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タイトル:Daily Drama Express 2009/11/01 JIN (4)  2009/11/10


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2009/11/01 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル JIN ─仁─
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 東都大学付属病院の脳外科医 南方 仁(大沢たかお)
 吉原の花魁         野風  (中谷美紀)
 南方の婚約者        友永未来(中谷美紀)
 貧乏旗本の娘        橘 咲 (綾瀬はるか)
 貧乏旗本の息子       橘 恭太郎(小出恵介)
 洪庵の弟子・医者      佐分利祐輔(桐谷健太)
 洪庵の弟子・医者      山田純庵(田口浩正)
 町娘            タエ(戸田菜穂)
 蘭学者・医者        緒方洪庵(武田鉄矢)
 町火消し「を」組      新門辰五郎(藤田まこと)
 吉原の花魁         夕霧  (高岡 早紀)
 吉原遊郭の主        鈴屋彦三郎(六平直政)
 貧乏旗本の妻        橘 栄 (麻生祐未)
 幕臣            勝 海舟(小日向文世)
 土佐藩士          坂本龍馬(内野聖陽)
原作   村上もとか『JIN−仁−』(集英社「スーパージャンプ」連載中)
脚  本 森下佳子
主題歌  

あらすじ 第4回

 東都大学付属病院の脳外科医、南方仁(大沢たかお)は、病院の階
段からの転落事故をきっかけに幕末の江戸時代にタイムスリップして
しまう。

 南方は行く先々で、貧乏旗本の息子の橘恭太郎(小出恵介)、長屋
住まいのタエ、喜市親子らを治療する。
 江戸時代の活気や明るい人々と知り合い、次第になじんでいく南方
だったが、江戸時代にはあり得ない現代医療の知識と技術を使うこと
で、歴史を変えてしまう危険性に恐れを抱く。
 が、せっかく助けた患者が別のことであっさり死んでしまうなど、
歴史は南方の行為を修正するように動いていく。
 それをしった南方は、それならば、医者としてこの時代でできる限
りのことをしてやろうと決意するのだった。

 南方は、西洋医学研究所の臨時講師を務めることになった。
 コレラの流行を防いだことで知り合った、蘭学者で医者の緒方洪庵
(武田鉄矢)のすすめを受けたのだ。
 講義をする南方は、いつしか充実した日々を過ごすようになってい
た。

 南方は、恭太郎を助けたことをきっかけに、橘家に居候をしている。
恭太郎の妹の咲(綾瀬はるか)は、面倒を見るうちに、南方に淡い思
いを寄せるようになっていた。
 西洋医学研究所からの帰り道、夕飯に何を食べたいのかと聞かれて
「今日は揚げ出し豆腐を食べたい」と南方が言うと、咲は嬉しそうに
うなずくのだった。

 橘家にもどると、ひょんなことから知り合った坂本龍馬(内野聖陽)
が、南方の元を訪ねてくる。
 龍馬は、意味深な微笑みをうかべて、ちょっとつきあって欲しい、
と南方を連れ出した。

 目をつぶってついて来いといって、龍馬が強引に連れてきたのは、
吉原だった。
「ここは天下の吉原じゃけぇ」
 高笑する龍馬。
 朱や金の派手な造り遊郭が建ち並び、連なった提灯のせいで、夜な
のに昼間のような明るさだ。あでやかで幻想的な世界。
 南方は豪奢な光景にしばし呆然とする。
 が、吉原がどんなところかを思い出し、あわてて帰ろうとする。
 龍馬は引き留めて、大店の「鈴屋」に入っていくのだった。
 鈴屋の主・鈴屋彦三郎(六平直政)を助けたことがあった龍馬。そ
の縁で「いつでも遊びに来てください」と言われていた。その、鈴屋
に入ったのだが……。

