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タイトル:Daily Drama Express 2009/12/06 JIN (9)  2009/12/18


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2009/12/06 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル JIN ─仁─
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 東都大学付属病院の脳外科医 南方 仁(大沢たかお)
 吉原の花魁         野風  (中谷美紀)
 南方の婚約者        友永未来(中谷美紀)
 貧乏旗本の娘        橘 咲 (綾瀬はるか)
 貧乏旗本の息子       橘 恭太郎(小出恵介)
 洪庵の弟子・医者      佐分利祐輔(桐谷健太)
 洪庵の弟子・医者      山田純庵(田口浩正)
 町娘            タエ(戸田菜穂)
 蘭学者・医者        緒方洪庵(武田鉄矢)
 町火消し「を」組      新門辰五郎(藤田まこと)
 吉原の花魁         夕霧  (高岡 早紀)
 吉原遊郭の主        鈴屋彦三郎(六平直政)
 貧乏旗本の妻        橘 栄 (麻生祐未)
 幕臣            勝 海舟(小日向文世)
 土佐藩士          坂本龍馬(内野聖陽)
 町火消し「を」組 新門 辰五郎(中村敦夫)

原作   村上もとか『JIN−仁−』(集英社「スーパージャンプ」連載中)
脚  本 森下佳子
主題歌  

あらすじ 第9回

 東都大学付属病院の脳外科医、南方仁(大沢たかお)は、非常階段
から転落した拍子にタイムスリップしてしまう。気がつくと、幕末期
の江戸にひとり飛ばされてしまっていた。
 南方は、そこで知り合った人々を、現代医療を使って治療していく。

 脳内出血、動脈断裂、コレラの治療、そして梅毒の治療のために抗
生物質ペニシリンの精製……。
 当時にはあり得ない医療技術と成果によって、南方は「江戸で一番
の医師」と評判になる。
 が、同時にそれまで安穏としていた江戸時代の医師たちからの反発
を受けてしまう。

 ペニシリンの精製所を放火で失い、庇護してくれていた「西洋医学
研究所」から追放されてしまう。さらには、理解者であった緒方洪庵
(武田鉄矢)が結核で亡くなり、窮地に立たされる。
 しかし、洪庵が残してくれた支援者、濱口儀兵衛や知己を得た勝海
舟(小日向文世)、門下生の坂本龍馬(内野聖陽)、居候先の橘恭太
郎(小出恵介)、咲(綾瀬はるか)、吉原の花魁・野風(中谷美紀)
らの助けによって、再度、医術に取り組む覚悟を決める。

 南方は現代で婚約者の友永未来(中谷美紀)の脳腫瘍の手術を強行
し、失敗して植物状態にしてしまった過去があった。もし、江戸時代
で医学を進歩させることができれば、現代の医学もまた、飛躍的に進
歩するはず。そうなれば、脳腫瘍を治す方法もできるかもしれない。
そう考えていた。
 その根拠として、現代から持ってきていた未来の写真が、江戸時代
で南方が何かをするたびに、変わっていたということがあった。
 ……過去での行動が歴史を変えている。
 そのことに気がついてから、南方は真剣に医学を進歩させようと奮
闘してきたのだ。

 治療が一段落して、いつものように写真をみつめた南方は愕然とす
る。
 未来の姿が消えかかっている!
 これまでは、変化はしても消えることはなかったのに。これはいっ
たい……。

 一方、吉原の遊郭「鈴屋」では、花魁の野風に「身請け」の話が。
「身請け」とは、遊女を金で買い遊郭から引き取るという取り決めの
こと。もし、身請けの話が成立すれば、遊郭から足を洗うことができ
る反面、買い取った人間に一生囲われて暮らすことになる。

 野風は、何度も女郎たちの危機を救ってくれ、素直で何事にも懸命
で純粋な心を持つ南方に、想いを寄せていた。
 が、自分は花魁であり、南方をどうこうすることはできない。また、
南方も野風にひとかたならぬ想いを持っていた。現代に残してきた婚
約者・未来と野風の姿形、心根までもがそっくりだったからだ。
 内心は南方のことが気になって仕方がないのだが、女郎には女郎の
掟がある。
「身請けの話を女郎が断ることはできないのでしょう?」
 話をもってきた鈴屋の主・鈴屋彦三郎(六平直政)に、野風は寂し
げに問うのだった。

