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タイトル:Daily Drama Express 2009/01/17 銭ゲバ (1)  2009/01/26


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2009/mm/dd (Sat) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.土曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 土曜日の連続ドラマ
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タイトル 銭ゲバ
局  名 日本テレビ系
放映日時 土曜21時00分
キャスト 蒲郡風太郎(松山ケンイチ)
 三國 緑(ミムラ)
 萩野 聡(宮川大輔)
 三國 茜(木南晴夏)
 由香  (石橋杏奈)
 野々村保彦(光石 研)
 野々村洋子(りょう)
 蒲郡健蔵(椎名桔平)
原  作 ジョージ秋山『銭ゲバ』
脚  本 岡田恵和
主題歌   『』

あらすじ  第一回 愛を下さい…金のためなら何でもするズラ!!

 水たまりに落ちていた一円玉を拾う青年。
 間一髪、トラックに轢かれそうになるが、気にもとめず、その一円
玉をジャンパーのポケットに入れると、歩き出す。青年の左の目の下
には痣。

 黙々と工場で働く青年。

 生産調整のため、3人が即日解雇される。
 その青年は解雇されずに済む。青年は1112番。

 青年は同僚とは口も聞かず、黙ったままボロアパートにたどり着く。

 青年は2階の自室の窓を開け、鳴いていた顔を怪我していた野良猫
に、数匹の煮干しを投げてやる。


 浦田合板工場。工場長は従業員を人間扱いしていない。景気が悪い
ので、みんな解雇されたくないと、戦々恐々。


 失敗から即日解雇されることになった男は、友達だと思っていた同
僚達にお金を借りようとするが、みんな貸さないどころか、友達でも
ないと、向こうへ行ってしまう。

 男は困って、その1112番の青年に金を借りようとする。
 それでも口を利かない青年に、「なあ、オレ達、なんのために働い
てるんだろう」と語りかける。
 それでも答えない青年。
 「無視!?]と男は腹を立てる。


 男は青年の後を付け、住んでいるアパートを知る。

 青年は昨夜と同じく、野良猫に餌をやる。そして外へ出ていく。

 すると男は、鍵を壊して青年の部屋へ入り込むと、家捜しを始める。
 だが、見つからない。

 青年は、コインランドリー&シャワーの店から出て帰ってくるが、
自分の部屋のカーテンが揺れているのを見る。

 男はふと、畳のヘリから出ているヒモに気付き、引っ張る。
 すると畳が上がり、畳の下には、万札が敷き詰められていた。

 男はその金をポケットにねじ込むと、アパートを出る。

 そこに青年がいた。
 男は、金を借りようと思ったけど、留守だったからと言い訳をする。

 青年は男から金を取り戻すと、枚数を数える。

 男は金がないと死んでしまうから、金を貸してくれとせがむ。
 青年は、「死ねば?貧乏人は生きていたって、いいことなんてない。
死ねば楽になる」と言い放す。

 男は立ち去ろうとした青年を背後から鉄パイプで殴る。
 倒れたところを更に殴り、金を奪う。

 すると今度は青年が男を鉄パイプでめった打ちにする。そしてなん
のために生きているかって聞いたよな。金のために生きてるんだよな、
と言う。

 その青年の脳裏には、子供の時、金がないから母親が死んだと泣き
叫びながら、大人の男をバットで殴っていた光景が、浮かんでいた。

 青年は男から金を取り返すと、降り出した雨の中、枚数を数える。
 札束をポケットから取り出したとき、一緒に転がり出た1円玉も、
しっかりと回収する。
 男は、「これで死んで幸せになれるな。ありがとう」とつぶやく。
そして青年は幸せになれないと付け加えるが、青年は気にしていない。


 −*−*− 昔 −*−*−
 山の浦小学校。
 1人の小学生・風太郎(齋藤隆成)が、野球をしている児童達を見
ている。
 同級生達は風太郎に、明日ディズニーランドへ行くけど、一緒に行
く?と聞く。迷う風太郎に、貧乏な風太郎が行けないことはわかって
いて、からかっただけだという。
 そして、500円!と指さす。
 地面を探す風太郎を同級生は後ろから押し、風太郎は川原に落ちる。

 新聞販売所へ顔を出す風太郎。
 店主は風太郎に、お母さん、元気か?と聞く。そして、お母さん、
大事にしてやれと言う。

 風太郎が帰宅すると、今日は母親・蒲郡桃子(奥貫薫)が炊事をし
ている。今日は少し気分がいいから、と。
 そして風太郎の服が汚れ、ズボンがすり切れているのを心配する。
 風太郎は、みんなと野球をしていて、とごまかす。
 母親は繕っておくと言い、喜ぶ風太郎。