 そわそわと落ち着かず、「咲に夕餉を頼んでいますので……」と帰
ろうとする南方。
 龍馬は鈴屋の花魁に惚れ込んでいた。が、その花魁は龍馬を相手に
しない。そこで、その花魁が医者を捜しているという噂を聞きつけ、
南方を連れてきたというのだった。
 そのとき、奥から現れたのは、豪華な装いの花魁、野風(中谷美
紀)。
 龍馬は、野風の美しい姿に見ほれて、はしゃぐ。
 しかし、南方は野風の顔をみて愕然とする。
 現代に残してきた婚約者、友永未来(中谷美紀)とそっくり同じ顔
だったからだ。

 龍馬が南方を「江戸で一番の医者だ」と紹介すると、野風は龍馬と
南方を一瞥する。
 しかし、いろいろと尋ねようとする南方を冷たくあしらい、あかん
べーをして去っていく
「浅黄裏(あさぎうら)に用はありません」と冷たく言い放って去っ
ていってしまう。

 吉原の花魁は、女郎のなかのトップ。気に入らない客であれば、大
名だろうと大商人であろうと、断ることもできた。ましてや、浅黄裏
では……。
 田舎の国から江戸勤務にやってやってきた貧乏武士らが、着物に
「浅黄」の裏地を好んで使ったことから、彼らを「浅黄裏」と呼んだ。
江戸の粋な振る舞いも知らず、お金ももたず、粗野な田舎侍……とい
う侮蔑の意味である。

 部屋に戻って、野風は南方が江戸で一番と評判の医者だとは聞いて
いても、信用できずにいた。
 そこへ、店の者がやってきて、南方が「あっかんべーをしたときに、
目の下の色が異様に白いので気がついたのだが、野風は貧血気味のは
ずだから……」と言っていたと伝えにやってきた。
 そして、南方からの治療薬と対処法を伝えると、野風は表情を改め
て立ち上がるのだった。

 が、一応看てくれないかと頼まれた患者は、主の鈴屋彦三郎だった。
 転んで頭を打って、数日たってから昏睡状態に陥った彦三郎。激し
いいびきをかいている。
 南方は慢性硬膜下血腫と見立てる。すぐに頭を開き血の固まりを取
り除けば治るはず……。
 けれど、頭を切り開くなど、その当時には考えられない治療法。女
将は反対する。そして、もしそれで治らなかったらどうするのだと詰
め寄る。
 治療法としては正しいし、見立ても間違ってはいないはずだ。
 しかし、手術に絶対はない。そのうえ、レントゲンもCTスキャン
もない時代。血のかたまりがどこにあるのか、他に腫瘍などがないの
かなどは一切わからない。この状況で「絶対に治す」とは言い切るこ
とはできない。
 言葉を濁す南方。女将は、南方を追い出そうとする。
 が、野風が進み出て「自分の身をかけてもかまわない。手術をして
ほしい」と強く言う。
 野風の貧血を言い立てた南方の腕を、野風は信用したのだ。

 龍馬に頼み、橘家においてある自作の手術道具を取りに行かせると、
南方は手術を開始する。
 皮膚を切り、頭蓋骨に穴を開ける……。
 が、そこに血のかたまりはない!
 まさか、見立てが間違っていたのか……?
 南方は考え込む。と、ある可能性に気がついた。場所が違っている
だけではないのか。
 もう一つ穴を開け、そこを探っていくと……あった!
 南方は無事に治療を終える。

 別室で治療を待っていた野風と龍馬。
 龍馬は野風が自らの身をかけてまで、彦三郎を助けようとしたこと
を不思議に思い、尋ねる。
 今の自分があるのは、彦三郎のおかげなのだ、と野風は遠い目をす
るのだった。

