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タイトル:Daily Drama Express 2009/05/22 名探偵の掟 (6)  2009/06/01


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2009/05/22 (Fri) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.金曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 金曜日の連続ドラマ
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タイトル 名探偵の掟
局  名 テレビ朝日系
放映日時 土曜23時15分
キャスト 天下一大五郎(松田翔太)
 藤井茉奈(香椎由宇)
 森山瑞希(ちすん)
 植松慶太(入江甚儀)
 大河原番三(木村祐一)
原  作 東野圭吾『名探偵の掟』
脚  本 大石哲也ほか
主題歌  馬場俊英『ファイティングポーズの詩(うた)』

あらすじ  第6回 殺すなら今!? 〜童謡殺人〜

 古今東西、本格ミステリーには、話を盛り上げるための御約束があ
るのをご存知だろうか。
 主人公の名探偵は、華麗に登場し、鮮やかに事件を解決しなければ
ならない。
 脇役の刑事はとぼけた役でなければならない。
 女性刑事は名探偵に恋しなければならない。
 これはそんな数々の掟に縛られた推理小説の中のお話である。


 テレビ太陽。
 屋上の神社に柏手を打ち、今日一日も平和でありますようにと祈る
警備員。

 歩き出した警備員は、何かに躓いて倒れる。
 躓いたものは、男の死体。頸に縄が巻かれている。


 捜査に訪れる脇役の刑事・大河原番三(木村祐一)、新人刑事・藤
井茉奈(香椎由宇)、婦警の森山瑞希(ちすん)。
 亡くなったのはドラマ部のプロデューサー。
 死因は見ての通りの絞殺。死亡推定時刻は深夜三時前後。
 死体は口にまんじゅうをくわえている。お供え物のまんじゅうを盗
み食いしたのか?

 警備員は、発見したときは、口には何もくわえていなかったと力説
する。
 大河原は、まんじゅうが空を飛んで被害者の口に入ったのか?と言
う。
 茉莉は、素直に誰かが死体の口にまんじゅうを入れたと考えるのが
自然だろうと言う。

 茉莉は今回は警備が厳重なテレビ局。名探偵・天下一大五郎(松田
翔太)もやって来られないだろう、と言う。
 わざとらしく、「この事件だけは、オレの手におえないや」とお手
上げをする大河原。

 その時テレビを見ると、天下一が太陽テレビで『街で見つけたイケ
メン』ということで紹介されていた。

 そのままテレビクルーを引き連れて、テレビ局の廊下を自転車で走
っている、天下一。

 情報番組のディレクター・鴨居涼子が、このまま天下一に密着取材
したいと言って、カメラを回している。

 涼子は、いつも怒られてばかり。UFOや地底人を追いかけている
ので。
 今回、天下一が犯人を捕まえるところを撮れれば、ゴールデンで放
送して貰える、と言う。

 その途中ですれ違ったドラマ部のチーフプロデューサー・蛸田八郎
は、天下一を新人のお笑い芸人と思っている。

 大河原が今日の午前3時頃どこにいたか問うと、仕事をしていたと
言う。
 そんな時間に?と驚く大河原と天下一に、仕事が忙しくて、と蛸田。

 ドラマ部のフロアに入った蛸田は、同じくドラマ部のチーフプロデ
ューサー・魚沢ひれ子に、また新人の時から育てた俳優を引き抜いた
と文句を言われる。激しい言い争いをする2人。
 茉莉は、こんな人たちが作っているドラマを見ているの!?と嫌悪
感をあらわにする。

 そこに淡島という人物が現れる。
 淡島は、15年前からテレビ太陽に出入りしているプロダクション
の人間。
 蛸田とひれ子の確執を説明する。
 蛸田はフランス風のドラマを作り、ひれ子はトレンディードラマを
作る。
 そこに今度、どちらかがドラマ部の部長に抜擢されるという話が起
こり、2人の確執はいやが上にも高まっている、と言う。

 そこにまた殺人事件があったとの知らせ。
 殺されたのは女子アナの海老原ウニ子。女子アナといっても、最近
は若い女子アナに押されて、めったにテレビには出ていない。
 ウニ子の死体には、掛け布団が掛けられていた。

 なんの意味があるのかみんなが頭をひねっていると、警備員が思い
出す。このテレビ局の童歌になぞらえて殺されている、と言う。

 涼子が、その童歌が収録されたビデオテープを探し出してきて、再
生する。
 中でその当時のアナウンサー・カトリーヌが振り袖を着て、踊りな
がら歌っている。
 歌詞は十人の童がいたが、一人の童がまんじゅうを喉に詰まらせ、
亡くなって、九人の童となった。
 九人の童が夜更かしをした。一人の童が寝過ごして、八人の童にな
った。

 でも、その後はテープの音声が乱れて、歌詞が聞き取れない。
 涼子がねこの童歌の説明をする。テレビ太陽3代目社長が、社員は
家族のようなものだと考え、社員の親睦のため作った。40年前のこ
とだった。
 だが、あまりに評判が悪く、それを苦にした社長は、翌年自殺して
しまった。
 そのあと、社長の歌を批判した社員が次々と亡くなり、呪われた歌
になったという。

