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タイトル:Daily Drama Express 2008/12/23 チームバチスタの栄光 (最終回)  2009/01/06


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2008/12/23 (Tue) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.火曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル チームバチスタの栄光
局  名 日本テレビ系
放映日時 火曜22時
キャスト 田口公平(伊藤淳史)
 白鳥圭輔(仲村トオル)
 桐生恭一(伊原剛志)
 大友直美(釈由美子)
 氷室貢一郎(城田優)
原  作  海堂尊 『チームバチスタの栄光』
脚  本 後藤法子
主題歌   青山テルマ『』

あらすじ  最終話 真犯人は誰だ!?最も危険なオペが今始まる
     わずか3秒の完全犯罪!!今、最も危険なオペが始まる

 <<バチスタ手術とは、これまで移植しか治療法の無かった、拡張
型心筋症のふくらんだ心臓を切り取り、小さく作り直す手術。この難
易度の高い手術を次々と成功させてきた7人のエリート集団・チーム
バチスタ。しかし突然、患者が相次いで死亡するという原因不明の事
態が起こった。これは不運な事故か、医療ミスか、それとも殺人
か>>


 高階権太(林隆三)病院長の部屋で、桐生恭一(伊原剛志)のサザ
ンクロス病院時代のオペ記録を読んでいた白鳥圭輔(仲村トオル)が
「え?」と声を上げる。
 問いかける高階に、白鳥は気になると、とことん調べたくなる悪い
癖で。この資料をお借りします、と言う。


 写真を見ていた田口公平(伊藤淳史)に、人の物をのぞき見とは悪
い癖ですな、と言って黒崎(榎木孝明)教授は取り上げる。
 そのマークは、と問いかけようとする田口を黒崎が、「人には誰で
も人に知られたくない過去がある」と言って封じる。


 オペ室では、皆、第一助手・垣谷雄次(鶴見辰吾)の到着を、今か
今かと待っていた。


 愚痴外来(不定愁訴外来)に戻った田口は、写真の少女の後ろに写
っていたマークを調べる。


 バチスタ手術のビデオを再生しながら、桐生のオペ記録を読んでい
た白鳥が、怒りにまかせて、椅子を蹴る。

 そこに田口がやってきて、発端はサザンクロス病院にあると言う。
 白鳥も、桐生の手術記録の一カ所を田口に示す。

 ブラウン管には、二つのオペが同時に映し出されていた。一つは
『CASE13』から『CASE27』と書き改められたビデオ。も
う一つは、CASE1のビデオ。

 白鳥は、両方を比べると違いがわかる。CASE27は事故などで
はない。殺人事件なのだという。


 東城医大の前は、故・麻酔科医・氷室貢一郎(城田優)が同僚医師
に殺された事件を報じるレポーターとカメラマンとで、ごった返して
いた。

 院長室にいた高階は、桜テレビからの取材要請を断る。

 呼ばれた藤原真琴(名取裕子)が院長室に入ってくる。
 院内の様子を問う高階。
 スタッフがだいぶ動揺している、と藤原。
 高階は、藤原に院内の動揺を抑えて欲しいと頼む。そして、「お藤
さん、いつも済まないね」と労をねぎらう。


 屋上にいる垣谷の所へ桐生がやってきて、早くオペ室へ、と言う。
 垣谷は、自分にはバチスタ手術なんてできない、と言う。
 桐生は、自分が日本に戻ってきたとき、多くの外科医がバチスタ手
術に興味津々で近づいてきた。だが、垣谷だけは違った。ただ目の前
の患者を救うことだけを考えていた。だから垣谷にはできる、と言う。


 取り巻きが黒崎に、今次のオペなんて、危険すぎませんか?と言う。
 黒崎は、今回は人命救助という大義名分があるから、と言う。
 そして黒崎は、オペ室の前にいる警備員に、部外者は絶対に入れる
なと確認する。

 そこに白鳥が田口と共に現れ、僕たちは関係者ですよね、と言う。
 そして黒崎に、オペの邪魔はしないので、一緒に見学して、
CASE27の謎を暴きましょう、と言う。
 黒崎は、CASE27の件はもう片付いたのではないか、と言うが、
白鳥はまだ終わってはいないと言う。