 母親は、少ししか食べなくても、お腹いっぱいと言って、風太郎に
沢山食べさせる。
 風太郎は母親に、忘れず薬を飲むよう言う。でも、薬袋の中は空。
飲んだ振りをする母親。
 風太郎は、高い薬だから、毎食後忘れずに飲めば回復すると信じて
いる。

 夜、母親の咳が止まらない。風太郎は母親の布団に潜り込んで、母
親に抱かれて寝る。

 風太郎は、朝から新聞配達をして、家計を助ける。

 母親は漁協に勤めているが、咳が止まらない。
 おばさんが母親に、バケツに入った魚を持って帰るか聞く。捨てる
ような魚だったが、ありがたく貰う。

 新聞販売店の店主は、風太郎が父親とキャッチボールもしたことが
ないことを知ると、グローブとバットをくれる。
 喜ぶ風太郎。

 −*−*−*−*−

 刑事達が撲殺死体を検分する。

 1112番こと蒲郡風太郎(松山ケンイチ)は、遂に解雇される。


 −*−*− 昔 −*−*−

 母親が煮た魚を食べる風太郎。
 母親は、風太郎が新聞配達をするのは大変だよねと気遣う。
 でも風太郎は身体が鍛えられるからいいよ、と言う。

 母親は、「大切なのはお金じゃないの。大切なのは人の心。貧乏で
も、下を向かない。正直に生きていれば、必ず神様が見ていてくれる
よ」と言うが、もう少しお金があった方が、やっぱりいいわね、と付
け足す。

 そこに酔った父親・蒲郡健蔵(椎名桔平)が帰ってきて金を出せと
せびる。

 母親は金なんて無いと言うが、父親はこんなしみったれた食事、で
きるかよとちゃぶ台をひっくり返すと、母親の手提げから財布を取り
出し、入っていた小銭を全部取り出す。
 そして、こんなはした金だけでなく、もっとあるはずだと、タンス
の引き出しを引っかき回す。
 そして瓶に入った小銭を見つけ出し、結構あるじゃないか、と言う。
 それは風太郎が新聞発達で貯めたお金。

 でも、父親は返そうとしない。

 父親にはり倒されて倒れていた母親をかばっていた風太郎は、バッ
トを手に取ると、父親に殴りかかる。

 でもそのバットは父親に取られ、風太郎は投げ飛ばされて、タンス
の角に頭をぶつける。
 タンスに血の痕がついている。

 −*−*−*−*−


 工場を出た風太郎は、携帯の派遣サイトで何も条件を入れずに検索 するが、1件も引っかからない。

 その時、刑事に捕まり、大衆食堂へ連れてこられる。
 でも、誤認逮捕だったのだ。

 帰るという風太郎に、食堂の女将さんは、何か食べていって、と言
う。
 品書きに『ベラの煮付け』を見つけた風太郎は、それを頼む。
 みんな笑う。『ベラ』と言えば、漁師町では捨てているような魚、
と。
 でも、風太郎にはお袋の味。

 みんな風太郎の左目の下の傷を、キャプテン・ハーロックのようで
カッコイイと言う。

 風太郎は100円玉でキッチリと500円払うと、店をサッサと出
て行く。


 帰宅して、また野良猫に餌をやる風太郎。

 携帯に仕事の紹介が着信。次の職場は三國造船で、明日から入れる。
 「三國造船」と口に出して言って、ニヤリとする風太郎。


 三國造船で働く風太郎。

 昼休み、いつものように一人きりで腰を下ろしていると、ハイヤー
がやってきて、中から社長・三國譲次(山本圭)と真っ白なコートを
着たそのお嬢さんが下りてくる。
 風太郎にも挨拶する。


 −*−*− 昔 −*−*−

 5年1組の教室。
 給食を食べようとした風太郎を、同級生達は、給食費を払ってない
のに、給食を食べている。それにそんな顔になっちゃって、とバカに
する。


 帰宅しようとした風太郎は、家の外まで聞こえてくる会話に身体が
固まる。
 担任が2,600円ぐらいの給食費、払えるでしょと言う。
 母親は、100円さえ無い家もあるんです。お金ができたら払いま
す、と言う。


 堤防沿いを歩いていた風太郎は、後ろから走ってきたハイヤーに水
たまりの水をはねられ、びしょ濡れになってしまっていた。

 その車は止まると、中から少女が下りてきて詫びる。

 そして自分の家へ連れて行き、風呂へ入れ、汚れた服がきれいにな
までの着替えも貸してくれる。

 この家は別荘。本宅は東京にある。
 彼女は三國造船社長の娘・三國緑。
 妹の三國茜は、恥ずかしがり屋なので、出てこない。

 緑に、風太郎って素敵な名前と言われ、母親が付けてくれたと嬉し
そうに言う風太郎。

 緑は、山盛りにしたマカロンを出す。
 おいしいと食べる風太郎。

 緑は、風太郎の目の傷は痛い?と聞くが、すぐに気にしちゃダメよ、
と言う。

 緑が席を立った隙に、風太郎はそのマカロンをランドセルに入れる。

 だが、入れているところに緑が戻ってきて、「盗んだの?」と言う。


 玄関に、母親と並んで立ち、詫びる風太郎母子。
 緑は、貧乏だからって、人の物を盗むなんて、許せない。風太郎と
は、いいお友達になれると思ったのに、無理だった、と言う。


