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タイトル:Daily Drama Express 2009/05/15 名探偵の掟 (5)  2009/05/21


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2009/05/15 (Fri) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.金曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 金曜日の連続ドラマ
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タイトル 名探偵の掟
局  名 テレビ朝日系
放映日時 土曜23時15分
キャスト 天下一大五郎(松田翔太)
 藤井茉奈(香椎由宇)
 森山瑞希(ちすん)
 植松慶太(入江甚儀)
 大河原番三(木村祐一)
原  作 東野圭吾『名探偵の掟』
脚  本 大石哲也ほか
主題歌  馬場俊英『ファイティングポーズの詩(うた)』

あらすじ  第5話 時刻表殺人!?

 古今東西、本格ミステリーには、話を盛り上げるための御約束があ
るのをご存知だろうか。
 主人公の名探偵は、華麗に登場し、鮮やかに事件を解決しなければ
ならない。
 脇役の刑事はとぼけた役でなければならない。
 女性刑事は名探偵に恋しなければならない。
 これはそんな数々の掟に縛られた推理小説の中のお話である。

 第5章 アリバイ宣言

 『軽井沢OL殺人事件捜査本部』と書かれた部屋に重々しく入る脇
役の刑事・大河原番三(木村祐一)。

 婦警の森山瑞希(ちすん)が事件の説明をする。
 被害者は古井カブ子。AB電機・資材部に勤める古株OL。
 泊まっていたのは軽井沢ロイヤルガーデン・ホテル。15時にチェ
ック・インしている。だが、連れがいた形跡は無く、残されていた毛
髪もカブ子のもののみ。
 ただ、トイレの便座が上がっていたのが男が来ていた可能性を残し
ている。
 発見したのはホテルのボーイ。首に絞めたあとがある。
 死亡推定時刻は、5月10日日曜日16時から19時の間。

 大河原に質問がある人と問われて、新人刑事・藤井茉奈(香椎由宇)
が質問する。どうして警視庁の我々が長野県の軽井沢の事件を調べな
ければならないのか、と。
 大河原は、この署は、『警視庁広域捜査署』だからだ、と答える。

 捜査会議に名探偵・天下一大五郎(松田翔太)が紛れ込んでいる。
ちょっと近くに用があって.....と。
 本当は暇なんでしょ、と突っ込む茉奈。
 天下一は、部屋を出て行く。

 署内をうろついている天下一。実は天下一は、方向音痴だったのだ。
 天下一は大河原に、今回の事件はパス、と言う。密室の次に嫌いな
『アレ』だからだ、と。
 それに自分には、閉ざされた屋敷で謎の大富豪が殺されたとか、奇
人変人ばかりが住んでいる街で連続殺人事件が起きるとかの、クラシ
カルな事件が合っていて、オシャレなホテルは似合わないと言う。

 やっと署の外へ出た天下一が、悲鳴を上げる。愛用の自転車のサド
ルがキャベツに化けている。
 何事かと出てきた茉奈に、サドルを返せ、と言う。自転車にサドル
が必要なように、事件には自分が必要ってことですか。事件解決した
ら、サドル返してください、と言う。
 自分はやっていないと言う茉奈の言葉を聞いていない。


 AB電機へ行き、関係者に話を聞く。
 カブ子の昔の男・只野一郎は、その夜、テレビゲームをやっていた
という。一緒にいたのは妻だけ。
 大河原は、身内の証言じゃアリバイにならない。
 大河原は、只野にはアリバイ無し、とメモする。

 天下一は、『あの宣言』が出たら呼んでくれと言って、姿をくらま
す。

 次の容疑者のところへ向かう、大河原、茉奈、瑞希。
 容疑者の名前は蟻場耕作。
 蟻場は会社の機密情報をライバル社に横流しし、賄賂を貰っている
という噂がある。証拠は見つかっていないがと説明する。

 蟻場に話を聞くと、カブ子については、名前を知っている程度。そ
の日の夜は大阪に出張で行っていたという。
 21時に新大阪のホテルにチェックインした。フロントマンが顔を
覚えているはずだという。

 16時23分軽井沢発の長野新幹線に乗って、17時32分東京着。
17時40分東京発の東海道新幹線に乗って、20時16分に新大阪
に着けば、余裕で、21時にチェックインできるとお思いでしょう、
と蟻場。
 でも、休日出勤していて、東京の会社を16時に出た。会社を出る
とき、守衛に挨拶したので覚えているだろう。
 ということは、16時24分東京発の長野新幹線に乗って、17時
27分軽井沢着。
 カブ子を殺して戻ってくるのに、1時間掛かったとして、18時
40分軽井沢発の長野新幹線に乗って、19時52分東京着。
 20時丁度東京発の東海道新幹線に乗って、22時36分新大阪着。
すなわち、21時にはチェックインできない。

