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タイトル:Daily Drama Express 2009/10/18 JIN (2)  2009/10/24


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2009/10/18 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル JIN ─仁─
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 東都大学付属病院の脳外科医 南方 仁(大沢たかお)
 吉原の花魁         野風  (中谷美紀)
 南方の婚約者        友永未来(中谷美紀)
 貧乏旗本の娘        橘 咲 (綾瀬はるか)
 貧乏旗本の息子       橘 恭太郎(小出恵介)
 洪庵の弟子・医者      佐分利祐輔(桐谷健太)
 洪庵の弟子・医者      山田純庵(田口浩正)
 町娘            タエ(戸田菜穂)
 蘭学者・医者        緒方洪庵(武田鉄矢)
 町火消し「を」組      新門辰五郎(藤田まこと)
 吉原の花魁         夕霧  (高岡 早紀)
 吉原遊郭の主        鈴屋彦三郎(六平直政)
 貧乏旗本の妻        橘 栄 (麻生祐未)
 幕臣            勝 海舟(小日向文世)
 土佐藩士          坂本龍馬(内野聖陽)
原作   村上もとか『JIN−仁−』(集英社「スーパージャンプ」連載中)
脚  本 森下佳子
主題歌  

あらすじ 第2回

 大学病院の脳外科医だった南方仁(大沢たかお)は、緊急手術をし
た土佐弁を話す男が原因で、幕末期の江戸にタイムスリップしてしま
った。
 現代に戻る方法を探しに、南方は江戸の町をさまよう。
 手がかりは、土佐弁を話す男だ。
 南方は、ひょんなことから知り合った、ボサボサ頭の奇妙な武士を
探す。
 その武士は、南方がタイムスリップする原因となった、土佐弁を話
す男と同じ声をしていたからだ。
 ようやっと見付けたぼさぼさ頭の男は、南方に名前を問われて、微
笑みながら応えた。
「わしゃあ、土佐の坂本龍馬ぜよ」……。

 坂本龍馬(内野聖陽)といえば、幕末の志士として有名な人物。
 南方は、思わず絶句する。龍馬はそんな南方を不審がるが、それ以
上話すと自分が未来からやってきた人間だとバレてしまう。南方はご
まかしてその場をさる。

 江戸の町では、コレラが流行のきざしを見せていた。
 すでに、何人もの人間が倒れ、手当のかいなくなくなっている。こ
れが広まれば大変なことになる。
 まだ、治療法もハッキリしていない時代。
 蘭学者で医者の緒方洪庵(武田鉄矢)は、西洋医学所取締の伊東玄
朴から「コレラの流行を封じて欲しい」と言われて苦悩していた。
 そこで思い返す。
 洪庵の弟子、佐分利祐輔(桐谷健太)が立ち会ったという、見たこ
ともない治
 療をする男のことを。
 洪庵は藁をもすがる思いで佐分利に命じ、その男に会いに出かける。

 偶然に助けた貧乏旗本の息子、橘恭太郎(小出恵介)との縁で、橘
家に居候をしている南方の元に、洪庵と弟子の一行がやってくる。
 洪庵はいかめしい顔で頭を下げる。
「コレラの治療法をご教授いただきたく、まかりこしました……」
 しかし、南方にはためらいがあった。
 この時代にはあり得ない南方の治療によって、本来なら死んでしま
っていたはずの人が生きながらえる。それによって、歴史を変えてし
まう可能性があるということに気がついたのだ。
 患者を救いたいという医者としての本能と、歴史を壊してしまうと
いう危惧との間で、南方の心は揺れる。
 もし、ここでコレラの治療法を教えてしまったら、いったいどれほ
ど歴史が変わってしまうのか……。
「国のため、道のため、なにとぞ……ご教授を」
 洪庵の必死の願いをきいた南方は悩んだ末に言う。
「僕は治療法を知らないんです。……すみません」

 一方、幕府を倒そうと企む志士の集団が、料亭で密会していた。
 議案は、幕府軍艦奉行の勝海舟(小日向文世)の暗殺について。
 密会に参加していた坂本龍馬は、場の勢いで暗殺を志願してしまう。

 南方は悩んでいた。
 未来から自分がやってきた意味とは何か?
 歴史を変えてしまうと、いったいどういうことが起こってしまうの
か?
 そして、どうやったら現代に戻ることができるのか?
 タイムスリップしたときに気を失っていた森を散策するところへ、
喜市がやってくる。
 馬に蹴られた母親を助けてから、喜市は南方に懐いていた。毎日、
母親の治療費だといって、枝豆を抱えてやってくるのだ。
 たまには、母親に会いに来て欲しい、と喜市に甘えられて、南方は
咲と一緒に喜市親子のすむ長屋を訪れる。

