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タイトル:Daily Drama Express 2009/06/28 僕の妹 (最終回)  2009/07/07


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2009/06/28 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル ぼくの妹
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 江上 盟(オダギリジョー)
 江上 颯(長澤まさみ)
 九鬼研次(千原ジュニア)
 桐原里子(ともさかりえ)
 瀬川欣也(田中哲司)
脚  本 池端俊策
主題歌  いきものがかり『ふたり』

あらすじ  最終回 さよなら…妹の結婚

 −− 妹の元から九鬼研次(千原ジュニア)が去ったのは、3日前
だった。妹がどんな心境で暮らしているのか心配だった。様子を見に
来た。妹はボクが九鬼に別れるよう迫ったと思っている。口も聞いて
くれない。


 −− 次の日の朝は様子が違った。

 江上盟(オダギリジョー)が花畑の温室をのぞくと、中は片付いて
いて、妹・江上颯(長澤まさみ)の姿は無かった。


 −− その次の日も、妹は姿を現さなかった。不安だった。

 盟が同僚と患者さんの治療方針について話しているとき、外線電話
が掛かってきた。箱根『龍宮園』に、颯が泊まっている、というのだ。
中から時々鳴き声も聞こえる。従業員が、やっと颯の兄が戸山医大に
勤めていると言うことを聞き出し、電話してきたという。

 −− 旅館は、自殺するのではないかと心配しているのだ。まさか
と言うが、放っておく訳にもいかない。ボクの中にも多少の不安はあ
った。全くどこまでも手の掛かる妹だ。


 旅館にたどり着く盟。すると、庭の方で騒ぎが起きている。

 盟も一緒に見上げると、颯が旅館の屋根に登っている。
 危ないからじっとしていろと言う盟の叫びにも、耳を貸さず、颯は
立ち上がる。

 次の瞬間、颯の姿が消える。
 みんな建物の裏へ回ると、颯が何かを抱えて部屋に戻るところだっ
た。

 みんなのところへ来た颯は、シャツの裾から子猫を捕りだし、この
子猫が下りられなくなって、鳴いていたと言う。

 それは、番頭さんの子猫だった。
 颯ははしごを、貸してくれた庭師に、お礼を言って返す。

 帰ろうとした盟に、颯は泊まって行くよう言う。どうせ2人分、払
ってあるから、と。
 ここは一泊4万円。颯は貯金を全部下ろして、泊まっていると言う。
 自分の分は払うという盟に、颯は、どうせ九鬼さんに座って貰うは
ずだった席だから、と断る。

 九鬼の手術もうまくいったので、温泉に浸かって、オイシイものを
食べれば、良くなるかと思って。
 それを誰かさんのせいで、と颯。
 盟は、兄として妹を幸せにしてくれと言うぐらい、当然だという。

 颯は、病み上がりで弱っている人に、そういうこと、言うかなァ。
どうせここにも颯が自殺しそうだとか言われて、来たんでしょ、と言
う。
 盟は、自分が無神経だった。けど、颯が自殺するとは思わなかった。
颯は強いから、と。

 颯は、そんなに自分は強くないという。
 ここへ来たら、気も晴れるかなと思ったけれど、一人はつまらない。
盟に泊まっていくよう言う。

 盟は帰る、と言う。
 颯は、泊まって、明日早く帰ればいいという。

 颯は、九鬼と一緒に花を作っていけると思ったけれど、それは颯の
独りよがりだった。九鬼は一度も花畑に来なかった。花が心配なら、
一度ぐらい見に来てもいいのに。颯には、男を見る目がなかったのだ、
と言う。

 −− 結局、泊まる羽目になった。

 颯は庭師−−さっきはしごを貸してくれた人−−は、芸術家だと言
う。外国の大使館の庭まで任されるほど、すごい人なのだ、と。
 庭師と花作りには、密接な関係がある。日本にチューリップが輸入
されたときは、チューリップ専門の庭師がいた、と延々と話す。

