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===================================================== 発行部数 26 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ ☆☆ 2009/08/09 (Sun) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 1.日曜日の連続ドラマ 2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1. 日曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル 官僚たちの夏 局 名 ＴＢＳ系 放映日時 日曜21時 キャスト 風越信吾（佐藤浩市） 庭野貴久（堺 雅人） 鮎川光太郎（高橋克実） 西丸賢治（佐野史郎） 丸尾 要（西村雅彦） 牧 順三（杉本哲太） 山本 真（吹石一恵） 御影大樹（田中 圭） 風越道子（床嶋佳子） 風越貴子（村川絵梨） 片山泰介（高橋克典） 玉木博文（船越英一郎） 池内信人（北大路欣也） 原作 『官僚たちの夏』城山三郎著（新潮文庫刊） 脚 本 橋本裕志 主題歌 コブクロ『ＳＴＡＹ』（ワーナーミュージック・ジャパン） あらすじ 第６話「公害問題」 昭和３６年夏、丸尾（西村雅彦）が事務次官に昇進、後任の事務局 長には風越（佐藤浩市）が着いた。１年半後に迫った貿易自由化への 備えであり、風越は産業保護法案成立に向けて全力を傾けた。 玉木も通商局長に着いたが、風越には一歩後れをとった形になった。 巻き返しを図るため、玉木は石油の安定供給を打ち出そうと考えた。 石油が安定的に確保できれば国内産業の発展育成に大きく貢献できる。 それであれば自由競争でも力のある企業は生き残れるだろう。玉木は そう言って産業保護法案に反対した。 しかし大勢は変わらず、玉木は片山（高橋克典）とともに池内（北 王路欣也）に助力を求めた。 「確かにこの法案が通ればやっかいなことになるな」 池内は玉木に理解を示した。 そんな折東京経済新聞が産業発展の陰と題して公害問題を大々的に 報道した。 風越たちは産業発展に水を差す行為と、新聞記者の西丸（佐野史郎） を批判した。だが、国際派の玉木はアメリカの公害問題を直に見てい るため、問題の深刻さを理解し、何か対策を立てないといけないと考 えていた。 玉木は局長会議で公害対策を審議するよう緊急提案を行った。だが 産業保護法案成立を急ぐ丸尾や風越は相手にしようとしなかった。 そうしているうちに製紙工場が黒い廃液を江戸川に流し込み、魚が 大量死する事態が発生し、河口の漁師たちは船団を組んで抗議行動に 出た。記者団にそのことを聞かれた風越は「そんなものほっとけ」と 言わんばかりに取り合おうとしなかった。 怒った漁師たちは風越の自宅に押し寄せ、死んだ魚を邸内に投げ込 んで怒りを示した。ようやく事の重大さを実感した風越は玉木に頭を 下げて謝った。そして公害対策に真剣に取り組むことにし、手始めに 製紙工場の排水停止させた。 池内もまた公害問題は全省一致で優先的に取り組む必要があると記 者会見で述べた。そして通産省の対応が遅れていると付け加えた。 それが産業保護法案へのけん制であることは明白だったが、もはや 公害を放置するわけにはいかなかった。風越は玉木を対策委員長に推 薦することを須藤（長塚京三）と丸尾に進言した。 「それでは奴の株を上げさせるだけだぞ」 丸尾はそれでいいのかという顔つきだった。 「別にいいじゃないですか、彼が公害について一番真剣に考えてきた のですから」 風越は意に介さなかった。 玉木はテキパキと動き、３本の公害対策法案をまとめた。丸尾は公 害対策を玉木に委ね、風越には産業保護法案成立を急ぐように指示し た。それよりも公害対策を急ぐべきと風越は思ったが、丸尾はこっち の方がも重要だと言った。 牧（杉本哲太）は公害対策をしながら、産業保護法をも進める法案 があると風越に提案した。それは公害の原因は特定地域に工場が密集 しているところが大きいから地方へと分散させ、そのタイミングで企 業の合併、再編成を進めると言うものだった。 「面白い！」 風越はそれを評価し、新たな法案実現に向けて動き出した。 だが、そんな折玉木が中東視察に出ると言う話が持ち上がった。日 本企業が中東で石油を掘り当てたのだと言う。これで石油の安定供給 につなげられる。 「すべてに優先して公害対策をするんじゃないのか？」 職員からは疑問の声が上がったが、風越はそれを制した。 「まあ玉木がいない分、俺らで頑張ろう」 風越たちは工場再配置案を出して局内会議にかけた。 「これを実現しようとしたら、予算が莫大だ」 丸尾は懸念を表した。だが鮎川（高橋克実）は数年に分けて実施す るので問題ないと言った。 風越は銀行を回って工場再配置案への支援を求めた。だが帝都銀行 の山岡頭取はそんなもの銀行の利益にならないと難色を示した。 「損得の話じゃないでしょう。これ以上公害が広まれば孫子の世代に 害を残すことになりますよ」 風越は懸命に説得したが、翻意させることはできなかった。 