 長屋で母親の治療の経過を確認していると、突然、喜市が嘔吐。苦
しみ出す。
 ……コレラの症状!
 人口の密集する長屋で、コレラが発生すれば大変なことになる。
 しかし、南方は治療をためらう。
 ここでコレラの治療法を広めてしまったら、歴史への影響はどれほ
どのものになってしまうだろう。
 かわいがっていた喜市の苦しむ姿。南方は深く悩む。 
 治療しようとしない南方を見限って、必死で看病しようとする咲を、
南方は止める。
 嘔吐物や下痢を触れることで、コレラに感染してしまう。コレラで
父を亡くした咲まで、コレラになってしまっては……。
 部屋を出るように指示するが、咲は頑固にとどまって治療をすると
いい張る。
「医者が人を助けてはならぬ道理とは、どのようなものでございます
か? 罪のない子どもを見殺しにせねばならない道理とは、いかなる
ものにございますか?」
 南方は、やはり目の前で苦しむ患者を放ってはおけない。
 コレラが発生したと動揺する長屋の住民を叱咤して、病人の隔離、
消毒の徹底、経口飲料水の作成と投与を始める。

 ……しかし、コレラの猛威は止まらない。治療薬があるわけではな
い。下痢と嘔吐で失われた水分を補給し、感染をこれ以上広がらない
ようにするだけで精一杯だ。
 たった一人で、治療にあたる南方の疲労も限界になっていた。
 見かねた咲は、緒方洪庵をたずね、力を貸して欲しいと頼み込む。
 一度はコレラの治療を断られた洪庵。弟子たちは、「虫がよすぎる」
と反発する。
「一分の可能性があるのなら……、医術を志す者は、行くべきです」
 洪庵はそういって、咲のあとに続くのだった。

 一方、坂本龍馬は、天誅のために勝海舟の一行を待ち構えていた。
 物陰から橋を渡ってやってくる一行を、息を潜めて待ち、一気に刀
を抜いて殺到する。
 ところが、龍馬は極度の近眼。すっころんでしまう。あげくの果て
に、便意を催して戦意喪失する始末……。
 しかし、勝の同行者たちはいきり立って、龍馬らを返り討ちにしよ
うと襲いかかってくる。
 が、そのとき、刀を構えていた男が突然倒れて苦しみ出す。激しい
嘔吐……コレラだ!
 龍馬は一時休戦を申し込み、男を抱えて走り出す。
 行く先は、未知の治療法を知っている男。南方のところだ。

 長屋では苦戦が続いていた。
 次々に患者はふえていき、皆、苦しんでいる。どうにか死者を出さ
ないようにするのが精一杯。
 そこへ、洪庵と弟子たちが到着する。
 改めてコレラの治療法をたずねる洪庵に、南方は自分の知識をすべ
て明かす。
 そして、どうか助けて欲しいと頭を下げた。
 しかし、一度は患者の命を見捨てようとした南方を、洪庵は信用で
きない。
「あなたは『助けてください』という申し出に対し、私にウソをつい
た。それは、病で苦しむ人を見放したということです。……でもあな
たの論旨は明快です。私は、あなたを信じたい」
「では……」
「信じるために、ひとつだけ教えてください。あなたはその知識をど
こで学ばれました?」
 まさか、未来でとは言えない……。
 黙りこくる南方。折しも、症状の悪化していた男が、治療のかいな
くなくなってしまう。
「……残念です……」
 治療法が万能でもなく、効果があるわけでもないと考えた洪庵は、
長屋から去ろうとする。
 ところが、随伴の弟子山田純庵(田口浩正)が嘔吐して倒れる。
 手の施しようのない洪庵は、ついに南方の治療を受け入れ、助力を
申し出るのだった。

 ……しかし、江戸の町では、すでにコレラが猛威をふるい始めてい
た。

寸  評  第一回で高い視聴率をとった「JIN」の第二回です。
 今回も、仁は悩みます。タイムスリップものでは、歴史の改ざんが
必ず障害になりますよね。「バック・トゥー・ザ・フューチャー」で
すとか。とくに、医療の世界では「もし、現代の医療があの時代にあ
ったら……」っていう「もし」を考えることが多いもの。しかも、理
不尽な死が満ちあふれていた幕末の時代。どうなることでしょうか。
 だんだん、「JIN」の世界にもなじんできたような気がします。
役者さんの演技も割と違和感ないですし、特に内野聖陽の坂本龍馬は
すばらしいですね。ちょっとわざとらしいオーバーアクションなお芝
居が、私のなかの龍馬像とすごく一致してます。次回も楽しみです。

執 筆 者 畑中ヒロ()

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2. 編集後記
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 幕末の志士っていうのは、だいたい一度は皆、興味をもつんじゃないですか
ね。
 坂本龍馬、高杉晋作、西郷隆盛、桂小五郎、吉田松陰……。
 私もご多分に漏れず、一時期は時代小説を読みあさったり、「コー○ー」の
ゲームにはまったりしたものです。
 数年前には、立場は逆ですけど「新撰組」も大河でやりましたし、幕末もの
の人気は根強いですね。
 でも、社会人になっていろいろ忙しい毎日になると、関心をもたなくなって
いました。
 ところが、「JIN」の要約をやらせていただいて、久しぶりに幕末の話を
聞くと……血が騒ぎます。ワクワクしながら時代小説を読みあさったころを思
い出しちゃって……。にわかに、第二次幕末ブームです。
 週末にでも本棚の奥から、『龍馬が行く』『燃えよ剣』あたりを引っ張りだ
して来ようかなあ……。(畑中ヒロ)

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