 颯は、岡山の看護師である英機美(西原亜希)から聞いた。川端医
院を手伝うことにしたんだね。遂に子供の時からの夢を叶えたんだね、
と言う。
 盟が、週二日だけだよ、と言うと、それでも東京の病院で成功して
いるのに、偉いよと颯。

 盟は、自分のマンションで一緒に暮らしてもいいぞと言うが、颯は、
今のアパートの方が花畑に近いからいいと断る。

 颯の夢は、花を沢山作って、安く売ること。ディスカウト・ショッ
プのチェーン店を増やしていってもいいな、と言う。

 −− なんのことはない。ボクはチューリップと庭師の話を朝まで
聞かされることになった。少々くたびれたが、妹は元気になったよう
だ。


 −− それから二日が経った。

 診察室のパソコンの画面に九鬼の名が現れる。

 −− 九鬼が退院後、初めての診察に現れた。

 診察室に入ってくる九鬼。
 盟は「しばらくでした。その後、経過は如何ですか?」と聞く。
 「まあまあです」と九鬼。

 花畑で、花の世話をしている颯。
 盟が電話で、九鬼が来て、今、検査中。1時間後に診察室に戻って
くる。会いたければ、来れば?と誘う。
 だが、颯は行かないと言う。会いたければ九鬼は、ここに来るはず
だ、と。
 九鬼への伝言を聞かれ、颯は、元気でやってくれればいいと言う。

 盟は九鬼に、検査の結果を渡し、良好なので、次回は半年後に来て
くれればいいと言う。
 それだけあれば、田舎で暮らせる、と九鬼。
 九鬼は母親に会った。20年ぶりだった。自分を捨てた母親。苗字
も違うし、別の家庭も持っている。
 だが、今は一人になってしまった。脚も悪くしている。今までどう
でもいいと思っていたけど、これからは母親を助けるかな、と。

 もう、花には興味がないと言うことか?と盟。
 九鬼は、盟に、颯を幸せにできないなら、颯の前から消えろと言わ
れた。颯に花を止めて、食堂を手伝ってくれなんて言えない。颯には、
悪いことをした、と頭を下げる。

 盟は、借金はどうしたと聞く。
 九鬼は、法律のわかる人がいて、民事再生法で元金だけ返せばいい
ことになった。それなら、食堂をやりながらでも返していける、と言
う。

 颯には、何か?と聞くと、颯には借金がある。それも感謝を込めて
返していく。
 こんなおだやかな気持ちにさせてくれたのは、盟のおかげだと言う。
 盟は、自分では無く、颯のおかげだという。


 2ヶ月後、岡山。
 すっかり、川端委員の患者さん達にとけ込んでいる盟。

 −− 2ヶ月が経った。ボクは週二日、土曜と日曜、川端医院に通
い始めた。


 −− ここにいると、時間がゆっくりと流れていく。ボクがこのお
じいさんを癒しているのか、このおじいさんにボクが癒されているの
か、ここでの暮らしは心地よかった。

 診察中の盟に、颯から緊急の電話が入る。
 やむなく出る盟。

 −− その心地よさをかき乱すのが妹だった。

 颯の用件は、好きな人ができた。結婚するかもしれない。明日、そ
の人に会って、と言う。

 驚く盟。慌てた余り、物を落とし、手をぶつけてしまう。


 −− ボクは、妹の結婚相手という男に会わされることになった。
昨日の直撃を受けた左手の人差し指は、見事に骨折していて、気分は
最悪だった。

 築山丈夫−−ガーデン・プランナー。箱根のホテルで会った人だ。
 海の見えるホテルのレストランで、2人に会う盟。築山と盟は、名
刺交換する。
 築山は、盟のことはかねがね颯から聞いているという。

 築山は、颯とは仕事を通しても、人生でも一緒に生きていきたいと
思った。
 結婚を急いでいるのは、二週間後には、カリフォルニアの食品会社
社長から、迎賓館を造りたいのでと、渡米の前に、指揮だけでも挙げ
たいと、巻き舌の英単語混じりに説明する築山。

