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タイトル:Daily Drama Express 2010/01/11 コードブルー2 (1)  2010/01/18


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2010/01/11 (Mon) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.月曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル コード・ブルー −ドクタヘリ緊急救命− 2nd season
局  名 フジテレビ系
放映日時 月曜21時
キャスト 藍沢耕作(山下智久)  (フライトドクター候補生)
 白石 恵(新垣結衣)  (フライトドクター候補生)
 緋山美帆子(戸田恵梨香)(フライトドクター候補生)
 冴島はるか(比嘉愛未) (フライトナース)
 藤川一男(浅利陽介)  (フライトドクター候補生)
 田所良昭(児玉 清)  (救命センター部長)
 森本忠士(勝村政信)  (フライトドクター)
 梶 寿志(寺島進)   (パイロット)
 西条 章(杉本哲太)  (脳外科医)
 三井環奈(りょう)   (フライトドクター)
     橘 啓輔(椎名桔平)  (フライトドクター)
脚  本 林宏司
主題歌  Mr.Children「HANABI」

あらすじ 第1話「聖夜の奇跡」

 救急医になって最初に覚えたこと、救命の世界に奇跡はないという
こと。不条理な光景が毎日のように続く。フェローシップ(研修生)
として翔北病院にやって来て1年3カ月。藍沢耕作(山下智久)はそ
のことを強く感じていた。

 2009年12月24日。フェローの卒業認定のため指導医として
橘啓輔(椎名桔平)が翔北病院へやって来た。橘は4人のフェローの
プロフィールをチェックした。

藍沢耕作。冷静で腕はいいが、協調性なし。 
白石恵(新垣結衣)。豊富な医療知識があるが積極性にやや欠ける。
緋山美帆子(戸田恵梨香)。負けず嫌いで努力家、1年前救護作業中、
心破裂の重傷を負い2か月のブランクあり。
藤川一男(浅利陽介)。フェローのムードメーカー。技術、知識とも
にやや遅れを取っている。

「フェローの卒業認定は私に一任されるということでよろしいです
ね?」
 橘は田所所長(児玉清)に確認した。
「正式なスタッフドクターとしてやっていけるか、この3カ月じっく
り見てください」
 田所は念を押すように言った。

 この日、ドクターヘリで出動した耕作が40歳男性を乗せて帰って
来たところに、40歳女性と83歳女性が同じタイミングで運ばれて
きた。83歳の女性は耕作の祖母絹江(島かおり)だった。耕作たち
は手分けして処置にとりかかった。そこへYシャツ姿の橘が現れた。
橘は矢継ぎ早に質問を浴びせ、耕作たちは的確に答えた。
「素晴らしいよ、君たちは。本院から来た橘だ。ここに残るか、別の
科へ移るか、あるいは脱落してフェローからやり直すか、すべてはこ
の俺にかかっている。頑張ってね」
 橘は不敵な笑みを浮かべながら言った。

 橘を黒田の後任に招聘したことについて、田所所長は環奈(りょう)
を呼んで話を聞いた。
「やりにくいですか?」
「いえ、気にしないでください」
「黒田先生の代わりは橘先生しかいないのです」
「私はもうここを去る身ですので」
 それを聞いて田所所長は申し訳なさそうな表情を浮かべた。

 昼休み、はるか(比嘉愛未)はALS(筋委縮性側策硬化症)を患
う恋人の田沢悟史(平山浩行)に会った。今は出来るかぎり会うよう
にしている。この日悟史はNSR(蘇生術)を拒否するサインをした
と告げた。延命処置は一切受けないという。
 はるかは悟史の決意に涙をこぼさずにはいられなかった。

 恵は更衣室で美帆子が胸の痛みに苦しむところを目撃し、驚いた。
美帆子は心破裂の後遺症に苦しめられていたのだ。無理をすると脳梗
塞を起こしかねないと恵は美帆子に忠告したが、美帆子はその時は死
を選ぶまでと悲壮な覚悟を固めていた。

 ドクターヘリ要請が入った。オートバイの男性と自転車の主婦が利
根川河川敷で衝突事故を起こして倒れたという。耕作、はるか、そし
て橘が搭乗した。

 現場で処置を行い、比較的軽傷の男性は近くの病院へ搬送、骨盤骨
折などでショック状態の主婦は翔北病院へ搬送することにして出よう
とした瞬間、耕作は川面に倒れる7、8歳の子どもの姿を目にして、
駆けつけた。橘は小児用救急キットをはるかに渡して耕作のフォロー
に回し、ヘリを出させた。主婦を運んだあとタッチアンドゴーで子ど
もを搬送しに戻る。

 子どもは心肺停止状態で、体温は26度まで落ちていた。
「一刻も早く30度に戻さないと死ぬぞ」
 橘は耕作に言った。耕作は心臓マッサージを行い、15分かかって
27度に上げた。
 しかし心肺停止状態から発見まで50分は経過していると見られ、
助かる可能性は極めて低いと言わざるを得なかった。