 画面に向かって十字を切る天下一。手を合わせて祈る大河原。あき
れる茉莉。

 舞台裏で、童謡殺人について語る大河原と天下一。
 童謡殺人はおどろおどろしい雰囲気を醸し出すが、一方、昭和の初
めっぽいイメージになってしまうので、諸刃の剣。
 心当たりのある人にとっては、歌詞によって次は自分が殺されると
いう恐怖感を味あわせることができる。

 天下一は、問題は、この童謡が10番まであること。10人も殺さ
れるのを待っているなんて、無能だと思われてしまう、と言う。
 大河原は、現実世界ではあり得ないことだが、本格推理小説では、
その連続殺人事件を名探偵がズバッと解いてみせるのが、見せ場じゃ
ないか、となだめる。

 茉莉は、あと8人も殺されるのを待っていることはできない。自分
一人でも、犯人を捜すと出て行く。
 KYな女やなと大河原。


 涼子がカトリーヌ本人を連れてくる。
 車いすのカトリーヌは、立ち上がると三番の歌詞を歌い始める。
 八人の童、一人が芝生で転んで7人になったと歌う。

 大河原と天下一は、ここにもKY女がいたとあきれる。

 でも、カトリーヌは、4番以降の歌詞を思い出せず、ホッと胸をな
で下ろす天下一と大河原。

 殺されたウニ子を恨んでいた人がいないか聞く天下一。でも、後輩
の女子アナ達は、ウニ子についていいことばかり言う。

 涼子が、カメラを止めるので、天下一のために、本当のことを教え
てください、と言う。
 すると途端に、『ウニ子』と呼び捨てにして、当てこすりを言い始
める女子アナ達。
 ぞっとする天下一と大河原。

 聞いてみると、ウニ子は自分にドラマのオファーが来たと喜んでい
たが、実は違うアナウンサーにだった。
 ウニ子はね学生時代、演劇部でブイブイ言わせていたので、乗り気
だったのだ。ひれ子はウニ子に、とうに旬を過ぎたアナウンサーに、
オファーがあるわけがないと言った。
 ウニ子はひれ子のドラマはつまらないと言い返し、2人は犬猿の仲
に。
 その聞き込みの場に、茉莉もいる。天下一に任せていたら、10人
殺されるまで、事件は解決しないんでしょ、と。

 天下一がひれ子に、本日の午前9時頃、どこにいたか聞く。
 ウニ子が殺されたときのアリバイ調べね。その時ならホテルで打ち
合わせをしていたわと答えると、天下一に色目を使う。
 萎縮してしまう天下一。

 天下一は茉莉にひれ子のアリバイ調べを依頼する。

 スタッフたちは、天下一は本当に大丈夫かとひそひそ話す。
 涼子一人が天下一の肩を持つ。この事件を解決すると言ってくれた
のは、天下一だけだ、と。

 テレビ太陽のニュースの時間。
 脚本家の浜岡栗子が首を折って亡くなっていたと報じられる。

 そこにカトリーヌが現れ、八人の童、芝で転んで、一人の童、首を
折る、と歌う。

 瑞希が駆け込んできて、器材室で大磯綱彦、ドラマ専門のカメラマ
ンが近くにあった斧で頭を割られて殺されていたと言う。

 カトリーヌは、七人の童、薪を割る。一人の童、斧で頭を割ると歌
う。
 でも、その続きは思い出せない。

 蛸田には、貝本が殺されたときのアリバイがあり、ひれ子には、ウ
ニ子が殺されたとき、ホテルで打ち合わせをしていたとのアリバイが
ある。2人には殺せない。お手上げだ、と大河原。

 蛸田は、自分が育てた栗子が亡くなったと嘆く。
 でもひれ子は、カメラマンが亡くなっても気にしていない。もうい
い加減年だから、早く若いカメラマンに変えたかったところだったと
言う。
 冷淡だとひれ子を非難する蛸田。


 エレベータに乗り込む営業部の港川水一郎。
 続いて乗り込んできた人物が、港川にナイフを突きつける。

 テレビ太陽のニュースの時間。港川が亡くなったと報道される。

 カトリーヌは茉莉に、あの童謡の振り付けを踊るよう言う。あの振
り付けに意味があるような気がする。踊りを見たら、歌詞を思い出す
かもしれないという。

 カトリーヌは茉莉に、指の先まで心を込めてきちんと踊るよう言う。


 瑞希が大河原に、視聴率の一覧を見せる。
 天下一が出た回は、3.2%。
 瑞希は、こんなものを見たら、天下一は引きこもってしまう、と言
う。
 数字の前に『1』を書き足す大河原。