 そこに天下一が来て、ひどいじゃないですか、と抗議する。愛車の
ペダルがレンコンに変わっていたというのだ。
 変えたのは大河原だろう。穴だらけの推理で、大河原とレンコンは
一緒だと言い、天下一と大河原は言い争いをする。
 茉奈は2人の言い争いを止め、蟻場のアリバイ成立ですね、と言う。

 3人は舞台裏へ移る。
 とうとう出ましたね、と言う大河原と天下一。
 天下一は、イヤだとごねる。
 大河原が天下一は、犯人捜しや動機探しの醍醐味のない事件はいや
なのだと補足する。

 天下一は、ふんなに時刻や列車名を正確に覚えて生活している人な
んていない。アリバイ工作をしましたと言っているようなものだ、と。

 茉奈が、単に天下一に事件を解く能力が足らないだけじゃない?と
言い、天下一と言い争いになる。

 3人が元の場所に戻ると、忙しいと言っていた蟻場がまだそこにい
た。


 時刻表をめくっている大河原。
 茉奈は、そんなの携帯で調べれば、一発ですよ、と言う。
 天下一は、そんな何時何分に、どこで何に乗り継いでなんて見てい
る人は興味ないんだ、と言う。
 じゃあ、なんのためにときく大河原に、視聴者は、旅行気分を味わ
い、ついでにご当地グルメも満喫できるからだ、と天下一。
 じゃあ、旅に出ろ、と大河原。

 京都から大河原に電話する天下一。
 なんでそんなところにいるんだと怒る大河原に、東京から大阪に行
く途中で、京都に途中下車するのって、自然な流れでしょ。連れが来
たいって言うし、と天下一。
 早く大阪へ行け、と大河原。


 蟻場の様子を見ている大河原と瑞希。
 瑞希が、蟻場が会っているのが、賄賂の相手。ばれてないと思って、
会っているんだと言う。


 次に天下一は大阪から茉奈に電話する。
 ホテルのフロントマンが21時に蟻場がチェックインしたことを覚
えていたという。そして、自分には大阪のテイストは合わない、と天
下一。

 天下一と一緒に旅をしている植松慶太(入江甚儀)は、どこへ行っ
てもモテまくっている。

 天下一は、軽井沢にも行ってみた。
 日本海回りも検討するが、いい時刻の列車は無い。


 会社を出てくる蟻場の前に現れる天下一。
 自家用ジェットとか?と問われ、そんなもの、持っていませんよ、
と蟻場。
 そして天下一に、自分の時刻表トリックを解いて欲しい。名探偵な
んでしょ、とたたみかける。

 そこに大河原と茉奈が来て、自動車で走ってみたけど無理だった、
と言う。
 そうでしょ、と我が意を得たりという感じの蟻場。軽井沢から高速
に乗るまでが時間が掛かるのだ、と。

 共犯者とか?と茉奈。
 大河原は、そんなものがあったら、ストーリーが成り立たない。も
ちろん警察は、全員を調べたが、蟻場の単独犯だ、と言う。
 理由は『刑事の勘』。
 なんと天下一まで、『刑事の勘』を支持する。

 天下一は大河原に、今度は自分の愛車のハンドルが長ネギに変わっ
ていたと文句を言う。

 天下一は蟻場を無視する。
 茉奈が、天下一はすごく繊細。何かプライドを傷つけるようなこと
を言ってしまったのでは無いかという。

 急に天下一のご機嫌取りをする蟻場。
 茉奈がどうして?と聞くと、大河原は、アリバイトリックを作った
犯人は、それを解いて貰わないと立つ瀬がないと説明する。


 小さな駅で、旅行カバンを抱えた天下一は、もういい加減時刻表見
るのにも飽きちゃったと、ぼやいている。

 天下一の隣に、旅行カバンを持った蟻場が座り、ヒントをあげまし
ょう、と言う。
 天下一が断ってもついてくる蟻場。

 2人は軽井沢でソフトクリームを食べていた。そこの店員が蟻場を
覚えていた。
 蟻場はソフトクリームにうるさく、いろいろ味に文句を付けていた
からだった。
 蟻場が、自分がいつ来た?と聞いてみると、店員は日曜日の夕方、
と答える。

 蟻場は天下一に、自分にもカブ子を殺せる可能性が出てきましたね、
と言う。

 大河原に電話する天下一。
 どうしてるんだと大河原に問われ、蟻場につきまとわれていると天
下一。
 茉奈は怒っている。旅に出るなら、自分にも声を掛けるべきだ、と。


 捜査本部でイライラしている茉奈。大河原に問われ、天下一の身が
危険なのではないか。蟻場は、殺人の容疑者なんだから、と言う。
 大河原はその危険性を今まで全然考えていなかったと焦る。

 すると天下一から電話。でも、電話を掛けていたのは蟻場。いよい
よ緊張する大河原。
 蟻場は、今博多にいる。しかも知らない人の家に上がり込んでいる。
天下一は今、風呂に入っているという。

