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タイトル:Daily Drama Express 2009/02/21 銭ゲバ (6)  2009/03/10


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2009/02/21 (Sat) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.土曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 土曜日の連続ドラマ
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タイトル 銭ゲバ
局  名 日本テレビ系
放映日時 土曜21時00分
キャスト 蒲郡風太郎(松山ケンイチ)
 三國 緑(ミムラ)
 萩野 聡(宮川大輔)
 三國 茜(木南晴夏)
 由香  (石橋杏奈)
 野々村保彦(光石 研)
 野々村洋子(りょう)
 蒲郡健蔵(椎名桔平)
原  作 ジョージ秋山『銭ゲバ』
脚  本 岡田恵和
主題歌   『』

あらすじ  第6回 逮捕…金が招いた不幸ズラ

 社長となった蒲郡風太郎(松山ケンイチ)は、三國造船の
抱える非正規社員780人を、希望すれば全員正社員として雇う。母
子家庭の子供にも、教育の機会を与え、老人ホームにも、5億円の寄
付をする。

 風太郎の施策は次々と報道される。非正規社員、母子家庭のつらさ
は、自分が一番よく知っているから、と。

 でも、風太郎がそんなことをしたのは、働き蟻たる社員を、更によ
く働かせるため、時々飴を与えてやらなければならないと考えたから。

 風太郎は社長室の金庫を開け、ぎっしりとつまった札束を見て、こ
れだけあると数え切れないや。この金をもっと増やすために、もっと
働け、と言う。


 風太郎の留守宅に、三國茜(木南晴夏)を訪ねる蒲郡健蔵(椎名桔
平)。
 三國緑(ミムラ)は車いすの上で、惚けたように動かない。

 茜は、風太郎はいつも忙しくしているという。

 健蔵は、緑も父親の死にショックを受け、こんなになってしまうな
んて、かわいそうだね、と言いながら、暗に小遣いをせびる。

 茜が金の入った封筒を渡すと、こんなに気を使ってくれなくていい
よ、と言いながらも、しっかりと懐にしまう。
 そして、風太郎に社長なんか務まるのかねぇ、と言う。
 三國造船に行ったが、風太郎には会えなかった。ガードマンが社長
命令だからと、中へ入れてくれないのだ。やはり父と息子の間には、
いろいろある。でも、自分には茜のような可愛い娘がいるから、それ
で十分だと言う。


 風太郎を刑事の萩野聡(宮川大輔)と相棒の菅田純(鈴木裕樹)が
訪ねてくる。やはり萩野の弟、新聞販売店主・萩野宏(近藤公園)を
殺したのは、風太郎しかいない。あの頃された日、宏が小学生ぐらい
の男の子を追いかけていて、その男の子はバットを持っていたとの目
撃証言もある、と言う。

 だが風太郎は、小学生がどうして人を殺すんですか。それに宏とは
仲が良かったのに、と反論する。

 萩野は菅田にそっと、風太郎はもうすぐボロを出すぞ、と囁く。


 風太郎は、立派な墓を、亡母・蒲郡桃子(奥貫薫)のために建て、
話しかける。
 昔、宝くじの券を一枚貰ってきて、桃子に当選したらいろいろやり
たいことを話したことを思い出す。
 今、遂にお金持ちになったけれども、何一つ出来ていない。お金持
ちになったのに、お金の使い方が分からないのだ、と言う。


 茜は緑に、こんなになっちゃって大変だね。緑は、茜は風太郎に騙
されている。風太郎が近づいたのは金のためだけだって言ったけど、
それでもいいの。茜を本当に分かってくれるのは風太郎だけだから。
 風太郎は茜を殺せない。なぜなら、茜は風太郎と似ているから、と
言う。


 ハイヤーに乗っている風太郎。
 信号待ちで止まったとき、ホームレスの人たちが高架下に集まって
いるのを見る。
 その中に、桃子と同じ顔の女性を見つけ、ハイヤーから飛び降りる
と、彼女の所へ行く。


 帰宅した風太郎を出迎える茜。
 風太郎は、「まだ起きていたのか。先に寝てくれないか」と言う。
 一緒にいたそうな茜に、一人になりたいのだと言う。
 そこには緑がいたが、あの人はいてもてなくても同じだから、と。
 まだいる茜に、「聞こえないのかよ!」と怒鳴る。
 遂に茜は今を出て行く。

 考え込む風太郎。


 風太郎は、桃子に似たホームレスの女性を高級ホテルに連れて行く。
 まわりの人たちは、その女性の臭さに、顔をしかめる。
 風太郎は、スイートルームをカードで支払う。

 その部屋に、沢山の服やバッグ、ブーツを用意し、300万円も置
く。
 警戒する女性に、「何の事情か分からないけれども、この金でその
生活から抜け出してください」と風太郎。そして名前だけ聞かせて欲
しいというと、「寛子(奥貫薫・二役)」と女性。