 天下一は初めて出た時は6%だったから、倍増。このままいけば、
紅白を超えてしまうと言う。

 順調に殺人事件は、6人目、7人目、8人目と発生し、それに反比
例して、視聴率は下がり続けている。

 9人目の犠牲者が出る。
 それは涼子の友達だった。涼子は天下一のことを信じていたけれど、
役に立たないじゃないか。でも、それでも事件を解決すると言った天
下一を涼子は信じなければならなのか、と言う。

 天下一への講義の手紙が段ボール箱一杯届く。

 大河原は9人まで来たじゃないか。掟のために、あと1人の辛抱だ、
と言う。

 天下一は、掟は守るべきであると同時に、破るものだと言う。事件
を解決する、と言う。


 遂にカトリーヌと茉莉は、10番までの歌詞を完成させる。
 一人の童が嫁に行き、誰もいなくなったという内容。

 茉莉が10番の歌詞が分かりましたと言うと、集まっていたテレビ
局の人たちが、一斉に書き写す。


 天下一が、控え室でシェービングクリームを塗り、ひげを剃ってい
る。

 そこに植松慶太(入江甚儀)が入ってくる。ドラマのちょい役で、
と。
 台本は『ガリレオ容疑者Xの絆』。
 天下一は、テレビ局は、原作の人気に便乗しすぎだと怒る。
 そして、『便乗.....』と気付く。
 慶太のおかげだと、慶太を抱きしめる天下一。


 ひれ子のドラマが視聴率32%を取り、表彰される。みんなひれ子
を称えるが、蛸田だけが、隅でふて腐れている。

 天下一に蛸田は、ひれ子に先を越されるぐらいなら、テレビ太陽を
辞めて、好きな映画でも撮るかな、と言う。
 この時代に会社を辞めるのは、リスクがあるのでは?と言うと、蛸
田は最初、資料室で地味に資料整理をしていた。そこからはい上がっ
て、今の地位にまで昇った。だからもういいのだと言う。


 夜遅く、ドラマ部を出るひれ子。
 すると階段から突き落とされそうになる。
 だが、逆にひれ子がその人物を投げ飛ばす。

 ひれ子と見えたのは、大河原の変装だった。
 あかりがつくと、そこには天下一や茉莉、瑞希たちがいる。

 天下一が推理を披露する。

 第一の貝本を絞殺したのはひれ子。
 でも、ひれ子にはウニ子が殺されたときのアリバイがあるではない
かとの指摘に、ウニ子を殺したのは蛸田だ、と天下一。

 資料整理をしていた蛸田は、皆が忘れてしまっていたあの童歌を覚
えていた。そこで連続殺人に見せかけるために、貝本の口にまんじゅ
うを突っ込み、ウニ子の死体には、布団を掛けた。

 次の栗子を殺したのはひれ子。栗子の死体のそばに、いつもひれ子
が携帯している口臭予防のタブレットが落ちていた。
 カメラマンを殺したのは蛸田。
 港川を殺したのはひれ子。

 そうやって2人は交互に殺していった。
 動機は、2人の出世争い。
 蛸田は、不倫を知って脅してきた者を次々と殺していった。
 ひれ子は、自分を批判する者を、殺していった。

 でも、殺人を犯しているのが2人だけで良かった。そうでなければ、
10番目の殺人については、防げなかっただろう、と言う。

 涼子は、天下一のことを和違ったことを詫びる。
 天下一は、自分のドキュメンタリーが、高視聴率だといいですね、
と言って、テレビ太陽を出る。


 天下一は、茉莉の童歌の踊りを、携帯に録画していた。
 茉莉はその録画を消そうとする。


 その頃、テレビ太陽でニュースを読んでいるカトリーヌ。
 テレビ太陽局内では、その頃、13体の死体が見つかっていた。事
務員、アナウンサー、警備員と職種はバラバラ。
 でも、奇妙なのは、その全部が、ウェディング・ドレスを着ていた
ことと言う。


寸  評  今まで、茉莉や瑞希が加わっていること以外は、結構原作通りだ
ったのに(先週の後半の追加されたストーリーってのは別途あります
が)、今週、どうしてこんなに舞台や設定を変えてしまったのでしょ
うか?
 でも、人物の名前と童歌については、変えていないんですよね。こ
れが、名前と歌詞に関係があれば納得なのですが。

 もともとは、島で起こる殺人だったので、みんな魚介類、漁業、海
関係の名前だったんですよね。
 それを、どうしてテレビ局にしたのでしょうか。
 テレビ局にしてしまえば、制作費が安く済む、ということでしょう
か?
 それと原作の方が、より、殺人の動機も納得しやすかったですね。
 今回設定を変えてしまったので、出世のために、殺人をするか?と
いうのが、ちょっと。
 原作の方はまだ読んでいらっしゃらない方のために、動機を書けま
せんが。。。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 東野圭吾の最新刊『パラドックス13』を借りました。月曜日には返さなけ
ればならないのですが、美容院での施術中、読み続けていて、あともう少しで
終わるところまでたどり着くことができました。
 東野圭吾の作品は、バラエティーに富んでいますね。
 どの作品も楽しめます。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
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