で三奈は白井を待っていた。
 遅れてやってきた白井に、三奈は土下座をして言う。
「申し訳ございませんが、このたびの縁談、なかったことにしてくだ
さい」
「……いったい、どういうことですか!? 党内はもとより、永田町
ではおおかた、この話は伝わっている。おまけに、総理にまで仲人を
頼んで……」
 白井は厳しい顔で言う。事と次第によっては、タダではすまさない、
と。
 三奈は覚悟を決めたように、告白する。
「白井先生……いや、岡内さん。依田美佐子という名前を覚えていま
すか……」
 白井の表情が一変する。
 大学生だった当時、三奈と白井は恋人同士だった。
 三奈は学生運動の闘士だった。逮捕されたときのことを考えて、偽
名を使っていた。そして、白井もまた政治家の白井家に婿養子として
入り、旧姓の岡内から名前が変わっていたのだ。
 三十年の月日は残酷ですね……。
 思いを込めた三奈の言葉に、白井は絶句する。
 白井は、仲間を選び、三奈が自分を捨てたことを深く傷ついていた。
 だが、それはちがっていた。白井の「田舎で自分を送り出してくれ
た母を裏切ることは出来ない」という気持ちを、三奈は知ってしまっ
た。だから、学生運動に白井を巻き込むことはできないと、自ら身を
引いたのだ。
 そして、最後に結ばれた時に出来た子が、崇なのだと明かすのだっ
た。
 うなだれて首を振る白井。
「少し、時間をくれ。……考える時間が欲しい」
「何を考えるって言うの?」
「頭の整理がつかない……。とにかく、少し時間をくれ……」

 フラフラと家に帰ってきた白井のところへ、週刊誌の記者が取材に
やってくる。
 週刊東和の記者・時任良和が、ずっと白井家に張り付いていたのだ。
 白井は時任を家に招き入れる。
 時任は、白井国土建設が自主再建を放棄したことを伝えてきた。
 しかし、その話はとっくに白井の知っていること。悠然と「関係な
いね」と煙草を吹かしてみせるが、時任は白井国土建設が、百条建設
に吸収合併されるのだと教える。
 百条建設は、総理大臣の滝沢の背後にある会社だ。白井のバックボ
ーンである白井国土建設を奪い取ってしまおうという、滝沢の策略だ
ったのだ。
 白井は追い詰められ、いよいよ有川との縁談を決めなければならな
くなった。

 崇の元恋人で為替ディーラーの笹山宣子(小池栄子)は、どうにか
立ち直り、ディーラーとしての職場復帰も果たしていた。
 もう、過去にこだわることはやめよう。
 そう決心し、崇から手切れ金として渡されていた小切手二千万円を
送り返そうとしていた。が、そこへ父親の笹山太一(森次晃嗣)から
電話が入る。
 弟が交通事故を起こし、大金が必要になったのだという。
 手元には、二千万円の小切手……。宣子は唇を噛む。

 白井は崇を首相官邸に呼び出した。
 正式に総理大臣の滝沢と面会をさせるために。
 総理と会話を交わし、崇はいずれはあの椅子に座ってみせる、と野
心を確認する。白井は三奈に言われたことを十分承知した上で、有川
家の財務的支援のために、この婚姻を成立させようとしていたのだ。
 やってきた滝沢に、百条建設の話をすると、滝沢は素知らぬ顔で言
う。
「しかし……良かったじゃないか。このタイミングで有川会の御曹司
との縁談が決まって。……やはり君は、運が強い」
「いえいえ、総理にはかないませんよ」
 二人はお互いをにらみながら、大笑するのだった。

 三奈の元には、崇から「総理と会いました。結納は四月に決まりま
した。挙式は九月に」と報告が入る。絶句する三奈の制止を訊かずに
崇は続ける。
「僕は尚子さんと結婚します。そしてあなたが望んだとおり、頂点を
目指します」
 そういって電話を切るのだった。

 国会をじっと見つめる崇。
 実家に帰るために、上司に無理を言って休みを取らせて欲しいと頭
をさげる宣子。
 笑顔で生け花を飾る幸せそうな尚子。
 白井に連絡がつかずに、焦りといらだちを隠せない三奈。
 それぞれの思惑が、否応なしに動き始めていた。



寸  評  第三回までで、崇の抱えている「宿命」の部分が明らかにされま
した。
 ここまでは、三奈と白井ばかりが目立っているのですが、ここから
いよいよ崇がこの宿命とどう対峙していくのか、が描かれていくこと
でしょう。
 感心するのが、ドラマとしてとてもわかりやすい構図ができている
ことです。
 ひとことでいえば、異母兄妹同士の政略結婚。人間としてのモラル
と、野心との葛藤。
 一方で、ちょっと陳腐な状況な気もしてしまうんですが。
 次回、主人公の行動が見物です。

執 筆 者 畑中ヒロ()

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2. 編集後記
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 今週は、二回も雪が降りました。
 二回とも、夜に降ってすぐに止んだので翌朝にはほとんど残っていませんで
したけれど。 寒いのはなんとかなるんですが、とにかく滑るのが怖いんです
よね。とくに、積雪が多くて積もった状態で雪が残るのはいいんですよ。これ
が、踏み固められたり、中途半端に溶けてアイスバーン状態になると、本当に
シャレになりません。
 私の会社は革靴、スーツでの出勤ときまっているので……。
 毎年、駅まで歩く間に、二、三度はコケてます。
 子どもの頃は、雪が降るとわくわくして仕方がなかったものですが、大人に
なってからは雪を見るとうんざりします。
 見てるだけなら、ロマンチックなんですけどねぇ……。(畑中ヒロ)

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