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タイトル:Daily Drama Express 2008/03あしたの喜多善男 (最終回)  2009/01/19


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2008/03/18 (Tue) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.火曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 火曜日の連続ドラマ
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タイトル あしたの、喜田善男 〜世界一不運な男の、奇跡の11日間〜
局  名 フジテレビ系
放映日時 火曜22時
キャスト 喜田善男(小日向文世)
 矢代平太(松田龍平)
 杉本サマル(生瀬勝久)
 三波貴男(今井雅之)
 長谷川リカ(栗山千明)
 鷲巣みずほ(小西真奈美)
  森脇大輔(要潤)
 宵町しのぶ(吉高由里子)
原  案 島田雅彦『自由死刑』
脚  本 飯田譲治
主題歌  

あらすじ  最終回 衝撃の最終回へ!!生きるか死ぬか

 −− 人は時に新たな一歩を踏み出すために、大きな痛みを味わう
こともある。

 矢代平太(松田龍平)にどこにいるかと問われた鷲巣みずほ(小西
真奈美)は、今警察。今は任意同行だけど、明日には逮捕される、と
言う。

 平太は、みずほしか喜多善男(小日向文世)の居場所を知らないの
に、どうするんだよと頭を抱える。

 宵町しのぶ(吉高由里子)はみずほに会いに行こうと言う。
 平太は、自分は行けない。警察に追われているんだ、と言う。
 しのぶは、なら自分が会いに行く、と言う。

 そこにプロダクションの人が来て、リハーサルすっぽかすな、と言
う。

 しのぶは明日一日だけ見逃して。その後は絶対言うとおりにするか
ら、と懇願する。

 でも、もうそういうのは止めにしましょう。ニコニコ言っている間
に、おとなしく言うことを聞け、としのぶの手を離さない。


 杉本サマル(生瀬勝久)の部下は杉本に、みずほと同じタイプの携
帯電話を事件の一ヶ月前に新規契約している人物がいる、と言う。

 杉本は、やはりまさに意外な人物だな、と言う。


 平太は早朝の街で、喜多を探し回るが、見つからない。


 警察署の一室に座っているみずほの前に、杉本が現れる。
 みずほは自分が捕まって杉本には好都合でしょ、と言う。
 杉本は、そうすればまた成績が上がる、と言う。

 みずほは杉本に、喜多の居場所がわかるか聞く。
 杉本は、すぐにそんなことはわかる。でも、どうして?と聞く。
 みずほは、平太が喜多を探している、と言う。

 杉本は傑作だという。昔、喜多を保険金殺人しようとした人物と、
今しようとしている人物が、共に喜多の生命を助けたいと願っている、
と。

 <<11日目、最後に残された自由>>

 喜多は吉野平にいる。
 ローカル線に乗り込んだ喜多は、スーツを取りに行くのを忘れたけ
ど、まあいいかと言い、汽車が発車する。

 喜多が持っていた携帯のバッテリーが途中で切れ、杉本の部下は喜
多を追跡できなくなる。

 平太がみずほに、喜多が一緒に行こうとした場所を思い出してよと
言うが、みずほは思い出せないと苦しむ。


 しのぶは芝居の稽古場へ行ったが、絵画展のポスターを見ると、平
太に喜多が大切にしていた絵の本が、喜多の行く場所に関係有るはず
だから、みずほに伝えて、と言う。


 杉本と部下が刑事を伴って、森脇大輔(要潤)の所へやってくる。

 女子社員に対して、事件の一ヶ月前に携帯を新規契約している。み
ずほの携帯と、色も形も同じもの。目的はみずほの携帯とすり替え、
犯人との通話記録を残すこと。すり替えに気付かれないよう、犯人の
通話記録があった時刻、もう一台の携帯にも着信記録があった。身近
な人にはこんな簡単な方法で通話記録が残せる、と言う。