 ペニシリン精製所からの帰り道、南方は護衛役の橘恭太郎、助手役
の咲と、新しい呼吸器の試作品について話し合っていた。何に使うの
かよくわからないと言う恭太郎に、南方は少し考えてから、「火災の
時に役立つ」と答えた。
 すると、隣で茶を飲んでいた男たちが、文句をつけてきた。
「そんなもん、火事場でなんの役にもたたねぇよ」
 反論する南方と、男がつかみ合いになろうとしたとき、座っていた
初老の男が割って入った。
 そして、南方に医者かと尋ねた上で、バカにしたように言うのだっ
た。
「俺は火事場で人助けをしている医者を見たことがねぇ。千両箱を担
いで仏さんを踏みつけて逃げていく医者なら腐るほど見てきたがな」
 火事を消すのは自分たち火消しの度胸と心意気なんだ、と男は胸を
張って見せた。
 妙に貫禄のある男にたじたじとなりながらも、南方も意地を張る。
「流行病から江戸の町を救ったのは、医者の度胸と心意気だと思いま
す!」
 そして、もし次に火事があったら、医者の度胸と心意気を見せてや
る、と息巻くのだった。
 火事が起こったら呼びに行くからな、と釘を刺して、初老の男は去
っていった。

 男を見送りながらため息をついた南方に、恭太郎があきれたように
言う。
 男は町火消し「を」組の頭、泣く子も黙る新門辰五郎(中村敦夫)。
 配下は三千人を数え、老中でさえ一目置くという、火消しのトップ
だったのだ。

 南方が居候をしている、橘家に戻ってくると、友となった坂本龍馬
がやってきていた。
 砕けた態度で恭太郎と咲の母、橘栄(麻生祐未)と談笑を交わして
いる。
 なれなれしい態度にあきれた皆のところへ、野風からの文が届く。
急ぎ、お目にかかりたい、というのだ。
 また、病人が出たのかも知れない。そういって、龍馬は南方を引き
ずって吉原へ向かうのだった。

 吉原に着き、野風のいる鈴屋に入ると、そこには大宴会の用意
が……。
 どういうことか、と尋ねる南方に、野風は言う。
 いつも南方先生はお招きに応じてくれないので、ウソをつきました。
 呆然としたまま、野風に袖を引かれ、さらに宴会の大好きな龍馬の
強引な誘いで、南方も酒宴に着く。

 宴が過ぎて、龍馬は泥酔してしまい、南方は帰ろうとするが野風の
用意した一室に呼び込まれる。
 怪しげな灯籠がたかれた薄暗い一間に、真っ赤な布団がひとつ……。
 動揺する南方に、野風は迫る。思い人がいるのかと問う野風に、南
方は婚約者の未来の名前を告げようとするが、南方の頬をそっとつか
んだ野風がつぶやく。
「その方の名はなんと……。今宵は、あちきをそう呼んでおくんなん
し。それなら、不実にはなりんせん」
 南方はなんとかその場を逃れようとするが、真剣なまなざしの野風
に未来の姿が重なって見えた。二人は唇を重ねる。
 が、遠くから鐘の音が聞こえる。
 ……火事だ。

 南方は我に返る。新門辰五郎と「火事があったら駆けつける」と約
束を交わしていた。
 出て行こうとする南方に、すがろうとした野風だが「それが先生で
すものねぇ」と寂しげにつぶやき、南方を見送った。

 火の手の周りは早い。すでに、町は火の海になっていて、そこかし
この家がバタバタと倒れていく。
 火事場で指揮を執る辰五郎のところへ、南方は肩で息をしながら出
向く。
「おう、来たかヤブ医者」
「患者はどこですか?」
 辰五郎が指差すと、すでに、たくさんの患者がそこかしこに横たわ
っていた。
 診療所の面々を引き連れた南方は、すぐさま治療を開始する。

 臨時で作った治療室は修羅場になった。が、診療所の面々は南方の
冷静な指示で的確に治療を進めていく。
 そこへ、辰五郎の右腕である仙吉が運ばれてくる。熱い煙を吸い込
んでしまったため、気道が火傷で腫れ上がり呼吸ができなくなってい
たのだ。
 のどを切って気道を確保して、呼吸器を使えば何とかなるはず……。
 しかし、そこへ現れた辰五郎が反対する。
 ……そんな風になってしまった人間を、自分は何人も見てきた。誰
も助からなかった。この上は、おとなしく死なせてやった方がいい。
火事場で死ぬのは火消しの本望だ。首を切って、死んじまったら、死
んでも死にきれねぇ。
 治療をすれば治るのに、なぜ手をこまねいているのだ、と激高する
南方に押され、辰五郎は言う。
「そいつは、俺の片腕だ。コイツが死んだら、あんたの片腕、もらう
ぜ!」

 そして治療は始まった。
 しかし、安全な場所に設置したはずの治療場にも、火の手が近づい
てきた。早く逃げなければ、自分たちも危ない……。
 皆が動揺する。が、南方は冷静に言う。
「今患者を動かすわけにはいきません。出ていく方は出ていってくだ
さい」
 そして、ひとり治療を続けようとする。その姿に打たれて、みなが
その場にとどまって治療を再開した。

