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タイトル:Daily Drama Express 2009/10/09 マイガール (1)  2009/10/13


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2009/10/09 (Fri) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.金曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 金曜日の連続ドラマ
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タイトル マイガール
局  名 テレビ朝日系
放映日時 日曜23時15分
キャスト 笠間正宗(相葉雅紀(嵐))
 塚本陽子(優香)
 笠間コハル(石井萌々果)
 柴田友哉(村上信五(関ジャニ∞))
 林 弘和(北村有起哉 )
 瀬山高志(山崎樹範)
 片桐はるか(平岩 紙)
 片桐新太(松本拓海)
 中園 香(井村空美)
 木村英生(日村勇紀(バナナマン))
 塚本志織(朝加真由美)
 笠間清助(山崎 一)
 笠間光代(室井 滋)
 室田長市(八名信夫)
 室田澄子(大森暁美)
原作   佐川ミズ『マイガール』
脚  本 大島里美、荒井修子、高橋麻紀
主題歌  嵐『マイガール』

あらすじ 第1話「キミを失い…娘と出逢う」

 またあの夢を見た。桜がひらひらと舞う中で、陽子さん(優香)は
留学するからと僕(笠間正宗)(相葉雅紀)に別れを切り出した。高
校3年の僕にはあまりにも唐突過ぎて何も言えなかった。そんな僕に
彼女は優しく微笑んで「じゃあね」と一言残して去っていった。

 あれからもう6年が過ぎた。彼女が去って行ってから僕は毎日のよ
うに手紙を書いた。返事は1通も来なかった。徐々に僕の気持ちも変
わって来て、彼女のことを忘れている時間も長くなってきていた。

 僕は24歳になり、今はファイブスターフォトスタジオでカメラア
シスタントのバイトをして暮らしている。会社では先輩の木村さん
(日村勇紀(バナナマン))や後輩の中園さん(井村空美)によく仕
事を頼まれる。みんな僕が断らないのを知っているから押しつけてい
るのかもしれないけど、僕は頼られていると思っているので悪い気は
してない。

 そんな中で毎日が過ぎていったある日、僕は突然の電話を受けた。
陽子さんが死んだ?よくわからないままに知らされた住所に僕は自転
車を飛ばした。着いた場所は自分の家から自転車で30分くらいの古
びたアパートだった。表札には「塚本」。驚く僕が部屋に入ると、陽
子さんの遺影が目に入った。
「……」

 僕の頭の中に陽子さんと過ごした日々が一気に呼び戻された。初め
て出会った日。僕は彼女が通う大学の付属高校の3年生で、彼女は
4年生だった。購買で買ったシャーペンに自分で削って作ったテント
ウムシの消しゴムをつけていたら、彼女がそれを物凄く気に入ったの
で、もう一つ作ってプレゼントしたら大喜びしてくれた。それなのに
彼女は留学すると言って別れを切り出した。僕は帰ってくるまで待っ
てますから……と言ったけど。

 気づいたら僕は彼女と最後に会った桜の木の下に来ていた。すると
木の上に5歳くらいの女の子(石井萌々果)が上っていて、枝に引っ
かかった糸電話を取ろうとしていた。危なっかしく見えたので、僕が
木に登って取ってあげた。けど僕はおり損ねて手の甲を擦りむいてし
まった。女の子はバンドエイドを取り出して貼ってくれた。

 その子はとても嬉しそうだった。ママは弱虫で言いたいことが言え
ないので、なんでも言えるように作った糸電話なのだと言う。とても
明るく素直な印象だった。少しおしゃべりして、僕は仕事に戻ろうと
した。
「あっ、テントウムシ」
 女の子が言った。僕の手にテントウ虫がとまっていて、そして飛び
立った。
「行ってらっしゃい」
 テントウムシはお天道さんに向かって飛ぶ虫だからと僕が説明する
と、女の子は驚き、そして目を輝かせた。
「政宗くん!やっと見つけた」
「えっ……」
「ママが言ってました。政宗くんがコハルのパパだって」
 僕はびっくりしてしまって頭が混乱してしまった。とりあえずその
場は別れて、仕事に戻ったけど、落ち着いて考えてみると、彼女は
5歳で陽子さんと付き合ってたころと辻褄が合うのだ。

 おまけにその晩、陽子さんのお母さん(草加真由美)が訪ねてきた。
陽子さんは出勤途中の事故で亡くなったという。
「いつ帰国してたんですか?」
「留学はしませんでした」
 そして僕が出した手紙の束を差し出した。送られた先は陽子さんの
幼馴染の家で、その人から陽子さんへと回送されたのだと言う。
「でも何で子どものこと言ってくれなかったんですか?今頃急に言わ
れても……」
「陽子が言わないって言い張ってたものですから」
 陽子さんの母親は控えめな感じの人だった。申し訳そうな表情で言
った。
「それで、コハルちゃんのことなんですけど。預かってくれません
か?」
「えっ?」
 それって僕が引き取るってこと?それはちょっと困る、僕は正直そ
う思った。
「1日でいいですから」
 そう言われて僕は断れなくなって、引きうけることにした。

 翌日僕はコハルちゃんを連れて公園に行ったりした。さてどんな風
に過ごしたものかと僕は思案した。どうすればいいのかわからない。
ところが、木村さんがやって来て機材の手配に不備があるからすぐ来
いと怒鳴り込んできた。僕は慌てて、コハルちゃんにここで待ってて
と言った。
「はい、コハル、政宗くんをここで待ってます」
 彼女はそう言った。僕はそれを聞くと慌ててその場を駆け出した。