 風呂から天下一が上がり、電話を代わる天下一。
 すると大河原も携帯を茉奈に渡す。
 天下一は携帯を、その知らない家の主人に渡す。
 するとそれは茉奈の父親だった。
 天下一と蟻場が上がり込んでいたのは、茉奈の実家だった。

 同じ部屋で寝る天下一と蟻場。
 寝言を言う天下一に、トリックを解けたのかと聞く蟻場。
 天下一は、明日になれば状況が変わるでしょう、と言う。


 ひなびた駅『JR凸凹』駅に、天下一に呼び出される大河原と茉奈。
 そこに蟻場が現れる。
 遅れて現れる天下一。
 一緒に来たのに、どうして?と蟻場。
 気にするな、と大河原。

 天下一が茉奈の実家まで行ったのは、自転車のパーツを取り戻すた
め。
 さすがにサドル、ペダルと盗まれたので、ハンドルにはGPSを付
けておいた。
 そうしたら、茉奈の実家を示していた。

 茉奈は、むかついたからペダルとハンドルを盗んだ。実家に送った
のは、そのまま手元に置いておいたら、腹が立って壊しそうだったか
ら。あとで返すつもりだったから、捨てるわけにもいかなくて、と。

 蟻場は、いつ自分の話になるのだと苛つくが、天下一は、ではサド
ルは大河原が?と、ずっと自転車の話ばかり。

 やっとアリバイの話になると、天下一は時間が欲しかっただけだと
言う。
 蟻場はカブ子を殺したあと、18時半頃軽井沢駅に戻った。そこか
ら『セジャ』で20時30分頃新大阪駅に着いた。これなら余裕で、
21時にチェックインできる、と。

 『セジャ』とは?−−『SEJA』日本アルプス縦断超特急で、軽
井沢・新大阪間を、約2時間で結んでいると天下一。
 当然知っているでしょ?と天下一から振られた大河原は、「知って
ます」と答えてしまう。
 天下一は慶太が開通式へ行ってきて、盛況だったと言っていました
よと言う。
 今日は5月15日。そういうのが開通していても、おかしくないで
しょ、と。

 蟻場は、そんなもの開通していない。よしんば今日は開通していた
としても、自分が犯行を行った日には、そんなものはなかった、と言
う。

 蟻場を舞台裏へ連れて行き、言い聞かせる大河原と天下一。

 茉奈は蟻場に、自分も天下一の自転車のパーツを盗んだから、気持
ちはわかる、と言う。
 蟻場は、こっちは殺人なんだから、一緒にしないでくれと言う。

 蟻場は、子供の時からつまらないと言われていた。
 注目されようとして、裏金作りに手を染めてみたが、完璧にやりす
ぎて、誰にも気付いて貰えなかった。
 蟻場は、警察にも密告してみた。
 でも、証拠隠滅を完璧にやりすぎて、犯行が立証されなかった。

 付き合っていた恋人にも、つまらないと捨てられた。
 それがカブ子だったんですね、と茉奈。

 カブ子は、蟻場と付き合っていたことを隠していたため、社内の噂
にもならなかったと蟻場。

 大河原は、蟻場自身がカブ子を殺したと言っているのだから、逮捕
しよう、と言う。

 パトカーが来て、同乗していた瑞希が、蟻場を連行する。


 事件は終わり、サドルをキャベツに変えたことは、大河原も茉奈も
否定していて、真相が分からない。

 大河原は、人生、謎がなければつまらないだろう、と言う。

 人生を悲観した天下一をなだめる茉奈。


寸  評  原作同様『セジャ』で解決とするとは。

 原作を読んだとき、まじめに時刻表トリック、考えたんですよ。
 それが中央リニアより、もっとあり得ない路線を引っ張って解決さ
せるなんて。
 まだヘリコプターででも飛んでくれた方が現実感がありましたね。

 ドラマでは、この部分をきれいに解決してくれるかと思ったのに。
 時間もたっぷりあったのに、それは旅行に行っていたり、裏金の話
を入れたり、自転車のパーツの話をしたりして過ごして。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 遂に、『名探偵の掟』の原作本を図書館で借りて読みました。
 トリックその他、メインの部分はこのドラマ、原作通りなんですね。
 でも、天下一の描写が全く異なります。
 原作では、ヨレヨレのスーツにもじゃもじゃ頭。なぜかいつもステッキを持
ち歩いていて、髪の毛からはフケを飛ばす。
 金田一耕助が洋装になっただけ、プラス、チャップリンというところでしょ
うか。
 しかしながら、ドラマではかっこよく決めてますよね。自転車にもお金掛け
ていそうだし。
 どっちかっていうと、『33分探偵』の扮装ですよね。事件自体も混乱させ
ているし。むしろ、『ロの字館』なんて、謎解き、間違って、えん罪を生んで
いるし。
 最後に正しい犯人に到達するだけ、『33分探偵』の方がまし!?(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
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