 家へ帰る道すがら、母親は、風太郎は自分に食べさせたくてマカロ
ンをランドセルに詰めたんでしょ。貧乏なのって、悔しいね。あの家
と我が家にはどんな違いがあるっていうのかしらね。同じ人間なのに、
とつぶやく。

 −*−*−*−*−


 帰宅した風太郎が野良猫に餌をやろうとすると、いない。
 ゴミを捨てに来た婆さんが、死んだと言う。仲間に虐められて、イ
ヤだね、仲間を殺す動物ってのは、と言う。

 風太郎は口の中で、人間だって同じだとつぶやく。

 風太郎は畳を上げて、下に敷き詰めた万札に頬ずりすると、金がす
べてだ。俺は金のためになら、何でもする、と言う。


 三國家の前に立つ風太郎。


 刑事・萩野聡(宮川大輔)と菅田純(鈴木裕樹)は、撲殺された男
・寺田(田口トモロヲ)について聞き込みを続けていた。金に困って
いたけど、誰にも貸して貰えなかったようだと聞く。

 萩野は、風太郎が同じ工場に勤めていて、最近解雇されたことを聞
く。


 三國緑(ミムラ)は三國茜(木南晴夏)に、会社のパーティーなん
だから、一緒に出ようと誘う。服も用意するし.....と。
 でも、茜は口の中で「服なんて、誰も見ないよ」とつぶやく。茜の
右目の下には、大きな青い痣があった。

 緑は自分が運転する車に茜を乗せて、パーティー会場へ向かう。

 すると途中で、車の前に悠然と風太郎が現れ、緑は思いっきり、ブ
レーキを踏む。


 −*−*− 昔 −*−*−

 夜、母親の容態が悪くなり、風太郎は雪の中、診療所へ駆けていき、
精一杯叫んで、医者に往診して貰う。

 だが、母親はすでに亡くなっていた。

 そこに新聞販売店の店主が来る。
 母親は病院にも通っていなかった。薬もとうにきれていて、飲んで
いなかった。

 風太郎は店主に、母親はお金が無かったから死んだのかと、何度も
聞く。

 風太郎は、お金さえあればと決心を固めると、自分の荷物をリュッ
クに詰めて、夜の街へとさまよい出る。

 道ばたに泥酔して寝込んでいるサラリーマンを見かけ、懐中物をす
る。

 その様子を、風太郎を心配して探しに来た店主が見てしまう。

 店長は必死に風太郎を追いかけ、やっと追いつくと、一緒に返しに
行こう、と言う。

 風太郎は、お金があれば、母親は死ななくて済んだのだから、と拒
む。

 店主は、もちろんお金は必要だから、だからと言って、人の物を盗
んでいいということにはならないと言うと、風太郎の手から、盗んだ
財布を取り上げ、中身を確認する。

 それを見た風太郎は、バットを構えると、店主をめった打ちにする。

 店主が動かなくなると、必死に声を掛ける。

 これからは、金のために生きると決心する風太郎。

 −*−*−*−*−


 目覚める風太郎。
 病院のベッドに寝かされ、点滴を刺されている。

 枕元に女性が座っている。もう少しで風太郎を轢くところだった、
車を運転していた女性だった。

 心配する女性に、「緑さんですね」と声を掛ける風太郎。

 驚く緑。


寸  評  原作の漫画は読んだことはありませんでしたが、『銭ゲバ』と言
えば、ガラの悪い守銭奴という代名詞として聞いていました。

 古い漫画とのことなので、どんなアレンジをされるのかと思いまし
たが、設定は原題ですね。携帯の派遣サイトに登録していますし。

 松山ケンイチ、役柄にとけ込むことが上手ですね。『L』の時は、
そう思えましたし、ロボの時はオタクってぽい好青年を演じていまし
たし、今回は、いい具合に影を背負ってますね。

 これからが、楽しみです。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 不景気なときに、『ラブシャッフル』のようなノー天気にバブリーなドラマ
もいいですが、このドラマのように、底辺をうごめいて、どん底に落ち込んだ
気分を味わうのにも、一種のカタルシスを感じますね。

 ところで、『天地人』は、原作がしっかりしているのに、なぜあえてあんな
に原作と人物関係を崩してしまうのでしょうか。

 根津ののうの・初音との出会いも、お船も、原作の方がいいと思います。ド
ラマでは、お船が夫に死に別れた未亡人ということもわかりにくく、活発すぎ
るので、初音との区別が付きにくいですよね。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
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