 風太郎は緑に、お嬢さんは不幸に弱いから、あっさりと壊れてしま
って、あんたは無力だ。オレがこの家を守っていかなければ。お嬢さ
ん方を守っていくなんて、と緑の頭をこづく。


 風太郎は、萩野に関する調査書を机の中にしまうと、萩野を呼びつ
ける。

 「自首する気になったか?」と言ってやってくる萩野に、風太郎は、
お金は有効に使うことにした、と切り出す。
 今、お金があったら萩野がやりたいと思っていることを当ててみよ
うか。
 親子で海外旅行に行き、心臓の悪い奥さんに海外で移植を受けさせ
てあげる.....と言いながら、机の上に無造作に札束を積み上げてい
く風太郎。
 萩野の息子は、自分が母親を亡くしたときと同じ年。萩野の息子に
自分と同じ思いはさせたくない、と風太郎。

 萩野は、金でオレに転べって言うのか!?と怒る。
 風太郎は、そんなこと、一言も言っていないと言う。金の使い方が
分からないんだと、更に札束を積み上げる。

 萩野は風太郎を殴りつける。
 警備員が飛んできて、萩野を引きずり出す。
 萩野は最後に、絶対捕まえてやるからな!と怒鳴る。


 ハイヤーで伊豆屋にやってくる風太郎。
 そこでまた、ベラの煮付けの定食を食べる。
 びっくりする伊豆屋のみんな。

 そこに野々村由香(石橋杏奈)が帰ってくる。
 由香は、仏頂面のままで、畳んだ一万円札を取り出し、先日風太郎
が屋上から撒いていたのを拾った。あんなことをするなんて、最低、
と言う。

 伊豆屋の主人・野々村保彦(光石研)は、これ一枚稼ぐのが、どれ
だけ大変かってこと、風太郎が一番よく分かってるだろう、と言う。
 素直に謝る風太郎。
 由香はまだ嫌いになってないから、と言う。

 風太郎がトイレに入っている間に、野々村真一(松山ケンイチ・二
役)が帰ってくる。

 風太郎は真一の顔をのぞき見て、ニヤッとする。


 萩野の妻は、入院している病院の階段で、ふいに男に背中を押され、
階段を転げ落ちる。


 緑は自力で食事も摂れず、女中の桑田晴子(志保)は必死にスープ
を飲ませている。

 晴子は、庭の隅で、土の中から出ていた人の指を思い出し、夜中に
懐中電灯を手に、庭に出る。

 すると、その光の中に浮かび上がる風太郎。

 晴子は、殺さないで!と懇願する。
 風太郎は、殺すわけがない。同じ町出身なのだから。
 そして、オレがいなくなったらこの家は、緑と茜だけ。三國家も崩
壊し、晴子に給料を払う人もいなくなる。だいたいあいつらは何考え
てるんだ?メシぐらい、自分で作れってぇの。メシ食った皿ぐらい、
自分で洗えっつうんだよ、と言う。

 晴子の父親は漁師だが、怪我をして、漁に出られないんだって?晴
子の給料、二倍にしてやってもいいと思っている、と風太郎。


 ハイヤーで交番へ行く風太郎。お巡りさんの前に寛子が座っている。
 お巡りさんは、寛子が持っている300万円は風太郎がくれたと言
っているが、本当か?と聞く。
 本当だと風太郎が言い、寛子は解放される。

 寛子はまた、ホームレスの時の服を着て、ホームレスのたまり場に
戻っていた。
 風太郎が、どうしてあの服を着ないの?と問うと、あんな服、似合
わない。それにあそこが自分の居場所なんだから、と言う。

 風太郎は寛子に、無理矢理300万円持たせる。
 寛子は風太郎に、お母さんに似てるとでも?と言う。

 ホームレスのたまり場に戻った寛子は、仲間達に持っていた
300万円を奪われる。
 仲間達はその300万円の争奪戦を繰り広げ、突き飛ばされた寛子
は倒れる。


 風太郎は、社長室に健蔵を呼ぶ。そして約束通り、10億円用意し
た、と机の上に置いたジュラルミンケースの中を見せる。これで、約
束通り死んでくれ、と。
 健蔵は、「風太郎ちゃん、無駄遣いちゃ、ダメだよ」と言う。

 風太郎は健蔵に、この金を持って、トンズラしてしまおうと考えて
るんじゃないだろうな。10億円あれば、何でもできるもんな。でも、
逃げられると思うなよ。全財産使ってでも見つけ出してやるからな。
それがイヤなら、風太郎を殺すしか逃れるすべは無い、と言う。