 垣谷が、「遅くなって済まん」と言いながら、オペ室に入ってくる。

 見学室に、桐生、そして白鳥、黒崎、田口が入ってきて座る。

 垣谷が切除範囲を告げ、鳴海を見る。
 頷く鳴海。

 垣谷の指示で心停止処理が始まる。

 バチスタ手術 CASE35

 白鳥が桐生に、CASE27の件を桐生のミスだと言ってしまった
ことを詫びる。

 桐生は、あれは自分のミスだ。正常な心筋を切除してしまったのだ
から、と言う。

 田口が、オペ前には鳴海と綿密な打ち合わせをするのでは?と確か
める。
 そうだ、と桐生。

 それに対して、桐生の目が悪いことを悪用して、桐生に間違った場
所を切除させた奴がいるはずだ。現にCASE34は成功しているの
だから、と白鳥。

 何を言い出すんだと問う黒崎に、「犯人はあそこにいますよ」とオ
ペ室を指さす白鳥。

 心筋切除が終わり、鳴海が生検へ行く。ここまでは垣谷のオペは完
璧だ、と桐生。

 田口は桐生の前に、CASE27と別のオペの、心筋切除の場面を
映し出し、二つのオペには違いがある、と言う。心臓の後ろの心筋を
引っ張り上げるタニケットのオレンジ色の部分が、CASE27だけ、
ほかのオペに比べて、長く出ている。通常、バチスタ手術でこんなに
心臓を持ち上げる必要はない。
 すなわち、これだけ余分に持ち上げられ、心臓は余分に回転した。
そのため桐生は、意図的に間違った箇所を切らされたというわけだ。
 あの時、鳴海が不在というトラブルも重なり、桐生の視界は白い闇
に覆われていた。だから、LADからHL(ハイラテシュ)の間を切
除するつもりが、HLからPLの間を切ってしまった。そして患者の
心臓は再鼓動しなかった。
 どうして、この心臓は通常よりつり上げられていたんでしょうね?
と桐生に問う白鳥。

 混乱した中でのミスだろう、と桐生。

 白鳥は、ミスではなく、故意だったら?と問う。

 田口が霧島に、10年前、どちらにいらっしゃいましたか?と問う。
 そして桐生の答えを待たずに、サザンクロス病院ですよね、と手に
した封筒を見せる。

 黒崎が、よさないかと言う。そんな昔の話、と止める。

 やっぱりご存知だったんですね、黒崎先生は、と田口。

 白鳥が、10年前、桐生がオペした少女の魔苗を見せる。

 10年前、サザンクロス病院での心臓移植手術。桐生が「大動脈吻
合法で縫着する」と言う。
 日本人少女のドナーが見つかり、移植手術は成功したが、後日拒否
反応で亡くなった。
 その少女が垣谷の娘。なんと皮肉な巡り合わせ。

 1年前、酒井をはじめ、多くの外科医が、チームバチスタへの参加
を希望したが、桐生は1人黙々と仕事をしていた垣谷に是非、チーム
バチスタに入って欲しい。移植でしか救えなかった人たちを救いたい
と言って。

 黒崎はその時、垣谷にそんな因縁がある人の下で働く必要は無いと
止めたが、垣谷は、バチスタ手術でならば、自分の娘が亡くなること
もなかったと思い、チームバチスタに参加することにした、と言う。
 黒崎は、勝手にしろ、と放った。

 垣谷は、オペに参加するうちに、桐生の目が悪いのではないかと疑
念を抱くようになった。ただ、いつも鳴海が桐生の目の代わりをして
いたため、オペは破綻しなかった。

 普通、オペに失敗したらそのことだけでオペした外科医を恨む、外
科医はいない。だが、垣谷が娘のオペの時も桐生の目が悪かったとし
たら?との疑いを持ったとしても、それは無理からぬこと。

