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タイトル:Daily Drama Express 2008/12/15 イノセント・ラブ (9)  2009/01/06


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2008/12/15 (Mon) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.月曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 月曜日の連続ドラマ
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タイトル イノセント・ラブ
局  名 フジテレビ系
放映日時 月曜21時
キャスト 秋山佳音(堀北真希)
 長崎殉也(北川悠二)
 桜井美月(香椎由宇)
 秋山耀司(福士誠治)
 瀬川昴 (成宮寛貴)
 浅野聖花(内田有紀)
 義道神父(内藤剛志)
 池田次郎(豊原功補)
主題歌
脚  本 浅野妙子
主題歌   宇多田ヒカル『Eternally - Drama Mix -』

あらすじ 第9話「涙の最終」

 佳音(かのん)(堀北真希)は故郷の長野に戻り、アパートも借り
た。そして耀司(福士誠治)に面会した。
「お兄ちゃん、どうして今までうそをついていたの?」
「うそ?」
「殺したのはお兄ちゃんじゃないよね」
 自分が父親を刺した、耀司は自分の代わりに罪をかぶったのだ。
「ひどいよね、自分のしたこと全部お兄ちゃんに押し付けて、自分ひ
とり救われようとして」
「佳音、違う、そうじゃない!」
 耀司は慌てて否定した。だが、佳音は池田の記事を読み、父親に性
的虐待を受け、そして刺した。すべてを思い出したのだ。
「違う、お前は混乱している!」
 耀司は懸命に否定したが、佳音は聞き入れなかった。

 一方、池田(豊原功補)は編集長に食って掛かった。記事が掲載さ
れたのは池田に知らされてなかったのだ。だが編集長は取り合わず、
池田は無念な思いを滲ませた

 殉也(北川悠仁)は長野に行く準備をしていた。殉也を訪ねてきた
美月(香椎由宇)はいらだった。
「どうして、どうしてあの子のためにそこまでするの?」
「ごめん、早く行かないと電車に遅れる」
 取り合わないのを見て、美月は憎しみを募らせた。そばのフックに
かかっている鍵を取り上げると、ドアをしめ、鍵をかけてしまった。
「美月?」
 殉也は慌ててドアを叩いたが、美月は無視した。

 しばらくして、美月はドアのところに来た。
「こんな子供みたいなことよそう」
 殉也は訴えた。
「子供じみたことじゃないわ。人には悪意があるの」
 美月は意地悪い笑みを浮かべた。
「殉ちゃんはこの記事を見た?あの子過去のこと」
 ドアの隙間から雑誌が滑り込んできた。殉也はすぐ読んだ。
「これでもあの子に会いに行くの?」
「だけど、あの子には味方がいない、俺が行かなきゃいけないんだ」
 殉也の気持ちは揺るがなかった。美月はカッとなった
「このまま10日も放っておいたらあなたを殺すこともできるのよ」
「美月はそんなことしないだろ。理由がない」
「理由がないわけないでしょ。あなたは聖花さんばかり見て、あたし
のことをぜんぜん見てくれなかった。聖花さんと婚約したとき、あた
しが心からおめでとうと言ったと思っているの?あたしだって苦しん
でた。それに気づいて欲しかった」
 美月の口調は徐々に弱くなってきた。そして扉が開いた。
「殉ちゃん、あたしを見てよ」
 美月はカーディガンを脱ぎ、殉也に迫った。だが、殉也はそれを拒
み長野へ向かった。

 佳音は池田に電話した。池田は記事の件を謝ったが、佳音はそれよ
りも両親を殺したのは自分だからそのことを書いて兄の無実を公表し
て欲しいと訴えたので、池田は驚いた。

 佳音が自宅アパートに戻ってくると、殉也がいた。殉也はにっこり
とした。
「不動産屋に聞いたんだ」
「寄らないでください。私は穢れているんです」
「あの記事のこと?僕はぜんぜん気にしてないよ」
「それだけじゃないんです。私はもっとひどいことを……。とにかく
これからは兄のそばで生きていくことに決めたんです」
 佳音は殉也を跳ね除けるようにして部屋に逃げ込んだ。
「僕は待ってるから」
 殉也はそう声をかけてきたが、佳音は逆に苦しくなった。

