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タイトル:Daily Drama Express 2009/11/07 マイガール (5)  2009/11/10


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2009/11/06 (Fri) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.金曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 金曜日の連続ドラマ
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タイトル マイ・ガール
局  名 テレビ朝日系
放映日時 日曜23時15分
キャスト 笠間正宗(相葉雅紀(嵐))
 塚本陽子(優香)
 笠間コハル(石井萌々果)
 柴田友哉(村上信五(関ジャニ∞))
 林 弘和(北村有起哉 )
 瀬山高志(山崎樹範)
 片桐はるか(平岩 紙)
 片桐新太(松本拓海)
 中園 香(井村空美)
 木村英生(日村勇紀(バナナマン))
 塚本志織(朝加真由美)
 笠間清助(山崎 一)
 笠間光代(室井 滋)
 室田長市(八名信夫)
 室田澄子(大森暁美)
原作   佐川ミズ『マイ・ガール』
脚  本 大島里美、荒井修子、高橋麻紀
主題歌  嵐『マイガール』

あらすじ 第5話「選択…子供の未来か自分の夢か」

 最近の僕(相葉雅紀(嵐))は、コハルちゃん(石井萌々果)の笑
顔のために頑張っている。オムレツにケチャップでテントウムシを描
いてみたり、絵本を読み聞かせてあげたり。すべてはコハルちゃんの
笑顔のために。だけど……。僕は抽斗からカメラを取り出した。もう
随分御無沙汰な感じがする。

 そんな折、後輩の中園さん(井村空美)がコンクールで入選した。
仕事の傍ら学校にも通っていたとか。それでも写真でやっていくかど
うかは決めかねているという。正直僕はへこんだ。けど林さん(北村
有起哉)は言った。
「応募してない奴にへこむ資格なんてあるのか?」
「……」
 確かにその通りだ。僕は何も言い返せなかった。

 その晩僕はコハルちゃんのお泊まり保育の準備に追われた。また写
真の時間が取れなくなる。僕は思わずため息をついてしまった。
「政宗くん、元気ないです。どうしたんですか?」
 コハルちゃんが心配そうに聞いてきた。
「なんでもないよ」
「本当ですか?」
「なんでもないってば!」
 僕は思わず声を荒げた。コハルちゃんはちょっと怒った顔をして向
こうへ行ってしまった。僕はもう一つため息をついた。

 翌日、コハルちゃんは不機嫌そうにしていて、僕の手伝いを一切拒
否した。おまけに口もきいてくれない。僕は戸惑いながらも友哉先生
(村上信五(関ジャニ∞))にお願いしますと言って仕事に出かけた。

 この日、職場に1人の女性が訪ねてきた。林さんの奥さん(鈴木砂
羽)と名乗ったので僕はびっくりしてしまった。奥さんはスーツを着
こなしていて、キャリアウーマンという感じだった。林さんを呼んで
くると、奥さんは娘さんの誕生日プレゼントを渡して帰って行った。
忙しそうな感じだった。

 その晩、1人部屋で過ごして、改めて自分を振り返ってみた。コハ
ルちゃんなんで怒ってたのだろう?今ごろそう思った。ダメだ、中途
半端だ。コハルちゃんのことも、仕事も。こんな僕を陽子さん(優香)
はどう思うだろうか。僕は気分が重くなった。

 不意に電話がかかってきた。木村さん(日村勇紀(バナナマン))
からだ。
「政宗ーっ、すぐ来い!」
 完全に酔っているようだ。僕は心配になってすぐ出かけた。木村さ
んは中園さんに先を越されたのにへこんでいて、自棄酒をあおってい
た。
「よーし、こうなったらな、2次会だ!」
「2次会って、給料日前で僕お金ないですよ……」
「だーいじょうぶ。ただで飲めるとこがあるだろ!」

 何かと思っていると、木村さんは林さんの家まで連れてきた。
「ただで酒が飲めるし、俺は奥さんを見れるってわけだ!」
 木村さんは無理やり僕の指をつかんでインターフォンを押させた。
ちょ、ちょっとぉ!
 出てきた林さんは呆れた顔をしていたが、とがめるわけでもなくぼ
くら2人を入れてくれた。