 やがて夜が明けた。
 火事場では仙吉の治療も終わり、どうにか蘇生に成功していた。
 治療場の扉を開けて外に出ると……。
「建物が……ない」 
 あたりは焼け野原で、ただ一軒だけぽつんと治療場の建物だけが焼
け残っていた。
 呆然とする南方に、煤だらけの顔になった辰五郎と火消しの面々が
笑いかける。
「火は消したぜ。そっちはどうだい?」
「……助けられました」
「逃げ出さなかったんだってな。医者の心意気ってのは、てぇしたも
んだ。俺も根っからの火消しだが、アンタも根っからの医者だな」
「そんなかっこいいものじゃなくて……。本当はどうしよかって……。
でも、信じることに決めたんです。江戸の火消しの心意気ってやつを
……。ありがとうございます。辰五郎親分……」
 辰五郎は、大きく大笑すると、南方の肩を力強く叩くのだった。

 吉原では、南方に去られてしまった野風が、呆然と夜明けの空を眺
めていた。
 そこへ、龍馬が飛び込んでくる。
 野風に惚れ込んでいた龍馬は、南方が野風と二人で消えたことに気
がついてあわてて飛んできたのだ。
 しかし、そこにいたのは呆然とたたずむ野風一人。
 どうしたのかと問う龍馬に、野風は身請けの話を打ち明ける。
 身請けされてしまったら、もう二度と南方に会うことはできないだ
ろう。だからせめて、最後に一度だけでも情を交わしたかった……。
 寂しげに窓の外を眺めながらつぶやく野風。
 泣きたかったら泣けばいい。そういう龍馬に、「色恋に真の涙なん
か流しては、花魁の名がすたりんす」と、野風は意地を張る。
 龍馬は黙って野風を抱きしめる。
「これで、おまんの顔はわしには見えん。だから思いっきり泣けばえ
え」
 野風は、こらえきれずに涙を流すのだった。

 数日経って、また、火事で治療場を立て、そこで治療を続ける南方
のところに、辰五郎がやってきて言う。
 あんたのための病院を建ててやる、と。火事の度に、治療場を作っ
て動き回ってはしかたがないだろう。
「火事は俺たちを待ってるぜ」
 根っからの火消しなんですね、とあきれたようにいう南方に、辰五
郎はつぶやくように言う。
 昔、惚れていた女を火事で死なせてしまった。何千、何万人と人を
救ってきたのに、惚れた女一人も救うことはできなかった。だから、
死ぬまで火消しを続けなくちゃいけないんだ……。
 辰五郎の話に、南方は自分自身のことを重ね、思いに沈む。

 一方、橘家では母親の栄に、咲が呼び出されていた。
 話とはなんなのか、と尋ねる咲に、栄は真剣な表情で告げた。
「咲、あなたに縁談の話があります」

 火事場の治療所から、南方を迎えに来た咲が、帰り道、縁談があっ
たということを告げようとしたのだが、南方は激しい頭痛におそわれ
て、そこで倒れてしまった。

 さらに、吉原では野風が、身請けの話を承諾していた。しかし、ひ
とつだけお願いがあります、と主の彦三郎に言う。
「身請けの前には、身体のお調べがござりんしょう? それを、南方
先生にお願いしとうありんす」

 そして、龍馬の身辺にもさらなる刺客が忍び寄ってきていた。


寸  評  メインのストーリーがどんどん進んでいくところで、閑話休題的
な一幕でした。
 新門辰五郎は、最初は藤田まことさんの役だったそうであります。
体調不良で、中村敦夫さんになったそうですが、なかなか味がある辰
五郎でしたね。藤田まことさんの辰五郎も見たかったように思います
が。
 いよいよ、現代と関係性、仁が江戸時代にタイムスリップした理由
がわかりそうです。
(なんとなく、想像はついていますけど……)
 次回も楽しみですね。

執 筆 者 畑中ヒロ()

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2. 編集後記
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 つい先日、きをつけていたんですが、ついに風邪を引いてしまいました。
 鼻水と咳が止まらなくて、あまりにも身体がだるいので、会社もお休み
に……。
 寒かったのもありますし、ちょっと忙しくて、体力的にも辛かったというの
がありますが、直接の原因は、深酒……。
 久しぶりに深酒をして、寒いのにだらしない格好で眠ってしまったのがとど
めのようでした。
 ちょうど知り合いも、泥酔して帰って、玄関で眠ってしまい、そのまま風邪
を引いたと聞きました。
 寒いのはもちろんですけど、体力を使うんですよね、深酒をすると。
 忘年会シーズン、そういう注意もしないといけませんね。(畑中ヒロ)

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発行元:ドラマ研究会
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