 十歳の頃に吉原に売られてきた野風は、吉原のことを理解するとそ
こにいるのがイヤになった。手にいれたカミソリで頭を短く切って男
の子に化け、まんまと吉原を抜け出すことに成功する。
 しかし、行く当ても金もない。すぐに途方に暮れてしまい、腹を空
かせて戻ってきたのは、やはり吉原だった。
 戻ってきた野風を、彦三郎はしからなかった。それどころか、「ど
こへ行っていたんだ、心配するではないか」といって温かいご飯を食
べさせてくれたのだ。
 彦三郎は野風に諭すように言う。
「この吉原は、下克上ができるところだ。菩薩に化けられるところ
だ……」
 花魁になって天下をとらないか。花魁になれば気に入らない客は好
きに断ることができる。大名だろうと大商人だろうと。もちろん、そ
れまでに耐えなくてはならないこともある。たった一握りの女郎だけ
がそれができる。
 お前は頭もいいし、器量もいい。それならばどうだ、逃げるよりも
てっぺんを目指してみないか。
 野風は力強く彦三郎を見返して、うなずくのだった。
「……やる。やるよ、おやじさま。私、菩薩になるよ」

 その言葉を励みに、野風は努力をして花魁になった。
 語り終えたところへ、南方の声が届く。手術は成功したのだ。
 安堵の表情をうかべる野風。
 そして、「野風の体の賭も、これでなしになりますよね」と女将に
確認する。
 もちろん、ご破算にします、という女将。
 野風は、このせっぱ詰まった状況で野風の身を案じてくれる、南方
の優しさを感じるのだった。

 鈴屋からの帰り道、野風が見送りに出てくる。
 そして、いつでも遊びに来て欲しい、と南方に告げるのだった。

 一方、夕飯の揚げ出し豆腐を食べずにどこかへ出かけてしまい、さ
らに吉原に手術道具を届けて欲しい、と手紙をよこされた咲は、南方
を疑っていた。
 けれど、患者がいたからだと、強引に納得し、帰ってきた恭太郎と
南方を、笑って迎える。

 自分の部屋に戻った南方は、現代から持ってきていた写真を見つめ
る。
 未来と笑いながら写っている写真……が、未来がベッドに横たわっ
ていたときのものだったはずが、一緒にならんで笑っている写真に変
わっていた。
 何かが変わり、未来が変化し、未来の寿命が延びたのだ。理由はわ
からないが……。

 後に、鈴屋に経過を看にうかがった南方。
 今度は、咲を伴っていった。そこで、「この前も、遊んでいってく
れと言ったのに、揚げ出し豆腐を作って待っている人がいるから、と
帰って行ったのだ」と女将が南方をからかう。
 それを聞いた咲は、安堵の表情を浮かべる。
 しかし、その後、野風から頼まれる。
 また、看てもらいたい患者がいるのだ、と。
 南方はうなずき、鈴屋の奥の部屋へ向かう。そこで南方が看たの
は……。



寸  評  このドラマ「JIN」で感心することのひとつに、セットの豪華
さがあります。
 特に今回の吉原の風景(これはCGでしょうけど)、そして「鈴屋」
の店内。三階建ての吹き抜けとか、すごいですよねー。それに、中谷
美紀の花魁姿のまあ……派手なこと。まさにゴージャス! 中谷美紀
は現代的な、シャープな顔つきなので、ちょっと違和感がありました
けど。
 それはさておき、ストーリーもいよいよ現在の婚約者・未来と、そ
して江戸時代の野風とがからんできて、少しずつタイムスリップの意
味、謎に近づいてきている感じがします。
 次回、楽しみです。

執 筆 者 畑中ヒロ()

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2. 編集後記
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 十一月に入ってから、いきなり寒くなってきました。
「JIN」の舞台である江戸時代だったら、寒いっていうのは大変ですよね。
木造家屋で、暖房器具も炭火とか木炭とか……。
 寒がりではないんですが、江戸時代に行ったら耐えられないかも知れませ
ん……。
 そういえば、寒さのせいで、周りで風邪をひきはじめる人もふえてきました。
 かくいう私もちょっと体調が優れません。
 江戸時代だったら、インフルエンザなんかにかかったら一大事なんでしょう
けど、まあ、その点は現代でよかったなぁ、なんて思います。
 それだけ、現代人は耐性がなくなったというか、軟弱になっているのかもし
れませんけど。
 主人公は大丈夫かな?(畑中ヒロ)

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発行元:ドラマ研究会
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