 築山の携帯が鳴る。母親からのお茶会の相談のようだ。

 颯が盟に熱心に、築山はいい人だという。今まで会った中で、一番
努力家で、一番夢を持っていて、と。
 花畑をどうするのだと聞くと、颯は、花を作っている仲間の岩井さ
んに託していく。アメリカにはそのため、少し遅れていく。それから
は、半年に一度ぐらい戻ってきて様子を見る。
 築山の庭で、颯の花がどう咲くか見たいと見たいと思うと言う。
 そして、盟の意見を聞く。
 盟は、自分が言えるのは、もっとよく考えろと言うことだけだ。い
くらなんでも、付き合って早すぎるだろう、と。
 颯は、必死に、築山はいい人だし、築山の両親にも挨拶し、いいだ
ろうと言われた、と言う。

 盟は、それなら自分に聞くことはないだろう。颯の好きにしろ。骨
折した指が痛いから帰る、と席を立っていく。

 −− ボクは妹の話をもっと聞くべきだったかもしれない。でも、
指が痛かった。この痛みがボクを短気にさせた。


 盟の指を見た小高教授(山田明郷)は、それじゃオペはできないな、
と言う。

 −− 右手だけではオペはできない。ボクは二週間休みを取った。
川端医院を集中してやってみようと思った。旅支度は妙に楽しかった。

 その時、颯から盟に電話。今、貸衣装屋に、築山と彼の母親と一緒
に来ている。ウェディング・ドレスをどれにするか、迷っているとい
う。
 そんなの自分で決めろ、と言うと、全部迷っている、と颯。

 仕方なく、貸衣装屋へ行く盟。
 もう築山と母親は帰っていった。
 颯が一人残っていた。颯は築山の母親はこの地味なドレスにしろと
言い、築山もそれがいいと言った。
 築山は母親の言うとおりで、颯の意見なんて聞かない。なんでもそ
うなのだ。
 普通、結婚といえば、双方の親に紹介があるべきなのに、挨拶に行
ったら、結婚しなさいって、盟の意見なんて聞かなく進めていた、と。

 盟は、自分のことは気にしなくていいと言うが、颯は、盟は自分を
今まで育ててくれた、お父さん代わりなので、こんな自分が今までま
っすぐ生きてこられたのは、盟のおかげ。だから、結婚式には盟も出
て欲しい。あの時、盟は帰ってしまった、と言う。
 盟は、あの時は指が痛かったから、と言う。

 颯は、九鬼と別れて寂しかったから、誰かと一緒にいたかっただけ
なのかな。築山さんと、手っ取り早く結婚したかっただけなのかなぁ、
と言う。

 盟は、迷うものなのだという。自分だって、大学病院で、肩で風を
切って歩いていくかね川端医院で、きれいな星空を眺めて行くのか迷
っている。難しい病気と一生闘っていくなら東京の病院だし、田舎か
ら出てきたから、田舎へ戻る、というのもある。
 迷うなら、カリフォルニアから戻ってきてからでもいいし、子供が
大きくなってからでもいい。お互い、爺さん、婆さんになっても、相
談に乗るぞ、と言う。

 盟は、その颯がいいと思っているウェディング・ドレスを着てみろ、
と言う。
 颯は、この二つで迷っている。盟に決めて、と。
 盟が片方を指すと、それを颯は着てみる。

 −− その時、ボクは昔のことを思い出した。妹は勘のいい、目端
の利く子だったが、肝心なときは迷った。そういうとき、必ずボクを
探し、ボクに尋ねた。
    妹はその日、小学校の音楽発表会だった。どっちの髪留めを
付けるか迷っていたのだ。その日ボクは思った。これから妹に行事が
ある度に、ボクは一生、妹の髪留めを決めなければならないのだ、と。
それが兄妹なのだと。