 僕はなんとか後始末をして、その後マネージャーの林さん(北村有
起哉)に謝った。
「次は頑張りますから」
「おい、もう次があると思ってんのか?」
 林さんは厳しかった。6年仕事しても、周囲から回されたことをこ
なすだけ。進歩が見られない。
「頼られている?いいように使われているだけだろ」
「……」
 林さんは冷ややかだった。僕は何も言い返せなかった。言われたと
おりだからだ。

 外はいつのまにか雨だった。僕は急いで公園に行った。コハルちゃ
んもどこか別のところに移動してるだろうから探さないといけないと
思いながら着いてみると、コハルちゃんは僕が言ってたその場所にい
てずぶぬれになっていた。
「なんで……」
 僕は絶句した。するといきなり平手打ちが飛んできた。
「な、何すんですかっ!」
 見ると幼い男の子を連れた母親(平岩紙)が恐ろしい表情で睨みつ
けていた。
「こんな中で1人きりにしておいたんですかっ!あなたは父親の資格
ない!」
 見も知らない人からそんなこと言われて僕は思わずカッとなった。
「僕はこの子の父親なんかじゃありません!」
 言った後で僕はなんか気まずい空気を感じた。言ってはいけないこ
とを口走ったような。コハルちゃんはさびしそうな目をしていた。そ
してガクッと膝をついて倒れてしまった。

 すぐ病院に運んで手当てしてもらい、発熱は下がった。陽子さんの
お母さんは責めたりしなかった。コハルちゃんはいつも夕方公園で陽
子が迎えに来るのを待ってたから、その場を離れるのが恐かったので
しょうと。
「明日、静岡に帰ります。コハルちゃんは私が育てます」
「大丈夫ですか?」
「それは……。でも陽子の子ですから」
 翌日、コハルちゃんは元気な様子で陽子さんのお母さんと帰ってい
った。別れ際にコハルちゃんは陽子さんが作ってくれた手製のお守り
をくれた。
「ママのお守り。これがあれば寂しくないって」
「いいの?」
「バイバイ、政宗くん」
 コハルちゃんは笑顔で帰っていった。

 会社で成長してないと言われ、コハルちゃんを危険な目に遭わせて
しまった。
 この6年はなんだったのだろう。僕が怠惰な日々を送ってたとき、
陽子さんは1人でコハルちゃんを育ててた。頼りたくても僕がこんな
だから頼れない、自分はなんてダメなやつなんだろう。僕は陽子さん
の母親から受け取った手紙の束の箱を払いのけた。自分自身に腹が立
つ。

 散らばった僕の手紙の束から、エアメールのとは別の封書の束があ
った。手にしてみるとそれは陽子さんからの返事だった。
「あたしが高校の頃は将来のことに思いをはせてたけど、もし赤ちゃ
んのことを知ったら君は制限された将来を選ぶよね。だからあたし
1人でこの子を育てます。大丈夫、全然平気なんだから」
 でも2枚目をめくると……。
「嘘。本当は怖くて不安で仕方ないよ」
 僕はわなわなと震えた。そこへ陽子さんのお母さんから電話が入っ
た。コハルちゃんがいなくなったと言う。

 ベッドの上のお守りが目に入った。中をあけてみると僕があげたテ
ントウムシの消しゴムが入っていた。その瞬間僕の中に熱い何かが込
み上げてきた。僕はコハルちゃんを探しに走った。あの桜の木の下。
僕には直感的にわかった。

 木の上にコハルちゃんがいた。声をかけると、糸電話がするすると
降りてきた。
「あのね、みんなが悲しいことは忘れなさいって言うの。政宗くんは
ママのこと忘れてしまった?」
 か細い声でコハルちゃんは言った。
「コハル、ママを大好きな人と一緒にいたい、テントウムシの大好き
な政宗くん」
 僕はコクリとうなずいた。
「……自信はないけど、一緒に暮らしてみませんか」

 こうして僕とコハルちゃんは一緒に暮らすことになった。僕が暮ら
している今の家は、陽子さんがいつか一緒に暮らそうと言った家だっ
た。何度も引っ越そうと思ったけれど、できなかった。今彼女はもう
いない。でも代わりにコハルちゃんが来てくれたんだ。

寸  評  ハートウォーミングな物語なのはわかっているのですけれど、ち
ょっとキレイすぎる作りかなと思いました。確かにいきなり父親にな
ってしまうのはドラマチックですけれど、女の子は天使のように純真
だし、恋人の母親は理解ある人なので、障壁みたいなものもなさそう
です。うだつの上がらない純朴な青年と明るく素直な女の子という組
み合わせもステレオタイプな感じですので、何かインパクトをつけな
いと単調な話に終始してしまうように思います。とりあえず今回は導
入と言うことで、次週以降が本番といったところでしょうか。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 私事で恐縮ですが、私がボランティアとして参加しているプレーパーク(冒
険遊び場)がFM放送J−WAVE(81.3MHz)の取材を受けました。
Kiss and hug 内の LUCKY HAPPY PLACE というコーナーで、子どもとその親に
向けた番組なので、私自身が登場することはありませんが、17日(土)
7:30〜7:40にオンエアされます。
 プレーパークは子どもたちの遊ぶ場所が少なくなっていることを受け、土、
火、水、木など自然と親しみながら伸び伸びと遊べる子どもたちの居場所を作
ろうとする試みで、近年行政全体で展開していこうとしている活動です。興味
をもたれた方は是非聞いてみてください。
 詳細についてはホームページからどうぞ。
http://www.geocities.jp/ikebukuro_honchou_pp/
(けん)

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発行元:ドラマ研究会
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