 健蔵は手帳に、2月20日と書き留めておくよ、と言うと、そのジ
ュラルミンケースを押して、出て行く。

 三國造船の敷地を出ると、手が震えちゃうよ、とつぶやく健蔵。


 風太郎は朝、悪夢に襲われて起きる。
 茜が、風太郎の身体を抱きしめ、自分がいるから大丈夫だよ、と必
死になだめようとする。

 風太郎は、フラフラと立ち上がり、杖にすがって後を追おうとえる
が、その茜に付いてくるな!と怒鳴る。

 リビングにいる風太郎の所に晴子が、注文した品が届いたと持って
くる。
 それはマカロンで作ったタワーのようなお菓子。
 リビングには、相変わらず、車いすに座らされている緑がいる。

 風太郎は、マカロンを一つ取り、食べる。
 マカロンは、風太郎が初めて食べたハイカラなお菓子。
 もっともあの時は、半分しか食べられなかったけど、と言うと、次
々とマカロンを剥がし、半分かじっては、そこいらじゅうに残りを捨
てる。

 そのうち、かんしゃくを起こし、上半分をなぎ倒す。
 あれが一瞬で終わってしまったが、風太郎にとっての初恋だったと
言って。

 そして緑に、「食べろよ!」と言って、口に無理矢理押し込もうと
する。
 お嬢様を騙すのって、とっても簡単だった。素直で人を疑うことを
知らない、お嬢様。

 すると突然、緑が風太郎を平手打ちする。そして立ち上がると、あ
っけにとられている風太郎を床へ押し倒し、馬乗りになると、あんた
も騙すの簡単だったよ、と言う。バカになったマネをしていれば、風
太郎に殺されずに済むからやっていただけ。それに、風太郎のしっぽ
もつかんでやろうと思った。
 狂ったふりをしながら、いろいろ考えた。お金持ちが貧乏人を生み
出しているのか。お金持ちは悪いのか。
 でも、そんなことは無い。風太郎がいつまでも子供なだけだ。全部
都合の悪いことは他人のせいにして。
 あーあ、貧乏人じゃなくてよかった。お金持ちの家に生まれて。
 父が死んだとき、すぐに思ったわ。風太郎が殺したんだって。

 風太郎を苦しませてやりたい。警察に逮捕されるかもしれないけれ
ども、それだけでは許せない。絶対風太郎を苦しませてやる、と言う。

 風太郎は、恐れおののき、緑から逃れると、リビングの机の脚に、
蝉のようにしがみつく。

 そこに萩野と菅田が乗り込んできて、風太郎に逮捕状を見せる。
 容疑は、萩野の妻を階段から突き落としたことだ。萩野を焦らせよ
うとしてやったのだろうけれども、やり過ぎだと言い、手錠を掛ける。

 風太郎にすがりつこうとした茜は、萩野に振り払われて、倒れる。

 パトカーに乗せられる風太郎。

 寛子達のたまり場のそばを通ると、パトカーなどの警察車両と警官
が何人もいる。
 運転している警官が、ホームレス同士のいざこざがあったらしいと
言う。

 風太郎は、担架に乗せられ、運ばれる人物を見る。それは寛子。

 風太郎は狂ったように、「止まれ!下ろせ!」と叫ぶが、もちろん
そんなことは許されない。


寸  評  風太郎、結局やってみたかったことって、札束を大量に目の前に
積んでみることだけだったのでしょうか。大金があったら、それを使
って何をするというビジョンがなかったんですね。ある意味がっかり
です。風太郎は、もっともっとお金を働かせてのし上がるつもりだと
想像していたのですが。
 それに、そもそもそのお金って、社長個人のお金なんですかねぇ。
会社の運転資金なのではないでしょうか。
 10億円健蔵に渡してしまったのですから、運転資金が10億円、
しかも現金で無くなってしまったら、三國造船、黒字倒産の危機では
無いでしょうか。
 それにしても、風太郎、あっさりと逮捕されてしまいましたね。も
っと粘るかと思っていたのですが。
 あと、緑に反撃されたとき、あんなにおびえるとは。もっと肝の据
わった男かと思っていたのですが、殺人を重ねながら、ずっとビクビ
クしていたんですかね。それとも、緑は初恋の人だったから、他の人
とショックが違う?

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 このドラマ、世間では暗すぎる、救いがなさ過ぎるということで、敬遠され
ているとか。しかも、放映時間が、土曜日の一家団欒の時間というのも、敬遠
に拍車を掛けているらしいのです。
 わたし個人としては、こういう見応えのあるドラマ、好きなんですけどね。
原作も昔作られたという映画もしらず、ただ、そういえば『銭ゲバ』という言
葉を聞いたことがあるな、という程度だったので、最初、もっとギャグ系かと
思っていたのですが、ずっしりとしたストーリー展開があるんですね。

 松山ケンイチ、暗い役をやっていると、『Death Note』の『L』
を思い出してしまいましたが、スーツを着て、ニコッと笑うと、ロボになりま
すね。
 すごみとかわいらしさがあって、いい配役ですね。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
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