 大声を出した杉本に女子社員は、大輔に言われて携帯電話は用意し
ただけ、と言ってしまう。

 大輔とその女子社員は警察に連行されていく。
 杉本は大輔に似たタイプの犯罪者は多い。優秀だけど、どこか満た
されていない。地道に出世できるはずなのに、一足飛びに出世したが
る。自分の能力を過信している、と言う。

 大輔は、この会社が発展したのは自分の尽力によると反論する。

 杉本の部下は、あの女子社員が連れて行かれたことにショックを受
けている。好きだったのに、と。


 長谷川リカ(栗山千明)は喜多が自分で母親の書類作成を依頼した
と言ってくれたことで釈放される。その金は全部丸山に取られた。で
も、借金は帳消しになる。なぜなら取り立て屋たち全員検挙されたか
ら、と。


 カウンセラーはみずほに、逃げていても何も解決しない。向き合っ
て乗り越えるのだ、と言う。
 結婚生活がイヤだったのは、喜多が嫌いだったからではない。だま
している自分がイヤだったのでは、と。

 みずほは、喜多はみずほの本当の気持ちも知っていたし、お金にし
ようとしていたことも知っていたのに、いつもありがとうと言ってく
れた。

 全部が全部、嘘じゃないでしょ。何か本当の気持ちがあっただろう
とカウンセラー。

 みずほはすべてが嘘だったという。

 カウンセラーは本当にそうか問う。

 みずほは思い出す。『クリスティーナの世界』−−喜多はクリステ
ィーナは絶対振り向かないけれども、ずっと見つめていたい。そして
その絵と似た場所を知っている。通っていた中学校のそばだった、と
言う。

 行きたいと言うみずほに、一緒に行きましょうと応えた喜多。

 そのことを思い出したみずほは、自分は一度も喜多を愛さなかった。
でも、今、喜多を助けたいと祈る。

 カウンセラーは、これで自分の仕事は済んだと言って、部屋を出て
行く。


 −− 俺の最後の場所。
 クリスティーナの世界に描かれているのと似た風景の所へたどり着
く喜多。
 そこでは、クリスティーナの代わりにみずほが座っている.....
 でも喜多はみずほの幻影を無視し、先へと歩いていき、建物の煙突
の上から目の前のがけの下の海へダイブ.....と思ったら、単に転ん
だだけの喜多。手のひらに三本の傷を負う。

 −− そうさ。美しい死なんてあるものか。死ぬってことは、この
身体を傷つけることなんだ。この身体を壊すことなんだ。俺はこの身
体を壊しに行くんだ。

 その建物に必死に昇る喜多。

 −− そうさ。俺は俺の身体を壊すんだ。

 やっと煙突の上にたどり着くが、怖くて立ち上がれない。
 「出てこい!ネガティーブ善男。お前の望み通り、死んでやる」と
叫ぶ喜多。
 そしてやっと煙突の上に立ち上がるが、ネガティーブ善男は現れず、
また座り込んでしまう。

 また煙突の上に立ち上がり、ネガティーブ善男を呼ぶ。

 そこに平太がやってくる。

 喜多は最後ぐらい、自分の好きにさせてくれと平太に言う。
 喜多は、自分の人生に価値はなかった。人にいいように使われた。
だから死ぬときぐらい、好きにさせてくれ、と言う。

 平太は、最初喜多に会ったとき、喜んだ。これでリカを助けられる。
最初から死にたいと思っているのだから、殺してもいい、と。平太の
父親は自殺した。自殺するのは、弱くてずるい人間。でも、それでい
いじゃないか。だから生きててくれ、と言う。

