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タイトル:Daily Drama Express 2009/06/05 スマイル (8)  2009/06/09


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2009/06/05 (Fri) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.金曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 金曜日の連続ドラマ
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タイトル スマイル
局  名 TBS系
放映日時 金曜22時
キャスト 早川ビト(松本 潤)
 三島 花(新垣結衣)
 町村しおり(小池栄子)
 金太 (河井金太)(徳山秀典)
 ブル (風間健児)(鈴之助)
 古瀬刑事(北見敏之)
 高柳刑事(池内博之)
 林 誠司(小栗 旬)
 柏木啓介(勝村政信)
 町村宗助(前田 吟)
 町村みどり(いしだあゆみ)
 伊東一馬(中井貴一)
脚  本 宅間孝行
主題歌  椎名林檎 『 ありあまる富 』

あらすじ 第8話「本当の笑顔を取り戻す戦い」

 花(新垣結衣)は意識を回復すると、すぐビト(松本潤)が目に入
って来た。無事な様子なので花はホッとしてほほ笑んだ。だがビトは
呆然と立ち尽くし憔悴していた。
「どうしよう……殺しちゃった……」
 花は林が倒れて死んでいるのに気づいた。ビトが殺したことを察し
た花は倒れこむビトを介抱し、しっかりと手を握った。

 ビトと花は警察の目を逃れるようにひっそりと外に出た。
「最後に、一緒にどうしても行きたい場所がある」
 少し落ち着いたビトがそう言った。花はただ静かに頷いた。

 ビトが行こうとしたところは、昔少しの間だけ住んだ町だった。な
ぜ行きたいところなのかと言うと、そこはつらい思いばかりしてきた
ビトにとっていい思い出だけがあった場所だった。電車での移動中、
ビトは黙り込んでいた。花は手を横にふった。
「サイゴジャナイヨ」
 ビトは最後にと言ったけど、そんなことないと花は伝えてきた。

 目的の町の駅に着くと、花の携帯に伊東(中井貴一)から電話がか
ってきた。ビトはためらいつつも出た。
「ビト、どうした?大丈夫か?」
 伊東はそう尋ねたが、ビトは「ごめんなさい、先生、ごめんなさい」
と泣きながら繰り返すばかりだった。

 ビトと花は目的の場所へ急いだ。
「本当にごめん、こんなことに巻き込んじゃって」
 ビトは花に謝った。
「アリガトウ」
 花はにっこりした。
「なんで?」
 すると花はメモに書いた。「助けてくれたんでしょ、あたしを守っ
てくれたんだよ」。
「……」
「ダカラコンドハアタシガマモッテアゲル。ネッ」

 ビトが行こうとしていたところは、伊豆の町だった。昔住んでたプ
レハブ小屋の近くの高台はビトにとって特別な場所だった。もうすで
に真夜中になっていたので、ビトと花はそのままその高台で休んだ。
「なんで、なんでこんなことになってしまったのだろう?」
 ビトは真っ暗やみの中で思わずつぶやいた。

 翌朝ビトと花が目を覚ますと目の前に朝日を浴びた富士山が穏やか
に広がっていた。ビトが見たかったのはこれだった。
「アリガトウ、ヤクソクマモッテクレテ」
 花は笑顔を見せた。以前ビトと一緒に富士山を見たいと言ってたの
を守ってくれたと思ったのだった。そんな花を見てビトは自首する決
意を固めた。
「ありがとう。きちんと罪を償うよ」
 どちらがというわけでなく、ビトと花はそっと抱き合った。

 ビトと花は近くの旅館で電話を借りて、伊東に電話し、自首すると
告げた。
「わかった。1人で行くな。俺も一緒に行くから」
 ビトは伊東の指示に従うことにした。だが、旅館内はパニックにな
っていた。ちょうどテレビでビトが人を殺して指名手配されているニ
ュースが流れていたのだ。旅館側は警察に通報し、近くにいた古瀬
(北見敏之)も駆けつけて騒然となっていたのだ。

 伊東は到着すると、古瀬を制止した。
「ビトは自首すると言っている。俺が行く」
 伊東は旅館に入り、宿泊客と従業員を外に出させた。
「ビト、一緒に行こう」
 だがビトは不安そうな顔をしていた。古瀬を怖がっているらしい。
「大丈夫、俺がいる」
 伊東はにっこりとした。

 そのとき、ガラスが割れる音がした。宿泊客と従業員の身柄の確保
ができたことで、古瀬が機動隊を突入させたのだ。ビトは有無を言わ
さず逮捕、連行された。伊東はやめろと叫んだが、どうにもならなか
った。

 3か月の月日が流れ、9月になった。ビトの裁判が始まった。弁護
士として伊東が付くことになった。検察側の証人として、外国人に偏
見を持つ古瀬が出てくる。裁判が始まる直前、伊東はビトを訪ねた。

 伊東は昔ある女性と結婚しようとして断られた過去があった。断ら
れた理由は伊東が在日コリアンだったからだという。伊東のショック
は大きく、それまでずっと朝鮮名を名乗っていたが、それを機に帰化
して日本名に変えた。その方がいろいろな煩わしいことから解放され
るだろうと。

 だが、それは負い目になって残り続けた。だからビトが現実を受け
入れ、笑っていく姿を見て、最初は恥ずかしさを覚え、関わりたくな
かった。でも今は違う、自分の人生、誇りを持って堂々と生きていこ
うと思うと。
「お前の笑顔がそう思わせてくれたんだ。これはお前だけじゃない、
俺にとっても戦いの始まりなんだ」
 伊東は並々ならぬ決意を見せた。

 ビトの裁判は裁判員制度によって行われることになり、6人の裁判
員が参加した。

 ビトは伊東の指示でスーツ姿で法廷に現れた。少しでも心象をよく
見せるための手段だった。傍聴席にはみどり(いしだあゆみ)、花、
ブル(鈴之助)、金太(徳山秀典)の姿もあった。みな笑顔を見せ、
ビトを励ました。

 ビトと伊東にとって運命の戦いが始まった。


寸  評  伊東は裁判に相当な意気込みを持っていますが、無罪を勝ち取る
ことができると踏んでいるのでしょうか。無実の罪を着せられている
のならともかく、ビトが殺人を犯したのは事実ですので、ビトに落ち
度がないと主張するのはちょっと強引な気がします。外国人に対する
差別問題というテーマが薄れている気がします。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 次回は裁判員制度で描くみたいですが、制度普及を狙ってのものでしょうか。
自分自身が法廷で被告人を裁くと言うのはイメージが今一つつかないだけに、
どんな風な形で参加するのかをドラマとはいえ見ることができるのは楽しみで
す。(けん)

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