 そして9月7日、運命のCASE27が始まった。緊急オペ、慣れ
ない器械出し、おまけに鳴海の遅刻。

 垣谷の心に悪魔が芽生えた。心筋をいつもより吊って、回転させた
ら、桐生はどうするか、確かめたくなった。
 オペの開始を急がせ、ほかの人々にいろいろな確認をさせている間
に生じた3秒間に、わざと心臓を必要以上につり上げ、違う血管を、
「LADここです」と示し、桐生に心筋を切らせた。そのまま間違っ
た心筋を切れば、患者は死ぬ。
 だが垣谷は止めなかった。
 CASE27は、垣谷による未必の故意による殺人。
 これが田口と共にたどり着いた結論だ、と白鳥。

 「証拠はあるのか!」と怒鳴る黒崎。

 田口は、つり上げすぎたのも故意かミスかはわからない、と言う。

 オペ室では縫合が終わり、血流を戻し、人工心肺を止めた。
 でも、患者の心臓は再鼓動しない。
 心臓が膨張しているので、血液を抜く。
 だが、血圧も戻らない。

 鳴海は、「バチスタだけでは助けられないのか」とつぶやくと、見
学室を見上げる。

 垣谷は、いろいろ問われるが答えられない。

 そこに術に着替えた桐生が入ってきて、このままでは心臓が大きす
ぎる。SAVE手術(Septal Anterlor Ventricular Exvlusior 
Operation) と言い、鳴海とも確認する。変性が左心室のみならず、
前壁や中隔にまで及んでいた。

 垣谷は、自分はやったことが無いと言うが、桐生は自分が導くと言
う。桐生自身にはもうオペが出来ないから、と。

 見学室に、高階と藤原も入ってくる。

 直美が宮原(ちすん)に、前壁と中隔を結んで左心室を小さくする
ためのパッチの用意を頼む。

 桐生は鳴海に、変性部位を確かめながら、垣谷に指示を出す。

 見学室からオペを見下ろし、涙ぐむ田口。

 縫合が終わり、スワンガンツカテーテルでペーシング60の電流を
送る。
 再鼓動する。

 倒れそうになる垣谷を桐生が支え、「お疲れ様でした」と言う。


 オペ室から出てきた垣田と桐生の前に、現れる田口と白鳥。

 田口は、オペ成功おめでとうございますと挨拶すると、垣谷に一つ
だけ教えてくださいと断って聞く。CASE27で心臓をあそこまで
つり上げたのはなぜですか?と。

 垣谷は帽子を脱ぐと、桐生先生、本当に申し訳ありませんでした。
桐生先生、あなたにミスを起こさせたのはわたしです。心臓が再鼓動
しなかった瞬間、大変なことをしてしまったと、自分を責め続けて、
と言う。

 泣き出す田口に、「そんな顔をするなよ。今日から隠し事をしなく
て済む」と垣谷。

 垣谷は、10年前の娘のオペの時、器量の目はなんとも無かったの
かと確かめる。
 はい、と桐生。

 桐生は高階の所へ向かう。

 垣谷に患者の妻と娘が駆け寄り、娘は「パパを助けてくれてありが
とう」とお礼を言う。


 屋上で桐生は田口に、これで医者を辞められる、と言う。目が完全
に見えなくなるまで人を救えるかと思ったが、と言う。

 田口は、下垂体手術を受けて、必ず医療の世界に戻ってきてくださ
いというと、もうその資格はないと言う桐生。田口は、チームバチス
タでの失敗をこれからに活かしてください。小児医療センターを作る
ことが、桐生の夢でしょう。その夢のために頑張って欲しい、と言う。


 高階、黒崎、桐生揃っての記者会見。


 CASE27については、垣谷の犯行についての立件が難しくて、
不起訴処分となった。

 ほかの4件についても、証拠を押さえたCASE33以外は、証拠
不十分で見送られることになった。
 しかし垣谷は病院を去っていった。


 桐生は鳴海に、これからどうするのだ。外科へ進むなら.....と言
うが、鳴海はもう外科はいい。桐生の背中を追いかけるのは、と断る。
アメリカへ渡って、病理医としてやり直す、と言う。


 羽場は後輩に、器具の使用方法を教えている。


 愚痴外来で直美は、藤原と田口を前に、チームバチスタはバラバラ
になってしまった。自分たちがあんなに必死に守ろうとしたチームっ
て、なんだったのだろう、と言う。
 そして、チームに田口が入っていれば、完璧だったのかもしれない
という。
 田口が、自分が参加してもお役に立てることがあるとは思えない
し.....と謙遜すると、直美がそうですねと言い、しゅんとする田口。