 喜多は、残念ながら平太の父親ではないと言うと、来るなと言って、
煙突の上に立つ。

 平太は、喜多の制止にもかかわらず、喜多にたどり着き、脚にしが
みついて喜多の自殺を止める。

 喜多の腹の虫がなる。晩も朝も食べていない。
 平太もそう。2人でもう一度カレーが食べたいという話になる。

 平太は屋根から転げ落ちそうになり、「俺が死んだらしゃれになら
ない」と慌てる。

 2人は夕陽の中、その建物を後にする。


 みずほは釈放される。

 廊下でみずほは、これから取り調べに連れて行かれる大輔とすれ違
う。
 大輔は、「ああ、今のが本当の顔なんだ。でも、張り詰めた顔の方
が、ボクは好きだった」と言う。

 外へ出たみずほの前に喜多が立っている。
 しばらく見つめ合う2人。

 だかやがて喜多は、みずほに背を向けて歩き出し、みずほも喜多と
反対方向に歩き出す。


 リカは平太にしがみつき、「もうお金の心配はしなくていいから。
喜多さん、死ななくていいから」と言う。
 そして喜多は死ねない人だと思った。例え喜多が死のうとしても、
平太が止めるから。平太はいい人。リカの方が悪い人。自分たちはも
う終わりにしようと言うと、平太に背を向けて歩き去る。
 その背に平太は、「電話するから」と声を掛ける。


 平太の店では、喜多がカレーを作ってくれることになり、店の女の
子達が大騒ぎ。


 事務所に戻った杉本は部下に、会社が受取人の8億円は払わなくて
済むが、みずほ個人が受取人の2億円は払わなければならないだろう
と言う。

 いいんですか?と驚く部下に、それぐらい杉山の業績に関係ない。
それに杉本にも慈悲はある。みずほはこれから会社の建て直しもある
のだから、と言う。

 さあ、次の仕事だと、大量の資料を取り出す杉本。


 喜多は就職情報誌を台に、手紙を書く。

 −− お袋へ。元気ですか? こちらは変わりありません。今度、
近いうちに行きます。新しい友人を連れて。彼にもお袋のカレーを食
べさせたいと思うのです。

 −− 終わるはずの俺の明日が始まった。数えるには多すぎる明日
が。悲しい明日もあるだろう。でも、笑える明日もきっとあると思え
るのだ。

 喜多は新しいリュックに荷物を詰め替えて、今まで提げていたカバ
ンは公園のゴミ箱に捨てる。
 そしてそのリュックを背負うと、颯爽と歩き出す。

 そんな喜多を見送る平太。


寸  評  喜多が自殺を止めるのは、ある程度予想が付きましたね。

 作中に登場するクリスティーナの世界ですが、先日車内づり広告で、
この人の展覧会が開催されている旨書かれていました。

 ところで、最後はみずほもリカも平太もいい人になってしまいまし
たね。善男に影響されたのでしょうか。

 善男とネガティーブ善男は、解離性人格障害の解消により、ネガテ
ィーブ善男が消えた、ということだったのでしょうね。

 あんな簡単に解決するなら、もっと早くにクリスティーナの世界に
似たあの景色のところへ行っていればいいのにと思ってしまいます。

 それよりも、死ぬつもりで全財産を気前よく散財してしまいました
が、これから生きていくとなると、お金の工面をどうするのでしょう。

 善男の年齢でも、再就職先が見つかったような設定は、さすがサブ
プライム問題勃発前の、みんなが明日はもっと景気が良くなるかもと
願っていた、幻想を形にしたところなのですね。

 今の世相では、本当に善男は自殺するしかなかったかもしれません。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 これで、去年の冬ドラマを全部配信できました。
 春ドラマは沢山宿題が残っているので、大変です。それだけご迷惑をおかけ
したと言うことで。。。済みません。

 『チームバチスタの栄光』(原題:チームバチスタの崩壊)が選ばれた『こ
のミス』の雑誌によると、あのドラマの結末は、原作者も知らされなかったと
のこと。びっくりです。
 また、白鳥は半分以上ストーリーが進んでからの登場なのですが、ドラマで
は最初から出ていて、田口とコンビを組んでいましたね。(鈴木)

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