 颯のウェディング・ドレス着用ができて、盟に見せる。
 盟は涙ぐむ。
 颯に聞かれ、父親のことを思い出した。颯の花嫁姿を一番見たかっ
ただろうな、と。
 颯は、盟にさえ見て貰えば、いいのだ。自分は盟に育てて貰ったの
だから。今までありがとう、と言う。

 盟は、颯こそ自分を育ててくれた。柿の実を取って、それを売り、
参考書を買ってくれて、医学部へ入れてくれたのだ。こちらこそ、あ
りがとうと挨拶する。

 颯は、家族写真を撮ろう、と言い出す。お嫁に行く前に、撮るでし
ょ、と。
 盟は、古風なことを言うな、と言いながらも応じる。かなり親権に
服を整え、写真に収まる。

 −− ボクは一瞬、花嫁の父親の気分だった。このまま妹が結婚す
れば、それはそれでよかった。ボクは長い間、この瞬間を待っていた
のだ。


 川端医院で診察を続ける盟。

 −− それから一週間が経った。

 颯は、花畑の温室で、芽を出したビニールの鉢を、嬉しそうに見る。

 また、診察中に颯から電話が掛かってきて、出る盟。
 颯は、築山との結婚をキャンセルした。当分、恋に振り回されるの
は止めにして、盟のようにしっかりと仕事をすることにした、と言う。

 −− そんなことを言っても、またすぐ電話してきて、新しい彼氏
に会って欲しいと言うに決まっている。雀百まで、妹の恋愛病は治り
っこない。それはそれでいい。兄としては、妹が無事お嫁に行くまで、
遠くから見守るだけだ。
    あと一週間で、ボクの休暇も終わる。そうしたら再び東京だ。
行ったり来たりが、当分続く。人生は旅だ。ボクも妹もまだまだ長い
旅が続く。そう思う。


寸  評  なんとはなく、元に戻ったという感じのドラマでしたね。颯が九
鬼と一緒に暮らしていくのかと思ったら、結局一人に戻ってしまった
し。
 颯が、お金至上主義のホステス稼業から足を洗って、地に足が着い
た職業に変わったということでしょうか。
 盟の岡山通いはいつまで続くのでしょうか。
 盟の手技が本当に優秀なのであれば、東京で、難しいオペに専念す
べきだと思うんですよね。診療所は、開業医の連携でも保てるでしょ
うし、盟自身にしても、もっと年を取って、執刀ができなくなってか
らでもいいのではないでしょうか?
 義侠心だけでは身体が持たない年齢になっていくのではないでしょ
うか。
 人間の疲労は、移動時間だけでなく、移動距離にも比例するといい
ます。休むべき土日に毎週移動していては、平日のオペにも疲労を持
ち込み、ミスを誘発するのではないでしょうか。
 それに、東京を離れていては、自分が執刀した患者が土日に急変し
た場合にも、対応がでません。
 颯の選択はよかったけれども、盟の選択は間違いでは?と思います。

 里子殺害のサスペンスを追うでもなく、九鬼の不気味な存在と闘う
でもなく、題名通りの淡々とした、妹を思う兄の気持ちが、妹、兄、
それぞれの状況に応じて語られているドラマでした。
 ところで、盟は春奈を振りました。機美と結婚するのかしら?

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 皆様、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 遅くなってしまいましたが、書き終わり、無事配信することができました。

 なお、去年の『猟奇的な彼女』につきましては、一年以上経ってしまったこ
と、壊れたレコーダーの録画内容の抽出に成功しないと続きが書けないことな
どから、配信は中止し、書庫での公開のみとさせていただこうと思います。
 書き上がりましたら、順次、書庫にアップしていきます。

 いよいよ、今週から夏ドラマが始まりますが、また、よろしくお願いします。
  残念ながら、『救命病棟24時』は、まだ開始日が未定ですね。。。(鈴
木)

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発行元:ドラマ研究会
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(http://www.mailux.com/)
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