 翔北病院へ搬送した後も子どもの体温は一向に上がらなかった。
「開胸して、バスタブのお湯につけて直接体温を上げる」
 耕作は言った。その結果、子どもの体温は31度まで上がって来た。
そこで叙細動装置を使い心音回復までこぎつけた。しかし喜んだのも
つかの間、恵は子どもの瞳孔が開いたまま、すなわち植物状態に陥っ
ていることを知り愕然とする。

 恵と美帆子は意識の回復した母親に子どもが蘇生後脳症で、最悪は
脳死であることを伝えた。母親は現実を受け入れられないのか「サッ
カーくらいはできますか?」と聞いてきたので、恵も美帆子も胸の痛
みを覚えずにはいられなかった。

 更衣室で悩みこんでいる耕作に橘は声をかけた。
「よくやったじゃないか」
「できるかぎり延命させること、それを黒田先生に教わりました。で
もあの母子にはつらい未来が待っているだけじゃないでしょうか」
「さあな、けど、君は小児の低体温からの蘇生を学べた。医師にとっ
ては間違いなくプラスだ。患者の人生を引き受けたら頭がおかしくな
るぞ」
 橘はさらりと答えた。

 医者を続けることは奇跡が起こらないことを確認するだけなんじゃ
ないか、耕作の苦悩は深まるばかりだった。その晩、耕作も恵も美帆
子も一男も誰が何を言うでもなく、みな子どもが目を覚ますのを待つ
ため病院に居残った。そんな彼らを見て、橘は言った。
「救急医を続けたいなら、そろそろ諦めたり、割り切ることを覚える
ことが必要だ」
 正論にちがいない。しかしそれをすんなり受け入れることなど無理
だった。

「ずいぶん繊細だな、フェローたちは。あれじゃつぶれる」
 橘は環奈に言った。
「繊細なのは悪いことじゃないわ。救急医を何年も続けて患者の死に
心を痛めるドクターは少ない。あの子たちのいいところをつぶさない
でほしいの」
 環奈は抵抗感をあらわにした。

 恵とはるかはICUの一角を借りて主婦のベッドを子どもの隣に移
送した。辛い思いを強めるだけかもしれないけれど、できるかぎりの
したかったのだ。翌朝美帆子は子どもを小児治療の充実した病院への
搬送を橘に申し出た。
「よくなる見込みはゼロに近いぞ」
 橘は呆れた風に言った。それでも美帆子はわずかな可能性にかけた
いと言った。
「ならいいよ」
 お好きにどうぞという感じで橘は許可した。

 はるかは再び悟史に会って、NSRの拒否がよく考えた上のことな
のかと聞いた。
 悟史は改めて呼吸器はつけない、最後まで自分らしくありたいと答
えた。悟史の表情は穏やかだった。
「この病気には残念だが奇跡はない。けれど俺の人生は毎日が奇跡に
あふれている。朝目が覚めた。そして今日もまたはるかに会えたんだ。
来年のクリスマスも、再来年のクリスマスも……」
 はるかはこみあげてくる涙を抑えることができず、車いすの悟史を
抱きすくめた。

 そのころヘリで子どもを搬送している美帆子から子どもが目を開け
たという連絡が入った。だからと言って回復する保証はない。それで
も一般に不可能と見なされた心音が回復するという奇跡が起きたのだ。
もう1度奇跡が起こるかもしれない。

 ここに来て2番目に覚えたこと、患者を前にして奇跡を願わない医
者はいないということだ。

 耕作は仕事の合間に絹江を見舞い、また自分の仕事に戻った。それ
と入れ違いにある年配の男性が翔北病院を訪れ、絹江の病室を尋ねて
いた。その男は耕作が通り過ぎるのを見ると驚いた風な表情を浮かべ
ていた。


寸  評  1stシーズンに比べて非常に優れた出来栄えであると思いまし
た。前作と違って4人が同じ患者と向き合っていることで内容が深く
掘り下げられていましたし、医師として最善を尽くしたのに患者を植
物状態にしか回復できなかったことによる激しい葛藤、それでも諦め
ずに立ち向かう気持ちもとてもよく伝わってきました。青春群像劇的
な要素があるので、4人の悩みはセンチメンタルな部分も否めないの
ですが、それでもこの2ndシーズンはとてもドラマチックでとても
期待できる展開になりそうだと思います。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 正月に学生時代の友人に会い、近況を語り合ったのですが、話題はもっぱら
ローンを組まずにどう家を建てるかでした。今の時代、たとえ正社員でも将来
の収入に保証はありませんので、ローンを組むのは自殺行為ではないかという
話に、ローン部分が1000万くらいだったら、最悪家を売って完済できるん
じゃないかみたいな感じで延々議論しましたが、納得いく結論は出ませんでし
た。継続検討です。(けん)

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