さらに製紙工場が排水処理を再開し、漁民団ともみ合う騒動が起こ った。 結局、風越は銀行の融資を取り付けられず、すべての予算を通産省 で賄わざるを得なくなった。風越は須藤に頭を下げた。 「予定していた新規案件をすべて後回しにし、公害対策一本に絞るし かあるまい」 須藤はそう言った。 冬に入り、玉木が視察から帰って来た。すべてが順調と玉木は意気 揚揚、すぐ石油基金を作れば石油の安定供給につながると説明した。 だが、丸尾と風越は須藤の意向を伝え、石油基金は１年待つことにな ると言った。 「公害問題に１番理解のあるお前なら分かってくれるだろう」 風越は理解を求めた。 だが玉木は内心納得がいかず、池内に工場再配置計画は地方に公害 をまき散らすだけだと訴えた。 「それではまずいな」 池内は玉木の言い分にうなずいた。 １２月に入り次年度予算の折衝が始まった。通産省側は何としても 大蔵省の承認を取り付けるため徹夜も辞さない構えだった。 「まあ大蔵省が音をあげるまで粘って、大臣会議にまで持ち込めるか だな」 須藤はそう言った。大蔵大臣は須藤の派閥の人物なので、そこまで いけば予算は通るだろうと踏んでいた。 緊迫する中、製紙工場が漁民団の主張を受け入れ、工場からの排水 をやめ漁民の補償問題にも応じるという話が入って来た。懸念事項が １つ片付いたと風越はホッと一息ついた。 予算交渉の方も大臣同士の折衝に持ち込まれた。 「須藤さん、ねばったのか」 風越は思わず膝を叩いた。これで予算の承認は確実と思われた。だ が、会議を終えた須藤は憮然としていた。 予算の承認が下りなかったのだ。それどころか、玉木が挙げた公害 ３法案や石油基金には予算がついた。理由は明白で、裏で池内が動い てつぶしたのだ。 須藤から予算不承認の話を聞かされて、風越は思わず怒鳴った。 「あなたはそれでも総理を狙う大物大臣なのですか！」 「最大の理由は、私が総理じゃないことだよ」 須藤は静かに言った。そして丸尾に言った。 「本気で国内産業保護法案を通したいなら、人事に大鉈を振るうべき だ。さもないとまた足をすくわれるよ」 状況は変わりつつあった。若手職員の中には貿易自由化を支持する 層が形成され、勉強会も活発に行われるようになっていたのだ。 翌年の夏、特許庁の長官ポストが空いた。丸尾はすぐさま玉木を後 任に配した。大鉈が振るわれたのだ。 「どうして、どうしてぼくなんですか？」 玉木は絶句した。 話を聞いた風越は驚き丸尾のところに行った。 「どうしてですか、今彼がはずれては公害対策にも支障が出ます」 「すべては国内産業保護法案のためだよ」 丸尾は淡々と言った。池内に取入って、工場再配置計画を潰そうと した玉木を見逃すことはできないと。 そう言われて、風越は何も言い返せなかった。 風越は玉木のところへ行った。 「これで次の事務次官は君で決まりだな、おめでとう」 玉木は穏やかな表情をしていた。しかしすぐ無念さをにじませた。 「僕だって、日本を一流国家にしようとしてきたんだ。だが、お前と 同じ山を登りながら道が違った……」 「……」 「あとは頼むぞ」 玉木はまた穏やかな笑みを浮かべた。 これからは玉木の分の思いも背負っていかなくてはならない、風越 はそう決意を新たにした。 寸 評 次官のポストを争う権力闘争のドラマだとしたらとても面白いん ですが、このドラマはそういうテーマではないですから、今一つ評価 しにくいところです。たぶん今の日本の繁栄を築いた成果が華々しく ラストを飾るんだと思いますが、このままだと風越が事務次官にのぼ りつめる立身出世話になりそうです。玉木が去ったのでそういう色は 薄まるじゃないかと言われるかもしれませんが、まだ片山がいますの で、権力闘争が続いていくのだろうかと考えてしまいます。 執 筆 者 けん() ---------------------------------------------------------------------- 2. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- 先週末２泊３日でキャンプインストラクターの講習会に参加してきました。 １０年ぶりくらいでテント泊をしながら薪を使った火おこしや、ロープワーク、 応急処置の方法などを学びました。最終日に筆記試験と実技試験があって、無 事パスできましたので、キャンプインストラクター資格が取れました。この上 にキャンプディレクターという資格があるそうで、継続して取り組んでいけれ ばと思っています。（けん） ====================================================================== 発行元：ドラマ研究会 e-mail：info@j-drama.tv url ：http://www.j-drama.tv/ ＩＤ ：MM3E195F16414CD このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。 （http://www.mailux.com/) ====================================================================== |