 美月は肩を落として歩いていた。すると昴(すばる)(成宮寛貴)
が聖花(きよか)(内田有紀)を散歩に連れているのに偶然出会った。
昴は何か話しかけて聖花のところを離れるところだった。

 美月は聖花に近寄った。
「あなた、本当に何も知らないの?本当は知ってんじゃないの?殉ち
ゃんのことわすれたわけじゃないんでしょ?」
 聖花のとげとげしい口調に聖花は次第におびえたような表情になっ
た。
「あなたは殉ちゃんを裏切った。わかる?」
 美月が追い詰めると、聖花には明らかに動揺の色が浮かんだ。
「そう、わからないの。いいわね気楽で」
 何も言わない聖花に、美月は皮肉たっぷりに浴びせて立ち去った。

 池田はすぐさま耀司に面会に来た。
「違う、妹は動転しているだけだ」
 耀司はきっぱり否定した。
「なら真実はどこにある!しっかりと真実と向き合うことが妹さんが
本当の意味で立ち直るきっかけになるんじゃないのか?」
「これ以上俺たちに関わらないでくれ。この問題は俺が何とかするか
ら」
 耀司はそう言って池田を追い払った。

 佳音は再び耀司に面会に行った。だが、耀司は出所した後だった。
気落ちして戻ってくると、殉也が笑顔で待っていた。だが、佳音は声
もかけず逃げるように部屋にこもった。

 その夜、佳音が洗い物をしているとオルゴールの音色が聞こえてき
た。佳音が贈ったオルゴールだ。
「この曲の歌詞を知っているかい?神様は友だって言っている。なん
でも話してごらん。そして重い荷物をおろしていいんだ」
「神様なんているんですか?」
「そうだね。でも好きな人のことはなんでも許してあげられるし、た
とえ暗闇の中でも守ってあげたいと思うんだ」
 殉也は優しく語りかけた。佳音は殉也の真心に打たれ、ドアを開け
た。

 佳音は殉也に打ち明け始めた。
「あたし、本当は……」
 また息苦しくなってあとが続かない。殉也は佳音の手を包み込むよ
うにしてとった。
「大丈夫、なにがあっても僕は変わらないから」
 佳音はゆっくりうなずき話し始めた。最初は12歳のクリスマスイ
ブのときだった。父親が夜になると自分の部屋にやって来た。しばら
くして耀司が気づき、それから反抗的な態度を取った。母親は見てみ
ぬふりをしていた。

 そして13歳のクリスマスイブの日、自分の部屋に入ってきた父親
にナイフを向け刺し殺した。その後のことは思い出せない。気がつく
と火事になっていて、耀司に救い出された。
「罪を犯したのは私なんです。幸せになりたいなんて思う資格はない
んです」
 佳音は泣き崩れた。
「そんなことない。幸せになりたいって思っていいんだよ」
「でもあたし……」
「大丈夫、僕はこの手を離さない。ずっと一緒にいるよ」
 佳音は殉也の顔を見た。一点の曇りもない誠実な眼差しがはっきり
と感じ取られた。佳音は声をあげて泣いた。そんな佳音を殉也はそっ
と抱き寄せた。その晩、佳音は殉也と寄り添うようにして眠った。

 突然、ドアが開く音がした。
「うわぁー!」
 雄たけびが聞こえた。佳音と殉也が驚いて目を覚ますとナイフを持
った耀司がいて、殉也に切りかかった。
「やめて、お兄ちゃん!」
 佳音は叫んだが、耀司は殉也と取っ組み合いになった。佳音は恐怖
に襲われたが、その瞬間あのときの記憶が蘇ってきた。ナイフを向け、
父親を刺そうとした。そのとき耀司が入ってきてナイフを取り上げた。
母親も騒ぎを聞いて入ってきた。耀司は父親を刺そうとしたが、母親
が止めに入りナイフに刺されてしまった。驚く耀司に父親がナイフを
取り上げようと飛び掛ってきた。耀司はとっさにナイフを父親に向け、
腹部に刺した。