 藤原が直美に、アガピからの葉書を渡す。チームバチスタが救った
30の命は、しっかりと生きている、と言う。


 病院の外の喫茶店・BEANS FARMへ行くと、田口はAラン
チを頼んだはずなのに、白鳥スペシャルが出てきてしまう。白鳥がい
なくなって田口も寂しいだろう、と。鶏もも肉、豚肉、牛肉のグリル
を前に田口がご飯を頼むと、「ご飯食べるの!?」と喫茶店のマスタ
ー・岸川保(木下ほうか)と喫茶店のママ・岸川マリ(奥貫薫)に言
われてしまう。


 田口が家に帰ると、夕食は豚肉のすき焼き。
 田口が「また肉.....」と口走ってしまうと、「イヤなら食べなく
ていいよ」と妹。

 テレビに白鳥が出ている。今回の事件を契機として、AIの導入を
訴えている。

 田口の妹の田口翠(綾木里紗)と田口茜(石井美絵子)は、白鳥っ
て、偉い人だったんだねと言う。
 田口の祖父・田口周蔵(横山あきお)は、白鳥はつぎいつ来るのか
ねぇ、と言う。


 田口が院長室におずおずと入る。
 でも、そこには高階だけでなく白鳥までいた。
 驚く田口に白鳥は、これから厚労省の会議に行く。名刺を用意した
から、と渡す。田口の肩書きは『医療過誤死関連中立的第三者機関 
設置推進準備室 室長助手』。
 田口の柔軟な発想で、頭の固い役人どもに、今回の件を話して欲し
い、と白鳥。
 困っている田口に高階は、今回の件は、患者と医者の両方を救うと
思って、と言う。

 田口は、厚労省だろうとどこだろうともう行ってやると、やけにな
り開き直る。

 白鳥と歩きながら一通目の怪文書は氷室だったが、二通目はいった
い誰だろうと悩む田口。
 でもあっさりと白鳥は自分がやったと白状する。
 唖然とする田口に、そのおかげでまた調査に関われたでしょ、と言
う。


寸  評  なんか消化不良の事件解決でした。最初の事故死と最後の事故死
は『解明』されたらしいのですが、途中の事故死はうやむやなままで
した。
 海堂尊が執筆した目的は、世間にAIを認知させることと言ってい
ますので、このように解明されない術死も、あの時AIを行っていれ
ば、死因不明のままにはならなかったと言いたかったのかもしれませ
ん。でも、推理小説として見たときは、こんな謎解きもしないままほ
っぽり出されるのは、消化不良の胃もたれ、胸焼けの気分になります
ね。

 あの白鳥の対談、対談相手が『海堂尊』と書かれていました。確か
に、『29人の天職』(だったかな?)で見た写真の人物と同じなの
で本人なんだと思いますが、こんなに目立ちたがりだったんですね。
AIについて解説した新書ですら、本名を明かしていないのに、こん
なに顔をさらしていいのでしょうか?

 この最後、やはり白鳥・田口コンピのドラマは続くと解釈していい
のでしょうか?
 是非是非、ドラマでも『ジェネラルルージュの凱旋』をやってほし
いですね。あるいは、原点である『ブラックペアン1988』でもい
いんですけど。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 本年最後の配信として、締めになるようなことを書こうとしたのですが、事
情が変わって。
 また、風邪を引いてしまったようなのです。こう何度も風邪を引くことは滅
多にないのですが、隣の人がずっと咳をしていて、悪性の風邪だったんでしょ
うね。
 幸い、会社を休むことなく済んでいるのですが、休みの度に寝込んでいます。
年賀状も片付けも、年末に向けてやらなければならないことが全然できていま
せん。
 こんなのではこれからどうなってしまうのでしょうか。
 わたしが勤める会社は、29日まであります。4日は日曜日で休みですので、
年末年始は7連休ですね。
 まずは、年賀状を年が変わらないうちに投函しなければ。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
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