 翌朝、僕が目を覚ますと林さんは洗濯物を干していた。2人の子供
が起きてきたので、林さんは会社の人と紹介してくれた。そして付け
加えた。
「朝飯できているから、食ったら帰れよ」
 口調はいつもの厳しい林さんだが、エプロン姿はどう見てもマイホ
ームパパだ。
 奥さんはどうしているのだろうと思っていると、息子さんが「仕事
で世界中を飛び回っている」と教えてくれた。外資系金融機関に勤め
ていると林さんが説明した。
「うちはお父さんがお母さんやってるの」
 娘さんも言った。
「余計なこと言うな」
 林さんはちょっと気恥ずかしそうだった。
「林さんが写真をやめたのって……」
「妻は残業が多いし、1年の半分は世界を飛び回っている。だから俺
がこうすることにした」
「すごいですね、スパッと決められて。僕はどっちにしていいか決め
られなくて……」
 林さんの写真の腕前はかなり高い。入選した実績もある。それなの
に、僕は言葉を飲み込んだ。林さんは料理の手を止めていて、何か考
えているかのようだった。

 次の日、僕は友哉先生と面談をした。お泊まり保育中もコハルちゃ
んは不機嫌そうにしていたと言う。話を聞いてみると、「うそつき」
「嫌い」と言ってたらしい。
「なんでも話すと約束されていたようですね。5歳の娘に悩みや愚痴
をこぼすのは抵抗があるかもしれませんけど、コハルちゃんは敏感な
子ですから、考えてみてください」
 帰り道、コハルちゃんは口をきいてくれなかった。

 その晩、僕はコハルちゃんに正直に話した。
「僕はコハルちゃんに余計な心配をかけたくないんだ。ちょっと無理
しているときもあるけれど」
「どうしてですか?コハルは全部話してほしいです」
「わかったよ。ただ自分でもどうしていいかわからなくて混乱するこ
ともあるけれど。話すようにはするから」
「はい……」
 僕の言い方の歯切れが悪かったせいか、コハルちゃんは納得できな
かった様子だった。

 次の日、僕は林さんに呼び出されたので、コハルちゃんを連れて写
真スタジオに行った。林さんが家族写真を撮るのだという。その手伝
いを頼まれたのだ。
「スパッとやめられたわけじゃないんだよ。正直すごく悩んだ。だけ
ど俺は写真よりも子供たちの姿を目に焼き付けたかったんだ。だれの
ためでもない、自分のためにな」
 そう言って、家族を呼びいれた。
「今日はお前たち3人を撮る。俺がな」
 子供たちの傍にいられないことで、家族の中の居場所をなくしたと
不安がっている奥さんに、林さんなりのフォローを入れようとしたの
だ。奥さんは林さんが自分の夢のためにカメラを置いたことにも負い
目を感じていた。
「俺は家族の犠牲になったなんて1度も思ったことはない。中途半端
が嫌だっただけだ。お前も無理する必要はない。疲れたなら仕事をや
めて戻ればいい。いつだって俺や子供たちの中にお前の居場所はある
んだから」

 そう言って林さんは3人の写真を撮った。最初は疲れた様子だった
奥さんも次第に笑顔を取り戻していった。僕もなんだか嬉しくなって
自然と笑みがこぼれた。

 撮影が終わったあと、コハルちゃんがニコニコしながら言った。
「お天道様見つけました。仕事している政宗くんの笑顔です。コハル
の大好きなお天道様です」
「……」
 コハルちゃんの笑顔に僕は気づいた。愛する人の笑顔を大切にした
いなら自分自身が心から笑っていないと。
 写真を頑張ってみよう、自分自身に自信を持ってやっていこう、コ
ハルちゃんの笑顔を見てそう思った。
 コハルちゃんだって僕のお天道様だ。

寸  評  育児に追われていた政宗が自分の夢にも前向きになっていく、閉
塞感が取り壊されてすがすがしくなる話だったと思います。あれか、
これかと悩んで、結局両方ともというのは、虻蜂取らずの危険性もあ
るし、なんだかんだ言っても政宗の性格なら、夢よりも子供の方に比
重はかかっていくのだろうとは思いますけど、やはり夢は捨てないで
持ち続けてこそ、意外なところで転機が訪れるものですから、頑張っ
てほしいものです。政宗の撮った写真というのも見てみたいです。そ
のうちコハルを撮るようになるのでしょうか。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 『小公女セイラ』、実写でしかも舞台が現代日本ということで非常に違和感
を持っていました。ただ実際に違和感があるのですが、ストーリーの起伏や登
場人物の性格付けがきっちりしているせいか、目を覆う惨状まではいってない
ように思いました。やはりドラマは脚本がものを言うなと改めて感じました。
(けん)

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