「思い出したか、佳音」
 気がつくと、耀司は殉也から離れていた。
「そうだよ、俺が殺したんだ、父さんと母さんを。だからこれでいい
んだ」
 すべては佳音に真実を思い出させるためだった。そして耀司は手に
したナイフで自分ののどを刺そうとした。殉也は慌ててとめた。
「どうして、どうしてこんなことを?」
「佳音がすべてだからだ。父さんが許せなかった。俺は7年もの間塀
の中にいたことを悔やんではいない。だがもう俺の役目は終わった。
俺に未来はないんだ」
 だが殉也は言った。
「そんなこと言わないでください。佳音ちゃんのために生きてくださ
い。あなたが死ねば佳音ちゃんは幸せになれない」
 殉也は懸命に説得した。耀司は手にしたナイフを落とし、声をあげ
て泣いた。

 佳音は殉也とともに横浜へ帰った。すべてがはっきりして、新しく
出発する。殉也とともに。佳音は穏やかな気持ちに満たされていた。

 2008年10月。殉也は昴を訪ね、聖花と撮ったアルバムを渡し
た。
「これを預かっておいて欲しい。いつか笑って見返せる日が来るって
佳音ちゃんが言ったから」
「そっか」
 昴は快く引き受けた。
「聖花に会っていくか?」
「いやいいよ」
 殉也は断った。殉也が訪ねてきた理由はもうひとつ、佳音と結婚す
ることの報告のためだった。つまり殉也は聖花と別れるためにここへ
来たのだった。

「殉也が結婚するんだって」
 殉也が帰った後、昴は聖花に言った。聖花は相変わらず無邪気にカ
サブランカをいじっていた。
「結婚式が終わったら一緒に遠くへ行こう」
 聖花はうれしそうな表情だった。

 それから少しして佳音と殉也は結婚式を挙げることになった。当日
昴は式に参加することにしていた。そして終わったらすぐパリへ行く
予定で、家政婦に聖花の支度を頼んでいた。

 家政婦が荷物をまとめていると、一冊のアルバムが出てきた。殉也
が昴に渡したアルバムだった。聖花は無言でそのアルバムを指差した
ので、家政婦はそれを渡した。聖花がめくるとそこには殉也と自分が
何枚も何枚も写っていた。

 その瞬間聖花の目から涙があふれ出てきた。
「殉也……」

 結婚式は義道神父(内藤剛志)の教会で和やかに進んだ。殉也と佳
音はガーデンに出て、幸せいっぱいの表情で写真撮影に応じていた。

 そんなムードの中、聖花が現れた。聖花は目に涙を浮かべながら、
殉也を見つめ、よろよろした足取りでガーデン内に足を踏み入れた。


寸  評  両親を殺したのは結局耀司だったというのに拍子抜けしてしまい
ました。何があっても受け入れるという殉也の思いの強さを薄めた気
がします。それとともに耀司が佳音のためにひた隠そうとしていたの
も性的虐待という事実の方であったのも肩透かしの感がありました。
 前回感じたように殉也に独善的なところが目に付くので、佳音を待
ち続ける姿がストーカーのように見えてしまいました……。聖花に
3年間付き添ったことといい、思い込んだら離れないかなり強力な粘
着質な性格のような気がしてしまいます。しかも美月の思いを聞かさ
れているのに義道神父の教会で式を挙げるとは……。あまりカッコい
いことではないですね。
 しかしながら最後、聖花の気持ちが殉也にある、あるいは傾いてい
るという状況が起こりました。最後の大波乱という感じですが、どう
なるでしょうか。タイトルのイノセントラブに関わる重大な展開にな
ると思いました。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 97歳の現役医師日野原重明さんの「長寿の秘訣」についての番組がありま
した。それによると、低体温体質、低カロリーと後もう1つ忘れましたが、
3つほどポイントがありました。特に大事なのが低カロリーということで、本
人も朝、昼はクッキーとミルク程度、夜こそおかずがつくものの低カロリーが
基本でした。高カロリーだと細胞内のミトコンドリアが活性化するそうですが、
その運動の際に活性酸素が作られ細胞を傷める、これが老化現象につながると
いうことのようです。(けん)

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発行元:ドラマ研究会
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